全柔連会長の辞任表明とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 全柔連会長の辞任表明の意味・解説 

全柔連会長の辞任表明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 03:21 UTC 版)

女子柔道強化選手への暴力問題」の記事における「全柔連会長の辞任表明」の解説

7月30日には講道館臨時理事会開かれて、全柔連会長の上をはじめ、藤田弘明佐藤宣践の両副会長専務理事小野沢弘史、事務局長村上清執行部全員が、一連の不祥事責任取って8月中にも辞任することを表明した理事でない村上除き理事職からも全員退くことになった。なお、上村IJF指名理事今季限り退任するものの、講道館館長の座は継続することになった続いて執行部及び理事全員即時解任求めていた評議員了徳寺意向受けて臨時評議員会開かれた評議員59名のうち58名が出席して議長を除く57名が、先月新任された6名を除く理事23名について1名1名解任するか否か無記名による投票行った結果反対多数により1名も解任には至らなかった。上村対す解任は「賛成16名、「反対39名、「棄権」2名だったという。その後今日2度目となる臨時理事会開かれた。そこでは新任外部理事である参議院議員橋本聖子理事辞任をも表明した執行部の4名を除く以前から在任していた19名の理事も、再任妨げない形で一旦は総辞職した上で理事会再構築すべきだとの意見提出すると、異論は出なかったという。同じく理事谷亮子は「理事会評議員会互いに独立した関係であるだけでなく、意思疎通のできる枠組み作るべき」との意見表明した臨時理事会後の記者会見上村不十分な形で辞めるわけには行かないという思い強かったが、内閣府からの勧告辞任決める一番のポイントになった臨時評議員会での解任動議は非常に重く受け止めている、新会長は外部人材をも視野入れた上で次の百年の計をきちんと作れ人物が望ましいと語った対して臨時評議員会で全理事即時解任求めていた了徳寺健二は、解任動議悉く否決されたことに関して自浄作用が働かなかった。重大な判断ミスだ。国民見捨てられつつあるのに、評議員会理解していない。」と怒り表明するとともに上村が「辞めると言っているのに、そこまですることはなかろうという心理働いた」と、解任反対票が多数占めた点について分析した新会候補目されていた理事山下泰裕信頼取り戻すために理事全員辞職すべきだとした上で、現体制に関わった人々改革を行うことは非常に難しいと述べて、自らが会長になる意思がないことを示唆した新会長は高い見識があり、柔道をよく理解している外部の有識者望ましくそのような人物なら自分たちがやれる改革とは桁が違うとの見解示したまた、必要とされるならば、そのような人物の下で柔道界のために働きたいとも付け加えたまた、副会長藤田は「上村会長一緒ということ国民皆さんにご心配をお掛けしたことを深くおわびしたい。」、同じく副会長佐藤も「今回一連の問題大きな罪だと受け止めている。内閣府からも厳し勧告を受け、その通りだと思う。」とそれぞれ語った全柔連強化委員山口香は「上村会長辞任は遅きに失した感があります最後の最後まで醜態さらした。同じ柔道家として恥ずかし限り新し会長はぜひ柔道以外の人に来ていただきたい思います。」とコメントした一方で、これを受けた改革担当大臣稲田行政上村始めとした執行部自発的に辞めただけでは、ガバナンス統治能力)の再構築には到底ならない述べとともに臨時評議員会理事全員解任否決された点に関して内閣府勧告書の趣旨理解できているのかと疑問投げかけ、場合によっては全柔連公益法人認定の取り消しありえるとの見解示した7月31日には外部理事藤原庸介が評議員改革必要だとして、47都道府県の各柔道連盟会長学生柔道連盟実業柔道連盟代表者各1名及び、講道館職員10名の指名評議員の計59からなる全柔連評議員会のうち、指名評議員取り止めにすることを改革案に盛り込むべきだとの言及行った8月1日には外部の意見組織運営反映させるために新たに創設した全柔連会長の上始めとした執行部と、理事山下泰裕田辺陽子北田典子など11名の陣容による常務理事会初め開かれた上村後任となる会長には、外部からの人材優先して招聘する方針となった。ただし、理事山下は、場合によっては必ずしも外部からとは限らないとの見解示した。すでに辞任表明している上村執行部除いた公表の4名のメンバーによる「新体制検討チーム」が、8月中旬までに具体的な人選進めることになる。 またこの日には、先月金鷲旗参加した女子選手へのアンケート調査結果公表されて、過去に「練習場で体を触られた」「胸をもむぞと言われた」などのセクハラ被害受けたという回答が10数件あったことが明らかになった。