カクタスとは? わかりやすく解説

カクタス【cactus】

読み方:かくたす

サボテン英語名

ダリアなどの花形で、花びら巻き込んで筒状になっているもの。カクタス咲き

「カクタス」に似た言葉

カクタス

名前 Cactus

カクタス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/06 17:52 UTC 版)

カクタス
Cactus
カクタス(1970年。左から順に:ティム・ボガート、ラスティ・デイ、ジム・マッカーティー、カーマイン・アピス
基本情報
出身地 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ロングアイランド(オリジナル); フロリダ州ロングウッド(1975-1979年); ニューヨーク州ロングアイランド(現在);
ジャンル ハードロックブルースロックヘヴィメタルブギー・ロック
活動期間 1969年 - 1972年(オリジナル)
1975年 - 1979年(ラスティ・デイズ・カクタス)
2005年 - (現在のカクタス)
レーベル アトコアトランティック
共同作業者 ヴァニラ・ファッジ、ミッチ・ライダー、デトロイト・ホィールズ、ザ・バンド・デトロイト、テッド・ニュージェントアンボイ・デュークス、ウィックド・レスター、リーフ・ハウンド、ジェフ・ベックベック・ボガート & アピス、スティーヴ・ゲインズ、レーナード・スキナード、ロシントン・コリンズ、38スペシャル
メンバー カーマイン・アピス
ジム・マッカーティー
ジミー・クーン
ランディ・プラット
ピート・ブレミー
旧メンバー ラスティ・デイ
ティム・ボガート
ロン・リージャック
ピーター・フレンチ
ワーナー・フリッツシング
デュアン・ヒッチングス
マイク・ピネーラ
ローランド・ロビンソン
ジェリー・ノリス
ボビー・コールドウェル
チャーリー・ソウザ
スティーヴ・ダンスビー
ジョン・サウター
ゲイリー・モファット
エリオット・ディーン・ルービンソン

カクタスCactus)は、アメリカ合衆国ロックバンド。元ヴァニラ・ファッジティム・ボガート(ベース)とカーマイン・アピス(ドラムス)によって、1969年に結成された。

経歴

1969年-1972年

1969年、ボガートとアピスはジェフ・ベック(ギター)から新しいバンドの結成に誘われて、ヴァニラ・ファッジからの脱退を決めた。しかし11月2日にベックが自動車事故を起こして全治3か月の重傷を負ったので、バンドの結成は頓挫してしまった。

1970年初め、仕方なく2人は知り合いだったギタリストのジム・マッカーティー[注釈 1](元ミッチ・ライダー&デトロイト・ホイールズ、バディ・マイルス・エクスプレス)を誘い、マッカーティーの推薦でヴォーカリストのラスティ・デイ(元アンボイ・デュークス)を迎えてカクタスを結成して活動を始めた。通りがかりのドライブインシアターの名前から採られたバンド名は「サボテン」という意味で、全てのオリジナル・アルバムのジャケットにはサボテンが描かれている。

ボガート、アピス、マッカーティー、デイの4人は『カクタス』(1970年)、『ワン・ウェイ…オア・アナザー』(1971年)、『リストリクションズ』(1971年)と3作のアルバムを発表。1971年末にバンド内のトラブルでマッカーティーが脱退、その後間もなくデイが解雇された。ボガートとアピスは元アトミック・ルースターのピーター・フレンチ(ヴォーカル)、ワーナー・フリッツシング(ギター)、デュアン・ヒッチングス(キーボード)を迎えて、1972年にライヴ録音を含む4作目のアルバム『汗と熱気』を発表。しかし2人はベックとのバンド結成が可能になったので迷わず脱退し、カクタスは解散した。

ベック・ボガート & アピス

同年、ボガートとアピスはベックとベック・ボガート & アピスを結成した。スタジオ・アルバム『ベック・ボガート & アピス[注釈 2](1973年)とライブ・アルバム『ベック・ボガート & アピス・ライヴ・イン・ジャパン』(1973年)を発表し、1974年に解散した。

制作されつつあったセカンド・アルバムは、2024年現在、未発表である[注釈 3]。1974年1月の国内ツアーのロンドン公演として1月26日にレインボー・シアターで行なわれた最後のステージの音源が、2023年に"Beck, Bogert, & Appice Live In Japan/Live In London 1974"に収録されて陽の目を見た[1][注釈 4]

ザ・バンド・デトロイト

デトロイトのロック・シーンで有名になり、デイはデトロイトの最も伝説的なバンドの1つであるザ・バンド・デトロイトの再生に力を尽くした。ザ・バンド・デトロイトはデトロイト・ホイールズの分派として、デイ、スティーヴ・ゲインズ、テッド「T-メル」・スミス、ナサニエル・ピーターソン、テリー・エメリー、ビル・ホジソンらによって結成された。しかし直ぐに問題が発生したので活動を停止し、直ちにメンバーを変えて再始動した。

デイ、ゲインズと他のメンバーで1973年に録音された「ザ・バンド・デトロイト - ザ・ドリフトウッド・テープス」が存在する。

ザ・ニュー・カクタス・バンド

ヒッチングスが中心となったザ・ニュー・カクタス・バンド[2]には、オリジナル・メンバーは参加しなかった。1973年、ヒッチングス、元ブルース・イメージ、アイアン・バタフライのマイク・ピネーラ(ギター)、ローランド・ロビンソン(ベース)、ジェリー・ノリス(ドラムス)の顔ぶれでアルバム『サン・オブ・カクタス』[3]を発表し、同年中頃にはキャプテン・ビヨンドのボビー・コールドウェル(ドラムス)と元グレッグ・オールマンのチャーリー・ソウザ(ベース)を迎えて、中西部および東海岸でツアーを行った。しかし活動は長続きせず、彼等は間もなく解散した。

