黒曜谷バレー部員の家族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 20:32 UTC 版)
「少女ファイト」の記事における「黒曜谷バレー部員の家族」の解説
三國 広之(みくに ひろゆき) 声 - 福山潤 三國智之の弟。開布中学校3年生で、次年度は黒曜谷高校に入学し男子バレーボール部に入部して春高を目指す予定。 整った顔立ちで、厚子は広之を女子と見間違えるほど。爽やかな性格の持ち主だが、リムジンにバラを携えて延友をデートに迎えたり、女装して賭けバレーに参加するなど、兄と同じく若干ずれた感覚を持っており、賭けバレーの運営組織の買収提案や志乃の父への業務提携など、三國の政治力を背景とした若干短絡的で強引な行動を取ることが多く、しばしば兄に諌められる。また、三國家の配下にある犬神家とその関係者とは幼少のころより確執があり、その対応は辛辣で腹黒さが垣間見られる。本人は「僕は基本的に他人を信用していない」という。それほど計算高い人間であるが、兄のことは心から尊敬しており、彼の行動基準の根幹は兄や三國家の将来のためである。 兄と違い身長はかなり低いが、バレーのセンスは兄以上と言われ、兄に続いて中学生MVPのリベロ。その実力は作中の登場人物すべてが認めるほどの腕前であり、作中では味方のレシーブを直接バックアタックで決める、Aキャッチ(セッターが動かずともトスを上げられる位置にレシーブを返す)を連発するといった非凡さをみせる。リベロ転向に踏ん切りのつかない志乃をその雄弁で説得し、リベロとしての特訓を施す。 電車での通学途中、同級生に賭けバレーの観戦チケットの購入を迫られているところを厚子に助けられて以来、厚子に好意を抱き、交際条件として厚子から提示された「引きこもりの小田切明を外に連れ出す」を強引に成功させる。子供のころに七夕の短冊に書いた願い事は「総会屋に負けぬ強いお嫁さんをもらえますように」というものだった。 三國 芽衣子(みくに めいこ) 三國財閥の会長 (CEO) で、智之・広之兄弟の祖母。普段は壱甲斐・似田ら私設SPを連れて行動するが、自分のことは自分でやりたがる性格。同じトレーニングジムに通っている青滋学園の雨宮摩耶と面識があり、似田曰く「曲者同士」。 「日本バレーがオリンピックで金メダルを獲得」することを悲願としており、様々な長期的育成計画を練って人材配備や資金提供など権謀術数の裏工作を仕掛けている。息子(幹弓弦)の派遣もその一環。 大石 遼太郎(おおいし りょうたろう) 練の父親で、銭湯「おおいし」を経営している。練に対しては突き放した発言が多いが、その実は気に掛けていて、練に何かが起こると落ち着いていられなくなる。照れ屋で、素直に感情を表せない。典型的な「江戸っ子」。 大石 のり(おおいし のり) 練の母親。夫の意見を否定せずに立てる良妻で、真理を亡くした際も気丈に振る舞って夫や練を励まし続けた。 ニコ 大石家の飼い猫。生後まもないころに北江古田公園に捨てられているのをミチルと練が見付け、大石家で飼うようになった。飼うのを反対した父が最もよく世話をしている。 式島 勝(しきしま まさる) 滋・未散の父親。式島整骨院を営み、都内でも有名な整体師で、有名なプロスポーツ選手も診ている。次男の未散に対しては放任主義であるにもかかわらず、長男の滋には厳しく接していたが、それは自身の遺伝によって滋がいずれ視力を失うことになっても「普通の暮らしが出来る」ようにするためであり、それなりの収入があるにもかかわらず家や医院を改装しようとしないのも、滋の感覚を混乱させないようにという親心である。 式島 百合子(しきしま ゆりこ) 滋や未散の母親。美人で、今からでも弟か妹ができるかと思うほど夫婦仲は良い。家族で滋の春高決勝へ観戦に行くが、黒曜谷バレー部の知識はまったく持っていなかった。 小田切 明(おだぎり あきら) 学の弟で1歳下。学と同様に高身長で学業成績も非常に優秀。当初(単行本第2巻時点)は小田切家の自室内に引きこもりの不登校状態。自室では漫画執筆もしており、画力は学をはるかに凌ぐ。容姿は母親似。学が家にいないと母親に暴力を振るうため、学は高校の寮に入りたいもののためらっていた。 未散が小田切家をたびたび訪問してドア越しに明と交流することで、学は入寮できるようになる。加えて、長谷川鉄男・留弥子父娘との出会いや、開布中学校でのクラスメイトである広之の体を張った謀略によって心を開いてゆき、引きこもりの不登校状態から脱する。 小田切 誠(おだぎり まこと) 学の父親で、菅原総合病院に勤務する眼科医。滋の主治医。娘の学を病院に呼んで視力の検査などをときどき行っている。 小田切 道江(おだぎり みちえ) 学の母親で主婦。ひきこもり状態の明を世話していた学が不在の時には代わって世話をしていたが、暴力を振るわれることが多かった。未散が中学校時代に遊び回っていたという噂から、学が未散を自宅に連れて来たことにあからさまに不快感を表す。