その他重要キャラクター
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「デビルメイクライシリーズ」の記事における「その他重要キャラクター」の解説
スパーダ(Sparda) ダンテとバージルの父親。二千年前、悪魔でありながら正義の心に目覚め、ムンドゥス率いる悪魔の軍勢と戦い、人間界を守った伝説の魔剣士。人間界を救った後は魔界もろとも自らの強大すぎる力や魔へと変じた者達も封印し、以後は人間界の平和を見守った。現代に入ってからは人間の女性であるエヴァと添い遂げ、息子のダンテとバージルをもうける。息子たちには剣術を教え込んでいたが、ある日突然ダンテとバージルに二振りの魔剣を残して消息を絶ち、その後の生死は不明。スパーダの伝説は現代においては半ばおとぎ話のように捉えられ、信じる者は少数だが、城塞都市フォルトゥナでは神として信仰され、ダンテの事務所がある街のとある公園にも彼を模した銅像が存在する。 魔帝ムンドゥス、覇王アルゴサクスを倒したことから、その存在は伝説的なものとなっている。かつてはムンドゥスの右腕として活躍しており、ムンドゥスが魔界統一を成し得たのもスパーダの働きがあったこそとされ、当時の悪魔達にとっては憧れの存在だったらしい。正義に目覚めた時期や動機等の詳細はシリーズを通じて不明だが、『2』のデュマーリ島、『3』のテメンニグル、『4』のフォルトゥナなど、その生涯で様々な因縁や伝説を残している。ムンドゥスへの離反によって魔界の住人から「裏切り者」として憎まれており、ダンテが悪魔と出会い頭に襲われる原因でもある。アニメ版ではかつてスパーダの弟子だったバアルとモデウスが登場している。 人物像に関しては『3』のコミックス巻末にある設定資料で、ダンテは父スパーダを「冷酷な悪魔」と評しており、『4』の小説版では、当時のスパーダは冷徹で寡黙な性格だとされていた。 エヴァとの馴れ初めは明らかになっていないが、アニメ版でダンテが「二人とも心の底から愛し合っているように見えた」と語っている。 『1』と『3』ではクリア特典としてこのスパーダの衣装でプレイ可能。『4SE』では追加コスチュームとして用意されている。容姿は左目にモノクル、髪型はオールバックと西洋貴族風な出で立ち。胸のスカーフ部にパーフェクトアミュレットが飾られている。『1』での基本装備は「閻魔刀」と「ルーチェ&オンブラ」。魔人化すると本来の姿に戻り、二本の角と二対の羽を持った「魔剣士スパーダ」になる。『3』では使える武器はダンテと変わらないが、リベリオンのグラフィックがフォースエッジに置き換わる。スパーダ自身とそれに直接関係しているアイテムのみ、全作品を通してデザインに大きな変化が無い。 リベリオンや閻魔刀など、ダンテとバージルが形見として持つ武器は元々彼が所有していたもの。生前使っていた最強の剣は彼と同じ「スパーダ」の名を冠している。『5』において新たに明かされたスパーダの伝承では、スパーダは己の強大な力を三つの剣に分かち、一つに自身の名をつけ、残りの二振りにはそれぞれ「復讐」の銘と「死の神」の銘を付けていたという。 「スパーダ(spada)」とはイタリア語で剣を意味する。「アメリカ人が発音しにくい」という事で、“r”を入れ表記は“sparda”となっている。 エヴァ(Eva) 声 - サラ・ラフルール(1) / ウェンディー・リー(5、5SE) / 田中敦子(5、5SE) ダンテとバージルの母親。純粋な人間の女性。伝説の魔剣士スパーダと結ばれ、息子たちと幸せな日々を送っていたが、スパーダへの復讐を目論むムンドゥスが送り込んだ悪魔によって殺害されている。トリッシュは彼女の外見に似せて造られた。小説版『4』のダンテによると、怒らせると怖いところもトリッシュと似ているという。 ムンドゥス(Mundus) 声 - トニー・ダニエルズ 禁断の果実を食べた事により強大な力を手に入れた大悪魔。魔帝として魔界を支配し人間界へ侵攻するも裏切ったスパーダによって封印された。 しかしそれから2000年後に封印が解けてしまい、発展途上だった頃のレッドグレイブ市を手下に襲撃させエヴァを亡き者にした。その後、素性を偽る事なく世界各地を放浪していたバージルと、名を変えて生き延びていたダンテの両名に幾度となく刺客を放つも全て返り討ちに遭い失敗に終わる。その後配下からの報告で、貪欲に力を求め続けるバージルと、それを嫌悪するようになったダンテとの対立を知ったムンドゥスは、両名の争いを敢えて静観すると決め、『3』の魔界での決戦後に取り残されたバージルを倒し、彼を当時研究していた黒騎士の素体として利用することを決めた。 