国際連合非加盟国のみが国家承認している地域
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アルツァフ共和国 - 承認国数 3(詳細) 旧ナゴルノ・カラバフ共和国。1991年にアゼルバイジャンから独立宣言。ナゴルノ・カラバフはロシア帝国の制圧以前からアゼルバイジャン人とアルメニア人による領土紛争の舞台となってきたが、1921年にソビエト連邦はアルメニア系住民が多く居住する同地をアゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国に帰属させる決定を下し、1923年にアルメニア人の自治州としてナゴルノ・カラバフ自治州が成立した。これに対しアルメニア人たちは度々ソ連中央政府にナゴルノ・カラバフのアルメニア・ソビエト社会主義共和国(現:アルメニア)編入を求めていたが、1985年のペレストロイカ開始後にアルメニアへの編入を求める動きはアゼルバイジャン人とアルメニア人の暴力的な衝突につながり、1988年のナゴルノ・カラバフ戦争勃発に至った。ナゴルノ・カラバフ自治共和国とその周辺地域はアゼルバイジャンの独立直後に「ナゴルノ・カラバフ共和国」の独立を宣言し、1994年の停戦によって実効支配を確実なものとしている。なおアルメニアは軍隊を駐留させる等関係を深めているが国家承認はしていない。 国家承認していない国々は、アゼルバイジャンの一部(14の県)として扱っている。 沿ドニエストル共和国 - 承認国数 3(詳細) 1990年にモルダヴィア・ソビエト社会主義共和国(現:モルドバ)から独立宣言。1924年にソビエト連邦がモルダヴィア自治ソビエト社会主義共和国をウクライナ・ソビエト社会主義共和国の自治共和国として設置したが、1940年にソ連がルーマニアからベッサラビアを獲得すると、新設されたモルダヴィア・ソビエト社会主義共和国に組み込まれて消滅した。その後、ペレストロイカの過程でモルダヴィア政府がモルドバ人民族主義政策および親ルーマニア政策を強めたことに対し、ドニエストル川東岸に多く居住するロシア系住民が反発して独立を宣言するに至った。1992年に勃発したトランスニストリア戦争の勝利によって実効支配を確実なものとしている。 国家承認していない国々は、モルドバの一部(沿ドニエストル地域・ベンデル)として扱っている。 ソマリランド共和国 - 承認国数 2(詳細) 1991年にソマリアから独立宣言。1884年からイギリス領ソマリランドとしてイギリスの植民地(後に保護領)となり、1960年にイタリア信託統治領ソマリアとの統合を前提にソマリランド国として独立し、直後に統一ソマリアに組み込まれた。その後、ソマリア内戦の過程で1991年にモハメド・シアド・バーレ政権が崩壊すると、同政権に弾圧されていたイサック主体のソマリ国民運動によって「ソマリランド」の独立が宣言され、ソマリア北西部を実効支配した。旧イギリス領ソマリランド一帯を領土と主張しているが、隣接するプントランドと境界紛争(プントランド・ソマリランド紛争)を抱えている。事実上の独立国家として機能しており、隣国エチオピアとは駐在員を相互に派遣しあう関係にある。2020年7月に、中華民国と相互に承認し外交事務所を開設した。 国家承認していない国では、ソマリランドをソマリアの一部として扱っている。 リベルランド自由共和国 - 承認国数 1(詳細) クロアチアとセルビアの国境の空白地帯だった所に、2015年4月13日建国されたミクロネーション国家。ソマリランドとは2017年に相互承認が行われた。
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