秘密基地のメンバー
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「20世紀少年の登場人物」の記事における「秘密基地のメンバー」の解説
オッチョ / 落合 長治(おちあい ちょうじ) 演:豊川悦司、澤畠流星(幼少) 〔ショーグン、3番、グレート・アントニオ猪木、ハルク・ホーガン、アリンコ〕 ケンヂの幼なじみであり、親友。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。“ともだち”のシンボルマークの考案者。小さい頃はギョロ目で「目玉のオッチョ」と呼ばれていた。 小さい頃から優秀で、メンバーの中ではケンヂと並ぶリーダー的な存在であった。中学受験をきっかけにケンヂたちとは小学6年生頃から疎遠になる。その後は順当に大学まで進学し一流企業に就職、やがて結婚するという、典型的な高度経済成長期のエリート街道を歩む人生を送る。しかし家庭を顧みないその働きぶりから家族とは疎遠になっていき、その事が遠因となって息子を事故で失う。自責の念から絶望し、商社マンとして駐在していたタイのジャングルで車の事故を起こした際に修行僧と遭遇、彼の教えを請うためにそのまま行動を共にした。一週間後に社会復帰をするが、直後に会社をやめている。その後、再び失踪し一年後に僧侶の姿をしてチベットに向かうところをインドにて目撃されている。以降はバンコクにて「ショーグン」の名で裏社会の汚れ仕事などをしていた。 その後、“ともだち”の存在を知ったことや、助けたホステスが友民党の人間に粛清されたことで、ケンヂの呼びかけと共に帰国、以後行動を共にする。なお、物語の初期では“ともだち”がケンヂらの過去を知る人物という特徴から、彼が“ともだち”の正体ではないかと睨まれていた。 「血の大みそか」の後に捕らわれ、懲役300年の刑で海ほたる刑務所に投獄され、「3番」と呼ばれていたが、2014年に角田とともに脱獄し、都内に潜伏しつつ“ともだち”の正体と計画について探っていた。やがて捜査の過程で浮上したヤマネに接触し、彼がその場に現れた“ともだち”を殺害するのを目撃、その正体を知る。直後に再会を果たしたユキジら仲間たちは“ともだち”の予想外の死に困惑していたが、オッチョ自身はまだ何らかの続きがあると考えており、その通り“ともだち”は復活した。 ウィルスが世界にばら蒔かれると、隔離政策に巻き込まれ大勢の都民と共に地方の収容所に送られるが再び脱走、その道中で人々がワクチンを巡って殺し合う光景を目撃し自身の心も挫けかけながらも、ともだち歴3年に東京へ戻る。 8月20日の決戦ではウィルスを散布する三機のUFOのうち二機を息子の幻影に見守られながら撃墜、息子と握手を交わし、贖罪の気持ちから一人涙を流した。 国連表彰はヨシツネ曰く「ケンヂ、ユキジとともに頑なに出席を辞退した」事になっている。 修行時代の経験から麻薬などの幻覚作用に耐性を持つ。棒術を得意とし、その戦闘経験の豊富さからケンヂ一派でもその経験が発揮される事となる。 ユキジ / 瀬戸口 ユキジ(せとぐち ゆきじ) 演:常盤貴子、松元環季(幼少) ケンヂの幼なじみ。小学校の頃から勝ち気な性格で、祖父に柔道を習っていた事もあって「無敵」とまで称された。その後も彼女の「伝説」は絶える事はなく「他校の生徒13人と喧嘩して全員病院送りにした」「暴走族の頭を丸裸にして縛り上げた」などと噂されており、話に尾鰭がついて誇大化されているもののほぼ事実であった。女子ながら男勝りな性格だった事からケンヂ達からは「オトコオンナ」と呼ばれていたが、実は本人はお淑やかな女性に憧れていた。当初、ユキジはそれらを過去の汚点として恥じていた。ケンヂに密かに好意を寄せていたが、思いを告げられずにいた。 成人後は税関職員の職に就いていた事が縁で“ともだち”の計画の一端に関わる事になる。血の大みそかの時はオッチョ・モンちゃんと共に友民党本部に潜入し、以後彼女を気遣うケンヂたちの計らいで車で待機していた。血の大みそか以降は、東京に出てきたカンナを引き取り面倒を見ていた。ともだち暦3年には、活動を続けながらも閉鎖するまで柔道の道場をひらいていた。 実写版での名は「瀬戸口 雪路」。 ヨシツネ / 皆本(みなもと) 演:香川照之、小倉史也(幼少) ケンヂの幼なじみ。子供の頃はひ弱だった。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。 嫁に子供を連れて逃げられるなど冴えないサラリーマン生活を送っていた。少年時代には神様のボウリング場建設で秘密基地が潰された後も、一人で再建を試みていた。 血の大みそかの際に死亡したとされていたが、実際は生き延びていた。それ以後は独自にレジスタンス活動を行っており、自身もともだちランドの清掃係として潜入捜査を行いながら密かに“ともだち”の秘密を探っていた。その際に小泉響子と出会い、彼女を助ける事になる。ともだち暦以降は“ゲンジ一派”と呼ばれる組織を率い、不当に逮捕された政治犯などを密かに助け出しているが、この活動はカンナからは「生ぬるい」と評されており、後に彼女は離反している。「自分は隊長には向いていない」と口癖のようにぼやくが、多くの成果を出しており、彼の人柄も含め部下達からは慕われている。 実写版での名前は「皆本 剛(みなもと つよし)」。子どもの頃に“ともだち”と同じお面を被って歩いていた時に人違いでいじめられた事があり、それを目撃していたオッチョからは“ともだち”の正体ではないかと疑われる事になった。また、自身のその経験から“ともだち”の抱えている心情ついて考えるようになり、ゲンジ一派が大統領府を制圧した際には“ともだち”を止めようと一人で接触するなど、ケンヂ以外では最もその正体に肉薄した人物となっている。 