花見町商店街
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 00:00 UTC 版)
鬼丸 美輝(おにまる みき) 声 - 生天目仁美 物語の主人公で中華料理屋「鬼丸飯店」の看板娘。味音痴ではないが行き当たりばったりで調理することから料理の腕は最悪、洗い物をすれば暴れてどんぶりを二つ三つおしゃかにする、出前をすれば必ず寄り道をし、事によれば出前を忘れてそのまま帰ってきたりもするなど、お店には全く貢献していない。ただ喧嘩など戦いには滅法強く、また弱きを助け強きを挫く「独自の正義感」から不良を成敗するなど、様々なところで暴れ回っている。そのため、不良からは「大戦鬼」の異名で恐れられている(アニメでは使われなかった)。本作中「(頭の中が)最狂」の人物。故に刃物を持たせると非常に危険。また常人を超えた体力を持ち、客引きと称して当たり屋まがいの行動をしたり、店に突っ込んできたトラックを別の方向へ投げたりなどの行動をとる。 「鬼丸流葬兵術(おにまるりゅうそうへいじゅつ)」と自称する一連の技を操るが、技自体はほとんどがその場の勢いに任せた即興の喧嘩技で、実質的に余りあるパワーで相手を圧倒している。ただし、母親の真紀子にだけは絶対に勝てない。彼女と真紀子、あるいは勘九郎とのフルコンタクト・無制限一本勝負が、鬼丸飯店常連客の間では名物の一つとなっている。 口調は男っぽくて性格はがさつ、化粧に疎かったりと女性らしい一面は全くない。その性格と常時「半そでシャツに小学生のようなスカート・頭に布巾で前掛け」というファッションセンスの無さ、更には目先の喧嘩に飛び付く鉄火肌のせいでスタイルやルックス自体はいいのだが色気は皆無。衣服も普段着以外は休日などに着る妙な文字がプリントされたTシャツ以外は持っておらず殆ど着た切り雀同然だが、豚のぬいぐるみが好きだったり、求愛されて戸惑いつつもまんざらでもない表情を浮かべたり(ただし、相手はトド)、「愛」という言葉に動揺したりと、女の子らしい一面を見せることもある。時折優しい言動も見られるが、女性的な優しさなどではなく「百獣の王」の漢気溢れる優しさである。子供達とよく遊ぶためか、子供にはかなり人気がある。恐ろしいほどにくじ運がない。 酒を飲んで酔うと別人格になってしまい、お淑やかで常識的かつ繊細な性格になり、スカートの短さを恥ずかしがったりする。また、髪型がツインテールからポニーテールに変化する。これはこれで普段とのギャップが激しいため、周囲には怖がられている。酔った次の日には一部始終を忘れるため、彼女にはここ数年花見(酔った日)の記憶が無い。 美輝とめぐみの年齢は20歳であると、原作者の佐渡川がアニメのアフレコの時に言っていたらしい。ただ、アニメ限定の設定であることも匂わせており、原作における年齢は不明である。もっとも、小学校の同窓生に大学生や1児の母がいる事から、20歳前後なのは確かなようである(原作でも未成年者であると言及されておらず、「君が壊れた時」では初めから飲酒可能な年齢である事を暴露している)。 第1話でいきなり嘔吐した前代未聞のヒロイン。作者によるとモデルは「ゴジラ」とのこと。 「週刊少年チャンピオン」30周年記念トレーディングフィギュアのシークレットキャラに採用されている。 鬼丸 真紀子(おにまる まきこ) 声 - 定岡小百合 美輝の母親。中華料理屋「鬼丸飯店」を事実上一人で切り盛りしている女傑。料理の味は美味しくボリュームもあるため、花見町でもかなり人気のある店となっており出前も絶えない。勤勉第一で美輝には厳しいが町の人達には温厚なおかみさんとして人気がある模様。若い時は今と変わらぬ怪力はあれど、かなり美人だった。 本作中で「最強」且つ「最恐」。美輝との腕相撲に小指一本で勝つほどで、美輝が手も足も出ない唯一の人物。美輝も何度か下克上を謀っているが、ほぼ一閃で沈められている。いつも出前をサボっている美輝に頭を抱えているが、何度言っても・あるいは殴っても道草癖が治らないため、半ば呆れ気味に諦めている。美輝が出前で道草を食って帰って来ない時にはやむを得ず出前に出る事もある。なお、数少ない苦手なものは蜘蛛とダジャレを言う事。常に美輝には厳しいが彼女が欲しがっていたテレビや靴をこっそり買うなど時々優しさも垣間見える。 味音痴でもないのにゲテモノ料理を平然と食べられるという脅威の味覚を持ち、毒入り料理を食しても何ともなかった。 鬼丸飯店の入り口にあるマットで大木を真っ二つにしているほか、四股(しこ)を踏むと大地がひび割れるなど、人間離れした技を持つ。 