闇術(あんじゅつ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 17:59 UTC 版)
「聖剣使いの禁呪詠唱」の記事における「闇術(あんじゅつ)」の解説
魔力(マーナ)を使うことで自然界のエネルギーを吸い込み、己の望むエネルギーに変換する技術。闇術の使用者を《黒魔》(くろま)と呼ぶ。7巻やコミック、アニメで名称が変更されたものもある。使用には、通常、宙に文字を書くこと(スペリング)と詠唱が必要。詠唱なしでも発動できるが、その際は威力が弱くなる。詠唱する際は「綴る」と言わなければならない。また、詠唱とスペリングの際に強くイメージすればするほど威力が増す。闇術はアレンジが可能で威力を抑えたり、呪祖を追加して威力を上げたりすることもできる。闇術は破壊を得意とし、治癒や修理を得意としない。だが、ごく稀に治癒術が得意な者がいて生まれつきの資質がないと治癒闇術は極められない。これは努力云々より資質が無ければ絶対に極めることができない神から貰った稀有な才能である。スペリングの行数によって第n階梯と分類する。行数が増えると成功難易度と威力が格段に増加する。通常の闇術は第九階梯まで。その先は第十三階梯の禁呪(使用する際に代償を伴うもの)となる。普通の黒魔は第九階梯を目指して鍛練する。詠唱に関しては、原作やコミック、アニメでも一部しかないため、ここに表記することは控える。 炎 1 火炎(フレアー) 2 猛火(ブレイズ) 3 火葬(インシネレート) 4 炎の大嵐(ブレイズストーム) 5 黒縄地獄(ブラックゲヘナ) 6 紅蓮地獄(ブライトレッドフレイム) 7 大焦熱地獄(インフェルノ) 氷 1 氷の吐息(ホワイトブレス) 3 凍てつく影(フリージングシェイド) 4 凄まじき吹雪(ドレッドフルブリザード) 5 吹雪の死霊(ブリザードスペクター) 6 氷結地獄(ブライトホワイトフロスト) 7氷の牢獄(ヨトウンヘイム) 8 霜の巨人(フロストジャイアント) 9 霧氷鱗の魔竜(フロストウィルム) 水 1 水流破(ハイドロブラスト) 5 流水の海蛇(ハイドロサーベント) 雷 1 稲妻(ライトニング) 2 四筋の稲妻(フォーウェイライトニング) 3 狂乱する球雷(ブリッツボール) 5 雷雲の精霊(サンダースピリット) 8 稲妻の螺旋(サンダーストームヘリックス) 9 稲妻の魔竜(サンダーボルトドラゴン) 風 1 引き裂く突風(ブリーズブレイド) 2 吠えたける強風(ブリーズメイス) 3 切り裂く風(ブリーズシャムシール) 5 嵐の精霊(テンペストジン) 閃光(フラッシュ) 一瞬だけ強い光を放つ。 精神の剣(マインドソーズ) 精神力を斬る力に変化して放つ闇術。アニメでは魔力を丸鋸の形状にして飛ばしていた。 精神の槍(マインドスラスト) 精神力を貫く力に変化して放つ闇術。アニメでは魔力の竜巻となっていた。 精神の鎚(マインドビート) 精神力を叩く力に変化して放つ闇術。 束縛(バインド) 鎖を作り相手を束縛する。 魂の紐(スピリットストリングス) 半透明の紐でできており、《束縛》の鎖に比べて耐久度はないが、しばらく間は消滅せずどこまでも伸びる特性がある。使い手によっては一時間も消滅せず保つことができる。 万の眠り(スリープニアデス) 死んだような深い眠りに落ちる闇術。 護法印(ヘクス) 闇術の防御技、使いやすいが防御力は高くない(属性に特化した防御力を上げるため違う属性にはあまり有効にならないため間違えると効力がないため)。 青の護法印(ブルーヘクス) 四方を囲む青い障壁を作り出す(風や水属性に有効)。炎や熱は防げない。 赤の護法印(レッドヘクス) 炎や熱を遮断する赤い障壁(炎や雷属性に有効)。全体攻撃は防げない。 上天の障壁(エイジャー グリッド) 闇術の強力な防御技(上空に各属性に耐える防御壁を作る)。ランクB上位やランクA以上でないと使えない。 傷跡の治療(ヒーリング)第一階梯 素肌の上に直接魔法文字を綴り該当箇所を治癒する。対象は安静にしていなければならず治癒にも時間がかかる。資質に関係なく使えて術者の魔力の大小によって回復するので大抵の術者は効率を考えてこの闇術を使う。アニメでは傷に手を当てて治療していた。 神秘の回復(ミステイカルリカバリー)第三階梯 かけられた者の自然治癒能力を前借し、瞬間的に傷や病を治すことの出来る不思議な効力を持つ回復闇術。ただし、前借した期間は負った怪我や病は治らなくなる強力な副作用もある。 