ナイトレイ公爵家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 05:45 UTC 版)
「PandoraHearts」の記事における「ナイトレイ公爵家」の解説
ギルバート=ナイトレイ 主要人物の項を参照。 ヴィンセント=ナイトレイ 声: - / 福山潤、大浦冬華(小) 年齢:23歳(自称)。身長:177 cm。誕生日:9月23日。血液型:B型。 ギルバートの実弟で、彼と同じく100年前からやって来た人間。愛称はヴィンス。ニンジンを苦手としている。 15年前に傷だらけで倒れているところを四大公爵家の一つナイトレイ家に保護されて養子となった。元はサブリエでギルバートと共に暮らしており、「サブリエの悲劇」によってアヴィスに堕ち、アリスの部屋の崩壊に巻き込まれ現在に脱出する。 右目がワインレッド、左目が金色のオッドアイで、幼少時代はその紅眼から「禍罪の子」と称され、迫害されて育った。その影響か、穏やかな物腰に反して非常に冷酷かつ底意地の悪い性格で、ギルバート以外の相手には滅多に心を開かないブラコン。 従者のエコーに対しては、自分の傍に置いて人形の様に可愛がっている風もあるが、「使用人」という枠を越えて彼女の人権を無視した様な命令や行動も度々見られる。鋏でぬいぐるみを切り刻む等の歪んだ性癖を持っている。その一方で、一度気を許した相手にはとことん尽くすタイプであり、100年前に自分とギルバートを救ってくれたジャックに対して、異常なほどに懐いている。他にもグレンとして目覚めたリーオにもかなり気を許している。 ナイトレイ家で過ごしている間はギルバート同様冷たい仕打ちを受けていたが、2人に対しても平等かつ対等に接していた義弟・エリオットには「君がいてくれたから、ギルバートはあの家の中でも笑っていられた」として唯一心を開いており、内心では自分と正反対でどこまでも真っ直ぐなエリオットの在りように敬意すら抱いていた模様。 バスカヴィルの民と裏で繋がっており、四大公爵家が持つ扉の鍵を狙っている。エイダに近付いたのも、ベザリウスの鍵を持つオスカーに対しての人質にするためであったのだが、エイダの一途さに心が揺らぐこともある。 契約しているチェインは眠り鼠(ヤマネ)。気を抜くとすぐその力にあてられて所構わず寝てしまう。また、二重契約者であり死刑執行人(ディミオス)の違法契約者でもある。 エコー 声:広橋涼 / 同左 年齢:16歳(自称)。身長:160cm。誕生日:6月11日。血液型:AB型。 ヴィンセントを主とする従者。身体能力が高く、袖に隠した暗器を使いこなす。常に無表情・慇懃な口調で話し、機械的に行動する。 生まれた時からナイトレイ家に仕えており、現在はヴィンセントの傍にいるが彼自身にはあまり良い感情を持っていない様である。命令には絶対服従であり、ヴィンセントにどんな仕打ちをされても受け入れているが、実際彼女自身は、彼のことは「ウザイ」と思っている。 感情表現に乏しく、オズに出会うまでは「楽しい」という感情すら理解していなかったが、彼の影響を受けて少しずつ自分の意志を持ち始めるようになり、ヴィンセントの命に逆らうことすらもでてきた。フィリップを追っている時、オズに「無関心でなければそれはもう無関係ではない」と言われたことで、その考えに共感して、シャロンの命を救った。 生きた証を忘れぬために、分刻みで個性的な日記をつける記録魔。オズ曰く「観察日記」。 オズのヒロインのうちの一人でもある。オズに好意を持っている様子が見受けられ、アリスに嫉妬しているような描写もみられる。オズからは「エコちゃん」と呼ばれており、その度に「エコーです」と言い返すパターンがお決まりになっている。 二重人格者であり、ツヴァイ(ノイズ)と同一人物である。本人曰く「エコーは使い捨ての人格」らしい。 エリオット=ナイトレイ 声: - / 野島裕史 年齢:16歳。身長:172 cm。誕生日:8月8日。血液型:A型。 ナイトレイ家の4男で、ギルバートとヴィンセントの義弟。はねた前髪と八重歯、左目の泣き黒子が特徴。ラトウィッジ校に従者のリーオと共に通っている。愛称はエリー。 幼い頃からナイトレイ家の人間だということで中傷されてきた経緯もあって「ナイトレイ家の誇り」に執着する傾向がある。同時にベザリウス家のことを良く思っていないのは、父であるナイトレイ公からベザリウスへの憎しみを忘れるなと幼少期から教育を受けていたからでもある。ただし実兄姉らとは違って、養子であるギルバートとヴィンセントのこともナイトレイ家の一員として見ている。それ故に、家を出てベザリウス家であるオズの従者を自称するギルバートには反発しがちだが、今でも義兄として慕っている風もある。ギルバートやヴィンセントの方もエリオットにだけは心を開いており、図らずもギルバートがオズのいない10年の間それでも笑顔を失わずにいれたのはエリオットの存在が大きかった模様。