新型コロナウイルス他への効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 10:12 UTC 版)
「次亜塩素酸水」の記事における「新型コロナウイルス他への効果」の解説
2019新型コロナウイルスの流行を受けて消毒用のアルコールが不足する中、経済産業省の依頼で製品評価技術基盤機構(NITE)はアルコールの代替品として消毒に効果がある物品の有効性を検討を行った。NITEの調査には国立感染症研究所、北里研究所、帯広畜産大学、鳥取大学、日本繊維製品品質技術センターが協力し、次亜塩素酸水に関しては「一定濃度で一定時間以上浸したものであれば有効」との結論が出された。経済産業省・厚生労働省・消費者庁は、20秒以上掛け流す場合は35ppm以上、拭き掃除には80ppm以上の有効塩素濃度のものを用いることで効果があるとしている。また、三重大学大学院生物資源学研究科福﨑智司教授の実験では、50ppmの次亜塩素酸水を90m3会議室にて2時間噴霧、及び過剰噴霧を想定し100ppmの次亜塩素酸水を1m3の狭小空間に1時間噴霧を実施したところ、いずれの空間の塩素濃度は労働安全衛生法で定める許容濃度を割る低値となり、安全性を確認したとする。また、噴霧微細粒子のインフルエンザウイルスに対する不活化効果としては、10分間で検出限界以下となった。噴霧粒子の吸引毒性に関しては、げっし動物を用いた数多くの吸引毒性試験で安全性を確認したとする。ただし、空間除菌剤としての使用についての安全性、及び効果は、まだ公式には確認されていない。 2020年、日本国内では食品以外の消毒を目的とする次亜塩素酸水が多数市販されたが、有効塩素濃度が表記されていないもの、表記されていても使用時には濃度が異なっていたものなどが見られた。また使用方法も明記されていない製品や手指や口腔の洗浄等、化粧品に酷似した効果を表示する製品もあったことから、国民生活センターが注意喚起を行った。
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