バクラム人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 16:32 UTC 版)
「タクティクスオウガの登場人物」の記事における「バクラム人」の解説
島民の二割ほどを占める少数派民族だったが、ドルガルア王ら旧ヴァレリア王国の王族がバクラム人だったため、ドルガルア王の死後も支配者階級として存続することになる。やがてローディス教国の庇護の下、司祭ブランタが「バクラム・ヴァレリア国」を建国し独立を宣言。島の北部を主な領土とするが、暗黒騎士団の協力が思うように得られなかったことから、それ以上の侵攻はできず膠着状態に陥っている。 システィーナ・フォリナー(風のシスティーナ) 声 - 岡本麻弥 フォリナー四姉妹の三女。島内でも大きな影響力を持つフィラーハ教団の要人の娘で、あることをきっかけに教団を離れ、姉のセリエと共に「ヴァレリア解放戦線」を結成し、ゲリラ活動に従事する。しかし、苛烈な手段をも辞さないセリエのやり方に次第に疑問を抱き始め、自ら戦線を離れる。シナリオ上、チャプター1で関わりを持つことになるが、Lルートに物語が進んだ場合、フォルカス、バイアンと共にそれ以降、行方不明となる。 システィーナやセリエが初対面の時デニムを見て無反応だったのは「デニムのことには気づいていたが、その指摘がショックを与えることを考慮してできなかった」とのこと。 セリエ・フォリナー(炎のセリエ) 声 - 佐々木るん フォリナー四姉妹の長女。システィーナの姉で彼女と共に教団を離れた後、武力による戦争終結を目的とした「ヴァレリア解放戦線」を結成しその指導者となる。全面戦争の誘発による紛争の解決を求め奔走する。 Cルートでは必ず仲間になるが、Nルートでは救出しても思想の違いからその場では別れて4章で再会する、Lルートでは、ヴァレリア解放戦線崩壊と同時に非業の死(運命の輪では消息不明)を遂げる等、複雑な立場を取る。 男性的な口調ではあるが、物語が進み解放戦線が壊滅してからは、口調が一貫して女性的なものに変化する(SFC版のみ、『運命の輪』では終始変わらない)。 シェリー・フォリナー(大地のシェリー) 声 - 金月真美 フォリナー四姉妹の次女。他の姉妹同様に教団を離れ、情勢や待遇の良いバクラム軍に帰順し、優秀な魔術師として禁呪捜索任務に従事していた。デニム達の攻撃によってモルーバ拉致に失敗し、敗走したことでブランタに見限られ、自らの帰る場所を失い、行方不明となる。豪雨の日にバルマムッサの町に行くと逃亡中の姿を発見、仲間にできる。全ルートで仲間にできるキャラクターだが、条件がわかり難く、時期もバーニシア城攻略前と限定的なため、事前に情報を得て意図的に行動しないと難しい。 オリビア・フォリナー(水のオリビア) 声 - 大沢つむぎ フォリナー四姉妹の末妹。姉たちが教団を離れる中唯一残り、教団の団結に奔走する。四姉妹の中で唯一、どのようにストーリーを進めても必ず仲間にすることができるキャラクターである。 物語後半、ブリガンテス城にて幼少の記憶よりデニムがバクラム人であることを伝えた張本人で、その事実に動揺し落胆する彼を励まし奮い立たせている。同時に、この時点で初めてデニムがフォリナー四姉妹と以前、顔馴染みであったことが判明する。四姉妹の末妹ながら、最も母性的な優しさと強さを備えている。 モルーバ・フォリナー(大神官モルーバ) 上記フォリナー四姉妹の父親。ドルガルア王の時代にはヴァレリア王国の国教フィラーハ教の大神官として活躍するが、王の死後、ブランタとの権力闘争に敗れ、大神官の地位を剥奪されたことから失意のうちに王都ハイムを去る。デニムら解放軍がバクラムに攻め込もうとした時期に、解放軍内部でフィラーハ教徒による反乱が発生したことから、解放軍内部のフィラーハ教徒の統率を取るためと、フィラーハ教内部の反ブランタ派の取り込みの目的から、フィラーハ教の権威として解放軍に協力を求められ承諾することになる。なお、選んだ選択肢に関わらず協力してくれるが、この選択肢次第で後のとあるイベントにおける選択肢の結果が変化する。 フォルカス・リダ・レンデ(騎士フォルカス) 声 - 子安武人 ヴァレリア解放戦線に所属する騎士で、バクラムの名門・バナヘウム士官アカデミーをトップで卒業したエリートでもある。セリエとシスティーナが仲違いした際、システィーナについてセリエの元から去った。なお、バイアンの口からシスティーナが恋人であることをほのめかすかのような話を聞くことができ、第二章でのシスティーナ救出時にはそれらしい絡みを見ることが出来るほか、死亡時の台詞にはシスティーナの名を口にするものが存在する。C、Nルートで登場する人物。 バイアン・ローゼン・オーン(魔術師バイアン) 声 - 村松康雄 ヴァレリア解放戦線に所属する、旧ヴァレリア王国時代には魔法アカデミーで教壇に立っていたこともあるという魔術師。フォルカス同様、システィーナについて解放戦線を離れる。やはりC、Nルートに登場する。感情的で猪突猛進なところがある。 