全柔連広報委員長である宇野博昌は「こうしたことは一件でもあってはならない」と述べて今後実態正確に把握した上で現場指導していくことになった8月2日全柔連は、選手意見組織運営反映させる目的新設しアスリート委員会メンバー公表した委員長には理事田辺陽子就任する運びとなったのを始め委員には男子代表コーチ鈴木桂治今春引退した天理大学職員である穴井隆将及び、了徳寺学園職員福見友子、さらに現役選手である同じく了徳寺学園職員小野卓志14名が選出された。オブザーバーとして理事谷亮子も加わることになった委員会では女子選手役割拡大引退後の生活設計社会貢献などの話し合いがもたれることになるという。このメンバーでの任期来年6月までを予定しており、その後アスリート委員会内の選考委員会によって選出されメンバー2年間の任期務めることになる。 またこの日に全柔連強化委員長である斉藤は、来年度から適用される日本代表選手選考基準詳細について発表した。それによればオリンピック世界選手権など主要国際大会や、講道館杯、選抜体重別、全日本選手権など主要国大会対象ポイントシステム導入する大会レベルに応じて選手付与されるポイント2年間有効となり、直近1年より以前ポイント半減されるまた、対戦相手組み合わせなどの傾斜配点加味することになった強化委員会ではこのポイントシステムのみならず、代表候補選手将来性なども参考審議した上で出席した強化委員過半数支持得た選手を代表に選出することに決めた斉藤によればポイントシステムのみで代表を選出しないのは「(柔道は)陸上競技競泳異なり数値のみで選ぶのは難しい」からだと説明したまた、代表選考不服抱いた選手は、強化委員会側に選考結果説明求め権利や、日本スポーツ仲裁機構異議申し立てを行う権利有している点も明文化されることになった。 さらに、全柔連会長辞任表明した上村8月下旬世界選手権前にリオデジャネイロ開かれるIJF総会には出席しないことになったIJF指名理事ではあるものの、新会長への引継ぎをする必要性などもあり、総会行けるような状況ではないと理由語った8月6日には常務理事会開かれて、12日常務理事会新体制検討チーム会長始めとした新執行部候補報告して14日臨時理事会に諮られることが決まったまた、外部から会長招いた場合常勤求めるのは難しいことから、新執行部には複数外部理事就任する可能性があるという。 8月7日には執行部以外の理事からも相次いで辞任表明されていることが明らかになった。1964年東京オリンピック軽量級金メダリストである中国地区代表の中谷雄英は「理事職にしがみつくつもりはない。自分意思辞めたい。」、北海道地区代表の高梨幸輔も「責任一端がある。同じ顔ぶれでは何も変わらず体制一新させたとはっきり示すのが正しい道だ。」とそれぞれ語ったまた、全柔連広報委員長理事宇野博昌は、理事全員辞任する方向調整進んでいると明かした。ただ、宇野自身メンバーである常務理事会に関しては、執行部除いて再任される可能性があることを示唆した8月10日には、全柔連新会長に東京大学柔道部出身全日本実業柔道連盟会長務め新日鉄住金会長最高経営責任者宗岡正二就任する見込みになったことが複数関係者の話から明らかになった。宗岡自身全柔連側から理事打診了承したという。また、全柔連には経営同じく透明性確保説明責任遂行求められる述べとともに人事に関して外部登用必要性にも言及した14日臨時理事会上村執行部4名が理事辞任した上で宗岡を新理事候補として評議員会推薦して21日以降開催される評議員会正式な理事選出された後に、新メンバーによる臨時理事会において理事互選正式な会長就任する運びとなった8月12日には常務理事会開かれて、新理事候補として宗岡とその東京大学柔道部時代後輩にあたる元大阪府警本部長トヨタ自動車顧問の近石康宏を14日臨時理事会推薦することを決めた広報委員長宇野は「改革対す意識が非常に強く遂行する力量があると判断した」と推薦理由説明したまた、宗岡は近石を招聘することを条件理事推薦引き受けたこという。副会長事務局長選出新会長が予定されている宗岡一任されるが、副会長候補には山下昇格する見込みとなった山下も「できるだけ汗をかきたい」と意欲見せた全柔連強化委員山口執行部外部から人材登用されることに関して、「一歩前進。外から一度入ってもらった方がいい。」、「内部にずっといると、みんなお友達になる。大きな組織改革する時は情が生じて踏み切れないという歴史がある。今回もそれが大きな問題つながった。」との認識示したまた、この日には全日本学生柔道連盟理事会開かれて同連盟代表として全柔連理事務めている佐藤宣践一連の不祥事責任取って辞任するに当たり、後任として日本大学柔道部総監督で全柔連評議員務め高木長之助を新理事推薦することを決めた一方、「暴力の根絶プロジェクトセクハラ部会責任者務め北田金鷲旗インターハイの際に女子選手からセクハラに関するアンケート調査1278件ほど受け取ったものの、即座に対応すべき重要な案件はなかったことを明らかにした。