鹿鳴館高校競技ダンス部
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「背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜」の記事における「鹿鳴館高校競技ダンス部」の解説
土屋 雅春(つちや まさはる):〇 本作の主人公で亘理のリーダー。クラスは一年六組。通称「つっちー」。身長も体力も低く、若干お調子者のどこにでもいるような少年。いわゆる三白眼で、顔が大きい(秋子曰く、「なんかのゆるキャラみたい」)。家族構成は父、母の三人暮らし。亘理とのペアでの得意種目は、クイックステップ。 緊張すると手汗をかいてしまう体質であり、そのことを小学生の時に好きだった女子から笑われたことで女子が少し苦手になってしまった。 部活紹介で競技ダンス部に魅入られ、更に友人からよこしまな誘いを受けたことから、体験入部で競技ダンス部を訪問した際、ダンスのデモンストレーションの実験台として部長の土井垣に捕まり、他の男子生徒が逃げる中ただ一人逃げられず成行きで体験入部する事になる。最初は冷やかし半分であり、体験入部を経た後も自分にはダンスなんて似合わないしとても無理だと入部を躊躇っていたが、同じ日に体験入部に来た亘理に感化されて熱意が芽生え、競技ダンス部員となった。 うぬぼれやすいのか自身の成長を実感すると、「土屋・○○・雅春」の形で妙な二つ名を名乗りたがる癖がある(例:ブルースを取得した⇒土屋・ブルース・雅春、筋肉がついた⇒土屋・マッスル・雅春、他)。基本的に気弱ではあるが、緊張から動けなくなった亘理を励まし支える等、いざという時には奮起できる強さも持ち合わせている。また、少年漫画の影響を受けているような言動や考え方を見せることがある(作中では、少年漫画脳と評されている)。 初試合では緊張で動けなくなった亘理をカバーしきれず、一次予選で敗退するも、その後の文化祭での演技を通して彼女との距離が縮まったこともあり、次の大会では悲願の一次予選通過を果たす(が、二次予選で並み居る強豪と同じヒートになってしまい、敗退)。続いての全国大会においては精神的な余裕も生まれ、演技中に他の競技者の動きをはっきりと視認できる(その際本人は「ゾーンに入った」のだと自負していた)という、確実な上達を見せ始めるも、結果的には前回と同じ二次予選で敗退し、入部して初めて「負けた悔しさ」を痛感。まだまだ努力して、いつかライバル達に追いつくことを誓う。 2年後編では、八巻の後を継いで部長を務めているが、間の抜けた言動をとりがちなため、あまり部長としての威厳はなく、部員からは「小市民感ハンパない」等と言われる事もあるが、常に部員たちの傍に寄り添い支えることから信頼もされている。戦績は、地方の小さい大会なら決勝戦に残れる程度(最後の全国大会の戦績は不明)であったが、宮大工曰く「試合毎に毎回驚かせてくれるカップル」であったという。なお、2年後編以前にも番外編において自身の夢の中で、身長が伸び顔も凛々しくなった高校三年の姿で登場したことがある。実際の2年後編では、顔だちは高一時点に近い感じに変更されている。 人気投票では2位。 亘理 英里(わたり えり):〇 本作のヒロインで土屋のパートナー。クラスは一年四組。通称「わたりさん」「わたりちゃん」「わたりん」など。律儀で大人しい性格の、どこにでもいるような少女。身長は土屋よりも低い。基本的にいつも笑顔で、よく「えへへえへ」と笑う。土屋とのペアでの得意種目は、クイックステップ。 小学生の頃は活発だったが、好意を寄せていた男子生徒に告白しようとした際、その相手から心ない言葉を受けた事が原因で自分に自信が持てなくなってしまった。高校入学を契機に自分を変えたいと考えて体験入部期間初日に競技ダンス部を訪れ、そこで出会った土屋とカップルを組むことになる。 学業成績は優秀であり、夜の公園で一人でワルツの練習をするなど影の努力家。土屋にはその面を尊敬されている。パンダが好きらしく、文化祭では「パンダ喫茶」なるものを提案した。土屋とは自宅の最寄り駅も同じで、比較的近距離に住んでいる様子。 ダンスを始めた当初は重圧から競技会で動けなくなってしまったり、文化祭のパフォーマンスではふとしたことから自信を失い、逃げ出しかけてしまったりする事もあったが、土屋の励ましで克服していき、全国大会の時点では逆に彼を試合前に落ち着かせられるまでに精神的成長を遂げた。さらに土屋曰くゾーンに入ったともいえる境地に到達するが、それは二人が基礎を積み上げたために余分な力が抜けたからだとした。 土屋に対しては、時折間の抜けた行動をとったさいに「この人、大丈夫なのか?」と思う事はあるが、自分を励まし支えてくれた事で、感謝し信頼もしている。 2年後編では、秋子の後を継いで副部長を務めていて、部長としては少々頼りない土屋をしっかりフォローしている。