トリッシュの生みの親でもあり彼女を利用してデビルハンターとなったダンテを罠に掛けるが、最終的には彼女にも裏切られいつかまた復活する旨の捨て台詞を吐きながらダンテにも敗北した。 『Visions of V』にはVの過去のトラウマのフラッシュバックとして登場し、ネロ・アンジェロやナイトメアを生み出す場面が描かれている。 ムンドゥスはラテン語で“世界”“宇宙”を意味する。 エンツォ・フェリーニョ(Enzo_Ferino) 声 - 松本保典(ドラマCD) ダンテに仕事を提供していた元情報屋。ゲーム本編には登場しておらず解説書でダンテの強さを語るのみだが、小説やコミックなどの外伝作品には登場。小太りのイタリア人。 アニメ版のドラマCDでは過去に何度か悪魔絡みの事件に出くわしていたが、頑なに悪魔の存在を認めようとしないリアリストだった。しかし、ダンテの事務所の名前が“Devil Never Cry”だった時期にマキャヴェリの魔銃を巡る事件に巻き込まれたことが切っ掛けで悪魔が実在することを認めるようになった。この事件で隻腕となった為に情報屋を辞めて、現在は質屋を営んでおり、自らの店にダンテの魔具を質草として収めている。モリソンとは面識があり、彼が事件の経緯を昔話としてパティとレディに語り、後に彼女らを引き合わせている。モリソンによればダンテはエンツォへの借金の返済日にだけは遅れたことはなく、トリッシュもエンツォが先述の件で隻腕となった事に対しての罪悪感からの罪滅ぼしである事を指摘している。 なお、『ベヨネッタ』シリーズにも「エンツォ」という名の情報屋が登場した。 ニール・ゴールドスタイン(Nell_Goldstein) 小説版『1』で登場したガンスミスの女性。外見年齢は30代後半であるが実年齢は40代後半。『1』本編では既に故人。かつて「45口径の芸術家」と謳われた伝説のガンスミスであり、ダンテの愛銃エボニー&アイボリーの生みの親である。ロックという名前の息子が存在している。作中では当時トニー・レッドグレイブと名乗っていた便利屋のダンテが常連客となっており、拳銃の耐久力を超えたマシンガン並みの連射で銃を壊しては何度も店に訪れる彼の無茶ぶりに呆れていたが、一方では不器用ながらもダンテを息子のように可愛がっていた。しかしダンテを抹殺するために便利屋に潜り込んでいたムンドゥスの刺客であるギルバの手にかかり、最後はダンテの腕の中で息を引き取った。 『5』では彼女の孫娘のニコが登場しており、ネロの相棒となっている。 『5』の前日譚小説ではニールは若い頃からガンスミスであり、資産家のロイ・マーティンと結婚して息子ロックをもうけたが、ある日幼かったロックが好奇心で作業場に忍び込んで誤って銃を暴発させて右目の視力を失い、夫からは責任を追及されて一気に夫婦仲が悪くなった末に離婚し、親権を夫に取られてロックとは離れ離れになって表舞台から引退。以後、最期まで息子と再会する事なく生涯を過ごしたことが語られている。店の看板が「.45 ART WARKS」とスペルミスをしているがこれはロックとの別れ際に渡された手製の勲章が由来であり、紙製の粗い作りながら一生懸命作ってくれたロックへの愛着からあえて間違ったまま使用している。『4』までのエボニー&アイボリーの銃身にもこのままの店名が彫られていたが『5』以前にロックの店を訪れたダンテの依頼によりロックの手でスペルミスが修正された。 マティエ(Matier) 声 - Flo Di Re 『2』に登場したルシアと同じ護り手で、ルシアを義理の娘として育てた老婆。スパーダとは面識があり、先祖代々からデュマーリ島を守るためにスパーダと共に悪魔と戦っていた。スパーダの息子であるダンテにアリウスとアルゴサクスの倒滅を依頼する。 『5』の前日譚小説にも登場しており、アルゴサクスの片腕であったバルログを倒すためにダンテに再び依頼をした。『2』の頃から外見に変化がなく、ダンテから年齢を尋ねられた時は「百から先は数えていない」とのこと。スパーダにはよく他の女性と名前を間違われていたらしい。ダンテは以前からマティエに苦手意識を抱いていたため、普段は軽口の減らない彼もマティエの独特な雰囲気の前では無口になってしまうことを彼女から指摘されている。 キリエ(Kyrie) 声 - ステファニー・シェー(4、4SE、5、5SE) / CAPCOM(鬼武者Soul) / 早見沙織(4SE、5、5SE) 『4』のヒロイン。