国際連合黒部研究所
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白羽 洋海(しらはね ひろみ) 声 - 東條加那子 由希奈の母親。黒部研究所の所長。ワーカーホリックで、あまり他人の話を聞かず、家事育児はほったらかしだが、親馬鹿で娘の由希奈と小春は過保護気味に溺愛し、特に由希奈に対しては過剰な期待をかけている。失踪した夫に関しては由希奈のように嫌悪感を抱いてはいない。娘を心配するあまり剣之介についても最初は不安視していたが、後に彼を疑うキャリー達へ、剣之介は「侍」だと述べて毅然とした態度を取るなど、今はきちんとした信頼関係を築いている。剣之介がムエッタを見逃した際も、懸念を抱くグラハムとは違って剣之介を信じていた。由希奈がエフィドルグに攫われた際は各所に応援を求めるも断られ、娘を助けたい一心から、「由希奈を見捨ててクロムクロにはムエッタを乗せればいい」という上層部の考えに反発し、剣之介にムエッタを連れ出させて二人をクロムクロに乗せ、由希奈の救出を託した。その後は、命令に逆らって反乱を起こしたことから、グラハムに逮捕命令を出され、所長の権限を剥奪されて拘束される。しかし、それは建前であり、エフィドルグの母艦降下時は所長として復帰する。だが、彼らの猛攻の前には研究所を放棄することになってしまった。 最終決戦では負ければどうせ終わりだからと、危険を顧みずグラハム達と共に研究所へ突入を行う。決戦後は所長を解雇されてしまうも、由希奈には肩の荷が下りたような態度を見せ、やりたい研究が多いから専業主婦は無理だという心の内を語った。最終話では引継ぎのために研究所を訪れ、セキュリティの甘さをグラハムに注意して反論されたり、由希奈が剣之介とゼルの星に行きたいことを告げた時は「お正月には帰って来なさいよ」とどこか抜けた返事をするなど、マイペースに振る舞っていた。 エピローグでは調査航宙艦「くろべ」に乗り込む由希奈を小春と共に見送るが、過保護な性格は直らずにいる。 トム・ボーデン 声 - 木村良平 GAUS部隊長であり、GAUS1号機パイロット。31歳。階級は大尉。「ケツ」「クソ」「ビッチ」などといった、アメリカ風の下品な罵り言葉を好むなど口は悪いが、面倒見は良い。神美からは「殺人機械」と呼ばれている。夏休みを利用した合宿では、指導教官として剣之介や由希奈を扱いた。戦闘は猪突猛進気味だが決して無謀ではない。戦いは大人にまかせておけばいいという考えを持ち、ソフィーの帰国の件も反対しなかった。だが、由希奈が攫われた際は絶対に助けにいくべきだとグラハムに進言するなど、仲間思いでもある。GAUSの単座式導入の際は、模擬戦で街を壊し過ぎるために1人乗りはまかせられないと、グラハムから注意されるも結局はパイロットを任されている。エフィドルグの母艦降下時はヒートスピアを何本も使いヘッドレス相手に無双するが疲労も濃く、最後は剣之介に助けられる。その戦闘でのセバスチャンの自爆には、人一倍悔しがっていた。カルロスの映画撮影時は謎の覆面男「ミスターT」として飛び入り参加する。 最終決戦ではドワーフを操縦して研究所の奪還部隊を援護し、ゼルの手助けで保管されていたロングアームへと搭乗。ゼルの「人非ざる者になる」という忠告も一蹴して纏い手となり、戦場に舞い降りる。決戦後はオーガに乗ることを望んだ。 最終話では枢石のワームホールに向かうクロムクロとメドゥーサの無力化命令を受け、オーガでメドゥーサを切り落とした後はクロムクロの前に立ちはだかり、軍人として今という時代を守るため剣之介の敵となる。だが、実は本気で命令を遂行する気は無く、自身が出撃すれば他者が剣之介を追撃しないことを見越しての行動であった。そして剣之介の戦法の前に敗北した後は旅立つ彼を「あばよ、クソ侍」と見送った。 エピローグでは母国に戻り、教官として過ごす日々を送っている。 劉 神美(リュウ・シェンミイ) 声 - 植田ひかる GAUS1号機ナビゲーター。27歳。階級は准尉。淡々とした、無口でクールな女性。普段は帽子を被り、ショートパンツ姿のラフな格好で過ごしている。