ただ、今後継続的な対策行っていくことになった8月13日にはブダペストにあるIJF本部訪問していた上村帰国してIJF会長のビゼールから指名理事継続するように要請されていたことを明らかにした。上村はすでに指名理事の座も辞する意向にあり、後任推薦をビゼールに要望したものの、上村退任した場合日本からの補充はないとの返答受けたその場合は国際的な発言力低下することから、「私自身辞めたい思っているが、柔道界の発展のためにうまく対応しないといけない」と続投可能性含みを持たせることになった8月14日には臨時理事会開催されて、会長の上始めとした理事23名(6月新しく就任した6名を除く)と監事3名の計26名が、一連の不祥事責任取って21日付け辞任届け提出することになったまた、理事候補として宗岡正二と近石康宏を21日臨時評議員会推薦することになったその後の新理事会における互選経て宗岡新会長、近石が専務理事就任する運びとなった理事辞任する山下臨時評議員会理事再任された後に副会長就任する見通しとなった理事会後の記者会見辞任することになった会長の上は「一生懸命に改革改善取り組んだつもりだが、残念ながらスピード感がなかったのが一番の問題。私の判断も少し甘かった。」、「日本柔道界は世界から尊敬され認められるところであってほしい」と述べた山下は「極めて残念。自分がいかに無力だったか、ということ感じている。」とコメントした。谷理事会長宗岡らが理事推薦決まったことに「信頼の厚い方々速やかに改革が行われると思う」と話したまた、「我々女性理事外部理事からも新理事推薦をさせていただきたい」と、新理事選出にも積極的に関わっていく姿勢見せたという。さらに、59名に上る評議員会縮小踏まえた評議員会規定改定示唆した一方講道館開催され世界選手権日本代表選手団の壮行式上村は、「今、柔道界は大変困難な状況ありますが、日本柔道界に元気を送るために、自分目標達成するために精いっぱい頑張っていただきたい思います」と語りかけた。 加えて臨時理事会において全柔連は、「暴力の根絶プロジェクト」が提出した暴力行為根絶宣言」を承認した宣言は「全柔道人総意」として、「暴力人間の尊厳否定する卑劣な行為であり、柔道において決し許されない」とした上で、「指導者は、すべての暴力行為人権侵害であることを自覚し暴力行為指導における必要悪という誤った考え捨て去る柔道を行うすべての者は、いかなる暴力行為行わず黙認せず、柔道の場からあらゆる暴力行為根絶努める」と言った内容盛り込まれることになった8月19日に前会長の上23日リオデジャネイロ開催されるIJF理事会には出席せず、代わりに全柔連国際委員長細川伸二派遣するとともにIJF会長再選される見通しのビゼールによる指名理事留任申し出辞退することを明らかにした。上村としては指名理事後任候補として細川らを送り込めるようにビゼールと交渉しているものの、受け入れられるのは難しいと語っており、これで日本からの理事不在になる公算大きくなった。その一方で直接事情説明するために、事務局長辞職することになった村上清伴ってリオデジャネイロまで赴く話も出ている。また、9月ブエノスアイレス開催される2020年夏季オリンピック開催都市決定するIOC総会には、東京招致のためのロビー活動一員に加わる可能性があるという。複数IOC委員に顔が利くと言われるビゼール会長東京招致働きかけるためだという。全柔連会長就任予定宗岡は、全柔連活動上村一切関わらせない方針にあるが、国際関係を盾にこのような動き見せることで上村影響力残そうとする見方出ている。

※この「全柔連会長の辞任表明」の解説は、「女子柔道強化選手への暴力問題」の解説の一部です。
「全柔連会長の辞任表明」を含む「女子柔道強化選手への暴力問題」の記事については、「女子柔道強化選手への暴力問題」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「全柔連会長の辞任表明」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「全柔連会長の辞任表明」の関連用語

全柔連会長の辞任表明のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



全柔連会長の辞任表明のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの女子柔道強化選手への暴力問題 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS