達也・深雪の一年先輩
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「魔法科高校の劣等生」の記事における「達也・深雪の一年先輩」の解説
中条 あずさ(なかじょう あずさ) 声 - 小笠原早紀 2年A組→3年A組の女子生徒(一科生)→魔法大学。身長150cm、体重41kg。生徒会書記(〜2095年9月)→生徒会会長(2095年10月〜2096年9月)。入学時は新入生総代を務めている。成績は入学時・進学時とも理論1位・実技2位、総合は服部と1位・2位を分け合う。 学年ベストファイブから落ちたことのない優秀な少女だが、気弱な性格で振る舞いが小動物を彷彿とさせる。真由美からは「あーちゃん」と呼ばれている。先輩・後輩を問わずほとんどの者と敬語で話すが、服部とは入学のときから実力を競うライバル同士で、彼女にとって唯一敬語を使わずに話せる男子生徒である。 使用には厳しい制約があるものの、一定のエリア内にいる人間をある種のトランス状態に誘導する情動干渉系(意思・意識ではなく、衝動・感情に働きかけるタイプ)の系統外魔法「梓弓」の固有スキルを持つ。個人ではなくエリアに働きかける系統外魔法は極めて稀少であり、無秩序な混乱を鎮圧することに適している。 極度のデバイスオタクで、CADなどの魔法機具の薀蓄を語りだすと周りが見えなくなることもしばしば。将来は魔工師を志望しており、魔工師として「トーラス・シルバー」というエンジニアを尊敬している。だが、2年生時の九校戦にエンジニアとして参加した達也を他校のエンジニアの何気ない会話により「トーラス・シルバー」ではないかと疑問視するようになりその後、選手として参加する事になった彼の技術力を再度目の当たりにし、その正体を確信する。 服部 刑部少丞 範蔵(はっとり ぎょうぶしょうじょう はんぞう) 声 - 木村良平 2年B組→3年B組の男子生徒(一科生)→魔法大学。身長175cm、体重67kg。生徒会副会長(〜2095年9月)→部活連会頭(2095年10月〜2096年9月)。学校には「服部刑部(はっとりぎょうぶ)」で籍を登録している。 入学時には次席であり、首席入学のあずさとは実力を競い合う仲。本人はフルネームや刑部ではなく範蔵と呼ばれるのを拒んでいるが、真由美には「はんぞーくん」と呼ばれている。専門分野に縛られない「なんでもできる」現代魔法の理想を体現した魔法師としての能力(ジェネラリスト)と、数字持ちでないながらも数字持ちに対等以上に渡り合う実力の二つの意味を合わせて、桐原や沢木などの同じ数字を持たない同級生からは期待を込めて「将軍(ジェネラル)」の二つ名をつけられている(本人は知らない)。 入学以来、達也に苦杯を喫するまでは模擬戦で負けた経験が一度も無く、真由美、摩利、克人に次ぐ実力者と目されている。中距離以上の広範囲を攻撃する魔法を得意し、どちらかと言えば1対1の個人戦は不得手であるものの、特に苦手な分野は無い。飛び抜けて強力な得意魔法や圧倒的な処理速度などを持ち合わせていない代わりに、多種多様な魔法をどんな場合でも安定的に行使できるのが持ち味である。複数の魔法工程を一つの術式に纏め上げるのではなく、それぞれの魔法が起こす現象を組み合わせて個々の総和より大きな効果を得る魔法技術である「コンビネーション魔法」の練度が高い。作中では「這い寄る雷蛇(スリザリン・サンダース)」を披露する場面がある。 魔法至上主義者であり、入学当初は十師族の魔法師に対しても対抗心を持っていたが、九校戦で真由美や克人の実力を目の当たりにして多少性格が丸くなる。このときから真由美に対して憧れを抱くようになるが、十師族の直系である彼女が高嶺の花であることを認識し、半ば諦めているところがある。しかし、同時に魔法至上主義ゆえに魔法において自分たちとは違う力を示した達也のことは、しこりが残るものの認めるようになる。 当初は二科生を見下しており、生徒会副会長の身であるも関わらず「ウィード」という差別発言を行っていたが、部活連会頭就任後は二科生への差別意識もなくなり、達也への接し方も普通になっている。新入生である香澄と泉美には真由美のことで目を付けられており、彼女たちに苦手意識を持つ。 