特技はマッサージで、合宿では疲労していた由希奈を施術する。第14話では「エフィドルグと戦った経験が多い由希奈の意見は重要」だと、彼女からの通信を無下にしようとしたトムに忠告した。 後に、新たに配備されたGAUS3号機のパイロットとなる。エフィドルグの母艦降下時はロックヘッドと戦うことになり、奮戦するも乗機を大破され、止めを刺される寸前に脱出装置で脱出した。カルロスの映画撮影時はカンフー使いとしてトムと共に飛び入り参加している。最終決戦ではドワーフに乗り込み、生身で奪還部隊を支援した。決戦後は安保理の決定でトムの相方としてオーガへ乗ることになる。最終話ではトムと共にオーガで剣之介と敵対するが、彼女も命令を遂行する気は持っていなかった。 エピローグではトムと同じように母国へと戻った。 セバスチャン / 茂住 敏幸(もずみ としゆき) 声 - 楠大典 GAUS2号機ナビゲーター。38歳。頭頂部を金髪に染め、腹の出た小太りの体形、私服はだらしなく襟元を開いた紫色のシャツを着ているなど、一見するとヤクザかチンピラのような外見だが、陸上自衛隊の一等陸尉という肩書を持ち、近接格闘術に関しては剣之介を圧倒するほどのエキスパート。戦闘ではソフィーを支えながら冷静に状況を分析する。ソフィーの運転手を務めるなど執事になるのが夢で、見た目にそぐわない上品な口調や立ち振る舞いを演じ、周囲に本名ではなく「セバスチャン」の呼称を定着させている。知識や教養も高く、日本の高等学校教員の免許を持っており、普通高校で行われる教科の免許を軒並み所得していることから、夏休みの合宿では武隈に頼まれて剣之介と由希奈の教師役として授業を行った。 ソフィーがGAUSへの搭乗を禁止・自宅謹慎を命じられた際は、彼女から「もう迎えをしなくてよい」と言われ、ショックを受ける。それでも忠誠心は変わらず、研究所からソフィーに連絡が着かないことを知らされると、大急ぎで彼女の元へ駆けつけた。 エフィドルグの母艦降下時はスパイダーを相手取るが、戦闘で機体を中破され負傷する。その後、ソフィー達が乗る車を狙ったスパイダーに組み付き、残っていた炸薬を使って自爆、生死不明となる。 しかし、第24話の最終決戦において生存していたことが判明。髭を生やし負傷した身ながらもソフィーの前に姿を見せ、GAUS2の残骸を使ってミラーサが乗るスパイダーの撃破に一役買った。隠れていた際に研究所内の隅々を調べて仕掛けをしており、最終話では由希奈を手助けするソフィーの前に現れて「私も懸けましょう、あなたの未来に」と協力を申し出た。 エピローグでは由希奈やソフィーと共に調査航宙艦「くろべ」のクルーとなる。 アーサー・グラハム 声 - 小西克幸 黒部研究所の守備隊隊長。イギリス陸軍出身の少佐。所長の洋海やハウゼン達とブリーフィングを行い、トムやソフィーら実動部隊に指示を出す。剣之介に「ケン」と愛称を付けるなど、彼や由希奈を指揮下に快く迎え入れる。第14話では剣之介に「負傷した身で無理強いだということは分かっているが、それでも研究所を守って欲しい」と懇願する。第15話ではGAUSの単座式改修に伴い、神美とセバスチャンにパイロットへの転属を命じる。洋海が反乱を起こした際は彼女を逮捕するが、後に拘束を解いている。エフィドルグの母艦降下時は、研究所を放棄して全職員へ避難を命じた。第23話ではカルロス主催の映画撮影を「遊べるうちに遊んでおくものだ」と、大人として見守っていた。 最終決戦ではムエッタの協力も得たことで洋海や奪還部隊を率いて研究所内部へと突入。司令室を取り戻すことに成功する。 剣之介やゼルを危険視する上層部との折り合いに悩むも、最終話では指揮官としてクロムクロとメドゥーサの無力化を命じる。剣之介たちがワームホールの先へ消えた後は、若者を死地に送ってしまったことに対する自分の不甲斐なさを悔やんでいた。 エピローグでは母国のイギリスに帰国している。 リタ・フェレイラ・メンデス 声 - Lynn 守備隊司令室のオペレーター。眼鏡の女性。色黒の肌に赤毛の髪が特徴。エフィドルグ母艦降下時にベスを庇ってカクタスに捕まり、洗脳されてしまう。