1976年-1979年

1976年、デイはフロリダ州ロングウッドに移り住み、スティーヴ・「カホウテック」・ダンスビー、ジョン・「ソイビーン・スリム」・サウター[注釈 5]、ゲイリー・「マッドマン」・モファット[注釈 6]と新たなカクタスを結成した。この構成が一番長続きし、1970年を通して活動、1979年に解散した。幾つかのデモが録音されたとされるが、公式には発表されていない。ライヴ録音はネット上で閲覧できる。

デイは音楽活動が低迷してから麻薬の売買にかかわっていたらしく、1982年6月3日にフロリダ州ロングウッドの自宅で麻薬売人のギャングによって射殺された。事件は現在も未解決である。

2006年以後

長い活動中断の後、2006年6月にニューヨークで再結成。オリジナル・メンバーのボガート、アピス、マッカーティーに加えて元サヴォイ・ブラウンのジミー・クーン(ボーカル)が参加した。「The Radio Chick Show」に出演し、1972年にタイムズ・スクエアのB.B. King's Blues Clubで行ったライブ以来のニューヨークでのステージを行ない、同月9日にスウェーデンで行われた『スウェーデン・ロック・フェスティバル』への出演のウォームアップとなった。ランディ・プラットがハーモニカ担当でニューヨークとスウェーデンのステージに参加し、5人編成でアルバム『カクタス V』を発表した。

2008年、マッカーティーが再びバンドを脱退し、代わってフリッツシングが加入した。ボガートはツアーを引退し、代わってエリオット・ディーン・ルービンソンが加わった。

2011年にマッカーティーが戻り、ピート・ブレミーがベーシストとして加わった。ブレミーはヴァニラ・ファッジでもボガートに代わってベースを引き継ぎ、両バンドでプレイした唯一の非オリジナル・メンバーだった。

2012年のメンバーはアピス、マッカーティー、クーン、プラット、ブレミーの5人である。

2021年1月13日、ボガート死去[4]。76歳没。

影響

カクタスはエアロスミスヴァン・ヘイレン38スペシャルアンヴィルブラック・クロウズモントローズレーナード・スキナードザ・ブラック・キーズといったバンドに影響を与えたとされる。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

  • 『カクタス』 - Cactus (1970年)
  • 『ワン・ウェイ…オア・アナザー』 - One Way... or Another (1971年)
  • 『リストリクションズ』 - Restrictions (1971年)
  • 『汗と熱気』 - 'Ot 'N' Sweaty (1972年)
  • 『カクタス V』 - Cactus V (2006年)
  • Black Dawn (2016年)
  • Tightrope (2021年)

コンピレーション・アルバム

  • 『カクトロジー:カクタス・コレクション』 - Cactology: The Cactus Collection (1996年)
  • 『ベアリー・コンテインド:スタジオ・セッションズ』 - Barely Contained: The Studio Sessions (2004年)
  • 『フリー・アンリリースト:ライブギグ』 - Fully Unleashed: The Live Gigs (2004年)
  • 『フリー・アンリリースト:ライブギグ Vol. 2』 - Fully Unleashed: The Live Gigs Vol. 2 (2007年)
  • Ultra Sonic Boogie: Live 1971 (2010年)[5]

脚注

注釈

  1. ^ アメリカ人。イギリス人でヤードバーズドラマーとは同名異人である。
  2. ^ 収録曲一曲にフレンチとヒッチングス、一曲にフレンチが共作者として名を連ねた。またヒッチングスは一曲にゲスト参加した。
  3. ^ ベックの『ベッコロジー』(1992年)には、BBAのセカンド・アルバムに収録される予定だったと推測される未発表曲「Jizz Whizz」が収録された。
  4. ^ うち一曲は『ベッコロジー』に未発表曲として収録されていた。
  5. ^ 後にテッド・ニュージェントの『ウィークエンド・ウォリアーズ』に参加。
  6. ^ 現在は38スペシャル

出典

  1. ^ Discogs”. 2024年9月5日閲覧。
  2. ^ Discogs”. 2024年9月5日閲覧。
  3. ^ Discogs”. 2024年9月5日閲覧。
  4. ^ "ヴァニラ・ファッジ、ベック・ボガート&アピスなどで活躍したティム・ボガートさん死去". スポーツ報知. 報知新聞社. 14 January 2021. 2021年1月14日閲覧
  5. ^ http://www.amazon.com/Ultra-Sonic-Boogie-Live-1971/dp/B003O5MORU

参照

外部リンク


カクタス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 16:58 UTC 版)

大貝獣物語」の記事における「カクタス」の解説

チクリー長老アロエス祖父アロエスと共に漂着した主人公介抱し彼に勇者の館があるというサンドサイドに導く。

※この「カクタス」の解説は、「大貝獣物語」の解説の一部です。
「カクタス」を含む「大貝獣物語」の記事については、「大貝獣物語」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「カクタス」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「カクタス」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



カクタスと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カクタス」の関連用語

カクタスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カクタスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
原色大辞典原色大辞典
Copyright © 1997-2025 colordic.org All Rights Reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカクタス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの大貝獣物語 (改訂履歴)、クロムクロ (改訂履歴)、新ソード・ワールドRPGリプレイNEXT (改訂履歴)、カーマイン・アピス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS