グローマ・ファクトリー
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「超時空世紀オーガス」の記事における「グローマ・ファクトリー」の解説
桂木 桂(かつらぎ けい) 声 - 速水奨 本作の主人公。地球人のフリーダム・スペース・コープスの戦闘機パイロット(少尉)。友軍に多数の犠牲を払いながら作戦中止命令が下ったことに納得できず、独断で時空震動弾を起爆させたことにより時空破壊を引き起こしたばかりか、自身が混乱時空の元凶である「特異点」として各陣営から狙われることとなる。時空破壊の余波で20年後の世界に飛ばされ、たまたま通りかかったシャイア率いるエマーンの隊商に拾われて、オーガスのパイロットとなる。 スケベで女性関係に節操のないマイペースな自由人だが、パイロットとしての腕は天才的で、エマーンの技術を使ったモラーバやオーガスをいとも簡単に乗りこなした。中盤以降は自ら招いた時空混乱の責任を負い行動する。 企画段階では桂木鎧(かつらぎがい)という名前だったが、ルックスとの乖離が大きかったため変更された[要出典]。また当時のアニメ雑誌[要文献特定詳細情報]の新番組紹介記事では「桂木陽(かつらぎよう)」及び「スレイ・G・パラダイン」の名前が使われていたこともある。 ミムジィ・ラース 声 - 佐々木るん / 佐久間紅美(『スーパーロボット大戦Z』) ブラウンのストレートヘアを持つエマーン人の少女。17歳。ファクトリーの一員でスレイと婚約していたが、時空移動をしてきた桂と関わり強く惹かれていく。妊娠期限が迫っており、恋の板挟みに悩む。エマーン本国有数の名家、ラース家の次期後継者だった。ラース家はシャイアの実家、トーブ家と微妙な対立関係にあったという。 性格は活発で積極的。戦闘用デバイスに搭乗することはほとんど無かったが、むしろモズク族の襲撃時や、アテナの銃を撃ち落とすなど生身での立ち回りで活躍した。ファンシィではエマーン人らしく商機を逃さない判断力で、ジャンヌら反政府勢力との交渉の糸口を掴む。桂とはその軽薄さとカルチャーギャップが相まって当初は衝突するが、後に結ばれ、妊娠。最終回の描写から後に彼の子を産んだとされる。最終回の結末部では様々な可能性の人生を送る彼女の様子が描かれていた。 続編の『オーガス02』では彼女がひとり別の世界に飛ばされたような描写があるが、これはTVシリーズ最終回の時空再構成の後に無数の存在に分裂した彼女の内のひとりが「02」の世界の過去(=再構成から取り残された世界におけるチラムに相当する場所)に飛ばされている様子を描いている。そこで生まれた桂との子が触手を持つ少女ナタルマの祖先となる。 シャイア・トーブ 声 - 滝沢久美子 赤毛のエマーン人女性。グローマ・ファクトリーのリーダー。トーブ・インダストリアル・ファミリーというグループに属し、グローマの面々はシャイア・サブ・ファクトリーとも呼ばれる工業集団だった。そのため戦闘能力は低いが、ドリファンドやオーガロイドの修理・改造等に能力を発揮し、グローマ内の限られた設備でオーガスをカスタムメイドで完成させ桂に舌を巻かせた。妊娠期限をすでに終えているため、桂と混浴しても意に介さないが、劇中後半にはチラムの総裁に恋愛感情を抱いてるかの如き描写もある。 信頼されるリーダーではあるが些か優柔不断かつ思慮に欠ける所があり、ファクトリーの面々には「ミムジィがいないとちょっと頼りない」と言われる事もある。しかし、桂を巡ってマニーシャと対立した時は毅然とした態度を見せた。 スレイ 声 - 三橋洋一(後の橋本晃一) ミムジィの婚約者だったが、大人しい性格が災いして桂の介入を許し、三角関係に陥る。エマーン人の常として荒事は苦手だが、彼女を振り向かせようとファクトリーの貴重な男手として戦闘に参加。グローマをチラムの攻撃から救うため、カスピ・クレーターで囮役を買って出る。この時、桂の出現以来すれ違いが生じていたミムジィとの距離がかつてないほど縮まるが、彼女のために戦いを決意し死を覚悟したことで、ミムジィに悲しみを負わせたくないという理由から身を引くと決め、同じく志願した桂を「君が死んだらミムジィが悲しむ」と制止した。 囮役のディーで出撃し、死亡したと思われていたが(第13話)、ワルシャワの手前で生還する(第17話)。しかし折悪しくミムジィは生理現象の発熱で昏倒していた。高熱によるせん妄と、それまでの自分でなくなってしまう恐怖の中、ミムジィがうわ言で救いを求めたのはスレイであった。その声を聞いたスレイは、彼女の意識が戻る前にオーガスIIで出撃し、追っ手の艦に特攻をかけて戦死する(第17話)。ミムジィの名を呼ぶ際に他の者がミム「ジィ」と濁音で発音するのに対し彼だけはミム「ズィ」と美濁音で発音している。 初期設定では「スレイ・G・パラダイン」というフルネームが設定されていたが[要出典]、これは既に述べたように主人公「桂木桂」の初期設定名称のひとつでもある。淡緑色の髪を持つ。 マーイ 声 - 花咲きよみ ファクトリーの一員。おてんばで勝気なエマーン人の少女。リーアとは双子である。長く青いストレートヘアに左目下の泣きぼくろが特徴。赤いモラーバに乗る。パイロットとしては素人同然だったが、リーア共々、チラムとの実戦を経る内に腕を上げ、エマーン本国に帰還する頃にはエース級と呼べるまでに成長していた。 名前の由来はイマイから来ている[要出典]。 リーア 声 - 坂本千夏 マーイとは双子。ブラウンの短髪に、丸眼鏡をかけている少女。身近にミムジィという例を見ているために、姉妹共々「男を知らぬ嫁き遅れ」になる事に危機感を抱いている。黄色いモラーバに乗る。戦闘要員として活動するが、姉妹のファクトリーでの主な仕事は売り娘である。 パプティ 声 - 高田由美 ファクトリーの一員。チラム軍との交戦で夫を亡くし、気丈にヴィーとロームという双子の赤ん坊を育てる。常に両手に子供を抱いて行動している。チラムとの交渉の際には、赤子共々、人質交換要員となる。グローマの砲撃手を務め、最終決戦では片手に赤子を抱き、足でゆりかごを揺らしながらりロータリーキャノンで射撃を行う。 リーグ 声 - 大山高男 エマーン人の男性。ファクトリーの技術リーダーでオーガスの設計者。エマーン界屈指のエンジニア。劇中の台詞によると独身。隊商の安全を巡ってスレイと共に桂に下船を要求して衝突したことがある。終盤ではチラムの科学者と共に時空変換装置の開発に加わる。 ゴーヴ 声 - 北村弘一 エマーン人の男性。商魂たくましい老人。オーガス命名の際は「ギャモン」にすべきと主張。終盤にミムジィが妊娠した際も「名前は今度こそギャモン」とこだわりを見せる。親しみを込めて桂からは「じいさん」と呼ばれる。 モーム 声 - 室井深雪(後の深雪さなえ) 人工生命による戦闘国家「ムー」製の人造人間。緑の髪が特徴。アンテナなどのロボット的記号を一切持たない人間の少女そのもののデザインであり、表情や情緒面も人間とまったく変わらないが、同年代の少女よりもバストが大きめで、胸元にメンテナンスハッチがある。 アトランタ人の店で桂に「私を買ってください」と声をかけ、人身売買と間違えた桂木桂が店主に掴み掛かる一幕もあったが、結局、桂がミムジィにおねだりする形で購入され、ファクトリーの一員となる(ミムジィ曰く「腕に抜け癖がある」などとして値切られていた)。このために、購入者である桂を「ご主人様」や「桂(けい)様」と呼び、恩人以上の感情を持っている節が見える。同じムーの機械に対する親近感から、大破していた大尉をジャンクパーツを集めて修復・再起動させたが、彼女自身は現在のムーの機械群と違って人間に対する害意は持っていない。 放送中はメインヒロインのミムジィよりも人気が高く[要出典]、放送後初期に発売されたオリジナル編集版ビデオソフトは「モームの夢」というタイトルとなっていた。本来の用途は看護婦だが、掃除洗濯などの家事全般や機械修理、果てはデバイスによる戦闘すらこなす。まだ配線の接続が完了していなかった状態で初出撃したオーガスに取り付いて修理した。かつてのムーでは同系機が大量生産されていたと考えられ、アニメのムック[要文献特定詳細情報]にはたくさんのモームが登場するイラストもあった。また、モームとほぼ同型の機体(髪型や髪色は異なる)がムーで人間の代わりに狩られる描写もあった。 バッテリーが充電や交換が出来ないため、寿命(稼働時間)が限られていた。軌道エレベータでの決戦の際、ムーのロボットから妊娠中のミムジィを守るために、破損したディモーラのビームガンへ自分の残り少ないバッテリーを接続して使用。最後は桂の腕の中で機能を停止した後、軌道エレベータ途中の宇宙空間へ葬られた。 ジャビー 声 - 銀河万丈 直立した巨大なトカゲのような姿だが、チラムやエマーンといったヒューマノイドとは別の進化を遂げた平行世界上の地球人(竜族)で、穏やかで冷静な性格。ただし回想では浮気性な面も見せている。グローマに同行しながら生き別れになった恋人リップルを探していたが、ストーリー終盤に発見した故郷は温暖化の影響で滅びていた(第32話)。裸体に何らかの白い機器をベルトで身に付けている。体色は茶色。 超感覚を持ち、桂にアドバイスをする。オーガスの名付け親。何らかの特殊な器官が尾にあり、時空転移を予知したり、桂木桂が大特異点に到着したことを察知したりした。グローマでは不本意ながら客寄せの見世物として喉に火炎放射器を仕込み、世にも珍しい「ドラゴン」として火を吐くのが仕事である。 大尉 声 - 屋良有作 / 堀之紀(『オーガス02』) ムーの重ロボット兵。体色は緑地に黄色。モームに拾われ修理された後、行動を共にする(第9話)。ムーの機械が人間に反逆する前の時代から転移してきたため人間に対する害意を持っていないものの、「わしの出る幕ではない」と戦闘ロボでありながら出撃を拒否することが多く、当初は役立たずかと思われていたが、モームに乞われてしぶしぶ出撃した際には「大規模破壊用」と豪語する威力を発揮していともたやすく多数のチラムのデバイスを破壊する。 物語の後半、グローマがムーと敵対する情勢に向かう中で葛藤した末、一度ムーに帰還するが、現在のムーのあり方に疑問を持ち、「人間の足りないところをロボットが補うのだ」と結論する(第30話)。終盤では軌道エレベータで桂とオルソンを上階へ向わせるために身を挺して入り口を守ったが、多勢に無勢の状況でムーの一斉射撃を受けて力尽きる。 OVA『オーガス02』での活躍は「登場人物(オーガス02)」を参照。 名称不明のメンバーたち 桂と遭遇して以来、度重なるチラム軍の襲撃により、特に戦闘にも不慣れであった物語序盤にパプティの夫をはじめ少なからぬ仲間が戦死している。このため、元凶ともいうべき桂と他のメンバーとの間に軋轢が起きたこともある。
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