新型コロナウイルス対応ガイドライン違反
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 02:29 UTC 版)
「阿炎政虎」の記事における「新型コロナウイルス対応ガイドライン違反」の解説
新型コロナウイルス感染症の流行により2020年3月場所は無観客、5月場所は中止となったが、7月場所は2500人の観客を入れて行われていた。 7日目(7月25日)に阿炎の休場が発表された。同日午後2時ごろ、師匠の錣山が事態を把握し、その日の取組を休場させたという。 錣山は同日、NHK大相撲中継で幕内解説(向正面)を担当しており、放送席で「(阿炎は)数人のお客様と会食に出た」と説明し、「こういう時期に軽はずみな行動をしてしまい、申し訳ございません」と陳謝。「本人の自業自得。本人がコロナにかかってしまうのは自分の責任ですからいいですけど。せっかく協会一同協力して場所を開いて、お客様が入れるようになったときに、そういうことをしてしまうのは最低なことですね」と話した。 不戦勝となった相手の御嶽海は「土俵入りの時に(阿炎が)いなかったと付け人が言っていておかしいと思った」「それから(休場を)知りました。理由は分からずでした」と困惑した表情を浮かべ、報道陣から上記の理由を知らされると「そうなんですか」と目を丸くしていた。両国国技館の場内アナウンスでは、休場理由について「阿炎、病気休場のため、御嶽海不戦勝であります」と説明された(従来より幕下以下における不戦勝の場内アナウンスは理由を問わず「病気休場」で統一されていたが、2020年7月場所以降は十両以上でも同様の措置が取られている)。8日目の取組は急きょ、割り返し(再編)となった。 芝田山広報部長は阿炎の不祥事について、「会食と言われるけど接待を伴う店に行った。不特定多数を接待することによって感染することがあるということ。小池都知事が言う『夜の店』。スナックなのかラウンジなのかキャバクラなのか分からないが、夜の店」と明かしている。部屋の違う休場中の力士(後に錦戸部屋の極芯道であることが公表され、2場所出場停止処分となった)も同席しており。時期と回数については、場所前と場所中の2回であったという。25日に阿炎が37度6分、もう1人の力士も37度以上の発熱があり、すでに協会が調査し、両力士とも事実を認めた。阿炎は自宅に、もう1人の力士は別に隔離されている。25日と26日に受けたコロナウイルスの抗原検査では2人とも陰性で、医師からは今後PCR検査を受ける必要はないと助言されたという。しかし師匠の判断で両力士とも7月場所いっぱいは休場させることとなった。 同部屋の力士・対戦力士については、協会ガイドラインに沿って感染予防をしており、7月場所出場には問題はないとされた。 日本相撲協会の新型コロナウイルス対応ガイドラインには「基本的に外出禁止とし、不要不急の外出をしない」「外出する際にはマスクを着用し、『いつ、だれと、どこに』を明確にし、師匠に報告する」との項目があり、また7月場所については協会員の場所入り以外の外出を禁止されていた。協会全体で自粛し、感染予防をしてきただけに八角理事長は「残念ですよ。協会一丸となってやってるところで。取組も御嶽海ファンもいれば阿炎ファンもいる。がっかりさせた。本当に申し訳ない」とコメントしている。ガイドラインは協会員全員の手に渡るよう各部屋に郵送されており、この件を受けて、相撲協会は改めて理事長名でガイドラインを熟読するよう通達する方針を固めた。 芝田山広報部長は「夜の接待を伴う店に行ったのがいちばんよくない。場所中も行って情状酌量の余地はない。相撲で他の力士と接触させられないでしょう。場所中の処分はないが、場所後の理事会の議題にあがる事案だ」と話し、理事会での協議の上で処分が決まる見通しとなった。阿炎にはこの2週間の行動記録の提出も求めているという。 また、この件と5日目(7月23日)に16代田子ノ浦が飲食店で泥酔している写真がTwitter上に流出した件を受けて、場所後の行動制限についての新たなガイドラインが各部屋に通達された。外出は禁止しないが師匠の許可を取ることや、『夜の接待を伴う店』への入店禁止・2次会禁止、大皿は頼まないなどの項目が盛り込まれたという。協会員ひとりひとりに行動確認表の記入も求めている。これは場所後2週間の間の取り決めであり、2週間後にまた指針を出すという。また場所終了の2週間後に、全力士に抗体検査を受けさせる方針であるという。出稽古については禁止のままとし、解禁については9月場所の番付発表が行われる8月31日以降に決めるという。 8月6日の理事会では、その2時間半のほとんどが阿炎についての議論に費やされたという。 コンプライアンス委員会の処分意見答申は「2場所出場停止。