六翼会議(シックス・ウィング)
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「聖剣使いの禁呪詠唱」の記事における「六翼会議(シックス・ウィング)」の解説
エドワードによって「白騎士機関にまつろわぬ救世主は救世主ではない」ということから、背教者(デーモン)と命名された救世主によって構成される反白騎士機関の集団。異端者を作り出していた集団と合併したと考えられている。実は駿河安東が陽の娘を見つける為に作った組織である。 熾場亮(しばあきら) ランクS。白鉄。 牢獄の魔女の館に幽閉されていた男。『炎王』の異名を持つ。その正体は『六翼会議』の王。通力の色は炎のような赤色。 諸葉からは幽閉時から比較的自由に行動し、幽閉されているふりをして壮大な計画の下準備をしていたことを指摘されていたが、真の目的は彼をマッチポンプに抱き込んだ安東を出し抜き、安東に人質にとられている義姉の魂を取り戻すことにある。このため安東に対しては面従腹背の姿勢で応じており、宇佐子がサツキの通力をコピーした時点で満を持して安東に反旗を翻した。 かつては普通の少年だったらしいが、両親を失ったことで義姉と共に親戚の世話になり使用人同然の扱いを受けていた。このため義姉以外信じられる者がいない過酷な少年時代を過ごしている。駿河安東の行っていたマッチポンプにより義姉が負傷、異端者による傷により日本支部と漆原家の息のかかった治療期間以外では義姉の治療が困難であるという状況に直面し、義姉の治療を条件に亜鐘学園に入学させられた。こういった経験から他人の心を見破るのに長けており、後にボリスや高梨が裏切ることもかなり早い段階で見抜いていた。 亜鐘学園に入学させられた後も孤独な状況であったが、プライドが高いが故に孤立していた万里の関心を引いてしまったため強制的に友人とさせられてしまう。更に入学当初から亮に懐いてきた宇佐子が義姉へのお見舞いに加わってくれるようになり孤独な状況は一変していった。発足したばかりの実戦部隊に配備されたことで人間関係は更に充実、鎮守森を始め心の底から信頼できる大切な仲間たちに恵まれ、亮にとっては苦しい少年時代を脱却できるほどの生きがいを与えてくれる存在となった。 やがて駿河安東の計画により当時の実験部隊は壊滅、鎮守森を始め大切な仲間たちを失う。これをきっかけに亮は二度と仲間を失わないため圧倒的な強さを追い求めるようになる。実戦で冷静さを欠いた万里も常に適格な判断を下せるよう訓練に励み、そもそも訓練すら真面目にしていなかった宇佐子も真剣に練習を開始する。設立当初の日本支部は対異端者の育成に重きを置いていたため、万里や宇佐子と共に傷つきながらも戦わされ続けるも、高飛車でプライドの塊だった万里や現在と同じ性格の宇佐子をうまくまとめ、常に笑顔を絶やさず皆を率いる頼れる存在へと成長、実戦部隊の驚異的な成果を世に示していくが亮に対する負担は圧倒的なものとなっていた。 やがてランクSに認定されたが、全てを亮に頼る日本支部のやり方により、精神的に戦うことを拒否するまでに追い詰められる。彼らの在学時の校長は自身の出世のために救世主に功績を挙げることを強要し続けていたため、同じチームメイトだった万里が気付いた時には彼の心はもはやどうすることもできないほど傷ついてしまっていた。その限界は義姉の死という形で爆発し、生きる意義すら失ってしまった亮は戦闘を拒否、当時の理事長や校長によって軟禁され、洗脳してでも戦わせ続けようとする思惑に晒され続け、宇佐子と共に失踪した。後に『背教者』となり叛旗を翻した。この際に真の黒幕である安東と対峙、まだ消えていない義姉の魂と人質にとられ、安東のマッチポンプのために六翼会議の結成を余儀なくされる。 