『キグナスの乙女たち』では、魔法大学の3年生になっており、第一高校の2年生の服部初音とは遠縁の親戚で、初音が叔父夫婦の養女になったことで義理の従妹となる。 沢木 碧(さわき みどり) 声 - 四宮豪 2年D組→3年D組の男子生徒(一科生)→魔法大学。風紀委員会とマーシャル・マジック・アーツ部に所属。 後述の辰巳と同じく、一科・二科の区別に関係なく相手の実力を評価できる人格の持ち主。威勢のいい喋り口調が特徴。女性的な名前がコンプレックスで、下の名前で呼ばれることを嫌っている。 第一高校のマーシャル・マジック・アーツ部部長でエース級の腕前を持ち、同学年では服部に次ぐ強者とされる。魔法無しでも100キログラム近い驚異的な握力を誇る。 五十里 啓(いそり けい) 声 - 斉藤壮馬 2年C組→3年C組の男子生徒(一科生)→魔法大学。生徒会会計(2095年10月〜2096年9月)。千代田花音とは許婚同士。 中性的な風貌の美少年で、華奢な体格もあって「スラックスをスカートにはき変えれば背の高い女子で通りそう」とまで言われており、同性の友人があまりできないのが悩み。魔法理論では2年トップ、実技成績も常に上位をキープしている。 刻印魔法の権威として知られる百家本流の一つ「五十里家」の直系。千葉家とは家同士の付き合いがあり、エリカのCADに組み込まれている刻印型術式は彼が組んだもの。エンジニアとしても優秀で、達也を二科生として見下すことはなく、むしろ友好的に接している。2095年度の論文コンペでは達也に術式の調整を完全に任せており、第一高校内でCADソフトウェアに最も精通した人材だと評価している。逆に啓は模型制作を担当し、周囲から「普通なら(達也と役割が)逆だと思う」と言われていたが、逆に達也も啓のハード制作技術を「自分よりも数段上」と率直に評価している。達也の熱核融合炉の実験にも積極的に協力したが、琢磨と香澄が問題を起こした際には達也に仕事を押し付けるといったこともある。2096年度の九校戦でも達也と技術スタッフの中核を担い、同年の論文コンペではメイン執筆者として「投影型魔法陣」の発表を行ったが、惜しくも優勝を逃した。 『キグナスの乙女たち』では、五十里明という五才年下の妹が、第一高校に入学する。 千代田 花音(ちよだ かのん) 声 - 大西沙織 2年生→3年生の女子生徒(一科生)→魔法大学。風紀委員長(2095年10月〜2096年9月)。五十里啓とは許嫁同士。陸上部所属。 百家本流の一つ「千代田家」の直系。千代田家の人間は“地面”という概念を有する固体に強力な振動を与える振動系魔法の「地雷原」を得意魔法にしており、地雷原を作り出す者という意味で地雷源の二つ名を持つ。彼女もその例に漏れず、対物戦闘能力は摩利をも凌ぎ、陸上兵器相手なら十師族の実戦魔法師に勝るとも劣らない戦闘能力を発揮する。魔法師としては魔法の使い方が豪快なタイプだが、本人も快活で大雑把な性格であり、整理整頓はできるが取捨選択の判断が良すぎると達也から評されている。また短絡的すぎる一面もあり、何度か失言めいたことを言っては許嫁の五十里啓に注意を受けている。啓が絡むと別人のように態度が変わる。 壬生 紗耶香(みぶ さやか) 声 - 戸松遥 2年E組→3年E組の女子生徒(二科生)→防衛大学校。剣道部所属。身長162cm、体重53kg。 中学3年生において、中等部剣道大会の女子部で全国2位だった。本人のルックスも相まって、当時は「美少女剣士」や「剣道小町」などと呼ばれていた。 魔法科高校では魔法の成績だけしか評価されずに、クラブ活動でも一般競技系の部活が魔法系競技の部活に比べて、差別的な待遇を受けていると考え、不満を抱いていた。その不満ゆえに剣道部の部長(司甲)がブランシュの下部組織に勧誘し、司一のマインドコントロールを受けて魔法大学の非公開資料を盗み出すために利用される。また、桐原達の暴動をたった1人で解決した達也の実力を見て、剣道部に勧誘するものの断られている。初めは達也に好意を持っていたようだがブランシュ事件の後、解決に尽力した桐原と心を通わせ交際を始める。