身柄は第24話で研究所奪還部隊に保護されたが、洗脳の後遺症で心は廃人同然となる。 エピローグでは車椅子に乗っていたが、言葉を発してベスに驚かれる。 エリザベス・バトラー 声 - 木村珠莉 守備隊司令室のオペレーター。リタの同僚。金髪にそばかすが特徴。リタとは仲が良いようで、彼女がカクタスに捕まった際は悲痛な表情をしていた。研究所奪還作戦時は部隊に加わり、真っ先にリタの元へ駆けつけている。 エピローグではリタの介護をしながら出発する由希奈を見送っていた。 荒俣 稔(あらまた みのる) 声 - 巻島康一 黒部研究所の主席研究員。老練な学者。穏やかな性格のため、突発的な事態に弱い。由希奈がエフィドルグに攫われた際は洋海やポーラと共に剣之介とムエッタがクロムクロに乗れるよう手助けを行った。 ジローラモ・カシラギ 声 - 手塚ヒロミチ 黒部研究所の研究員。調査部所属。アフロ気味な髪が特徴。第1話で剣之介とカクタスの戦闘に巻き込まれかけ、第10話ではフスナーニに襲われ、第21話では由希奈救出に手を貸していないのに荒俣やポーラと共に拘束されるなど、運が悪い。 ポーラ・コヴァルチック 声 - 佐藤利奈 黒部研究所の研究員。開発部所属。ジローと共にクロムクロの輸送を担う。明るく前向きな性格で、影ながら剣之介や由希奈をサポートする。最終話では手の平を返したような国連の非道な行為をゼルに謝罪し、彼からリディを託された。 ジュール・ハウゼン 声 - 内田夕夜 黒部研究所の専属医師。生化学や解剖学の権威。剣之介や由希奈の身体検査も担当する。白衣の下にはパワーアシストスーツを装着している。少々マッドサイエンティストの癖があり、周りが見えなくなることがあるが、医術の腕は優秀。第9話では剣之介と由希奈の専用パイロットスーツを開発した。第15話ではムエッタに刺された剣之介の腹の傷がナノマシンのおかげで早く治ってしまったことに残念がって、「君を一番に解剖するのはこの私だ」と念を押していた。後にムエッタが保護された際は、分析した彼女の遺伝子情報や治療方法などを洋海や剣之介に伝えている。 第25話ではエフィドルグの洗脳を解く手段が無いことや、今までに誘拐された人間の死亡をグラハムに教える。本人の興味はあくまで調査・研究に注がれており、ムエッタに薬を使い貴重なサンプルとして扱うその姿を剣之介に激怒される。その一方で、負傷者が多数出た時は普段のような対応を封印して適切なトリアージを行うなど、いざとなれば医者としての立場を順守する清濁併せ持った性格の持ち主である。最終話では茅原純大の実の父で、妻とは離婚済みなこと(茅原の話によれば今は4人目の旦那と旅行中)が明らかとなった。純大に対しては親馬鹿な面があり、彼が訪問するだけで喜びのあまり我を忘れてしまう。 エピローグでは剣之介の血液(ナノマシン)を利用して作った彼の生死が分かるペンダントを由希奈に渡す。 赤城 哲也(あかぎ てつや) 声 - 上田燿司 黒部研究所のGAUS整備班班長。涼斗の父親。GAUSの機体や武装を整備する。富山空港での戦闘後、息子が無事生還した時は親として厳しく叱っていた。彼のパイロットという進路には、呆れながらも「何者かになってみろ」と話している。 エンリケ 声 - 河内孝博 黒部研究所の作業員。カルロスの父親。考古学者でアーティファクトの発掘班に所属する。地下作業場にて枢石を見つけた。カルロスと違って陽気な性格。
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日本の富山にある、アーティファクト研究のための国際機関。所長は白羽洋海。職員は世界各国の出身者で構成されている。クロムクロとザ・キューブが発掘されたためにこの地に建設された。黒部ダムのすぐ横に築かれ、2機のGAUSや多数のドワーフを配備している。マスドライバー施設も有する。エフィドルグによる施設占拠後は立山国際高校を臨時の拠点とした。
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