以前のクーデターも安東の命令で行ったマッチポンプに過ぎない。性急で準備不足なため失敗という形式をとっていたことに加え、白騎士機関の情報統制によって世間にはクーデターの発生そのものがなかったことにされている。亮自身は馬迭戈と対決し、業を吸いすぎた馬迭戈がそれ以降の戦場に出られないようにした後、安東の計画通り結界のゴーレムに幽閉される処分となった。これにより幽閉されているという確実なアリバイを持つ身となり、安東の命令をかなり自由にこなせる状態となった。 諸葉の幽閉騒動を契機として安東の指示に従い六翼会議としての活動を再開、同時に安東の計画を出し抜くための準備も本格的に開始する。 実力は熒惑を用いて遠距離戦を得意とする稀有の白鉄である。ただ、白鉄としては攻撃速度は速さが足りず、火が点くまで時間がかかり全力を出すまでに時間が必要になる。そのため、長期戦を得意として宇佐子の熒惑を利用することで火力を上げて戦う。宇佐子の力を合わせた際の亮は名実共に「世界最強の熒惑使い」であり、短期決戦ではシャルルに劣るが長期決戦となればシャルルでさえも真っ向勝負で圧倒する驚異的な力を発揮する。そんな亮ですら諸葉と対決では結界崩壊による引き分けという結果を迎えており、亮自身は諸葉に負けたことを認めている。安東の指示によるマッチポンプを経て六頭領にも実力的には自分より上だと確信しているが、その差は精進次第で逆転できることを数々の検証によって確信している。 六翼会議の実態を知るのは安東、宇佐子、田中、貝利のみであり他の面子には知らされていない。後に安東と貝利と繋がりを知ったヂーシンも独力で真相に辿りつき忠誠を誓った。 通力を纏っていなくとも相手の実力を「熱」として感じることができるらしい。 熒惑は《炎》。概念的な炎で燃やしたいものを燃やすことができ、非常に高い操作性と持続性を有する。第壱の炎宴《狐火》(だいいちのえん きつねび) 使用者:熾場亮 熒惑によって生み出した炎を飛ばして攻撃する技。動きは遅い。 第弍の炎宴《白無垢鉄火》(だいにのえん しろむくてっか) 使用者:熾場亮 踏んだ瞬間に火柱を上げる地雷のような技。他の炎宴とは異なり、通力で耐えることできる。 第参の炎宴《陽炎》(だいさんのえん かげろう) 使用者:熾場亮 熒惑と巨門の合わせ技。相手に残像を攻撃させ、炎によるカウンターを浴びさせる。 第四の炎宴《燎原之火》(だいよんのえん りょうげんのひ) 使用者:熾場亮 放った多くの狐火を連結して取り囲む技。壁や波として攻防のどちらにも転用できる。 第五の炎宴《赤鬼》(だいごのえん あかおに) 使用者:熾場亮&白井宇佐子 白井の熒惑によって強化した炎で天蓋を作り、巨大な炎の鬼を作り出して操る技。火力が増しているため、触れれば一瞬で蒸発する。 第陸の炎宴《牛頭馬頭》(だいろくのえん ごずめず) 使用者:熾場亮&白井宇佐子 炎の巨人を作りだす技。火力は《赤鬼》に同じ位である。 第漆の炎宴《煉獄》(だいしちのえん れんごく) 使用者:熾場亮&白井宇佐子 概念の焔によって相手の魂を焼く技。発動には、ある程度操る事のできる炎を出さなければならないため時間が必要。 第捌の炎宴《八岐大蛇》(だいはちのえん やまたのおろち) 使用者:熾場亮&白井宇佐子 山頂から遥か下にあるマグマに熾場の熒惑で造り出した特殊な炎の塊《卵》を融合させて臨界点を突破すると火山の噴火を八ヶ所同時に火柱を造り出して八頭の大蛇で相手を倒す技。 白井宇佐子(しろいうさこ) ランク?。白鉄。 マイペースで惚けた表情の女性。万里にとんがり帽子をプレゼントした人物。 牢獄の魔女の館に亮と共に幽閉されていた。誰かの世話を焼くことが好きで、その甲斐甲斐しさは諸葉曰く「男をダメにする」ほど。