幼少編
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源 奈臣(みなもと なおみ) 実母が指揮するカートチーム「オートハウス」のエースドライバー。カペタより年齢は1つ上である。血液型はO型。 幼少期からF1ドライバーとなるべく英才教育され、カート時代は国内で無敵を誇った。フォーミュラ・ステラでもチャンピオンを獲得し、S.D.P.からヨーロッパへ派遣。URTチームからユーロF3に参戦し、世界レベルでも活躍が注目され始めている。ドライビングでは、深いブレーキングを武器にする。 感情をあまり表に出さないタイプで、実母からは歌舞伎顔と呼ばれている。家事全般が得意で、語学力も堪能。プロ意識が高く、レース後のスポンサーへの結果報告など、周りの期待に応えるための努力を怠らないようにしている。 カペタに対しては天才的なセンスを認めているが、環境作りの努力が足りないと不満を感じていた。一方で、カペタの相談役である安藤信の存在をうらやましく思うこともある。カート時代より鈴木茂波に好意を持っており、カペタの知らないところでアプローチに成功。ヨーロッパ滞在中も交際を続けている。 源 奈々子(みなもと ななこ) 源奈臣の母親。カートチーム「オートハウス」の監督。本業の開業医としても成功している。 若いころはカートの全日本選手権で優勝の経験を持つ。「胸が大きくてステアリングを操作できない」ために現役を引退したというプロポーションの持ち主。離婚後、息子を厳しく育て上げたが、依然として美貌と若々しさを保っている。 カペタの才能をいち早く見抜き、奈臣の競争相手としてオートハウスに勧誘したこともあったが、その後はレース活動や進路の良き相談相手となっている。父茂雄と意気投合し、息子たちにも報告するほど真剣に交際するようになった。 飛田 勇(とびた いさむ) 「オートハウス」所属のレーサー。 上手いものの平凡な選手だったが、カペタとのバトルを通じてレースの楽しさに目覚め、全日本チャンピオンを争うレベルの選手に成長する。 田川上 桃太郎(たがわじょう ももたろう) カペタのデビューレースに出場していた、大企業の御曹司。 ドライバーとしての才能はカペタらに及ぶべくもないが、カペタの才能に惚れ込み、後に様々な援助を申し出てくる。飛び級で海外留学した秀才で、独自の美意識を持つ。
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幼少編(第2話 - 第16話)
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物語は10年前、1002年のアイスランドにさかのぼる。アイスランドはノルウェー王の統治を嫌う人々がスカンディナヴィア半島から移り住んできた土地で、強い戦士に憧れる少年トルフィンは、頼りがいのある逞しい父トールズと、病弱だが優しい母ヘルガ、年の離れた働き者の姉ユルヴァとともに貧しいながらも平和に暮らしていた。父の友人、船乗りのレイフから様々な冒険譚を聞き、はるかな「ヴィンランド」に憧れるトルフィン。 そんなある日、北海最強の戦闘集団 ヨーム戦士団のフローキが現れる。トールズは実は昔、「戦鬼(トロル)」の名で恐れられ、ヨーム戦士団の大隊長を務めていたが、ある日突然、首領シグヴァルディの娘のヘルガとともに姿を消していたのである。フローキはトールズの出奔を不問に付すかわりにイングランドとの戦に参加せよ、という首領の命を伝える。島民の身柄を押さえられたトールズはそれに応じ、数名の若者と友人レイフとともに本土との中継地点であるフェロー諸島を目指すことになった。これを知った少年トルフィンは、戦いへのあこがれから父に黙って勝手についてきてしまう。 しかしフェロー諸島で一行を待っていたのは、フローキから金と引き換えにトールズの処刑を命じられたアシェラッド兵団だった。トールズは「本当の戦士」たらんとする、自らの不殺の誓いを守り素手で奮戦、首領のアシェラッドまでも決闘の末に打ち破るが、トルフィンを人質に取られてしまう。トールズは決闘の勝利の証として、一行の無事をアシェラッドに誓わせた上で殺された。アシェラッドは誓い通りにレイフ一行を見逃すが、目の前で父を殺されたトルフィンは復讐に燃え、アシェラッドの兵団に取りついた。
