笑う顔(ヘヴンスマイル)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 02:20 UTC 版)
「killer7」の記事における「笑う顔(ヘヴンスマイル)」の解説
クン・ランの「神の手」の力によって生み出された、「笑う顔」あるいは「ヘヴンスマイル」と呼ばれる生体兵器。「HS」とも略される。高い破壊力のある自爆能力(自らも死亡する)を武器に人間を襲い、クン・ランの目的である「テロリズムのためのテロリズム」を実行する。ゲーム中ではプレイヤーキャラクターに接近して自爆することでダメージを与える存在。 元は人間であり多くは人に近い姿形を持つが、肌の色や質感が人間と大きく異なる。また笑顔のように頬まで大きく割けた口と、そこに生えた鋸状の牙が特徴。ヘヴンスマイル化した人間は暫くは人の姿と知性を保つが、その思考は殺戮を好む。人間の体を捨てて完全にヘヴンスマイル化して以降は、非理性的で無差別に人間を襲うようになる。 多くは「都市迷彩」を備え、肉眼ではほぼ透明に映る。しばしば笑い声をあげる習性があり、ゲーム中では姿の見えない「笑う顔」を駆除する上でこの声が重要な攻略の鍵となる。大半の「笑う顔」には「腫瘍」と呼ばれる弱点があり、この部位にダメージを受けると一撃で死亡に至る。 『Hand in Killer7』では、「笑う顔」の生産拠点はアジア某所であり、「神の手」を科学的に模倣したシステムによる「工場」での量産体制が整っているとされている。また「笑う顔」は恒常的な悦楽状態にあり、それが発せられる笑い声の要因となっている旨も記されている。 以下の解説のうち英語名は、英語版『Killer7』での呼称。 ヘヴンスマイル(Heaven Smile) もっとも基本的な人型のHS。プレイヤーキャラクターを認識すると徒歩で接近し、近距離で飛びつき自爆を図る。これは他の多くのHSにも共通する特性である。 「ヘヴンスマイル」はHS全般を指す語でもあるが、その場合は「笑う顔」にルビで「ヘヴンスマイル」、あるいは単に「笑う顔」「HS」等と表記し、この種単体を指す場合はルビなしの「ヘヴンスマイル」と記すことで主に区別される。 ツバキスマイル(Camellia Smile) イワザルいわく「内通者」で、スミス同盟の特殊能力の使い処に現れることでヒントを与える。本来白色の姿であるが、全身が血液(「裏切り者の洗礼」)まみれで、それが咲き乱れる椿のような紅白の模様に見える。 倒せば大量の血液が採取できるが、部位破壊は不可能。またプレイヤーキャラクターが一定距離まで近付くと、悲鳴をあげて逃走し自爆するため駆除が困難となる。 デュプリケータースマイル(Duplicator Smile) 都市鎮圧用に改造されたHS。巨大な体を木の根のように周辺に張り巡らせている。他のHSと違い、体が固定されているため移動はしないが、体内で卵スマイルを生成して吐き出し続ける。 黄あるいは赤の「核(コア)」が唯一の弱点だが、それぞれも非常に耐久性が高く、ダンの魔弾がほぼ唯一の効果的な破壊方法である。ステージが進むごとに持つ核の数も増えていき、全て破壊しない限りデュプリケータースマイルは駆除できない。 卵スマイル(Egg Smile) デュプリケータースマイルまたはマザースマイルから産まれたHS。文字通り卵の形状を持つ。「卵スマイル」の名称は劇中には登場しないが、『Hand in killer7』で公式にこの呼称が認められている。 卵の形態のまま転がり、ダメージを受けるか一定距離までプレイヤーキャラクターに近付くと殻が消え、中からヘヴンスマイルが出現する。このヘヴンスマイルは通常のものよりも採取できる血液が少ない。 フラワースマイル(Flower Smile) 例外的にゲーム中では一切名前が登場しないHS。つややかな体色の他に目立った外見的特徴の無いHSだが、部位破壊不能であり、またダメージを与えるだけで血液が採取できるという特性を持つ。 血液の色はその体色に準じており、採取時は散る花びらのような様子となる。 ミクロスマイル(Micro Smile) HSのエネルギー供給をまかなう運搬者。翼のように巨大化した掌と背中の噴射装置で空中を浮遊する。黄色と黒、あるいは赤と青の縞模様を帯びている。 小型かつ脆弱で、一撃で駆除が可能。「黒×黄」を駆除すると休眠状態の全人格が覚醒し、体力が完全に回復する。「赤×青」は膨大な血液を持つ。ともに駆除するメリットは高いが登場頻度が低く、移動速度が速いため撃ち漏らしやすい。