太田 明彦(おおた あきひこ) 声 - 中村悠一 鬼丸飯店の隣にある八百屋「八百黒」の店主。主にみんなの突っ込み役。本作における数少ない常識人の1人ではあるものの、こと趣味に関してだけは戦隊モノ(作中劇作品)の熱烈なオタクという一面を持ち、その伝説と化しているほどのオタクぶりを逆に周囲から突っ込まれている。その情熱はすさまじく、生半可な気持ちで手を出した者にかなりの勢いで怒る場面もたびたびある。大学在学中は「ヒーロー研究会」に所属。この他に魔法少女モノのフィギュアを所有している。 勘九郎と高校の同級生であり、年齢は22歳くらい。3月生まれ。めぐみの初登場の時、美輝とめぐみの関係について「昔から仲が悪かった」と知っていたことから、美輝たちとは長い付き合いだと思われる。独身であり、家族は物語には登場していない(店の運営は彼一人でやっており、また、家にも彼一人で住んでいる模様)。自動車の免許を保有している。 勘九郎に「働き過ぎ」と言われるように、生業に関しては勤勉で実直。ただし、何かにはまると突然店を休んで没頭する事も。デザインセンスがあるらしく、これまでも「深淵の戦士アクアカイザー」というキャラクターやらシーレンジャーの頭部の形の山車やらを作っている。また、くじ運のなさは美輝ほどではないが、トレーディングカードのダブりが非常に多く、本人もそれを大いに気にしている。戦隊モノが絡むと異常な執着心で美輝やカンナを凌ぐ。 神無月 めぐみ(かんなづき めぐみ) 声 - 小清水亜美 鬼丸飯店の向かいのパン屋「ユエット」の看板娘。美輝の小学生からの同級生にして幼馴染。美輝を看板娘としてライバル視しており、小学生時代から喧嘩を繰り返してはその度に殴られていたため、根が深い恨みを持つ。夜中に鬼丸飯店の自転車をパンクさせたり、町中に「鬼丸速報」なる中傷ビラをばらまいたりと、様々な陰湿な手で鬼丸飯店の評判を落とそうと企てている。 縦ロールをポニーテールにした金髪が自慢だが、よく美輝に弄られる。本性はともかく外見は美人で人当たりも良く、口調もお嬢様口調を用いるなど、美輝とは(色々な意味で)正反対に女の子らしい性格である。美輝と違い衣服も大量に所有しており、フリルの付いた可愛らしいものが多い。トレードマークの縦ロールは『N』で若干デザインが変更されている。 特技はフランクフルトの串投げで、常時自家製の串を持ち歩いている。普段はエプロンのポケットに入れているが、ガーターの周囲や運動着の後ろポケットなどにも暗器のように仕込んでいる。この技は小学校時代に担任の先生のチョーク投げで美輝が攻撃を受けているのを見て、先生から習った技である。ペットであるサソリの「ポエミィちゃん」やヤドクガエルの「きららちゃん」の毒を串に塗る時もある。串投げはほぼ百発百中で、店内では迷い込んだ昆虫や美輝の迎撃に使われている。しかし恥も外聞も無い美輝とは違い、基本的に美輝以外の人が見ている前では投げないため、店では客をはさんで膠着状態になることも。陰湿な悪戯や武器に頼っている通り、純粋な戦闘力は美輝には劣るが、梅干の種を測定不能なほど飛ばすなどの常人以上の身体能力を有する。 思い込みが激しく、恋したお地蔵様の欠片を食べたり、美輝の嫌がらせである「湯通し小石のポン酢がけ」を対抗心で無理矢理完食したり、一度死んだと思った人間に対しては幽霊だと信じ込み怖がって暴れる(過去に勘九郎と茅原先生を幽霊だと思い込んでいたが、どちらも話として決着が付いている)。 美輝と同じく酒を飲むと性格が変わり、関西弁や広島弁などが混ざった乱暴な言葉遣いになり、超凶暴化、殴る・蹴るの暴力魔となり普段の美輝に匹敵する威力を発揮する(が、持久力は元のままなので長期戦では不利)。この時の彼女は「普段隠している陰湿な部分をさらけ出して暴れ回っている」状態と各所で推測されている。美輝と共に酔うと美輝に対してセクハラ・アルハラ・パワハラを働き、商店街の花見では「見ているだけで酔いがさめるほどに恐ろしいやり取り」が始まることから、この2人には酒を飲ませてはいけないことになっているらしい。しかも美輝同様、翌日には酔っている間の記憶が全部無くなってしまうため、花見に行った記憶が(数年分)無く、大概は周りの人間から「夢オチ」にされている。 テッコツ堂の伊原カンナにパンの作り方を教えたりと、基本的におだてに弱く乗せられやすい口である。店長の吹雪マリにはかつての自分を見たことで彼女に技を授けるべく串投げの伝授を試みるも失敗、その時の所持品より新たに選出した道具を武器として使えるように仕込んだりもした。
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