虎眼流関係者とは? わかりやすく解説

虎眼流関係者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 16:01 UTC 版)

シグルイ」の記事における「虎眼流関係者」の解説

藤木源之助(ふじき げんのすけ) 声 - 浪川大輔 本編の主人公道場では牛股師範に次ぐ腕前を誇る、虎眼流の師範代実直な青年で、年のころ原作によれば御前試合時点27 - 28歳。勘も鋭くわずかな閃きから「流れ星」骨子となる技法編み出した素手実力も相当なもの。才を持つ伊良子を討つため凄まじいまでの努力重ね遂には自らも怪物化す執念剣鬼幼少時から非常に寡黙であり、両親からは障害があるものと軽んじられていたが、強い意志矜持、そして並外れた膂力持ち年相応情熱秘めた若者である。 剣の道追求する姿勢ストイックで、「痛くなければ覚えない」と他の門弟にも容赦無く、それは相手身分年齢考慮するともない苛烈なものである過去道場破りに来た伊良子に敗北したことに固執しており、再戦すればただでは済まないと牛股から禁じられていた。 元は百姓の子だったが、没落武士の子を殺め両親殺されかけた際に虎眼に拾われ、士の身分になった。そのため虎眼へ忠義異常なものがある。心から三重慕い武士として「三重様=お家を守る」という忠義もあるが、ときに両立せず苦悩する。己を殺して士を貫く行動をとるとき、彼は鼻血を流す。さらに三重からは傀儡とみられる。 虎眼流を相続した後、伊良子との果たし合い仇討)に一度敗北し左腕も剣名も失うが、鍛錬果て、元から並々ならぬもののあった腕力をさらに磨き上げた結果改め役に「腕一本分の働き十分にする」とまで言わしめるほどの筋力携えて駿河城御前試合の場で伊良子と再戦憎しみ超えた感情抱きながらも、ある奇策用いて宿命決着付ける。しかしその果て得た物はあまりにも無惨結末だった。 作者山口自身藤木同調していた旨を語っており、自身心境藤木活動互いに影響しあったという。 技:虎眼流の技全て。虎にたとえられ、龍として描写される最終的な武器は、虎殺七丁念仏小刀二本差伊良子清玄(いらこ せいげん) 声 - 佐々木望 藤木の対となるもう1人主人公原作によれば御前試合時点30歳余り周囲の人間利用し、高い身分昇り詰めようとする野心家天賦の才で虎眼流の秘技軽々と身につけ、藤木並び跡目候補1人目されていたが、虎眼の愛妾いくとの密通露見し仕置き受けて盲目となり、追放された。その後検校のもとに身を寄せ、虎眼流への復讐を行う。独自の剣術無明逆流れ」を編み出し、虎眼流の高弟達を血祭りに上げていく。 母が夜鷹下級売春婦)という下層生まれのため、己の出自対すコンプレックス強く異常な出世欲の元となっている。「伊良子清玄」は元々の名前ではなく、かつて江戸で弟子入りしていた医師の名前を盗んだものである。なお虎眼流内では、江戸出身染物屋勘当息子という嘘の来歴語っていた模様過去に虎眼流の高弟達が自身の知る身分だけの侍とは違うと気づき仲間意識抱いたが、藤木のある一言誤解して深い恨みを抱く。その一方で藤木実力は誰よりも高く評価しており、主君である忠長飼育していた狒々を「猿回し」と評し比較対象であった藤木を「虎の中の虎」とさえ述べるなど、歪んだ友情抱いている。 士官のち仇討にて藤木勝利、剣名を上げ出世街道を進むが、駿河城御前試合にて藤木再戦。いくの見えない援護を受けながら無明逆流れ藤木挑むが、藤木奇策初太刀かわされ敗れる。 技:無明逆流れ流れ星両目を斬られた代償盗んだもの)、骨子術、その他虎眼流の技全て。瞳亡き龍として描写される最終的な武器は、天下人の剣「一(いちのじ)」。 岩本虎眼(いわもと こがん) 声 - 加藤精三老境時) / 矢尾一樹壮年時) 岩本当主であり虎眼流の開祖。「濃尾無双」と謳われた剣の達人。「流れ」や「流れ星」などの技を独自に編み出し右手の指が1本多いという多指症駆使した精妙な剣さばきを得意とする晩年には精神失調来し一日大半を「曖昧」な状態で過ごしわずかな時間のみ正気に返る、という精神状態となっていた。 