ブランタ・モウン(司祭ブランタ) 声 - 村松康雄 王都ハイム出身。フィラーハ教の現最高責任者にしてバクラム・ヴァレリア国の指導者。ユニットのクラスはビショップ(司教)だが、本項目名にもあるようにメッセージウィンドウに現れ続ける肩書は司祭(プリースト)。島外よりローディス教国の支援を得てバクラム・ヴァレリア国を建国、島内全域の支配を図る。 デニムの父であるプランシーの実兄、すなわちデニムの伯父にあたる人物。司祭という聖職位が表すように元は平民出のしがない神父であったが、「マナフロア」についての秘密をプランシーと共有し、それを自らの出世材料とすることで現在の地位を築き上げた。 PSP版では「摂政ブランタ」という肩書に変わっている。 マナフロア・ベフォンヌ 声 - 網川順子 出身地不明。ベルナータ王妃の侍女でカチュアの実母。ドルガルアにより見初められ、カチュアを身篭ったことでベルナータにより放逐され、カチュアを出産した後にそのまま衰弱死した。生まれた子供は極秘裏にブランタからプランシーに引き取られ、真実を伏せたまま、育てられることとなる。 ドルガルア・オヴェリス・ヴァレリア(覇王ドルガルア) 旧ヴァレリア王国の国王。かつて多くの小国が乱立し、混沌としていたヴァレリアの地をたぐいまれなる頭脳と厚い人望で統一した。その後国王として認められ、島内のすべての民族が平等に互いに助け合って暮らしていけるようにしたいと願い「民族融和」政策を打ち出した。島民からは名君として現在でも称えられている。死後、後継者が不在のためウォルスタ・ガルガスタン・バクラム三民族間に争いが勃発、ヴァレリアは後に「ハイム戦役」と呼ばれる内乱に突入した。作中では「王」といえば基本的に彼のことであり、分裂したヴァレリア各国の元首たちは誰一人王を名乗れなかったことから、死後も絶大なカリスマ性を発揮していることがわかる。 史実では死亡したとされているが事実は異なる。晩年、息子に続いて妻までも亡くした彼は二人の蘇生を神に祈り続けたが、その祈りが届くことは無く、怒りと絶望に囚われた彼は神への信仰を捨てて悪魔の力を借りることを思いつく。そのために彼は現世と魔界を繋ぐ門である「カオスゲート」を通って魔界へ旅立った。本編のラストで思念体として魔界から舞い戻り、完全復活に必要不可欠なブリュンヒルドを奪うべくデニムたちに襲い掛かる。 そのラストボスとしての登場の仕方はやや唐突であるが、この点について後年に企画された本作のディレクター松野泰己と作家・宮部みゆき、米澤穂信らの鼎談にて「ドルガルア王はカリスマ的指導力によって旧ユーゴを統一し治めたチトー大統領がモデル」「(2つの大国に挟まれて、複数民族から成る集団が国家を保てるのか、異なる民族集団が一枚岩になれるのか?というテーマの物語において)彼を失ってなお、1つにまとまることができるのか、それを示したかった」「最終的な流れがやや唐突で、ご都合主義な部分も否めないとは自覚している」と明かされた。 ベルナータ・エルテナハ・オヴェリス(ベルナータ王妃) ドルガルア王の妃。ドルガルアがヴァレリアを統一し王となった際に、上級貴族の名門・エルテナハ家から迎え入れた。王との間に王子を一人授かるも不慮の事故により失ってしまう。その後病床に臥すようになり、王子の後を追うかのようにこの世を去る。30歳。 ファルファデ・ゲブ・レスモアリア(毒使いファルファデ) バクラム軍極秘探索隊所属のヴェネフィック。司祭ブランタの命を受け、古代聖典等の記録より死者の宮殿内に存在すると言われる幻の竜言語魔法を探索していた際に、地下一階でデニム率いる解放軍と戦闘になり、死亡した。毒使いの一族に生まれ、あらゆる毒薬や毒物に精通していた。また、ヴェパールなど、彼女らが所属している極秘探索隊には特殊な知識や技能を持つ術者が数多く集められ、「遺物」と呼ばれる失われた魔法技術の回収や確保、試用を行っていた。 ヴェパール・ダブラン(白魔導士ヴェパール) バクラム軍極秘探索隊所属のシーアルジスト。行方知れずとなったシェリーに代わり、死者の宮殿にて禁呪探索の任に就いていたが、地下二十五階で解放軍と戦闘になり死亡した。禁呪よりも貴重な秘宝「ファイアクレスト」の秘密を掴みかけていた。運命の輪では死者の宮殿には行っていない。エピローグ後のカーテンコールではバクラム・ヴァレリア国の消滅後、数人の仲間と共に「真のヴァレリア人の国家建設」を掲げ、現在はバクラム・ガルガスタンの敗残兵の拠り所と化している過激派武装組織「バーナムの虎」に参加する。参加後、サン・ブロンサ遺跡内を探索し、そこで手に入れた二つの“奇跡の技”を使い、転律の塔3階では死者を天使に、転律の塔10階では死者を人間への転生に成功している。この力を使ってバクラム・ヴァレリア国の再興を目指していた。しかし、デニムたち解放軍との戦闘に敗れ、逃走するが、転律の塔12階にて異界より現れた天使の姿をした者たちの手により、命を落とした。
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