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幼少編
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トールズ 声 - 松田健一郎 / 日野聡(朗読劇) トルフィンの父。本名、トールズ・スノーレソン。トルフィンにとって理想の人物であり、強い影響を与える。人徳にあふれた人柄。 アイスランドに逃れる以前は、ヨーム戦士団の4人の大隊長の一人で、「ヨームの戦鬼(トロル)」と呼ばれた冷酷な戦士だった。だが長女ユルヴァの誕生や妻ヘルガによって戦場の非情と不毛に倦み、「本当の戦士」とは何かを見出し、戦士としての自分を放棄する事を決意する。987年、ノルウェー沖のヒョルンガヴァーグの戦いにて溺死を装ってヘルガとユルヴァと共に脱走。このとき大隊長のトルケルに発見されるが、問答の末彼をねじ伏せる。その後、妻子を連れてデンマークを逃れ、新たに産まれた長男トルフィンや村人と共に平和な生活を送っていた。 しかし彼の生存はヨームの首領に知られており、デンマークのイングランド侵攻のため、村を人質とした出征要請に応じ、再び戦場へ向かう決意をする。だが戦士団小隊長フローキはトールズに私怨を抱いており、密かにアシェラッド兵団にトールズの暗殺を依頼していた。フェロー諸島でアシェラッド兵団の罠に落ちたトールズは素手で兵団を圧倒するが、その後アシェラッドとの決闘の末、トルフィンらの命と引換えに自らの命を差し出す。その高潔な生き方と凄絶な死は、トルフィンを復讐に生きさせる元となった一方で、アシェラッドをして彼に理想の君主を見出させるものだった。また、彼の不殺の戦いは、真の愛を追求する修道士ヴィリバルドに示唆を与え、トルケルは出奔時の彼の目に「不思議な輝き」を見出した。 ヘルガ 声 - 高梁碧 トルフィンの母。ヨーム戦士団の首領シグヴァルディの娘で、トルケルの姪。戦いをやめる決意をしたトールズに同意し、赤子のユルヴァを連れて父の元を離れた。穏やかな性格だが、ユルヴァの誕生に際し、娘だったことに失望したトールズが名付けを怠ろうとした時には激昂して名付けを迫り、慌てたトールズが咄嗟に自分の母の名前を付けたというエピソードがあり、一度だけ妻が怒った体験として後にトールズが語っている。 ヨークでトルフィンに再会したレイフの話では、1014年の時点で体調が悪化している。 1018年の12月にトルフィンと再会。ユルヴァとは違い、一目でトルフィンと分かり、温かく迎えた。娘夫婦や孫たちに囲まれて暮らしている。 ユルヴァ 声 - 生天目仁美 トールズの娘でトルケルの大姪、トルフィンの姉。母親似の美貌は村の青年達の心を惹いているが、女性は通常参加しないクジラ漁に乗りこみ、一番槍を取って見せるなど、男顔負けの体力を持ち、性格も非常に勝ち気である。また金銭に執着しない父親に対して現実的な価値観を持っている。 トールズの死後、男手を失った家庭を必死に支えようと懸命に働く毎日を送る。それは父の死と消息不明の弟のことを生活の中で意識しないようにするためであったが、「もういい」と告げた母の前で初めて号泣した。 その後、アーレと結婚、1018年時点では4人の子供(男3人女1人)の母となっている。 1018年12月にトルフィンと再会。感激に涙を流すかと思いきや、最初は偽物だと思い込んで相手にせず、本物と判明しても連絡の一つもいれずに家を空け続けた弟(かつ跡取りの長男)を怒りのアッパーで迎えるなど、豪快で男勝りな性格は変わっていない。 