彼女も、2年後編以前に番外編において土屋の夢の中で、身長が伸びスタイルも発達した高校三年の姿で登場したことがある。実際の2年後編にも、胸の大きさ以外は概ねこのデザインが受け継がれた。 人気投票では1位。 土井垣 真澄(どいがき ますみ):◎ 三年生で部長を務める、理央のリーダー。高校入学後、理央と二人で一から競技ダンス部を創部した。 筋肉質の巨体とアフロヘアーに分厚い唇と、とても高校生には見えないルックスとガタイでありながらおネエ言葉で話す。六人姉弟の末っ子で、5人の姉達の影響でオネエ言葉になったと単行本2巻の番外編1で語られている。その外見や口調は、スケベ目的で体験入部に来た初対面の男子を全員退散させるほど強烈(何故か女子にはウケが良かった)。本人は、「自分はオネエじゃない」と主張している。巨体故にサイズに合う学生服がなく、常にダンス用のシャツを着て登校している。また後輩である土屋と八巻に対して、二人が生意気な態度をとった際は、ほぼ決まって高圧的に戒める(八巻に至ってはコブラツイストをかけることも)。 実家は母親が店主をしているダンス衣装の専門店。幼少の頃からダンスを踊っており、その腕前も然ることながら試合中における圧倒的存在感も相俟って全国の高校生の中でもトップクラスに君臨し、咲本や金龍院と並んで「黄金世代」と称される。加えて、部長としての適確な指導能力も備えている。 卒業後はプロのダンサーを志望している。理央とは4歳の頃にペアを組んでから現在まで共に踊り続けており、パートナーとして全幅の信頼を寄せていたようだが、それ故に彼女の心境の変化に気づいておらず、合宿にてカップル解消を頼まれる。一度は承諾するものの、全国大会スタンダード決勝で、これで優勝したら考え直してほしいと理央に求める。そして見事ライバルの咲本から王者の座を勝ち取って優勝し、カップル解消は撤回された。 2年後編では、理央とともにプロダンサーとして海外でも活躍している。 人気投票では5位。 綾辻 理央(あやつじ りお):◎ 三年生で副部長を務める、土井垣のパートナー。後輩からは「リオ先輩」と呼ばれる。 スタイルが良く容姿端麗であり、部活紹介では華麗なダンスを披露して新入生を魅了した。優しく後輩思いで、包容力のある性格。一方で自己主張はやや苦手で、土井垣とは全国大会の決勝までは一度も喧嘩をしたことがなかった。普段は眼鏡をかけているがダンスの時はコンタクトレンズを使用。 土井垣とは幼馴染みで、「真澄くん」「リオ」と呼び合う。裕福な家庭の出であり、4歳の時にとあるパーティーで真澄と出会い、その時からダンスを始めている。彼には部内での立場上敬語で接するが、二人きりの場ではくだけた話し方をすることもある。 実は真澄との間に力量差が生じていると年々感じており、自身を彼(及び八巻や宮大工などの後輩)のような才能のある人間とは違う「普通の人」とし、プロの世界で戦っていくことは出来ないと考え、夏の全国大会を最後にカップルを解消させて欲しいと合宿で真澄に告白した。卒業後は大学進学を考えているが、ダンス自体は趣味の範囲で続けるつもりだという。そして全国大会本番では、自らの性格でいつの間にか自己評価を低くしてしまっていたと再確認し、最後の競技会くらいチャンピオンの咲本&沙羅ペアに勝ちたいと真澄に意思表示する。しかしスタンダードの決勝直前になって、優勝したらもう一度考え直すことを求められる。この結果、咲本ペアを初めて破り優勝を果たし、カップル存続を受け入れる。 2年後編では、真澄とともにプロダンサーとして海外でも活躍している。 人気投票では8位。 八巻 章(やまき しょう):☆→◎ 二年生部員。秋子とラテンダンスでペアを組むリーダー。後にスタンダードダンスでひらりともペアを組む。 イケメンだが口が悪く、女子に見境がないいわゆる「たらし」。また、秋子と共に進級ギリギリで補習を受けるために部活を休んだりと成績も悪い。実は土屋同様スケベ目的の入部だったのだが、前年の入部直後にダンス未経験の状態からスタンダード部門の5種目を2週間で全て覚える程ダンスの才能は高い。何だかんだ後輩への面倒見も良く、(秋子以外の)女子には優しく人気がある。 格好つけしいな自信家であり、土井垣が卒業する前に彼や学生チャンプの咲本も倒し、自分がラテン部門を制するという野望を抱いている(理由は「そうなればカッコいいから」)。全国大会の前哨戦では、その気持ちが優先するあまり奇抜な演技で挑むものの、秋子が転倒した勢いで瞼を負傷してしまう。葉澄からはリード&フォローが足りなかった故でのミスだと評され、合宿の間中、秋子とペアルックで過ごす羽目になった。また、合宿にて今後ひらりのリーダーを務めるよう土井垣に指示を受け、初めは戸惑ったものの、「土井垣、咲本は10ダンサーなので片方(ラテン部門)だけでは勝ったと言えない」ということで了承した。