ゴルベーザとその部下
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「ファイナルファンタジーIV」の記事における「ゴルベーザとその部下」の解説
作中における主要な敵対者たち。ストーリーの要所要所で登場しセシルたちと激突する。 ゴルベーザ(Golbeza) - 黒騎士 声 - 鹿賀丈史(DS版及びiOS/Android版、『ディシディア ファイナルファンタジー』) クリスタルを集めようとバロンを影で操る黒い甲冑で全身を包んだ謎の男。30歳。バロン王の不興を買って解任されたセシルの後任として、バロンの飛空艇団「赤い翼」の隊長の座に就いた。就任後は配下のモンスターや飛空艇の機動力と火力を以って手始めにダムシアンを廃墟と化させ、後にファブールに侵攻してクリスタルを強奪する。そして拉致したローザを人質にセシルたちにクリスタルとの交換という取引を持ち掛けてトロイアのクリスタルをも奪い去る。その際の戦いでテラと一騎討ちとなり、テラの死力を振り絞った「メテオ」によって相打ちとなりつつセシルを圧倒していく。しかし、セシルの正体をおぼろげながら感じ取ったらしく戦意を失い撤退した。その後は地底の国家ドワーフたちの居城に自ら乗り込みクリスタルを奪うべくセシルたちと交戦。召喚した黒竜によってセシルたちを圧倒するも、リディアの加勢により形勢を覆され撤退した。これがゴルベーザとの最後の戦闘になり、これ以降はしばらくの間ストーリーに登場しなくなる。 終盤では、ついに次元エレベーターを起動させバブイルの巨人を起動させる。しかし、セシルたちに協力した地上・地底世界の連合軍により足止めを喰らい、その間隙を突かれてセシルたちに動力システムを破壊され機能停止。激怒して一行の前に現れるも、正体に気づいたフースーヤにより憎しみ(ゼムスの洗脳)が解かれ、クルーヤの息子、すなわちセシルの兄であることが判明する。実は同じく「月の民」であったゼムスによって洗脳されており、カインと同様にゴルベーザもまた操られていたにすぎなかった。正気を取り戻した後はフースーヤとともに決着をつけるべくゼムスと対決。セシルたちが駆けつけた直後、「Wメテオ」により勝利するが、怨念となって復活したゼロムスには及ばず、闇の力に染まった身ゆえにクリスタルを使いこなせず敗れ、弟のセシルにクリスタルを託した。 最終決戦の後にフースーヤと連れ立って父の同胞である月の民の元に赴くこととなり、その際になってやっとセシルからしっかりと兄と呼んで貰えたことを嬉しく思いながら別れを告げる。 ゴルベーザという名前のモデルは、セント・ジョージのドラゴン討伐伝説に出てくる竜の死骸から沸いた毒虫「ゴルベーザの蝿」から[要出典]。 DS版では両親に付けられた名は「セオドール」であり、セシルの出産直後に母が死んだことで生じた弟への恨みの感情に付け込まれ、ゼムスの「お前は毒虫だ」という囁きによって赤ん坊だったセシルを捨て、「ゴルベーザ」を名乗って魔の道に走ったという過去が明かされた。 ゴルベーザ四天王 ゴルベーザ直属の部下である4体のモンスター。いずれも強大な力を持ち、また容姿は人間に近く、人語を解し高い知性を持つ。名前の由来はダンテ・アリギエーリの『神曲』地獄篇に登場する地獄の鬼ども(マレブランケ)から[要出典]。一度はセシル達の手により倒されるもゼムスの手により復活する。終盤では「力を合わせる」ことを学んだルビカンテに率いられ総勢で決戦を挑んでくる。 彼らのパロディキャラクターとして『半熟英雄 ああ 世界よ半熟なれ…!!』の完熟四季王がいる。土のスカルミリョーネ(Scarmiglione of Earth) 声 - 大西小西(DS版及びiOS/Android版) 自称「死の水先案内人」。自らを「死してなお恐ろしいスカルミリョーネ」と称し、「フシュルルル」という不気味な声を発する。暗黒騎士であったセシルが苦手とするアンデッド軍団を率いているため、セシルがパラディンとなる前に倒すように試練の山へ派遣された。四天王の中では最初に戦う相手。