ミクロスマイルが自爆してもダメージにはならないが、画面が一時的にフラッシュしプレイヤーの視界を奪うことになる。 ランニングスマイル(Running Smile) 例外的にゲーム中では名前が登場しないHS。ヘヴンスマイルに良く似るが、走るという行為が可能なHS。標的を感知すると呼吸に似た声を発しながら走って接近してくる。プレイヤーキャラクターとの距離が縮まれば自爆に至る。 スピードスマイル(Speed Smile) 「天使」の羈絆門にのみ出現するHS。前屈みの異様な姿勢のまま高速で接近し自爆する。首に腫瘍を持つ。 そのスピードのためにダメージを逐一与えている猶予がなく、腫瘍を狙撃して一撃で駆除する必要があるが、移動中は頭を激しく上下に振り続けているため狙撃も困難である。 ヘッドボムスマイル(Bombhead Smile) 広範囲の爆破を目的として開発されたHS。弱点である頭部にカバーを備え、これを開閉しながら迫る。カバーに攻撃が当たると周囲のHSすら巻き込む大爆発(エラーヘッドボム)が発生する。 スパイラルスマイル(Spiral Smile) HSの改造における失敗作で、子供ほどの高さを持つ球形という異様な形態をしている。鈴に似た音を立てながら低速で転がるのが移動方法。球形の表面にはHSの顔が直線状に並んでおり、このうち緑色の星形で囲まれた顔が唯一の弱点である。 移動速度の鈍さから危険性は少ないが、回転移動するという特質上、弱点が攻撃範囲から隠れてしまう場合が多い。弱点が顔を出すまでは(マスクのグレネードランチャーを除き)無敵であるため、狭い場所に追い詰められれば脅威となる。 アナザースマイル(Another Smile) 人型だが四足歩行するHS。通常時は天井に張り付いて低速で移動し、敵を感知すると地面に落下して高速で這い寄ってくる。 ファントムスマイル(Phantom Smile) 頭部・右手・左手のうちいずれかが異常に肥大化したHS(イワザルはこれを妄想が膨らんだためと言い、ケスは「あそこが異様に大きい」と意味深に表現している)。巨大化した部分を攻撃すれば一撃で駆除できるが、それ以外を撃てば目の前に瞬間移動してほぼ回避不能な自爆を行なう。 ダイビングスマイル(Diver Smile) 背中にロケット装置を備えており、中空から落下して出現する。着地して以降は通常のヘヴンスマイルと同様である。 ポイズンスマイル(Poison Smile) 体から毒ガスのような霧を噴出するHS。腫瘍以外への攻撃で打ち倒しても駆除されず、何度でも立ち上がる不死性を持つ。唯一腫瘍への攻撃が有効であり、一撃で駆除できる。 マザースマイル(Mother Smile) デュプリケータースマイルの亜種。デュプリケーターとは違い小型で、根のような触手こそあるものの床に固定されていないため、長い腕を使った歩行ができる。デュプリケーターと同じく卵スマイルを無尽蔵に吐き出す能力も。腹部にある「核」が弱点だが、これもデュプリケーター同様にダンの魔弾以外は効果が薄い。 移動可能なためプレイヤーキャラクターに接近して自爆する性質も持ち、かつ通常のHSより遠い位置で自爆を始めるため、素早い対応が要求される。 バックスマイル(Backside Smile) 両腕に鎌状の翼を持ち、足を持たないHS。浮遊しつつ低速で接近し自爆を図る。極めて硬度が硬く、前方からの攻撃は効かない(マスクのグレネードランチャーを除く)。弱点のコアは背中にあるため、その攻撃にはまず翼や腕、肩を撃って体を回転させる必要がある。 ウルメイダスマイル(Ulmeyda Smile) ウルメイダ・インターシティのみに出現する、ウルメイダの熱狂的ファンのHS。テレポートで出現し、一定のラインを走行した後再びテレポートで消失する。着用している「TEXAS BRONCO(テキサス・ブロンコ)」とプリントされた黄色のTシャツ全体が弱点。Tシャツ以外を攻撃すると、ヘヴンスマイルのようにプレイヤーキャラクターに向かって歩いて自爆を図る。 駆除すると血液以外に、コイン(「雲男」で必要になるアイテム)を1枚入手できる。 ジャイアントスマイル(Giant Smile) 人間に数倍する巨大な体躯と一つ目を持つHS。弱点はこの「眼(チャクラ)」だが一定間隔で瞼が開閉しており、閉じている間は弱点とならない。攻撃方法は相手に覆い被さるように体を倒しての爆発。 プロテクトスマイル(Protector Smile) がっしりした体格の上に装甲を備えたHS。腫瘍や弱点を持たず、ほとんど全ての攻撃を無効化する。