天涯孤独のネロとは家族同然に付き合っている。魔剣教団の騎士団長クレドの妹であり、その歌唱力で魔剣祭の歌姫の役を担う。 誰に対しても柔和で聖母のように慈愛に満ちた性格だが芯は強く、ネロも彼女には頭が上がらない。 『5』ではボイスのみで登場。便利屋を営むネロを支えつつ、孤児院を経営して身寄りのない子供たちの世話をしている。 ニコ(Nico) 声 - フェイ・キングスリー(5、5SE) / Lynn(5、5SE) 『5』のヒロイン。ネロの相棒をつとめる女性。本名はニコレッタ・ゴールドスタイン。 「45口径の芸術家」と謳われた一流の武器職人ニール・ゴールドスタインを祖母に、『4』でネロと敵対した科学者アグナスを父に持つ、「兵器アーティスト」を自称する天才メカニック。興奮すると父譲りのどもり癖が出る。武器職人としての躍進のために、父の故郷であるフォルトゥナに訪れネロと接近し、彼と相棒関係を結ぶことになる。 赤いフレームのメガネと男性的な口調が特徴で、喫煙者。デビルブリンガーを奪われたネロに対悪魔用義手型兵装「デビルブレイカー」を提供する。 J・D・モリソン(J.D._Morrison) 声 - ロブ・マングル(アニメ) / ジョーイ・カメン(5、5SE) / 大塚明夫(アニメ、5、5SE) テレビアニメ版で初登場した情報屋。スマートな装いの紳士。悪魔絡みの情報も取扱うダンテのお得意様。ダンテがまだトニー・レッドグレイブを名乗り、ボビーの穴蔵に出入りしていた頃からの古い付き合い。後に「トニーに関わると不幸になる」という悪評が出始めてからはモリソンもダンテと距離を置くようになり、一時的に疎遠になるがこれにより結果的にギルバの虐殺に巻き込まれずに済んでいる。その後ダンテが本名で活動を開始してからは関係を修復し、現役を退いたエンツォに代わって依頼を斡旋するようになった。 持って回す言い方を好む皮肉屋の一面もあるが、誰よりもダンテの腕を高く買っており、ダンテもモリソンの律儀な性格を信頼している。 『5』では依頼主のVとダンテらを仲介し、移動用のヘリコプターを用意するなど縁の下の力持ちとして活躍している。また、容姿がアニメ版と異なり、色黒でスキンヘッドになっている。 パティ・ローエル(Patty_Lowell) 声 - ヒラリー・ハーグ(アニメ) / ハビランド・スティルウェル(5、5SE) / 福圓美里(アニメ) / 嶋村侑(5、5SE) テレビアニメ版のヒロイン。ダンテが護衛の仕事で助けた少女で、ダンテを慕って「Devil May Cry」に通い詰めている。 物心もつかぬうちに母親と生き別れたためか、年齢に似合わぬたくましさと大人びた性格の持ち主で、私生活がだらしないダンテの代わりに事務所の掃除をするなど世話を焼いている。人間でありながら悪魔を使役していた錬金術師アラン・ローエルを先祖に持つ。 『5』では電話越しにボイスだけ登場し、18歳の誕生日を迎えた為誕生日会にダンテを招待しようとしていた。 マキャヴェリ(Machiavelli) ドラマCDや『5』にて名前や設定のみで登場した悪魔。ドラマCD(『1』終了後)の時点で既に死亡している。 初登場したドラマCD版では魔界で名を馳せた銃の名手、銃工であり、トリッシュも説明の際に同じく魔界で名を馳せていたスパーダを引き合いに出すほどの名工であったという。彼の製作する魔銃はいずれも強力な物で、チターニアという「使用者の精神を乗っ取る物」や「使用者の体と融合し最終的には取り込んでしまう」といった危険な物も存在する。実際に作中でもマキャヴェリの魔銃を狙った悪魔が数多く登場しており、エンツォは上記の魔銃に関わったことで片腕を失っている。 『5』本編や前日譚小説『Before the Nightmare』にも名前が登場。魔帝の依頼によりスパーダの血族に対抗するための生きた鎧「黒騎士」を作成していたことが明かされ、小説版『1』のギルバ、『1』のネロ・アンジェロの誕生に間接的に関わっていたことが判明した。遺された黒騎士は『5』本編にもプロトアンジェロ、スクードアンジェロ、キャバリエーレアンジェロが登場している(他者によって複製された物としては『4』のビアンコアンジェロ、アルトアンジェロも含まれる)。また、『3』や『4』でダンテが入手したアルテミスやパンドラも彼の作品であることが判明した。
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