ヴィンセントも内心ではエリオットに感謝しつつ、自分とは正反対でどこまでも真っ直ぐな彼に敬意も抱いていた模様。 曲がった事が嫌いな直情型の性格で「自分を軽視するものに他人を守る資格はない」というオズとは対照的な信念を持っており、彼の言動は後にオズに対して大きな影響を与えることになり、自罰的になっていたオズを変えていった。一方で、短気で口が悪く素直になれない所がある。エイダ曰く「優しくて頼りになる人」、リーオに言わせれば「聡いのに馬鹿」である。パンドラ一強い男と称されているブレイクに憧れており、これまで剣の勝負を挑んではその度に負かされている。ブレイクからは「沸点の低いお坊っちゃん」として認識されている。 オズと同じく「聖騎士物語」の大ファンであり、出会い頭にオズの好きなキャラクターを批判したために、初対面時はオズとは仲が悪かった。また、オズがベザリウス家の人間であると分かったために当初は表面上は嫌っていたが(オズからは初対面以降はむしろ懐かれていた)、少しずつ心を許し始め、やがて友人となっていった。 家族の反対を押し切り、対等な友として「白き天使(フィアナ)の家」の孤児であるリーオを自身の従者にした。実はリーオと初対面したこの時にチェインの人体実験場だったフィアナの家でチェイン・ハンプティダンプティに襲われて無自覚の間に違法契約をしており、以降は父親のナイトレイ公にハンプティダンプティの研究のための研究対象としてフィアナの家の子供達と同様に監視されていた。同時に首狩り(模倣犯)の正体であり、リーオを殺害しようとしていた兄弟達を無自覚の間に殺害した。ユラ邸での首狩り騒動時に、自分がハンプティダンプティと契約していたことを思い出す。チェインと戦うオズに自分の命を背負わせてしまうことを拒み、全てを引き受けるべく自らハンプティダンプティの存在を否定し、誇り高き最期を迎えることとなった。最期にリーオに謝罪の言葉を残し、それはヴィンセントからリーオに伝えられた。 リーオ 声: - / 渡辺明乃 年齢:16歳。身長:163 cm。誕生日:10月25日。血液型:AB型。 エリオットの従者。黒髪のボサボサ頭に丸眼鏡(伊達)が特徴。ナイトレイ家が運営する孤児院「白き天使(フィアナ)の家」の出身。 のんびりとしてマイペースな性格で、客観的かつ公平な視点の持ち主。剣や銃の扱いは不得手。普段は公正かつ適切なアドバイスで常にエリオットをフォローしているが、エリオット曰く「すぐキレるし狂暴」。興味の範囲が広くて知的好奇心も旺盛。娯楽小説から難解な学術書まで、読書傾向もジャンル不問の読書家。独学だがピアノが上手く、エリオットと連弾することもある。 内心ではエリオットのことを心から尊敬しており、彼のためならば例えそれがオズや自分であっても殺せるとオズに話し、またその際に、自分が全ての元凶ならばオズの手で殺すように頼んでいた。実はグレンの魂の継承者で、幼い頃から歴代グレンの声が聞こえ、黄金の光が見えていたために目を前髪と眼鏡で隠していた。ナイトレイ公がフィアナの家に彼を引き取り、エリオットの従者になることを許したのもこのためである。エリオットの死後は眼を隠すことを止めて、髪を切る。忠誠を誓ったヴィンセントとアヴィスの意志を消し去ることを決心する。 グレンの魂の封印が解けた際、体の所有権をオズワルドに奪われる。 バーナード=ナイトレイ 四大公爵家の一つであるナイトレイ公爵家の現当主。通称ナイトレイ公。エリオットやその兄姉達の実父であり、またギルバートとヴィンセントの養父にあたる。 パンドラでの会議中、突然の黒うさぎ(アリス)とオズの襲来にも怯まないなど当主としての胆力を持っている。足が不自由であり、車椅子や杖を使っている。 エリオットを含めた子供達にベザリウス家への敵意などを植え付けた人物だが、本人は失踪したベザリウス家の元当主であるザイ=ベザリウスと交流があるらしく、サブリエに居たエリオットの保護を依頼した。また、10年前の成人の儀の際に、ザイの嘘のアリバイを証言してギルバートの目撃証言を握り潰した張本人でもある。 100年前に失われたナイトレイ家の誇りを取り戻すことに執念を燃やし、その一環としてチェインの研究のための人体実験施設として養護施設「白き天使(フィアナ)の家」を設立し、またアヴィスの情報を得るために、密かにバスカヴィルやユラとも裏で繋がっていた。特にユラとはフィアナの家で彼の教団を受け入れて共同研究をしており、バスカヴィルとは養子のヴィンセントを通じて、ユラとは心を病んで彼のカルト教団に入った妻のヴァ―ニスを通じて接触した。ザイともバスカヴィルを介して繋がりを持っていた。 その本性は、家の名誉回復と自身の保身しか考えていないどこまでも自己中心的な人物であり、息子のエリオットが違法契約者となって兄弟達を殺害して家庭が崩壊しても、あくまで自分の利益を優先して息子をチェインから助けようとはせずに、そのまま放置して研究対象として監視していた。