しかし火に弱く、マスクの通常弾ならば一撃で駆除可能。 ブロークンスマイル(Broken Smile) 背中にミサイル状の巨大な推進装置を持ち、飛行して接近・自爆を図る。HSに過重な推進装置を取り付けただけの強引な仕様のため、飛行は低速かつ低空飛行、壊れたような蛇行ルートを描いて飛ぶ。 弱点は推進装置の赤い「操縦席(コクピット)」だが、その蛇行飛行ゆえに狙撃は困難。 プロテクトΖスマイル(プロテクトゼータスマイルスマイル) (Protector Ζ Smile) プロテクトスマイルの亜種で、白色の装甲が特徴。出火対策を施してあり、マスクの通常弾も無効化する。その反面制御系が脆弱化しており、マスクの電撃弾を使えば一撃で駆除できる。 名前はΖガンダム由来とされている。 セラミックスマイル(Ceramic Smile) 「邂逅」でミステリーハウスのボスとして登場するHS。ゴリラのような体形と岩状の肌を持つ。胸の赤いハートマークだけが弱点で、そこ以外はあらゆる攻撃を受け付けない。 頑強な体とは裏腹に臆病な性格であり、銃で照準されていることに気付くと身を翻して逆方向に逃げ出すという特性がある。そのため、反転中に即座に弱点を狙撃しない限り、生息場所「クルクル9」の円環状の地形と相まって行ったり来たりを繰り返し続ける。 ミスリルスマイル(Mithril Smile) 全身に硬い鎧をまとったHS。鎧は破壊可能だが、破壊後には中からヘヴンスマイル・ランニングスマイル・フラワースマイルのいずれかが出現する。 鎧の隙間にある腫瘍を撃てば、鎧に関係なく一撃で駆除可能。名のミスリルは架空の金属名。 プロテクトΖΖスマイル(プロテクトダブルゼータスマイル)(Protector ΖΖ Smile) プロテクトスマイルの亜種で、赤く光る装甲が特徴。プロテクトΖスマイルを改良し「自己動力源」を備えており、マスクの電撃弾でも効果はない。マスクの収束弾によって動力を逆転させ、自爆を誘発するのが唯一の駆除方法。 名前はΖΖガンダム由来とされている。 レーザースマイル(Laser Smile) 縦に立てたベッドに移動用の滑車を取り付けたような形状の、ぞんざいな造りの拘束具に縛り付けられたHS。この措置はHS自身が改造を拒んだためとイワザルは説明する。 口から発射するレーザーが武器で、一撃で腫瘍を破壊しないかぎり遠距離から即時大ダメージを受け得る危険なHSである。レーザー発射後は自壊する。 ローリングスマイル(Roller Smile) 仰向けで足首を手で掴み、円状の姿勢をとったHS。この姿勢のままタイヤのように回転して移動する。鳥の鳴き声に似た独特の声も特徴。 高速で転がるため、クリティカルロックオンのスキルを持たない限り腫瘍の狙撃は困難である。 タイマースマイル(Timer Smile) 「笑顔」でホテルユニオンの羈絆門にのみ登場するHS。体表に8ヶ所の赤い核を持つ異様な形状。核をすべて破壊しなければ駆除できないが、7ヶ所目まで破壊した時点で錯乱し高速移動を始め急接近・自爆しようとする。 ギャラクティカトマホークスマイル(Galactic Tomahawk Smile) 「笑顔」で国立コバーン小学校の羈絆門にのみ登場するHS。巨大で、何体ものHSが融合したかのような姿形を持つ。ギャラクティカトマホークスマイル自体は移動しないがミサイルを激しい頻度で発射する。 ミサイルは低速で撃ち落とすことも可能だが、ミサイル攻撃の合間を縫ってギャラクティカトマホークスマイルを攻撃するのは困難である。ダンの魔弾あるいはマスクのファイナルサーカスであれば一撃で駆除できる。 ブラックヘヴンスマイル(Black Heaven Smile) 「笑顔」で国立コバーン小学校のイベント戦闘にのみ登場するHS。斃れたグレッグ・ナイトメアの身体から現れた全身黒色のヘヴンスマイル。 ガルシアンの黄金銃を除くあらゆる攻撃が無効化され、さらに1度の自爆で人格1名が死に至る。 ホッパーマン(Hopperman) 「hopper7」モードにのみ登場する、一種のお遊びキャラクター。ghmのシンボルマークの姿を模したデザインで、バッタの着ぐるみを着た中年男といった風体である。 ゲーム開始直前に「最強凶悪な“笑う顔”」と称されているが、これは諧謔であり実際は体のどこを撃とうと一撃で駆除される、実質的に最弱のキャラクターである。他のHSの都市迷彩とは異なり、半透明の姿で現れる。
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