しかし未散の社交力により打ち解ける。 犬神 了子(いぬがみ りょうこ) 鏡子の母親で、私立黒曜谷高校の理事長。鎌倉財閥は本家(三國財閥)の商売敵であったが、自らを頼ってきた旧友の海羅と沙羅を保護した。幼少時の鏡子・沙羅・雲海にバレーボールを勧め、また同校にスポーツ科を創設することを約束している。特待生を受け入れ、鏡子の希望に応じて投資を行なうなど部活動のサポートにも積極的だが、良い結果を出せない受動的な特待生に対しては容赦がない実力主義者。 かつては雲海の父を好いていた。雲海についても高く評価しており、鏡子と雲海の関係も把握しているが、娘の虚弱体質が雲海の足手まといになることを憂慮して、いずれは鏡子を三國家(智之)に嫁がせたいと考えていた。しかし練が全日本チーム入りして以降は、練が全日本で活躍し黒曜谷高校の名声が上がることを交換条件に、鏡子と雲海との恋仲を認めるという考えに変化する。 鎌倉 海羅(かまくら みら) / ミラ 沙羅の母親。鎌倉財閥の長女だが、駆け落ちして結婚したため、鎌倉家からは勘当されている。 その後、アルコール依存症に陥った夫(槌家)の家庭内暴力に耐えかね、幼少の沙羅を連れて家を出て、高校時代の学友である犬神了子を頼る。以後は犬神家で料理長を務めており、鏡子のアレルギー皮膚炎改善に貢献する。 早坂 恵子(はやさか けいこ) 奈緒の母親。美容師で、江古田駅の近くにある美容院「ヘアスラング」で働いている。そしてこの店を奈緒・厚子・学が利用している。厚子は大人のなかでは恵子にだけ心を開いている。生前は真理も恵子の美容室を利用しており、学がヘアスタイルをショートに変えた際、同じ長身ということから真理のヘアスタイルと同じにした。しかし恵子は真理の名前も死も知らないでいる。 早坂 悟(はやさか さとる) 奈緒の6歳上の兄。少年時から野球をやっており、大学野球で活躍中。厚子の初恋相手だが、大学4年生時に愛子と婚約。 延友 信玄(のぶとも しんげん) 厚子の父親。能願寺の住職。真理の法事を執り行なった。その縁で真理のチームメイトだった知花と知り合う。厚子の生母とは7年以上前に死別しており、現在はかなり歳の離れた知花と再婚している。そのため「ロリコン坊主」との噂が立っており、厚子はそのことで閉口する。 伊丹 耕平(いたみ こうへい) 志乃の父。ヤクザではなくカタギだが、外見はそう見えない。テキヤのアルバイトで菱巻組の組長に気に入られて交盃を迫られていたが、組長の娘の綾乃と恋に落ち、関東方面に駆け落ちをした。組長は別れさせようと組員を使い画策したが、逆にその組員も惚れ込んで協力するほどの大きな器の持ち主。最終的には組長も折れたことにより耕平と綾乃は神戸に移り住むようになった。「柴嶋重工」を設立したが、志乃が中学生のころに組の跡目争いに巻き込まれインサイダー取引に陥れられて逮捕されたことがある。 伊丹 綾乃(いたみ あやの) 志乃の母。耕平と結婚してカタギとして暮らしているが、見た目は見るからに極道の妻。 長谷川鉄男(はせがわ てつお) 長谷川留弥子の父。作者の前作『G戦場ヘヴンズドア』のもう一人の主人公。 町蔵との合作で漫画賞受賞したあと、単独で「週刊少年ファイト」にて「桜の道」を連載し、一躍時の人となるが、利き腕を負傷して漫画家の道を断ち、父のいる高学館で編集者となる。挙式後、「週刊少年ファイト」に異動し、町蔵の担当としてともに生み出した漫画が「エドガワ排球団」であり、エド球を少年ファイトの看板作品に育て上げるなど、辣腕ぶりを発揮している。父である阿久田鉄人は編集長。 16年前と違い温和さがあるものの、漫画のプロを目指す明に対して覚悟を促し、幅広い教養と体力をつけることを提言するなど、職務に対しての姿勢時には昔の厳しさが垣間見える。久美子と町蔵との関係は本人によれば「不倫以上」だという。 長谷川久美子(はせがわ くみこ) 長谷川留弥子の母。芸名は「組子」。作者の前作『G戦場ヘヴンズドア』のヒロイン。高校時代の短髪と違いロングヘアとなっている。 高校3年生のときに鉄男との間にルミを妊娠したが、市原が設立した劇団「松屋文庫」の看板女優であり、鉄男も忙しかったため、29歳でゴシップ雑誌に報道されるまで留弥子がいることを公表できなかった。発覚後に式を挙げている。久美子も中学時代にバレー部だったが、手首の故障で戦力外通告を受け引退している。 忙しいなか、時間を見つけて料理を作るなど娘への気遣いは多かったが、ルミが町蔵と久美子の関係を気にして、本当のところで母娘の対話はできていなかった。のちに互いのことを吐露する。 菅原(すがわら) 菅原総合病院の院長で、留弥子の母方の祖父。菅原病院は上野にあり、学の父、勝が眼科に勤務する。菅原の妻は、学に対してファッションモデルとしてスカウトしているようである。
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