葛飾区亀有公園前派出所
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「こちら葛飾区亀有公園前派出所の登場人物」の記事における「葛飾区亀有公園前派出所」の解説
主要人物が在籍する派出所。原作・アニメ版・ドラマを版含め、比較的に出番の多いキャラクターは公園前派出所勤務の両津、中川、麗子、大原の4人である。寺井(丸井)は原作では初期から登場し、改名後は出番が激減したが、アニメ版ではレギュラーとして登場機会が多かった。連載初期には、公園前派出所に松本(まつもと)、水谷(みずたに)、南(みなみ)という警官が勤務していた。このうち南については、送別会が行われている。ただし、同姓の別人である可能性もある。 両津勘吉(りょうつ かんきち) 声:ラサール石井(少年時代:田中真弓 → ラサール石井) / 水谷誠伺(ゲーム「幻のお宝を追え!の巻」) / 内海賢二 / 演:せんだみつお / 香取慎吾 主人公。階級は巡査長。 角刈り、大きな目、体毛が濃く、左右つながった極太の一本眉毛が特徴。 常人以上の体力と生命力を持っているほか、手先が器用で多数の資格や免許を持つ。いたずらと金儲けが大好きで、詐欺まがいな行動も多いが、義理人情に厚く困っている者を放っておけない性格で下町の住民からの人望も厚く、人脈も広い。またプロレーサー以上の実力を持ち、ニュルブルクリンク北コースを5分切りするなど中川以上の腕前を持つとされる。 詳細は両津勘吉を、家族および親類は両津家を参照。 中川圭一(なかがわ けいいち) 声:宮本充(少年時代:菊池こころ → 宮本充) / 神谷明 / 演:草川祐馬 / 速水もこみち / ユージ(2016舞台版) 世界でもトップレベルの大企業「中川コンツェルン」の御曹司。階級は巡査。 美形で長身、多才な特技を持つ。物腰穏やかで落ち着いた男性だが、パニックになって感情が高ぶると言動が粗暴になる時がある。特に射撃と逮捕術は天才的な腕を持つ。また運転に関してもプロレーサー並の実力を持っている。 両津の後輩という立ち位置は変わらないものの、初期と末期では大きく人柄が違う。両津の弟・金次郎が自身の身内と結婚してからは、遠縁の親戚になり、彼の金銭欲の深さに呆れることもままあるが、人情に厚い彼の人柄を慕っている。 車のナンバーは、ブランドにこだわり、神奈川県の湘南地域のご当地ナンバー「湘南ナンバー」を使っている。 詳細および家族については中川圭一を参照。 秋本・カトリーヌ・麗子(あきもと・カトリーヌ・れいこ) 声:森尾由美 / 土井美加 / 演:香里奈(テレビドラマ版・2011年実写映画版) / 原幹恵(2016舞台版) 秋本麗子と表記されることが多い。神戸にある世界有数の企業「秋本貿易」の社長令嬢で、パリ生まれの帰国子女。日本人の父とフランス人の母を持つハーフ。長身でスタイル抜群の美女。階級は巡査。 容姿端麗でありながらも男勝りの強さを持つほか、料理やピアノ、射撃など多彩な才能を持っている。中川と同様、両津の破天荒を通り越した非常識ぶりにあきれることもままあるが、金銭欲だけでない長所も理解し慕っている。両津の後輩でありながら「両ちゃん」と呼び、対等な口調で会話している。 詳細および家族については秋本・カトリーヌ・麗子を参照。 大原大次郎(おおはら だいじろう) 声:菱谷紘二(第1 - 15話) → 佐山陽規(第16話 - ) / 北村弘一 / 演: 伊武雅刀 葛飾区亀有公園前派出所勤務で、班長を務めている。階級は巡査部長。自分にも他人にも厳しい生真面目な性格で、両津が最も苦手とする人物。柔道と剣道の有段者でもある。 両津とは彼が警察官に採用されて以来の付き合いであり、度々警察官らしからぬ問題を起こす両津を厳しく叱りつけるなど対立することも多いが、両津や中川をはじめとする部下を親身に心配するなど根は優しく仕事に対する責任感も強いので、彼らや住民達からも尊敬されている。 流行物に疎く両津らに頼んで使い方を教わるが、調子に乗って痛手を被ることもしばしばある。 寺井 洋一(てらい よういち) → 丸井ヤング館(まるい ヤングかん) 声:茶風林(第1 - 92話) → 林家こぶ平(第98話 - ) / 演:荒井注(1977年実写映画版) 葛飾区亀有公園前派出所に勤務。階級は巡査。個性的な派出所メンバーの中では最も平凡で大人しい性格。派出所メンバーでは大原と両津に次ぐ古参の警察官。 長年にわたり「寺井洋一」という名であったが、170-2で「丸井ヤング館」に改名した(詳細は丸井ヤング館を参照)。 アニメ版では一貫して「寺井洋一」名義(2016年に放送された特別番組では改名後の話であったが、OPシーンのみ登場)で、メインキャラクターの1人として登場機会も多い。 子供の名前は「ケンジ」・「コウジ」。 麻里愛(あさと あい) 声:麻生かほ里 通称マリア。見かけは黒髪の美女だが、元キックボクサーの男性で両津以上の膂力を持つ。 キックボクサー時代のコーチである岩鉄岩男の言葉をきっかけに女性として生きる決意をする。 岩鉄と容姿のよく似た両津に一目惚れし、婦警になって近づいた。しばらくはニューハーフであったが、111-4で身体的にも女性になる(アニメ版では終始ニューハーフのまま)。 詳細および家族については麻里愛を参照。 戸塚 金次(とつか きんじ) 声:竹本英史 / 演:浜田光夫(1977年実写映画版) 亀有公園前派出所勤務。埼玉県草加市出身。