北海道旅客鉄道労働組合とは? わかりやすく解説

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北海道旅客鉄道労働組合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/02 13:40 UTC 版)

北海道旅客鉄道労働組合(ほっかいどうりょきゃくてつどうろうどうくみあい)は、北海道旅客鉄道(JR北海道)の労働組合。略称は「JR北海道労組」。全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)に加盟している。


  1. ^ なお、のちに結成されたJR連合系の労働組合である「JR北海道労働組合」(JR北労組)との混同を防ぐため、JR連合関係者は現在でもJR北海道労組に対し、「北鉄労」の略称を使用している[2]
  2. ^ 2017年ごろから函館地区における活動が低調となっており、少なくとも函館地区においては影響力が大幅に低下しているとみる向きがある[7]。一方、新入社員に対し研修センター内で強引な勧誘を行っているとされており、地区によっては2022年現在も依然として活発に活動している模様である[8]
  3. ^ 具体的な事例としては、JR北労組が結成された直後の2004年2月、JR北労組に所属する札幌車掌所の車掌4人が突然釧路運輸車両所への転勤を命じられ、そのうち1人が退職に追い込まれた「釧路不当配転問題」が有名である。この問題の背景には、札幌車掌所においてJR北労組が最大組合となったため、危機感を抱いたJR北海道労組が同時期に釧路運輸車両所で発生した車掌不足を口実にJR北労組の組合員を釧路に転勤させ、JR北海道労組の勢力を回復する狙いがあったとされている[17]
  4. ^ JR北海道は当初、2012年1月1日に予定されていた札沼線の電化開業に合わせて、アルミ製車両である735系を30両導入する方針を固めていた。しかし、一旦は方針を了解していたはずの柿沼博彦副社長らがステンレス製車両の導入を求めて猛反発し、事態を重く見た坂本眞一相談役(肩書はいずれも当時)の裁定により、3両編成2本(6両)を試作車名目で導入し、耐寒試験を1期行ったのち改めて本形式の導入について判断することになった。ところがその耐寒試験はずるずると長引き、その間にステンレス製車両である733系が導入されたため、735系の導入は試作車として導入された3両編成2本(6両)を除き事実上ストップした[19]
  5. ^ この結婚式問題を巡っては、白昼堂々札幌駅の構内で吊し上げを行った事例があることを平沢勝栄が国会で指摘しているほか[15]、組合幹部が「結婚式への介入」を公言し、組合全体の方針として掲げているとされる[26]。このため組合の介入を嫌う社員は、会社関係者を一切招かず身内だけで結婚式を行う、組合の監視が及ばない海外で結婚式を行うなどの対策を余儀なくされている[27]
  6. ^ 週刊ダイヤモンドは「北労組ら第2、第3組合」が共同行動を呼び掛けたとしているが[4]北海道新聞によると共同行動を呼び掛けたのはJR北労組のみであり、国労北海道はJR北海道労組への申し入れこそJR北労組と共同で行ったが、共同行動を呼び掛けたJR北労組の文書には名を連ねていないとしている[29]。JR北労組の呼びかけに対し国労北海道は「少なくとも(他の)3労組の参加が必要」、建交労北海道は「対応を検討中」とし、JR北海道労組のようにあからさまな反発こそしなかったものの慎重な対応をとった。結局、「安全確保のための4労組共同行動」は不発に終わっている[29]
  7. ^ JR北海道本社計画部門における超過勤務は国鉄時代からの慣習であり、これまでどの労組も問題にしてこなかった。JR北海道労組も、2011年7月以前にこの問題を提起することは一切なかった。このことから、JR北海道労組にとって三六協定違反問題は、単に自らに不都合な労政改革を推し進めた中島・島田両氏への攻撃の口実でしかなかったと考えられている[35]