娘に三重がいるが、妻は過去に縊り死にし、愛妾・いくを囲っている。 極めて苛烈性格で、全体的に暴虐な面が目立ち過去受けた屈辱忘れないなど異様に執念深い。ただし、過去藤木岩本家に引き取られた際には、優しげ笑み浮かべ絶命する寸前には三重の姿を見て美しくなったと涙を流す等、人間らしい情愛見せることもある。 建前有で復讐訪れた伊良子と対戦し正気でも曖昧でもない魔神」と化して剛剣を振うが、無明逆流れ前に敗死する。伊良にとっても苦戦であり、顔面両断されても胸を刺されてもなお絶命せず、最期の瞬間まで伊良子を畏怖せしめた山口原作者南條範夫モデルにしていると巻末の解説載せている。 技:虎眼流の技全て秘剣流れ星。虎として描写される牛股権左衛門(うしまた ごんざえもん) 声 - 屋良有作 道場では虎眼に次ぐ事実上ナンバー2である、虎眼流の師範身分郷士にこやかな風貌を持つ巨漢だが、後に虎眼の刀によって口を裂かれたため、怪異容貌となった巨大な木剣「かじき」を通常の太刀様に軽々と振い、青竹素手握り潰すほどの怪力を持つ。 前髪だったころ、並外れた怪力のため周囲から敬遠されていたところへ、虎眼流を紹介され入門決める。故郷許婚少女ふくを残しており、3年後桜の木の下で立派な武士になって再会するという約束交わしていた。しかし、ふくとの秘めた絆を虎眼に看破され稽古の上冷遇されるなどしたため、虎眼流に身をささげるため、素手での去勢決行した藤木伊良子の仇討ち勝負助太刀として参戦伊良子側の助太刀である多数馬廻全滅させるが、無明逆流れにて顔面を斬られ敗北そのまま死亡した思われたが、頭部破壊された状態でもなお全身伊良子への怨念宿し続け再起して検校邸を襲う執念見せた去勢実行する前、「赤縄」の景では牛股がふくを刀で斬殺しているシーンがあるが、逆に契り」の景では、大人になったふくが切り倒され切り株を見つめているシーンがある。決別のためにふくを殺害したとも、斬ったのはふくとの契り象徴であるで、ふくの斬殺許婚との別離決意した牛股の心象風景とも取れるが、実際にどちらであるのかははっきりしなかった。山口によれば真相後者であるが、受け手がどちらに解釈して構わないとのこと。また馬廻全滅させるシーンでは、木剣人体両断するシーン描かれているが、荒唐無稽すぎてありえず、目撃者混乱しているだけの集団幻覚の類と注記されており、清玄まやかし喝破し、事が治まった後で犠牲者遺体調べて目撃証言ほど壊されていなかった。 技:虎眼流の技全て流れ星星流れ)。体格握力優れ、かじき二刀流れ星の掴みのまま振るう。牛や牛鬼たとえられる岩本三重(いわもと みえ) 声 - 桑島法子眼の一人娘。虎眼からは道場跡取りを産むための存在としかみなされていない純情だが虎眼の娘らしく激しさ気高さを内に秘めている。 男を目上の者の命令逆らえない「傀儡」であると考えており侮蔑の目で見ているが、美男子である伊良子に懸想している。虎眼流の跡取り伊良子に決まった日、高弟達の目前男女契りを結ばせようとする父・虎眼の命令に、唯々諾々と従う男たちとは異なり唯一伊良子のみが背いて巧妙な伊良子の打算の上行われた物であるが)三重誇り守ったため、伊良子への想いがより強固なものとなった伊良追放後ショックのあまり拒食症となった時期もあり、藤木跡目継いで事実上の夫となった後もわだかまり抱え続けた。 虎眼死亡後愛憎入り混じった伊良子への復讐の念に取りつかれるが、最終的に藤木想い受け入れ駿河城御前試合にて藤木伊良子の決着看取る決着によって心に巣食う妄念晴れたものの、忠長の命により不本意な伊良斬首実行した藤木目撃し、彼が以前変わらぬ傀儡」だったことに絶望自害した。 いく 声 - 篠原恵美眼の囲われ者。彼女に関わった者は皆、不幸な目に遭うため、それを童歌として囃し立てられた。伊良子と密通したため、共に追放される追放後伊良と共に賎機検校仕え名目上検校愛妾となる。右胸の乳首は、伊良子がいくに手を出したことを見抜いた虎眼によって引きちぎられ、左胸は伊良子の仕置き時に伊良子の股間焼き鏝で焼くよう強要された際、伊良子をかばうために自ら焼いている。