登場する人物・動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 23:26 UTC 版)
僕(田村カフカ) 父親から「母と交わり父を殺し、姉とも交わる」という呪いをかけられたため、家出を決意する。読書好き。自立心・自制心に優れるが、反面、抑制的で孤独癖のある少年。「田村」は本姓だが、「カフカ」は偽名である。これはフランツ・カフカからの借用であると共に、チェコ語でカラスという意味をあらわす。四国で数々の試練に立ち向かう。 カラスと呼ばれる少年 カフカにアドバイスを与える謎の少年。この人物のセリフは太字で書かれることが多い。 大島(おおしま) 高松の甲村記念図書館の司書。21歳。血友病患者で性的少数者である。泊まる場所のないカフカに「なら、ここ(図書館)に泊まればいい」と言う。 佐伯(さえき) 甲村記念図書館の館長をしている女性。50歳を過ぎている。19歳のときに自作した曲『海辺のカフカ』が大ヒットした。20歳の時に恋人を東京の大学紛争で殺されている。カフカに母親ではないかと思われるとともに肉体関係を持つようになる。 さくら カフカが、夜行バスが高松に着く前に休憩したサービスエリアで出会った若い女性美容師。カフカは彼女を夢の中で強姦する。 ナカタ(ナカタサトル) もう一人の主人公。中野区に住む60代半ばの男性で、知的障害があり、生活保護を受けている。かつては民芸家具の職人であった。猫探しを得意とする。一人称は「ナカタ」であり、「ナカタは〜であります」「ナカタは〜なのです」と特徴的な喋り方をする。国民学校生のとき、疎開先の山梨県で「お椀山事件」に遭遇して、全ての記憶と読み書きの能力を失った。猫と会話ができる。 星野(ほしの) ナカタと道中を共にすることになったトラック運転手の青年。20代半ば。岐阜県の山の中で育ち、高校を出たあと自衛隊に入隊した。中日ドラゴンズのファン。数年前に亡くした祖父と似た雰囲気を持つナカタに、親しみをおぼえる。 ジョニー・ウォーカー ウィスキーのラベルの人物に扮した謎の人物。近辺の猫をさらって殺していた、通称「猫殺し」。またカフカに予言を伝えた張本人。 カーネル・サンダーズ ケンタッキーフライドチキンの創業者の扮装をした謎の人物。星野に「入り口の石」のありかを教える。 岡持節子 山梨県の国民学校の教師で、少年時代のナカタの担任であった。1944年11月7日、野外実習時に「お椀山事件」(児童の集団昏睡事件)に遭遇する。 大島の兄 高知県でサーフショップを営んでいる。 オオツカ 年老いた大きな黒猫。ナカタの影の濃さが半分になっていることを指摘する。 ゴマ 行方不明の猫。三毛猫で1歳のオス。この迷い猫の捜索からナカタは数奇な運命へ導かれる。 ミミ 上品なシャム猫。名前の由来はプッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』の中の「私の名はミミ」より。 トロ 高松で星野と出会う黒猫。星野に対し、入り口の石に入りこもうとするものを「圧倒的な偏見でもって強固に抹殺するんだ」と諭す。
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