町並み保存とは? わかりやすく解説

町並み保存

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/12 03:01 UTC 版)

城東町並み保存地区岡山県津山市

町並み保存(まちなみほぞん)とは、複数の歴史的・伝統的建造物等が残り、それらが連続して建ち並ぶ景観(町並み)を保存する事業・活動のことである。その事業・活動の対象となる区域は町並み保存地区等と呼ばれる。地域ならではの個性や魅力を再生させ、あわせて住民の生活環境を整備することを目的とする。

通常は江戸時代に町の骨格が形成され、幕末から明治大正時代に建てられた建築がある程度残っている町並みを「歴史的町並み」という。しかし、明治期に西洋化する中で生まれた神戸長崎函館などの町並みも保存の対象とされる。

保存の方法には対象地区(町並み保存地区)を指定または選定する、国選定重要伝統的建造物群保存地区によるもの、都道府県や市町村等の時報公共団体による景観条例などにより対象地区を指定する伝統的建造物群保存地区・町並み保存地区等があるほか、民間有志によるもの(町並み保存会を結成するなど)や民間団体により町並み保存運動・活動を展開するなどがある。

関連項目


町並み保存

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 16:15 UTC 版)

川越市」の記事における「町並み保存」の解説

川越一番街中心とする旧市街地は、グッドデザイン賞第1回アーバンデザイン賞」(1999年)を受賞している。昭和50年代仲町マンション端を発した旧市街地高層マンション乱立危機感持った市民建設反対運動展開した市民加え1974年から川越舞台活動してきた日本建築学会都市計画専門家芸術家川越青年会議所川越商工会議所市役所職員などがNPO法人川越蔵の会」を結成。さらに商店街住民中心となって町並み委員会」を結成都市計画家クリストファー・アレグザンダーの「パタン・ランゲージ」の考え下敷きに「町づくり規範」を策定したこうしたイギリスナショナルトラスト影響受けた市民が、行政に代わって文化財保存運動衰退していた街の活性化進めたことが高く評価され受賞であった。「川越蔵の会」は「全国町並み保存連盟」でも中心的な役割果たし2010年平成22年)には「地域づくり総務大臣表彰」を受賞した。また西郷真理子川越蔵造り保存運動参画、その経験滋賀県長浜市黒壁スクエア香川県高松市丸亀町商店街などの大手商業資本頼らない町おこし生かした西郷真理子はそうした市街地再生計画でフランス・カンヌの「国際不動産投資見本市(MIPIM)」で「未来的プロジェクト賞」を日本人初め受賞した行政1988年昭和63年)に「都市景観条例」を制定し、「歴路事業」として舗道石畳化と電線類地中化広範に進めた政令指定都市さいたま市と共に景観法に基づく景観行政団体となっている。 旧市街地約7.8ヘクタールは、1999年平成11年)に関東地方では2番目に、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定された(埼玉県内唯一の選定)。国の「都市景観大賞」も受賞。国が「古都保存法施行40周年記念して選定した美しい日本の歴史的風土100選」にも埼玉県内から唯一選ばれている。2003年平成15年)には「優秀観光地づくり賞」(総務大臣賞)を受賞2008年に国が「歴史まちづくり法」を制定すると、埼玉県内初め川越市長野県松本市などと共に2011年同法認定受けたその結果、市が実施する川越市歴史的風致維持上計画」は国の補助事業となった民間では、読売新聞選出した日本の「平成百景」や「遊歩百選」、毎日新聞の「ヘリテージング100選」に選ばれている。朝日新聞会員サイト・アスパラクラブが「日本一商家町並み暮らし灯り」というテーマ実施したお気に入りの町」人気投票では、岡山県倉敷市滋賀県近江八幡市次いで全国3位日本経済新聞の「散歩したい歴史ある町並みランキングでも山口県萩市岐阜県高山市次いで全国3位選出されている。2007年平成19年)には、町並み保存が評価され岩切章太郎賞」を受賞した市職員制作した映像作品蔵造り-まちづくり明日を問う」は、「地方の時代映像祭」でグランプリ受賞、その賞金は「川越蔵の会発足基金ともなった1980年昭和55年)に始まった地方の時代映像祭」は、日本各地の人々営み記録したドキュメンタリー映像祭で神奈川県川崎市誕生その後は当市が開催引き継いだ(現在は大阪府吹田市会場にして開催されている)。 NHK総合テレビの「新日本紀行」は、1978年昭和53年)に「小江戸残照蔵造りの街・川越〜」を放送重厚な家並み伝統の中で暮らす人々描き30年後の2008年平成20年3月8日には「新日本紀行ふたたび」で再度小江戸川越〜」を放送開発激し首都圏中枢都市ありながら、古いものを大切にすることで独自の未来を切り拓こうと、風格ある町並みを守る川越市民の姿を描いた旧市街地2004年平成16年)に「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に選定された。しかし川越一番街などは、大型バス含め車の往来激しく観光客の増加観光人力車まで通行し歩行者危険な状況である。また、車の振動排気ガス蔵造り深刻なダメージ与えており、かけがえのない文化財保護観点からも早急な対策求められている。ヨーロッパ古都のように旧市街地から車の通行排除すべきではないか、と当市のタウンミーティング懸案として協議されている。休日日中歩行者天国を望む声は市民調査でも圧倒的に多く2009年平成21年11月7日から同月23日まで実際に試行もされた。一方では、埼玉県では23年ぶりの設置となる自転車通行帯の整備旧市街地進んでいる。 町並み意識は、「大正浪漫夢通り」での保存コンペ実施新市街地のクレアモール空間建築街路樹協定など、市域全体の町作り広がっている。また当市の成功例シャッター通り化に苦し全国都市から町作りモデルケースとされ視察も多い。

※この「町並み保存」の解説は、「川越市」の解説の一部です。
「町並み保存」を含む「川越市」の記事については、「川越市」の概要を参照ください。

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