そして伊良子の復讐の際には背中には眼の無い龍が老虎を屠る様が入墨され、それを見て激昂した虎眼に背中の皮を削がれている。 文字通り伊良子の目となって彼を支え御前試合見守るが、伊良子が斬られたことを目撃した後、藤木投げつけた「七丁念仏」で自分喉笛を斬り自死選んだ近藤涼之介(こんどう すずのすけ) 声 - 堀江美都子 虎眼流の高弟。まだ前髪美少年剣士目録伝授祖父が虎眼と懇意間柄だったことによる義理許し」であるが、侍としての心構え備わっており、虎眼流を嘲弄し浪人切り捨てたこともある。藤木慕っており、剣士としていつかその域に達したい思っていた矢先伊良子の復讐劇最初の犠牲者となる。 その後亡霊思わしき形で度々現れるが、これがどういった表現意図なのかは定かではない宗像八郎むなかた しんぱちろう) 声 - 大林隆介 元は掛川宿侠客という経歴をもつ高弟純粋な技量元に中目録を授けられた「術許し」の実力者である。戦国時代武者様に体中に無数の疵跡がある歴戦剣士。涼之助死亡後、一応の下手人として仕立てられ一刀流檜垣五郎討ち取った帰り道霧の中で出会った伊良子によって殺された。 山崎九郎右衛門やまざき くろうえもん) 声 - 島田敏 虎眼流の高弟足軽出身動物の様なぎょろ眼をしている。涼之介にひそかに思いを寄せる夜中時折、涼之助のことを妄想しつつ、己の陰茎を口で慰めるという奇癖を持つ(この行動は他の高弟知っているが、黙認されている)。ほか、町の食事処で虎眼流の悪口正確に噂話)を漏らした浪人2名を素手撲殺し、眼球取り出して食べるなど、奇行にこと欠かない夜間外出した折に伊良子と遭遇、涼之助を殺され恨み込めて流れ」で応戦する敗死丸子彦兵衛(まりこ ひこべえ) 声 - 稲葉実 虎眼流の高弟足軽出身。牛股に次ぐ怪力を誇る巨漢で、その力は素手で畳を突き破るほど。伊良子と湯屋対決した際には、正中線両断されながらも絶命間際貫手放ち壁板叩き割る執念見せた興津三十郎(おきつ さんじゅうろう) 声 - 小山力也 虎眼流の高弟身分郷士剣術だけでなく学問にも秀でており、藤木読み書き教えた細身ながら指2本で天井ぶら下がるなど、凄まじい力を持つ。虎眼流には数少ない現実主義者でもあり、三重の心の崩壊などの出来事から虎眼流の行く末絶望し検校側に高弟情報売って伊良子の復讐劇手を貸していた。裏切り気付いた藤木を斬ろうとするが返り討ち遭い藤木と己の才の違い改めかみ締めながらとどめを刺される根尾谷六郎兵衛(ねおや ろくろべえ) 声 - 宝亀克寿濃尾三天」の異名を持つ虎眼流免許皆伝の3人の一。髭面特徴的普段濃尾道場師範であるが、伊良子から虎眼を守るべく呼び出された。しかし伊良子が訪ねてきた夜、魔神化し敵味方区別なくなった虎眼に胴を真っ二つにされ死亡三天らは登場している中では最古参門人達で、牛股よりも更に経歴長い伊吹半心軒(いぶき はんしんけん) 声 - 福田信昭 濃尾三天の二。経歴など同上。3人の中ではやや小柄な体格伊良来訪の夜、六郎兵衛同様の最期を遂げたアニメ版では藤木腕前木剣で試すなど若干活躍がある。 金岡雲竜斎(かなおか うんりゅうさい) 声 - 大友龍三郎 濃尾三天の三。3人中唯一の総髪伊良来訪の夜、買収され生き残り、その資金をもとに江戸道場を開く。後に伊良子に銘刀「一(いちのじ)」を届けた南條範夫小説秘剣流れ星』では主人公の師として登場している。 茂助(もすけ) 声 - 塚田正昭 岩本家に仕え老中間。寡黙であるが、道端蛇平四郎呼び止められても動じない程の胆力がある。腕前不明ながら、伊良子への仇討では、助太刀として牛股らと共に参戦。牛股が敗れると果敢に抜刀して伊良子に挑戦し討死した。 大坪おおつぼ) 声 - 徳本恭敏 虎眼流の門人1人腕前は「目録」。伊良入門以前からの門下生伊良子への仇討助太刀として参戦し茂助同様の最期を遂げた

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