その後に引退届を受理」というものであった。答申書中で認定されている事実は以下の通りである。 相撲協会の「新型コロナウイルス対応ガイドライン」に違反し、師匠の錣山からの外出禁止の指示にも背き、2020年7月7日頃、同月17日、七月場所中の同月20日、24日の4回に渡って、夜の接待を伴なう『3密』状態の飲食店で飲食・遊興を繰り返した。 担当理事・コンプライアンス委員会からの調査を受けた際、「同月24日は行っていない」旨の嘘をついた。 同伴していた力士に対し、この内容の口裏合わせを働きかけた。 当初、阿炎はコンプライアンス委員会の聴取に対して反省の意を示し、いかなる処分も受け入れる旨の謝罪文を提出、そして師匠の指導のもと引退届を提出していた。しかし、当初の調査に対して店への入店回数を2回としていたが、虚偽発言であったことが分かった。同伴していた力士にも口止めを図っており、悪質であるとされた。 度重なる不祥事であり、引退届を受理すべきとの意見もあったが幕下以下に番付を降下させ、一からやり直させるべきとの意見もあった。協会内外で阿炎の現役続行を望む声が多かったことから、採決の結果、阿炎の引退届は未受理となった。阿炎の処分は3場所出場停止・5ヵ月50%の減俸処分と決定。 なお今後、程度を問わず協会に迷惑をかける行為を行った場合には預かっている引退届を受理することと、またそのことを了承する旨の誓約書を提出すること、住居を錣山部屋に移し、師匠の錣山親方の監督下に入ることを条件とした。阿炎は当面日常生活に支障のある場合をのぞき、外出禁止とした。 6月末に結婚し、第一子となる娘も誕生しているが、芝田山広報部長は「最低でも半年は師匠の監督下で教育してもらう。結婚したからこそ、しっかり修業して大人になってもらわないと」と話した。理事会で阿炎は「責任を感じる」と謝罪し土俵に戻りたい意思を示したものの、コロナウイルスの感染リスクやなぜ虚偽発言をしたかを問われても答えられず、出席者からは再発の不安の声も多く出て紛糾。師匠の錣山は「大人になりきれない子供」と釈明しており、理事会後の電話取材にも「阿炎は悪い人間ではないけど、お子様で明るいだけではめを外してしまう。気付かなかった自分が全部悪い」と説明している。 一部報道は、協会執行部も厳罰は考えていなかったが、師匠の錣山が阿炎の引退を引き止めず引退届を提出したことから理事会でも厳罰を検討せざるを得なくなり、結果として前述の処分に至ったと指摘していた。一方、河北新報は処分に対して「甘い処分」「『気を引き締めて出直せ』という激励だろう」と反応していた。 4月に高田川部屋で集団感染があり、5月に勝武士が死去していることもあり、厳しい内容の協会ガイドラインを遵守しなかった阿炎の行動には世論では非難の声があがった。出場停止処分により2021年1月場所で西十両11枚目から東幕下16枚目まで陥落し関取の地位を失った。1991年1月場所に東十両13枚目で0勝8敗7休、翌3月場所で東幕下21枚目まで陥落した騏乃嵐以来の十両から幕下16枚目以下への陥落となる異例の下げ幅となった。
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新型コロナウイルス対応ガイドライン違反
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「極芯道貴裕」の記事における「新型コロナウイルス対応ガイドライン違反」の解説
2020年8月6日の協会の理事会で、2019新型コロナウイルス感染拡大下において7月場所前から場所中にかけて複数回にわたってキャバクラに出入りして協会のガイドラインに違反したため、2場所の出場停止処分が下された。当面、稽古及び日常生活に支障のある場合を除き、外出禁止ともされた。 この不祥事について日本相撲協会から調査を受けた際には、共に処分を受けることになった阿炎から口裏合わせを指示されていたと報じられており、8月3日までに師匠を通じて「進退伺」を申し出ていた。極芯道は右膝の負傷で手術を受けたばかりという事情もあり、本来は大部屋生活を強いられる幕下の立場でありながらも、師匠の10代錦戸の配慮で療養のため部屋では個室を与えられていたが、夜間に部屋を抜け出して不要不急の外出を繰り返していたことも調査の過程で明かされている。
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新型コロナウイルス対応ガイドライン違反
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 09:20 UTC 版)
「隆の鶴伸一」の記事における「新型コロナウイルス対応ガイドライン違反」の解説
