登場する企業・団体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 17:25 UTC 版)
「羽月莉音の帝国」の記事における「登場する企業・団体」の解説
本作では実在する地名・企業名や実際に起こった経済的な出来事が度々登場するが、物語の本筋に大きく関わるのは架空の企業・団体が殆どである。本項では、作中に登場する主な企業や団体のうち架空のものを挙げる。 革命部(かくめいぶ) 猿島に独立国家を建国するために、青海大学附属高校で莉音が設立した部。創立当時は20人の部員が居たが、数日で莉音と柚を除いて幽霊部員になってしまった。巳継らの入部後、部室(校門前の木造二階建ての一軒家)や設備の確保のため借金をするが、自動販売機、音楽教室、ゴミを拾ってオークションで販売、モデルエージェンシー、コスプレ衣装販売といった事業により完済。建国用の資金集めのため、革命部部員を役員とした「株式会社革命部」を設立する。 株式会社革命部 革命部が設立した、非上場企業。設立当初はコスプレ事業、コスプレ撮影チェーン事業を主力に展開。後に衣料グローバルオンライン・ワントゥーワンカスタマイズシステム事業「おりおんオンラインクローズ」を展開するために株式公開を目指す。革命部の部室に事務所を構える。後に、日本商業銀行が入居する、明治銀行ビルの7階へ新しい事務所を設ける。 おりおりオンラインクローズ 世界中の縫製工場と顧客とをリアルタイムに結びつける、地球規模の衣料ネットワーク事業。ブランド名は「おりおん(ORION)クローズ」(「おりおり」の「おり(ORI)」と、「オンライン」の「オン(ON)」から)。顧客が商品を自由にカスタマイズし、縫製工場に直接オンラインで注文する。流通は、卸や販売店を省くことにより、大幅なコストカットが可能となる。 速水半導体工業株式会社 創業40年、東証二部上場の半導体メーカー。円高の影響で海外メーカーとの競争に惨敗し、売り上げが芳しくない赤字企業。目黒に自社ビルを構える。 ブラックフォースワン ジリヤがオーナーを務める、世界最大規模の民間軍事会社。軍人の派遣や訓練メニューの提供を主に扱う。年商は5億ドル。 銘広社(めいこうしゃ) 沙織の父が経営する、年商40億円、社員50人の中堅広告代理店。地方のテレビ局やラジオ局を主に取り扱う。クライアントの中心は宗教団体や公益法人。東丈会系列の会社であるGLKアカデミーとの取引のトラブルで、30億円の借金を抱える。 東丈会(とうじょうかい) 構成員8000人、準構成員を含めると3万人の、日本で二番目に大きな指定広域暴力団。江東区東丈に本部事務所を構える。学習塾中堅のGLKアカデミーはフロント企業。 株式会社アクアス 日本最大、世界でも3位の衣料チェーンショップ。資本金162億円、社員2670人、時価総額1兆9000億円。渋谷駅近くのインテリジェントビル最上階に本社を置く。東証一部上場企業。社長の立花勇二が一代で築き上げた。 スタインバーグ家 世界で2番目に大きい、アメリカの財閥。多くの銀行や多国籍企業を傘下に持つ。世界1位の財閥である、イギリスのカルヴァート家とは親戚同士。19世紀初頭はカルヴァート家の配下にあった。19世紀後半にはアメリカに拠点を移しており、アメリカの台頭とともに頭角を現した。その後、石油利権の獲得や、第二次世界大戦後のアメリカの政治力の強大化により、カルヴァート家に肩を並べる程まで成長してきた。 カルヴァート家 イギリスに本拠を置く世界最大の財閥で、中世から続く金融一族。世界各国の主要商業銀行に奥深い影響力を持ち、EU諸国の金融政策・財政政策にも関わる。ここ数十年は膨大に広がる関連企業群を直接指導することはなくなり、中核である商業銀行ロイヤルバンクオブグレートブリテン(RBB)に主力を傾けている。アメリカのスタインバーグ家とは親戚同士。 スタインバーグドレクスラー 100%スタインバーグ傘下の投資銀行。資本金3兆2000億円、社員数64000人。数年前、買収ファンドを組織し、経営破綻していた日本の長門長期債権銀行を25億円で買収し、1000億円を投資して経営再建させた。その後、上場した長門長期債権銀行を5300億円で売却し、4000億円を超える利益を上げた。長門長期債権銀行には5兆円もの公的資金が投入されていたにも関わらず、買収ファンドが設けられていたのが海外であったため、日本政府はこの売却益に課税できなかった。国会でも取り上げられる問題になったため、日本ではスタインバーグドレクスラーはハゲタカとして広く認知されている。 オリエントシーライン株式会社 株式会社革命部が100%出資している海運会社。 