また、事件中に一対一で真剣勝負をしたエリカとは入院中に仲良くなり「さーや」と呼ばれるようになる。 剣道家としての技術は桐原に特別視されており、殺し合いの実戦では使ってほしくないと頼まれている。剣道とは別に魔法による投剣術を修得しているため、戦闘時はそちらの技を用いている。父親の壬生勇三は内閣府情報管理局局員で、投剣術は父直伝のものである。 2096年度の論文コンペではあずさの護衛に選ばれており、2097年3月の卒業旅行時点ではあずさたちともすっかり打ち解けた関係になり、花音からも紗耶香と呼ばれるようになっている。 桐原 武明(きりはら たけあき) 声 - 杉田智和 2年生→3年生の男子生徒(一科生)→防衛大学校。部活連執行部所属(2096年4月〜)。剣術部所属。身長173cm、体重66kg。 一昨年の中等部剣道大会男子部の関東1位。2年生の中では第一高校トップの実力者と目されている。海軍所属の軍人の息子でもある。司波兄妹をそれぞれ「司波兄」と「司波妹」と呼んでいる。 新入生勧誘週間の折、デモンストレーションの試合で紗耶香に逆上して殺傷性の高い魔法である高周波ブレードを使用するが、達也に取り押さえられる。騒ぎを起こした理由は、中学時代に綺麗だと思うほど感銘を受けた紗耶香の「剣道」が、演舞ではただ強さを求めるだけの剣になっていたことに憤りを感じたためであり、その後は騒ぎを大きくした罪を認めている。 強さの信奉者で、強いか弱いかが人を判断する第一基準となっているため、弱いものには一科生であっても興味を抱かず、強いものなら二科生であっても敬意を払っている。そのためブランシュ日本支部メンバーの掃討戦解決後は達也にも好意的である。元々紗耶香の強さを「技」として昇華しようとする姿に惹かれ彼女に好意を抱くようになる。 ブランシュ日本支部メンバーの掃討戦後は、入院中毎日見舞いに行っていた紗耶香と交際を始め、剣道部と剣術部の合同練習を経て仲を深めている。なお、この交流が魔法系と一般系に別れた同系統の部活が歩み寄りを見せる契機となった。さらに、それ以降はCADの調整実験の被検体に立候補するなど、達也との関係も親しくなっている。ただし、ブランシュ掃討戦で達也が見せた尋常でない殺気から、彼が豊富な実戦経験を持つ事、深雪もまた「ただの女の子」でなく尋常ならざる力を隠し持つことを看破している。 県 謙四郎(あがた けんしろう) 達也たちより一学年上の男子生徒→卒業。2096年度の山岳部部長。豪快な性格で、疲れ果てた部員たちに45度の熱湯をかけて奮い立たせるなどスパルタ指導を行う。時々練習に混ざる達也を歓迎している。 千倉 朝子(ちくら ともこ) 達也たちより一学年上の女子生徒(一科生)→卒業。ベクトル反転術式を得意とする。 三七上 ケリー(みなかみ ケリー) 達也たちより一学年上の男子生徒(一科生)→卒業。金髪に黒い肌をもつインド&ブリテン系の人種。 個々の魔法に関する知識が豊富で、相手が使う魔法を一発目で正確に把握し、二発目以降を最適な魔法で相殺するという特技を持つ。その実力から一高の中で上位の戦闘力を持つ。 国東 久美子(くにさき くみこ) 2096年度3年B組の女子生徒(一科生)→卒業。ボート部所属。下級生の英美に対して自分のことを「クーちゃん」と呼んでもらうようにいうなど、英美が第一印象でそう感じるほどフランクな性格。あずさとは互いに「あーちゃん」「クーちゃん」と呼び合う仲。 魔法的資質を持たず、魔法師の血筋を持たない両親から生まれた「第一世代」と言われる突然変異的魔法師であり、一般的な「第一世代」の女性と同様に暴力忌避を示す。そのため男子生徒に苦手意識を持ち、特に威圧的な男子の前だと身体がすくんで思うようにしゃべれなくなり、人が変わったようにおとなしくなる。横浜事変で達也に対して悪い人間ではないと思っていながらも苦手意識を持つが、ロアガンの練習で動く的を狙い撃てない英美のために散弾型のインビジブル・ブリッドを用意してきたときには驚愕し、苦手意識も忘れて達也に問い詰めている。それを機に達也の前でも普段の振る舞いを見せるようになる。
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