坊主頭で顔面に刀で斬られたような傷、背中に入れ墨があり、ヤクザも怖がらせる風貌をしている。階級は巡査。 大半の回でノーネクタイで勤務している。寮の自室には「死んでもらいやす」と大書された半紙や、仁侠映画のポスターが所狭しと貼られていて、パジャマも囚人服柄。 警官になる前は10年間トラック運転手をしており、その腕前は中川と張り合えるほどで中川も賞賛していた。それ以外の経歴は不詳。2-2における両津の発言によると、糖尿病を患っているらしい。 腕っ節も強く、両津とルール無用の喧嘩をした時は、ほぼ互角の勝負を展開し、最終的には両津によって派出所の外へ投げ飛ばされ、場外乱闘で敗北してしまうが、両津自身も相当ダメージを受けていた。 連載初期の頃は両津の最初の相棒とも言えるほど良いコンビであり、組んで悪ふざけをする両津と戸塚(あるいは中川)、それによって迷惑を蒙る大原と寺井という構図が王道のパターンだったが、麗子の登場以後、麗子と入れ替わるようにして出番が少なくなり、末期には両津とは違う時間帯の班に所属しているためほぼ出番がなくなった。出番が減った理由は、原作者によると「両津とキャラがかぶるため」としている。カメダスによると、さいはて署に飛ばされたとされている。 ギャンブルを嗜むが両津のように金儲けのような行動はせず、両津ほどの問題児ではなく(行動的な意味で)、両津のとんでもない行動にあきれることもままあった。中川が復帰してからは夜勤やパトロールは寺井と組むことが多かった。両津同様ズバズバ発言するがその内容は両津ほど破天荒ではなく、両津が納得しているシーンも見られる。両津と共に悪ふざけをすることは多いが自らの意思に反する両津の行動にはのらない。両津に流されてしまう本田や寺井とは大きな差異が見られる。 このように初期のレギュラーメンバーであるが、アニメ版では唯一両津が「かつて派出所に勤務していた警官」と語る回想シーン(第301話「派出所ちょっと昔」)のみの登場。本編以外でもED(「ナイスな心意気」)のラストの群集と、『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE FINAL 両津勘吉 最後の日』のOPに登場したのみ。 古参の読者や初期ファンからの支持があり、連載30周年記念の回(155-1)では「復活して欲しいキャラクター」の1位に輝くが、作中では両津との対談で「特に話す事がない」としてこれといった出番がなかった。『週刊少年ジャンプ』掲載版の最終話では終盤の見開きに登場している。 犬(いぬ) 声:竹本英史、西村仁(THE FINAL 両津勘吉 最後の日のみ) 固有名詞が無く、一貫して「犬」としか呼ばれない。性別はオス。 初登場時は、鍋島食堂のいたずら息子によって派出所へ連れてこられた野犬 で、いつの間にか飼われている。当時はずんぐりむっくりとした大きな身体で、顔付きもぼんやりとしていて動作ものろいものであった。しかし、後にスマートな体形となり、顔付きも可愛らしいものに変わってきた。 事故現場の野次馬を追い払うため、両津から狂犬の演技を命じられて野次馬を追い払ったり、狂犬のドイツボクサー犬に拳銃を突きつけて捕まえたこともある(両津から「顔に似合わず卑怯な奴」だと言われていた)。さらには二足歩行ができるほか、両津との殴り合いの喧嘩では、コブラツイストをかけたり、馬乗りになって殴るという芸当を見せた。また、派出所に入り込んだ空き巣の所持品の匂いで犯人の追跡に役立っている。 当初は麗子から「犬」というだけで毛嫌いされており、自分のせいで迷惑をかけたことを悔やんで派出所を去ってしまう。しかし、麗子がおぼれている少年を助けようとして自身もおぼれかけている現場に遭遇し、両津たちの元へ知らせに走っていった。犬のおかげで大事には至らず、麗子も犬嫌いを克服して、犬と麗子は互いに仲良くなっていった。 また、両津と本田が雪山で遭難した時は救助犬として駆けつけたり、洞穴に潜んでいた熊に立ち向かう両津と一緒に共闘しようとした。麗子の登場以後、徐々に出番が減っていき、39-6を最後に姿を消し、20年後の143-7で1コマだけ再登場を果たし、155-1の終盤にも登場した。 アニメ版では、外見が全く違う犬になっており、最終回でも登場し、両津の送別会がお開きとなった直後の警視総監からの電話で両津の噓が明らかとなってから両津が周囲の人々から特大の怒りを買っていた時もにやにや笑っていて、追い回される時も一緒ににやにや笑いながら逃げていた。またアニメ版第172話「人生をやり直せ!」では中川のテレビゲーム会社が開発した人生シミュレーションゲームによると、もし両津と出会っていなければ、大金持ちの人物に拾われ、優雅な生活をしていることが明かされている。2016年のTVスペシャルにも登場しており、両津に留守番を頼まれ、褒美に煎餅をもらおうとするも、拳銃を出そうとしたと勘違いし逃げ出す。 ミケ 第64巻から登場。 元は下谷第五派出所で飼われていた猫で、両津が下谷第五派出所に出向していた時に両津に一番懐いていたため、両津が帰る際に下谷派出所の班長の盤が餞別に贈った。 見た目は小さくかわいらしいが、食い意地が張っており、両津のステーキやカップ麺を奪い取っている。高額なラジコンヘリを見つけて持ち主から50万円の謝礼をもらい、それをエサ代として使っている。 登場から少ししてから全く登場しなくなった。
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