2020年7月場所9日目(7月27日)に、日本相撲協会執行部から呼び出しを受け、厳重注意をされていたことが報道された。 5日目(7月23日)に「田子ノ浦師匠と男飲み。二人で轟沈… しかし覚えてる限りで師匠は芋ロックを全て一気で50杯は飲んでいた。お相撲さんはやっぱ凄いわ。」という文章とともに、マスクをあごまでずらし眠っている田子ノ浦の写真が、Twitterに投稿されたことが原因だという。外出先は接待を伴う「夜の店」ではなく、田子ノ浦本人は写真を撮られた時期について「場所中かどうか、よく分からない」と話しているという。同月26日に受けた抗原検査では陰性であったが、相撲協会の新型コロナウイルス対応ガイドラインで禁止されている「不要不急の外出」をしたと見られることでの注意であるという。 芝田山広報部長は「浅はかな行動をとってほしくない。協会一丸でやっている中で気をつけてもらわないと困る。世間はより厳しい目で見ていることを自覚してほしい」「弟子を抱える師匠が泥酔状態で写真を撮られネットに載せられてしまうのは不適切なこと」と話している。 7月29日、前日に引き続いて抗原検査で陰性であったため、30日以降に職務復帰となったが、芝田山広報部長は「部屋持ちの師匠だから問題視される。世間も厳しい目で見ている。ただ理事会の事案かは私の方では分からない」と場所後の処分の可能性を否定しなかった。 2020年7月場所13日目の7月31日から職務に復帰、場所終了後の8月6日の理事会で処分が話し合われた。 相撲協会コンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)の答申内容によると、飲食した場所は田子ノ浦の後援者が経営する飲食店でほぼ貸し切り状態であったという。店員もマスクを着用しており、同席者とも距離を保って食事をしていたこと、飲食時間も1時間半程度であったことから感染防止に十分な注意は払っていたと判断している。また田子ノ浦が日頃服薬している薬や疲労の影響で数分間眠ってしまった事実はあったものの泥酔状態ではないとの報告であった。この様子を店の従業員に撮影させたうえ、ウケを狙って事実を誇張したSNS投稿を行った人物は謝罪しているという。一方で「師匠としての立場にありながら、相撲協会の方針に反して不要不急の外出に及んだことを不問に付すことはできない」ため、けん責の懲戒処分とされた。 同年7月場所前に下された中川部屋師匠による力士へのパワハラ問題に対する処分が温情的であったことを引き合いに、世論では「親方には甘い」と批判の声が上がった。一方、この泥酔騒動の影には部屋の女将が弟子と不倫(当該弟子は2017年入門、2019年9月に引退)していたことによる心労もあるとする報道も確認される。
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新型コロナウイルス対応ガイドライン違反
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「玉力道栄来」の記事における「新型コロナウイルス対応ガイドライン違反」の解説
2020年9月12日、日本相撲協会は協会の新型コロナウイルス対策ガイドラインに違反したため、松ヶ根を9月場所は自宅謹慎させることを発表した。この謹慎は暫定的な措置であり、今後、協会コンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)などが調査し、理事会で処分を協議される。 この時点では詳細不明ではあるが、8月31日以降に禁じられていた不要不急の外出をしたためであるという。 芝田山広報部長は「部屋付きでも部屋に稽古を見に行くから部屋に持ち込む可能性がある。1度陽性反応が出ているんだから自覚しないといけない。浅はか過ぎる。何のための講習会なのか。処分が出るまで謹慎」と厳しく断じ、尾車事業部長は「協会員が1つになってやっていかないといけない大事なときに軽はずみな行動を親方が取ってしまうことは本当に残念だし、悔しく思う」と話している。 10月1日の協会理事会で、けん責処分が決定した。協会コンプライアンス委員会調査によると、協会が原則外出禁止としていた8月31以降、9月5日から10日までの間に少なくとも4度、家族との外食など不要不急の外出を繰り返したという。同委員会は「部屋付きとはいえ、年寄として、自らを律して弟子たちの模範たるべき立場にありながら、家族との近場への外出ならば問題ないなどという身勝手で浅はかな考えの下、不要不急の外出を繰り返していた」「寛大な処分をもって臨むのでは他の協会員らへの示しがつかない」としてけん責の処分意見を八角理事長に答申していた。
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