西本英雄によるスピンオフ作品『元祖ユルヴァちゃん』の主人公。 ハーフダン 声 - 下山吉光 トルフィンたちの村の隣にある村の主。冷酷なまでに規律を重んじ、秩序は人を鎖につなぐことによって生まれるという信条をもっている。鉄鎖を武器や拷問具として扱うことに長け、法を軽んじる態度には部下にさえ容赦ない制裁を加える。 繋がれたアジサシ編にも登場し、歳を経てはいるがその影響力はますます強くなっている。 貧しい自作農に融資を行い、返済できないと土地を没収して小作化させ、富を増やしている。しかしその結果、負担が軽くなり、以前より生活が楽になった小作農も多い。 ヴィンランドとの交易(ヴィンランドの木材をグリーンランドやアイスランドに持ち込んで販売する)ための中継基地となるレイフの農場を身内につけるため、息子のシグルドとグズリーズを結婚させようとする。 アーレ 声 - 市来光弘 トルフィン一家の隣人で、ユルヴァに惚れているが幼少編の時点では相手にされていない。村の若者の中でも強い血気を持ち、トールズが出征するとき戦で一旗揚げようと同行した。だがその意気も本物の戦場で通じるものではなく、トールズの死に激昂してアシェラッドに斬りかかるも、一発で殴り倒されてしまう。 出征の際には、村のそばかすの少女に「気をつけてね」と言われるなどしたが、好意には気づいていなかった模様。後にユルヴァと結婚し、1018年現在で4人の子供を持つ父となった。 フローキ 声 - 斧アツシ ヨーム戦士団の小隊長。強面で厳格な軍人肌だが、実際は嫉妬深く謀略家で、我欲でアシェラッドにトールズを暗殺させる。 その後もトールズ以外の有力者を次々と謀殺してヨーム戦士団を手中に収めている。デンマーク王位継承問題では長兄ハロルド派で、クヌート帰還後は王子を葬る為に奸計を張り巡らせてアシェラッドと対立する。スヴェン王の死後、王に代わってデーン軍の主導権を得ようとしたがクヌートによりあっさり奪われてしまう。 クヌートが王位についてからは、重臣としてクヌートを支えているが、正確には完全にクヌートの家臣となったわけではない。フローキの所属はあくまでヨーム戦士団であり、クヌートとは同盟者のような関係にある。 北海横断編では、孫のバルドルを次期ヨーム戦士団の首領にしようと画策していたが、トルフィンがトールズの子であることが判明すると、次期首領を脅かす存在として危険視し、抹殺に掛かる。しかし、ガルムがトルケルから横取りする形でヴァグンを討ったことで激怒したトルケルと交戦する羽目になる。終盤、門が破られてことでヨムスボルグを放棄して逃げようとしたが、バルドルとはぐれたことで脱出に失敗し捕らえられる。戦後、トルフィンによって処刑は免れたがバルドルとともに追放を言い渡されると、すべてを権威を失ったことで一気に老け込み放心状態となり、バルドルと僅かな従者達とともに船でどこかに旅立った。 ビョルン 声 - 安元洋貴 / 濱野大輝(朗読劇) アシェラッド兵団の一員。アシェラッドの信任篤い片腕で、十数年間ともに戦ってきた傭兵団一の古参であるが、アシェラッドの過去に関しては何も知らない。殺しを好むがゆえに戦う、戦士としての矜持(プライド)が高い男。有事の際は「狂戦士のキノコ」と呼ばれる茸を服用して理性から解き放たれた狂戦士になる。 兵団の反乱の際にもアシェラッドへの忠義を保ち、クヌート王子を保護して逃走。追っ手を退けるために狂戦士化し大半を殺害するも、正気に戻った際に隙を突かれ、アトリに脇腹を刺されて重傷を負う。自らの死を悟った彼は尊敬するアシェラッドの手で死ぬことを選び、彼が底意ではデーン人を嫌悪していたことを知っており、彼との友情を確認してから果てた。
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