土井垣のダンス部引退後は、部長を務めた。 現在は金髪だが染めているだけで、一年時は黒髪だった。 2年後編では、タツ小竹に見い出され彼のダンス教室の講師として生計を立てる傍ら、プロダンサーとしての道を歩み始めた。なお、プロではラテン部門に絞っている模様。初の海外選抜選考会では、事前の準備不足や他の選手を甘く見ていたこと等もあり、二次予選で敗退(ラテン部門での予選敗退は、作中では初)、秋子ともども挫折を味わうことになった。試合後、心構えの甘さをタツ小竹に厳しく叱責されつつも、再起を誓う。 人気投票では9位。その際に誤植で読みを「あきら」とされていた。 椿 秋子(つばき あきこ):☆ 二年生部員。八巻とラテンダンスでペアを組むパートナー。他部員からは基本的に下の名前で呼ばれている。 理央と同じく美人でスタイルも良いが、気が短く手が出やすい上に遠慮なく物を言うタイプ。八巻とは頻繁に喧嘩をしており、本気の力ではないが蹴りをよく見舞う。これは彼との初対面で、それが素だとは知らずに「変態みたいな目つきで見ないでほしい」と言ったのを根に持たれているのが大きな原因。しかしダンスの才能は八巻同様高く、直前まで喧嘩していても踊る時の息はピッタリである。葉澄からは互いのことにもっと関心を持つようにと、リード&フォローの練習の一環として合宿では八巻とペアルックで特訓することになった。また八巻と違い、「勝ち」にはそこまでこだわっておらず、互いの溝がなかなか埋まらない理由となっている。 亘理やひらりのことは妹のように気遣っている。かなりの楽天家であり羞恥心が薄く、試合時にはラテンダンスらしい露出の多い衣装を好む。一方で、いざとなると涙脆い一面もある。 実家は空手の道場。学生チャンピオンの咲本に強く憧れており、テレビで彼のダンスを見たことが部活に入るきっかけとなった。理央のダンス部引退後は、副部長を務めた。 2年後編では、八巻とともにタツ小竹のダンス教室講師として生計を立てる傍ら、プロダンサーとしての道を歩み始めた。 人気投票では10位。 藤田 ひらり(ふじた ひらり):〇→☆ 亘理と同じ一年四組の女子。土屋よりも身長が高く、亘理や先輩二人とは対照的に中肉中背なスタイルが特徴。二日目の体験入部に参加したものの(土井垣と理央には顔を覚えられていた)、周りに流されその時は入部しなかったが、文化祭で披露された土屋と亘理のダンスに惹かれ中途入部した。通称「ひらりん(ちゃん)」。中学時代は卓球部だった。 底抜けに明るく賑やかな性格で部のムードメーカーとなるが、自分の名前には少々コンプレックスがあるらしい。専属でペアを組める男子部員がいないため、入部してしばらくは「解説ポジション」であったが、真澄の指示によりスタンダードダンスでの八巻のパートナーとなり、以後は彼を「パイセン」で呼ぶようになる。土屋と亘理の仲を応援しているような節もあり、ナヨナヨした土屋の言動にいらだつことも。 全国大会では初試合で超大舞台ということもあり、普段とは打って変わってガチガチに緊張するも、八巻にカバーされつつ一次予選を突破。二次予選では体力的にも限界となって敗退し、涙ながら八巻に謝罪しようとしたが、「次はリベンジ。これからも付き合ってもらう」と慰められる。 2年後編では、後輩の御門とのペアでラテンダンスに転向した。部のムードメーカーとしての役割は健在。 土屋たちの世代までの部員の中では、唯一連載版からの追加キャラであり、読み切り版には登場しない。 御門 盾継(みかど たてつぐ):◎ 2年後編のみに登場するキャラで、土屋たちの1学年下(2年後編時点で二年生)。ラテンダンスでひらりとペアを組む。最終回では、スタンダードダンスで後輩の朝木とも急遽ペアを組む。 大柄で強面な外見の持ち主。後輩には厳しく当たることもあるが、ひらりには頭が上がらない。当時の部長であった八巻を尊敬している。が、土屋にもきちんと敬意を表したり後輩の面倒見もよさそうな真面目な一面も。 なお、後輩キャラで競技中の描写があるのは彼と朝木のみ。 井草 泰樹/高橋 蛍(いぐさ やすゆき/たかはし けい):〇 2年後編のみに登場するキャラで、土屋たちの1学年下(2年後編時点で二年生)。スタンダードダンスでペアを組む。 河合 達仁/神原 光/大内 俊/伊藤 春奈/朝木 華(かわい たつひと/かんばら ひかる/おおうち しゅん/いとう はるな/あさき はな):〇 2年後編のみに登場するキャラで、土屋たちの2学年下(2年後編時点で一年生)。河合と神原、大内と伊藤、朝木は先輩の御門とペアを組む。5人とも、スタンダードダンスで出場する。なお、女子3人は、2年後編以前にも番外編において土屋の夢の中で登場している。
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