エグゼスエレクトロニクス 日本の巨大家電メーカーで、世界最大のエレクトロニクス企業。通称EE。資本金5362億円、グループ従業員40万8900人、売上高16兆7000億円(世界14位)、時価総額14兆5000億円(世界26位)。石油エネルギーに替わる「新エネルギー戦略」の一端として、1年前に世界最大のアメリカの原子力メーカー「ウエスタンユニオン」を買収した。 日本商業銀行(後に国際商業銀行) 2007年に設立された民間銀行。中小企業向けに無担保で、少しだけ金利を高くして融資するビジネススタイルを売りにしてきた。2.1%もの、超高金利を謳った定期預金商品で8500億円もの預金を集めたが、その残金は不透明。放漫な経営により、現在は経常収益260億円、経常費用330億円と経営が悪化しており、金融庁が指導に乗り出している。管理部門には主に銀行出身者が所属し、融資部門には、頭取の片山が直接採用したサラ金出身者が所属している。革命部が銀行を買収した後に、恒太が頭取となり、行名を「国際商業銀行」(International Commerce Bank, ICB)に変更する。 芝山監査法人 初台の外れのワンルームマンションに入居する、小規模な監査法人。 株式会社中小企業信用補完機構 日本商業銀行の融資先企業とコンサルティング契約を行っていた企業。そのコンサルティング契約は、日本商業銀行の融資先の50%(金額にして80%)と大部分であり、日本商業銀行が融資した金の多くが中小企業信用補完機構に流れていた。実態は、京武会傘下の興誠会の企業舎弟。日本橋兜町大通り沿いの立派なビルに入居している。代表の宮本は京武会でもナンバーワンの稼ぎ頭。 興誠会 京武会傘下の二次団体。組員は400人で、東京で活動する京武会系列の団体では最大規模。 ウエスタンユニオン・ミドルイースト株式会社 ウエスタンユニオンと革命部が共同で設立した会社。ウエスタンユニオンと革命部がそれぞれ400億円の資本金を出した。ドバイに本社を置き、表向きは中東ドバイに原子炉を売り込む会社だが、実際は、革命部が核開発の拠点にするために設立された。南アフリカのアルティステクノロジーから遠心分離機を仕入れる。 ミューチュアル保険 カルヴァート財閥の関連企業で、100年の歴史を持つ老舗の保険会社。総資産量は183兆円で、保険会社としては世界第1位の規模を誇るが、経営悪化が叫ばれて久しい。サブプライムで打撃を喰らい、10兆円ほどの損失を抱えている。運用部門はRBBの強い影響下にある。 コークスミサイルカンパニー(KMC) ロシアの戦略ミサイル開発企業。年商2000億円の大企業。 ロシアロケット社 革命部とKMCが共同で設立した子会社。出資比率は50%ずつ。社長は巳継。モスクワでも1、2を争う高級ビルに本社を構え、世界中から先端科学技術者を雇用。宇宙ミサイルの開発行うためにKMCが技術移転し、技術提供量として革命部がKMCに毎月1000億円を支払う。後に本社ビルの中に革命部のロシア支社を設置。 アウスブルク銀行 ドイツのアウスブルクにある銀行。ドイツ3大銀行の一つであり、欧州でもトップ10に入る大銀行。総資金量50兆円、市場評価額13兆6000億円。ロシアの対外債務の24%を持っており、そのほとんどがユーロ建ての短期国債。毎月の金利が6.0%(年利にして72.0%)と高く、ロシアは毎月金利だけを支払い、ロールオーバーしている。 KKネクスト株式会社 革命部が立ち上げた証券取引所。世界各国から出資を募り、革命部の持ち株比率を10%、他の90%を参加各国で均等に割り当てている。24時間年中無休で市場が開かれており、全ての主要通貨で取引ができる世界統一市場。上場企業の会計監査、投資家への報告、株式の売買、増資といった、証券関連に関する全ての業務を市場側が行う。企業側は、監査法人を介さずに、株式を公開して直接資金を調達でき、また、内部統制のコストもカットできる。 CNM 24時間、ニュースのみを放映しているアメリカの国際放送局。世界的に影響力が大きい。市場価値7兆5000億円。社長であるサイラス・グレイザーはメディア王と称される。 COX アメリカの保守系ニュースメディア。CNM等多くの大手メディアがリベラルなのに対し、保守的なスタンスを貫いている。政府に従順なメディアとして、ホワイトハウスや権力者層のスポークスマン的な役割を持っており、その実はスタインバーグの傘下企業。 GBCボトラーズ スタインバーグの関連企業。味覚の研究の副産物として生み出された、世界で一番きつい飲み物「ギャラクシードリンク」を販売している。
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