この闇術は大抵の術者では一日分の前借しか出来ないのであまり効果はない。だが、カルガ・リンは1ヶ月前借できる。 蘇生の天使(エンジェリックレストア)第五階梯 魔力と資質を治癒力に換えて他者を治す回復闇術。反魂を用いると生命力を直接奪う最悪の闇術になる。 羽毫の体現(デクリーズウエイト) 自身の体重を限りなくゼロにすることができる。 幻影の像(ファンタズマルヴィジョン) 光学的幻影(分身)を作る闇術。自分のイメージによって幻影は作れるためイメージが強ければ何でも幻影で作れる。 遥か見(マギスコープ) 天眼通と同じ効果を得る闇術。魔力に自信がある人なら一キロ先まで見えてランクSなら五キロ先を楽に見える。 作者のTwitterにて名称が変更される。 抑制の場(サプレッションフィールド) 結界系の闇術で、魂の無い存在を弱体化させる。雷の禁呪の雷獣を白鉄に例えるとランクCとDの中間くらいまで弱体化させる大魔法。しかし使用者は発動中、身じろぎも出来ず他の闇術も使用することは出来ないことと、効果範囲が広いため調整が出来ないという欠点がある。 月銀の槍(ムーンライトジャベリン) 月光のような輝きを放つ槍を展開させ、相手に向けて飛ばす。飛距離はあるが、命中率はそれほどでない。 霧消の場(ヴァシングフィールド) 術者の周囲にしばらくの間、不可視の障壁を作り、術者に害を及ぼそうとする闇術を完全に無効化する。 強力で便利そうな護身闇術に思えるが術者のマーナや練度が加害者のマーナや練度を圧倒してなければ無効化できない。 もし術者の力及ばなかった場合、霧消の場はダメージの軽減すらしない。 そのため普通に攻撃闇術を撃ち合った方が良いので相手を圧倒する力がないとあまり意味の無い闇術である。 ゴーレム 黒魔が認識票によって顕現させる前世で作り出した使い魔。闇術を行使する際のサポートを行う。身体能力的に常人と変わらない黒魔が、問答無用の直接攻撃に対抗するため、長い時間をかけて創り出した前世の異形の近衛(ゴーレム)。 フランス支部では現代の材料で作製する技術が存在する。 反魂(はんごん) 詠唱はそのままだがスペリングが右から左ではなく、左から右へ鏡文字を綴ることで本来あるべき性質を反転させる法(言魂ヲ反転サセル法)。威力は甚大だが人為的に暴走させた魔力の一部が逆流し使い手を傷付ける。作中では7巻で諸葉が魔神級に対して第三階梯の反魂を使用し、15巻で静乃が個人特訓で第五階梯の反魂を使用している。 個人特訓の際、静乃が無詠唱で放つ第五階梯の反魂が諸葉の第六階梯(詠唱有り)を相殺している。無詠唱による威力低下(PSG曰く通常は半減、修練によって上げられるがせいぜい73パーセント)、第五階梯と第六階梯の威力の差、静乃と諸葉の魔力の差という3つの不利な条件を埋め合わせるほどに反魂による威力強化は大きい。 極めれば人間の限界を超えることも可能。その究極が禁呪であり、反魂は禁呪に至る鍵となる技術でもある。 禁呪 通常の闇術とは比べ物にならないほどの威力を持つ最高位の闇術。第十三階梯まで綴りスペリングする必要はあるが、威力は折紙付きで使用すればその土地の地形を変えてしまうほど。そのため使用には政府の許可が必要となる。2巻にて諸葉がエドワードを破るために禁呪をぶつけ、夢石の面晶体に囲まれているにも拘らず漏れ出た余波で地域全体に雪を降らせた。また5巻にて諸葉がヴァシリーサの禁呪を破るために禁呪をぶつけた際にエカリテンブルクが内海に変わってしまいロシア政府も頭を抱えてしまうほど。個人にしか使えないため固有秘法となっており、使える者は禁呪保持者(グリモアホルダー)と呼ばれる。 禁呪を使うには人の限界を超える魔力が必要となる。元より人の限界を超える魔力を持つ規格外の存在を除き、反魂を用いて発動に足る魔力を絞り出す必要がある。しかも反魂を用いて禁呪を使用した場合、禁呪の成功・失敗に関係なく術者は必ず死に至る。そのため実験も出来ず、発動は非常に困難で諸葉と静乃の前世では、砂漠化に悩まされていた国で水の禁呪により湖を作り出そうとする計画が立てられたが、第七階梯すら自在とする大魔術師が十人以上も挑戦し全員が失敗して命を散らせる結果に終わったという記録が存在する。
※この「闇術(あんじゅつ)」の解説は、「聖剣使いの禁呪詠唱」の解説の一部です。
「闇術(あんじゅつ)」を含む「聖剣使いの禁呪詠唱」の記事については、「聖剣使いの禁呪詠唱」の概要を参照ください。
- >> 「闇術」を含む用語の索引
- 闇術のページへのリンク