  8. ^ この合意文書の中には、国鉄時代末期に職場規律が崩壊する原因となった「現場協議」(労使交渉を本社 - 組合本部や支社 - 組合地方本部のレベルだけではなく、職場 - 分会など現場レベルでも行うこと)を事実上復活させるという内容が含まれていた[36]。この後2012年から2014年に島田が社長に就任するまでの間、労働安全衛生委員会が事実上の「現場協議」の場となったことが指摘されている[37][38]
  1. ^ a b JR北海道 労使癒着の深い闇 集中連載 JR歪んだ労使関係(2) - 東洋経済オンライン(2018年6月16日)、2022年5月7日閲覧
  2. ^ 西岡 2019, p. 338.
  3. ^ a b (アーカイブ)クローズアップユニオン 北労生会員の活動紹介 北海道旅客鉄道労働組合 (略称:JR北海道労組) - 北海道地方労働組合生産性会議、2022年5月7日閲覧
  4. ^ a b c d 労組同士でも対立が先鋭化 JR北海道の底知れぬ病巣 - 週刊ダイヤモンド(2013年10月29日)、2022年5月7日閲覧
  5. ^ a b c d e f g JR北海道「2人の社長」が相次いで自殺した背景 - 東洋経済オンライン(2019年9月27日)、2022年5月7日閲覧
  6. ^ 民主化闘争情報No.1017 - 日本鉄道労働組合連合会(2019年4月8日)、2022年8月26日閲覧
  7. ^ 民主化闘争情報No.1034 - 日本鉄道労働組合連合会(2022年5月11日)、2022年8月26日閲覧
  8. ^ JR北海道労組も組織破壊策動を許さない! - 東日本旅客鉄道労働組合(2020年1月24日)、2022年5月8日閲覧
  9. ^ JR北海道労組 「旅のプレゼント」 - 交通新聞(2019年7月23日)、2022年5月8日閲覧
  10. ^ 西岡 2019, p. 378.
  11. ^ 西岡 2019, p. 408.
  12. ^ a b JR北海道「新たな自殺者」と「アル検拒否」の歴史 - 東洋経済オンライン(2019年10月4日)、2022年5月7日閲覧
  13. ^ a b JR北海道問題 - 日本鉄道労働組合連合会、2022年5月7日閲覧
  14. ^ a b c d e f JR北海道の闇 - ハフィントンポスト日本版(2014年4月14日)、2022年5月7日閲覧
  15. ^ 読売新聞(北海道版)2017年2月26日朝刊
  16. ^ 中内 2009.
  17. ^ 西岡 2019, p. 351-356.
  18. ^ 西岡 2019, p. 436-447.
  19. ^ 西岡 2019, p. 447.
  20. ^ 西岡 2019, p. 428-429.
  21. ^ 西岡 2019, p. 360.
  22. ^ 西岡 2019, p. 319-323.
  23. ^ 西岡 2019, p. 356-361.
  24. ^ 西岡 2019, p. 340.
  25. ^ 西岡 2019, p. 348.
  26. ^ 西岡 2019, p. 344.
  27. ^ 西岡 2019, p. 337.
  28. ^ a b 北海道新聞2013年10月13日朝刊「手結べるか、JR北海道4労組 会社存続の危機も、なお不協和音」
  29. ^ 西岡 2019, p. 380-381.
  30. ^ 「JR北は夕張市役所より給与低い」…JR北海道と四国で若手社員の離職相次ぐ - 読売新聞(2021年3月10日)、2022年5月8日閲覧
  31. ^ 西岡 2019, p. 322.
  32. ^ 西岡 2019, p. 429.
  33. ^ 西岡 2019, p. 414-416.
  34. ^ 西岡 2019, p. 430.
  35. ^ 【JR労働運動】JR北海道で国鉄時代の悪弊「現場協議」一時復活か スト予告で大量脱退のJR東労組と同じ旧動労系 - 産経新聞(2018年6月25日)、2022年8月26日閲覧
  36. ^ 西岡 2019, p. 472.
  37. ^ 西岡 2019, p. 534.
  38. ^ 西岡 2019, p. 466.
  39. ^ 内外情勢の回顧と展望(国内情勢) - 公安調査庁(2014年1月15日)、2022年5月10日閲覧


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