マルオ / 丸尾(まるお) 演:石塚英彦、安岡壱哉(幼少) 〔丸子橋〕 ケンヂの幼なじみ。食いしん坊の巨漢で97年当時は文房具屋(本人曰く「ファンシーショップ」)を経営する妻子持ちの主人だった。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。 21世紀以降はテロリストとされ、血の大みそかに死亡したとされていたが、実際は春波夫に匿われ「丸子橋」と偽名を名乗って彼のマネージャーとして行動を共にし“ともだち”への復讐を目論んでいた。その絶好の機会である春波夫と“ともだち”の会談では全身に爆弾を巻き付け“ともだち”の住む宮殿もろとも自爆しようと試みたが、大勢の人間を巻き込む事を良しとせずに思い止まる。その後は春波夫が描いた“ともだち”の似顔絵から正体に迫る事になる。 実写版での名前は「丸尾 道浩(まるお みちひろ)」。 モンちゃん / 子門 真明(しもん まさあき) 演:宇梶剛士、矢野太一(幼少) ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。母子家庭で育った。 大学時代はラグビーの花形選手として活躍し、社会人ラグビーの強豪の会社に就職するも、母の死を境に上司と共に新しいビジネスを始め、ドイツに渡る。一度帰国した際にドンキーの葬式でケンヂと再会し、タイムカプセルの発掘にも参加している。一旦ドイツへ戻ったが、その後不治の病の宣告をされて人生に悩んでいたところに、ケンヂからの誘いがありケンヂの仲間に加わる。他時折ドイツ語を口走る事があった。血の大みそかでは、オッチョらとともに友民党に潜入し、モニター越しで“ともだち”を止めるべく奔走するケンヂを嘲笑する“ともだち”の信者を一喝するが、信者は彼らが、未だに“ともだち”に騙されている事を知っており、最後まで嘲笑を止めることはなかった。その後はユキジとともに待機に従った。 2002年、病床に見舞いに来たユキジに「しんよげんの書」を見つけた事を伝え、自身も“ともだち”の正体の調査に乗り出す。学校の教師となっていたサダキヨを尋ね、彼からキリコの行方などの手がかりを聞きだしたが、その日の夜にサダキヨにブロック塀で殴られ殺害された。しかし彼が書き残したメモはサダキヨが所持しており、後に重要な手がかりとしてカンナの手に渡る。 ケロヨン 演:宮迫博之、森山拓哉(幼少) ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。カエルに似た容貌で仲間からしばしばそれをからかわれ、自身も「ゲロゲロ」という口癖がある。 現在は家業の蕎麦屋を継いでいる。彼の打つ蕎麦はアメリカでの修行もあって誰もが舌鼓を打つ味だが、“血の大みそか”当時は製麺所の出来合いの麺を使っており、店を放り出してクラブで遊んでいるダメ親父であった。そのため、1997年に結婚した妻には離婚されてしまった。2000年の血の大みそかの際にケンヂからの誘いを断っており、それ以来罪の意識を持ち続けていた。 2015年には息子を伴い、アメリカで移動蕎麦店を営んでいたが、ある田舎町で“血の大みそか”で使われたのと同じウイルスが散布されていること、そのウイルスに対するワクチンを配っている女性の存在を知り、一度は逃げた“ともだち”との戦いに身を投じる。 ミシガン湖畔の工場で重症を負いながらもキリコを救出した後に帰国し、2017年には東村山の集落に彼女を匿いワクチン開発を援助する。8月20日の滅亡の日にはマルオと共に東京でワクチンを配り、再会したケンジに涙ながらに謝罪した。 実写版での名前は「福田 啓太郎(ふくだ けいたろう)」。 コンチ / 今野 裕一(こんの ゆういち) 演:山寺宏一、清水イブキ(幼少) ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。面長な顔にサングラスというヒッピースタイル。 ケンヂとは小学校までの付き合いで、その後は北海道に転校している。彼もまた“血の大みそか”の起きた年にケンヂからの呼びかけを無視しており、ケロヨン同様それを後悔している。 ともだち暦3年には2015年のウイルステロで住人がほぼ死に絶え無人状態と化していると思われていた北海道における唯一の生存者として、ラジオ局にてディスクジョッキーとして活動しケンヂの歌を流し続けていたが、腹を空かせて菓子工場へ忍び込んだ際13番と出会い、彼と共に戦うことになる。ケンヂから正式名称を教えてもらったクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルを愛聴している。 ドンキー / 木戸 三郎(きど さぶろう) 演:生瀬勝久、吉井克斗(幼少) 後に工業高校の教師になるほど科学好きだった少年。足がとても速く、いつも鼻水を垂らしていた。幽霊などの非科学的な存在は一切信じない。貧乏な大家庭で育ち、多くの兄弟を持つ。子供のころから理系的な能力は高かったようでジジババの紐付き飴で好きな味の出る確率を暗算で計算できるほど数学的才能に富んでいた。 自身の教え子だった田村マサオが“ともだち”の教団に入ったことを知ったのをきっかけに“ともだち”の計画にいち早く気付くものの、そのために血まみれの男と教え子の田村マサオに学校の屋上に呼び出され、血まみれの男に学校の屋上から突き落とされ殺されてしまった。彼の遺した手紙はその後のケンヂの行動に大きく影響を与える。小学6年生の時にともだちや山根が行った実験を目撃しており元々暗殺の予定があったことが示唆されている。 妻の名は美津子(みつこ)(演:洞口依子)。
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