また素なのかふざけているのか痴女と思わせる言動を取ることが多い。 写真を見るだけで人となりを看破するほど鋭い洞察力があり、プレゼント選びを得意とする。本人曰く、奉仕が大好きで相手の気持ちを考えるのが大事だと言う。 自分のことは「ネリー」、諸葉に「はいもろ」、万里に「まりしてん」といったニックネームをつけて呼んでいる。「あざとくない可愛さが絶妙」らしいが、摩耶に対しては「まーや」と意外とごく普通。 勘が鋭く前世が暗殺者である丈弦の尾行を撒いたり、通りがかりの群衆に紛れて気配を消すことができる。丈弦曰く、隠密行動も極めて高い。 六翼会議にいる理由は熾場を放っておけないために協力をしている。 熒惑は亮の熒惑を強化する《ガソリン》の役割を果たす。通力の色は亮と同じ赤色。 上記のこの熒惑は亮の熒惑のコピーしたもので、本来の熒惑は《鏡》で熒惑を鏡写して自分が見た熒惑や自分が受けた熒惑を同レベルで自在に操ることができる。コピーをした時、通力の色はコピーをした相手の色になる。 ルー・ヂーシン #中国支部を参照。 ボリス・テリー #イギリス本部を参照。 レナード・ヴァン=パーシー #アメリカ支部を参照。 天木虚穂(あまぎうつほ) ランク?→D。 『巫女』と呼ばれる少女。柏葉源一の報告によると、源租の業によって異端者を生み出しているらしい。六翼を構成する一翼。15巻にて亜鐘学園に入学が確認された。 実は貝利仙女が創った少女の姿をした宝貝で距離や次元すら越えて、外から魂を接続することができ、あやつることのできる肉人形。 それで、誰も接続していない時は昏々と眠り、時に貝利が接続して少女の振りをし、時に駿河安東が接続して《異端者》を産み出していた。 不可視(インヴィシブル) ランク?。 人間や救世主を誘拐する人物。姿を見せないため、男か女か判断がつかない。白騎士機関の情報に精通している。六翼を構成する一翼。正体は亜鐘学園の講師である田中太郎である。 #教師を参照。 ルイーズ・サン=ジェルマン ランク?。黒魔。 第9代PSG。『人形』の異名を持つ全てが白い少女。ピアノ奏者として、とてつもない技巧の持ち主。100年以上を生きる魔女。 唯一人間嫌いの亮の興味を引いた諸葉に対し、激しい憎悪を燃やしている。六翼を構成する一翼。 二つ名は『異端の魔術師の異端』。 シャルルと同じ姓を持っているが、関係性は10巻時点で不明。12巻にて先々代PSGであることが判明。実力はランクDの黒魔にさえ負けてしまうほど。かなり不器用でまともにスペリングすら出来ず第一階梯闇術でさえもたもたとしかスペリングできず、急ごうとすれば必ず失敗する。ただし、時間をかければ各属性の第五階梯闇術までを唱えることができる。ゴーレムに関しては右に出る者はおらず、魔力なら雷帝にも負けていない。7体同時使役しても余裕を見せるほど。『太陽の揺籠』では初代PSGの再来と呼ばれるほどの奇才。ゴーレムの研究のためなら部下を部下とも思っておらず、周りを顧みなかったため先代の第十代ギィに討たれたとされていた。しかしそれは組織に億劫さを感じて抜け出そうと画策していたこともあり、討たれたと見せかけ姿を眩ましていた。 六年前から出現し始めた異端者に目をつけ、新たなゴーレムの素材として見出した。地球上にある物からならゴーレムを作り出すことのできる自分にとって最高の素材だと歓喜する。 透明のゴーレムを3体使役していたが、14巻にて元素衆の集中放火により破壊された。 18巻にて丈弦初介に油断したところを突かれ、肺などを刻まれ死亡。 固有秘法は《この世ならざる音楽室》。
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