普段はフードを被った魔法使いのような姿だが、一度倒された後に巨大なゾンビの正体を現し、吊り橋の上で強襲してくる(強制的にバックアタックの状態で戦うことになる)。しかしその執念も敗れ去り、悲鳴を上げながら橋の下へと落下していった。終盤、バブイルの巨人内部にてゼムスの手により復活し、再び1番手として再戦を挑んでくるが倒される。死の間際にはゼムスの名を絶叫していた。スカルナント スカルミリョーネの手下で、親分の指示に従いドレインを使用する。 水のカイナッツォ(Cagnazzo of Water) 声 - 青野武(DS版及びiOS/Android版) 亀のような甲羅を背負う怪物。水を操ってバリアを張ったり、津波を起こしたりといった攻撃を得意とする。物語が始まる以前にバロン王を殺害してすり替わり、赤い翼を使ってクリスタルを集めさせていた。同時にベイガンも仲間に引き込んでいた模様。セシルの育ての親を殺害したばかりか、セシルにクリスタルの略奪やミストの村の虐殺などの非道な行為を強制し、リディアの母やギルバートの恋人であるアンナを死なせる原因を作った張本人。仲間であるスカルミリョーネを貶したり、死後も卑劣な罠でパロムとポロムの犠牲を強いるなど、その悪辣さは四天王の中でも際立っている。笑い声は「クカカカカ」。シドには正体を見破られていたらしい。終盤、バブイルの巨人内部にてゼムスの手により復活し、3番手(DS版では2番手)として再戦を挑んでくるが倒される。敗北した際は「今一度!」ともう一度ゼムスにチャンスを請うも叶わず死亡した。 風のバルバリシア(Barbariccia of Wind) 声 - 甲斐田裕子(DS版及びiOS/Android版) 四天王の紅一点。露出度の高い衣装に身を包んだ艶かしい姿の美女で、身長の3倍はあるという髪の毛によって風を操り、竜巻のバリアを張ることができる。笑い声は「ほっほっほほほ」。必殺技は「ゆびさき」、「風のバリア」、「ミールストーム」。物語中盤に出現する空中要塞「ゾットの塔」を統括しており、配下として魔法使いのメーガス三姉妹を率いている。ローザ救出後、最上階にてセシルたちと戦うことになる。空中戦を得意とするカインによって風のバリアを破られ敗北、死亡した。カインの実力は評価していたらしく戦闘前には「それだけの力を持ちながら」と述べているが、同時に「カインもローザも消しておくべきだったわね」と残虐な面を覗かせている。敗北した後もゾットの塔を崩壊させ一行を道連れにしようとし、哄笑を上げながら消滅した。終盤、バブイルの巨人内部にてゼムスの手により復活し、4番手(DS版では3番手)として再戦を挑んでくるが倒され、二度の敗北を味わい悔みながら消え去った。この戦闘では大幅なパワーアップを果たしており、パーティ全員のHPを強制的に1桁にする必殺技「ミールストーム」を使用する。 火のルビカンテ(Rubicante of Fire) 声 - 若本規夫(DS版及びiOS/Android版) 炎を操り、火燕流(かえんりゅう)などの攻撃を得意とし、弱点の氷系すら防ぐ猛火のマントを持つ四天王最強の男でリーダー格。中盤で戦う相手としては、ケタ違いのHPを持つ。スカルミリョーネ、カイナッツォ、バルバリシアが倒され、地底部分のバブイルの塔にてセシルらと対峙する。怒りによって潜在能力を解放させたエッジとセシルたちの力によって敗れ去った。エブラーナを滅ぼした張本人であり、エブラーナ国王夫妻たちの悲劇の元凶とも言えるが、自身は誇り高く、正々堂々と戦うことを信条とする武人肌であり、戦闘に入る際に先にパーティのHPとMPを回復した後でエッジたちに挑む。敗れた際も彼らの強さの秘密を理解すると共に賞賛して散っていき、後の『ジ・アフター』ではエッジにとっても仇から越える目標へとなっていた。終盤、バブイルの巨人内部にてゼムスの手により復活。他の四天王が復讐心を剥き出しにする中、再戦できることを喜んでおり、セシルたちの戦いぶりから「力を合わせる」ことを学び、四天王全員を率いて2番手(DS版ではラスト4番手)として再戦を挑む。最期は「我々の完敗だ」と潔く敗北を認め、倒れた。 ルゲイエ ルビカンテ配下のマッドサイエンティスト。