北海道方言 北海道方言の概要

北海道方言

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/06/21 04:10 UTC 版)

概要・区分

歴史的背景から、北海道方言は大きく、渡島半島および北海道沿岸部各地の海岸部方言とそれ以外の内陸部方言に分かれる。海岸部方言の中でも漁村で話される言葉は浜言葉と呼ばれる。共通語に近い内陸部方言に対して、海岸部方言、とりわけ浜言葉は北海道の内陸部出身者にとっても聞き取りにくい方言で、若年層の中にはほとんど理解できない者もいる。また北海道自体が広いため、海岸部方言や内陸部方言の内部でも地域や人によって微妙に異なっている。

蝦夷地(北州)への和人の進出は古く飛鳥時代阿倍比羅夫蝦夷征討粛慎討伐の頃まで遡り、平安時代末期頃になると東北地方から渡島半島南部に和人が定住していたとの記録がみられ、鎌倉時代室町時代蝦夷沙汰職・蝦夷管領の時代を経て江戸時代までには沿岸部に和人の居住が広がっていた。そうした和人の定着が早かった地域では、東北方言(特に北奥羽方言)的な色彩が濃い海岸部方言(浜言葉)が成立した。北前船北陸地方上方と結ばれた歴史も持つため、語彙には北陸方言近畿方言の影響もある。

明治以降、入植のために日本各地から人々が北海道に集まった。内陸部では各地の方言が入り混じるなか、互いに通じ合う言葉が求められ、東北地方や北陸地方の方言を基盤としながら(入植者全体の4割が東北地方出身者、次いで2割が北陸地方出身者)、共通語に近い内陸部方言が形成された。内陸部の住民の多くは、自分達の言葉は標準語的であると考え、特に札幌市で話される言葉は、東京と同じか東京以上に標準語的だと考えている[1]。しかし実際には、細部において独特の語彙や語尾、文法が存在し、アクセントイントネーションにも独特のものが存在する(#アクセント参照)。

現在の、特に北海道内陸部においては、学校教育やテレビなどのマスメディアの影響、東京など北海道外からのUターンIターン者の増加から、都市部を中心に共通語化が進み、北海道方言独特の表現やアクセントが消えつつある。特に1970年代以降に生まれた若い世代では、方言の語彙を知らない、もしくは知っていても使わない人が増えており、「北海道式アクセント」に違和感を抱く人もいる。局地的な団体入植のあった地域では、入植者の持ち込んだ方言が色濃く受け継がれてきたが、3世以降では入植者の出身地に由来する方言の違いはほとんど目立たなくなっている。

北海道方言の色彩が今なお強い浜言葉の地域でも、世代を下るにつれて共通語に近くなってきている。

海岸部方言の特徴

  • 音声・音韻はほぼ東北方言と共通している。すなわち、イ段とウ段の音はかなり近く、シとス、チとツ、ジとズの区別がない(ズーズー弁)。イとエもほとんど区別がない。また、語頭以外のカ行・タ行は濁音化(有声化)し、本来の濁音の直前には鼻音を伴う。
  • アクセントは北奥羽方言と同じ外輪東京式アクセントの変種(北奥羽式アクセント)。
  • 文法では、理由を表す接続助詞(~から)に「すけ」「すて」「は(ん)で」があり、「けれども」にあたるものとして「ども」がある。また、形容詞はほとんど無活用になる。



  1. ^ 『北海道のことば』3頁。
  2. ^ 北海道方言辞書「デレッキ
  3. ^ かつての北海道では、「ろ」は道南や農村部の高齢層が主に使っていたため。
  4. ^ 『北海道のことば』23頁。
  5. ^ 自分自身にその要因がある場合や、本人の問題の場合。 (読売新聞夕刊 2014年12月19日2面「方言探偵団 北海道 〜さる」)


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