また、リーオをフィアナの家に引き取ってエリオットの従者になるのを許したのも彼がグレンの器であることを知っていたからであり、ヴィンセントとギルバートを引き取ったのも彼らが過去の人間で、特にナイトレイ家のチェイン・鴉(レイブン)の契約の資格をギルバートが持っていたためである。エリオットと同じく家の名誉と誇りを重んじていたが、その行動原理はどこまでも自分のためであり、その有り様はエリオットとはまさに正反対と言える。その醜悪さにはあのヴィンセントですら珍しく嫌悪と激情を露わにして「クズ」や「老害」と吐き捨てたほどである。 また、ユラやバスカヴィルと繋がってはいたが、彼らから肝心な情報は何も引き出せてはおらず、逆に体よく利用されていただけだった。結局は上記の通り、肝心のハンプティダンプティも全く制御できておらず、それどころかハンプティダンプティの研究自体も事実上ユラに乗っ取られてしまっていた。 最終的には自身の行動が原因でエリオット自身も含めて家族全員が死亡したにもかかわらず、そのことを意にも介さずに自分の身をパンドラの追及から守るために真っ先に逃亡し、ヴィンセントに自分の保護をバスカヴィルと掛け合うように命じるが、激昂して真の首狩りとしての正体を現したヴィンセントに追い詰められて、必死に命乞いをするも聞き入れられる筈もなく、そのまま首を刎ねられて死亡した。こうして彼が首狩り事件の最後の犠牲者となったと同時に、彼の死を以てナイトレイ家は養子のギルバートとヴィンセントを除いて一家全滅した。 フレッド=ナイトレイ エリオットの実兄。ナイトレイ家の長男で、首狩り事件の最初の被害者。養子のギルバートが鴉との契約に挑むことを疎み、叔父と共にギルバートを殺害しようとしたために、首狩り(真犯人)に首を刎ねられて殺される。 クロード=ナイトレイ エリオットの実兄。首狩り事件の被害者。 養子であるギルバートとヴィンセントを快く思っておらず、ギルバートが鴉(レイヴン)と契約した際も反発していた。その一方で、弟のエリオットのことはアーネストやヴァネッサと共に可愛がっており、そのためにエリオットがリーオを従者にしたことにも強く反対していた。 弟のアーネストと共にギルバートとヴィンセント、そしてエリオットの従者に相応しくないとしてリーオの殺害を企てたが、首狩り(模倣犯)に首を刎ねられて殺害される。 アーネスト=ナイトレイ エリオットの実兄。首狩り事件の被害者。 他の兄弟同様に養子であるギルバートとヴィンセントを快く思っていなかった。対して弟のエリオットのことはクロードやヴァネッサと共に溺愛しており、そのためにエリオットがリーオを従者にしたことにも強く反対していた。同時にエリオットをフィアナの家に最初に連れて行った張本人でもあり、図らずもエリオットとリーオの出会いのきっかけを作った人物である。 兄のクロードと共にギルバートとヴィンセント、そしてエリオットの従者に相応しくないとしてリーオの殺害を企てたが、首狩り(模倣犯)に首を刎ねられて殺害される。 ヴァネッサ=ナイトレイ エリオットの実姉。ナイトレイ家の長女であり、男勝りなきつい性格。黒髪のベリーショートで、常にスラックスを着用している。 他の兄弟同様に養子であるギルバートとヴィンセントを快く思っていなかった。対して弟のエリオットのことはアーネストやクロードと共に溺愛しており、そのためにエリオットがリーオを従者にしたことにも強く反対していた。しかし、他の兄弟とは違って彼らの殺害までは考えていなかった模様。 エリオット以外の兄弟が全員首狩りに殺され、母親は心を病んでカルト教団に傾倒し、父親はそれらの事を全く意にも介さないことから、最後に残ったエリオットまでもが殺されることを何よりも恐れている。それ故にエリオットさえ生きていればいいとリーオを軽視した挙句「殺してやる」と叫んでしまい、その言葉に反応した首狩り(模倣犯)に首を刎ねられて殺害される。 ヴァーニス=ナイトレイ エリオット達兄弟の母親。バーナード=ナイトレイの妻。 次々と息子達が殺されたことで心を病んでしまったところをユラにつけ込まれて、ユラのカルト教団の信者となってしまう。以降はナイトレイ公とユラを繋ぐ窓口としても利用されていた。アヴィスに世界を堕とすことこそが救いだと信じ込み、アヴィスでまた家族に会えるとして儀式のためにリーオを殺そうとした。そして、その光景を見た首狩り(模倣犯)に首を刎ねられて殺害される。
※この「ナイトレイ公爵家」の解説は、「PandoraHearts」の解説の一部です。
「ナイトレイ公爵家」を含む「PandoraHearts」の記事については、「PandoraHearts」の概要を参照ください。
- ナイトレイ公爵家のページへのリンク