人を改造して魔物に変える技術を持ち、エッジの両親を魔物に改造した張本人。普段は狂気のあまりコミカルにすら見える言動が目立ち、「バルナバ」というフランケンシュタインの怪物のようなロボットを連れて、息子と呼んで寵愛している。また、自身の体も改造しており、本気を出すと骸骨のような外見のサイボーグとなる。変身前の姿はゲーム中では「はかせ」でスーパーファミコン版攻略本や海外版では「ルゲイエ」、変身後はゲーム中では「ルゲイエ」でスーパーファミコン版攻略本や海外版ゲームでは「ルゲイエボーグ」という名称が使われている。 DS版では攻撃と回復の効果が全く逆になる「リバースガス」や、カウンターでの睡眠攻撃などを使用する。 バルナバ ルゲイエに生み出されたロボット。「ウガー!」としか喋れない。ルゲイエからは、息子と呼ばれ可愛がられている。戦闘では、最初なぜかルゲイエを攻撃する。バルナバを倒すとルゲイエが乗り込む形で「合体メカ」になるが、2回行動すると自爆ボタンを押してしまい自爆する。また、先にルゲイエが斃されると燃料切れになって結局自爆してしまう。GBA版で追加されたモンスター図鑑を埋める場合はバルナバを先に倒さないと「合体メカ」が登録されない。 ベイガン(Baigan) バロン王国の近衛兵長。常にバロン王の側に仕え、誰にでも敬語で接する落ち着いた物腰の人物。以前は優秀な軍人でセシルも信頼していたが、偽バロン王の悪事に加担し、バロン王にセシルの抱く不信感を密告してセシルの地位と権限を剝奪させた。後にバロン城に戻ったセシルに協力する振りをして近づいたが、既にモンスターと化していることをパロムとポロムに見破られ、蛇の両腕を持つ蜥蜴人間のような正体を露わにして襲い掛かるも敗れ、死亡した。 小説版では、セシルやカインらの名声のせいで近衛兵長としての立場がないことから嫉妬心を抱き、そこにつけこまれてモンスターに変えられたとされている、。 DS版では、兜をかぶっているため目元が見えず、素顔がわからないようになっている。 メーガス三姉妹(The Three Magus Sisters) バルバリシアの部下である魔法使いの三姉妹。魔法反射を利用した連携攻撃「デルタアタック」を得意とする。ローザ救出に「ゾットの塔」に誘い込まれたセシルたちの前に現れ、クリスタルを奪うべく襲い掛かってくるも敗北、死亡した。各自の名前の由来は、夢野久作の小説『ドグラ・マグラ』から[要出典]。 後に『FFX』に登場する同名の召喚獣のモデルとなり、『ファイナルファンタジータクティクス』にもナーガス三姉妹という三人と同名のラミア系モンスターが登場する。マグ(Mag) 太めの長女。鉈を持ち、三姉妹では突出した体力を持つ。デルタアタックで魔法の反射役を務める他、倒れた妹たちにリレイズをかけて復活させる。 ドグ(Dog) 長身で細身な次女。長槍を持ち、デルタアタックでリフレクを唱える他、コンフュ、バーサクなどの間接攻撃魔法を得意とする。 ラグ(Rag) 小柄な三女。短刀を持ち、攻撃魔法を得意としている。基本的にマグに攻撃魔法を使うが、ドグを沈黙状態にしてマグがリフレク状態になっていなくてもマグに攻撃魔法を使う。 カルコブリーナ(Calcobrena) ゴルベーザが「闇のクリスタル」の隠し場所を探るための密偵として差し向けた人形型のモンスター。本来はドワーフ王ジオットの娘ルカが所有する人形だったが、ゴルベーザに邪悪な魂を吹き込まれてモンスターと化してしまった。登場時は6体の小さな人形「カルコ」と「ブリーナ」それぞれ3体ずつだが、合体して巨大人形「カルコブリーナ」になることもできる(させないで倒すことも可能)。これが倒された後は、そのままゴルベーザとの決戦となる。名前の由来は、四天王と同じく『神曲』に登場するマレブランケ[要出典]。 続編『ジ・アフター』では、ルカの手によって自律式のロボット人形に改造されて仲間キャラクターとなり、PSP版『IV』では、そちらに近いデザインへと手直しが加えられた。
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