その他の「おときばなし」の登場人物
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「月光条例」の記事における「その他の「おときばなし」の登場人物」の解説
三匹のこぶた(さんぴきのこぶた) おとぎばなし「三匹のこぶた」に登場する主人公達。青き月光に照らされてしまったオオカミから逃げるために〈読み手〉の世界へとやって来た。兄弟が次々に食べられ、一匹だけとなりなぶり者にされるが強大な狼を相手に必死で抵抗してみせた。月光に助けられオオカミが倒されてからは仲良く物語へ戻る。月光の本質を見抜いた。 その後月光がツクヨミに拘束されかけた際に再登場。木の家とレンガの家にツクヨミの実行部隊を閉じ込め月光の窮地を救った。 太郎丸(たろうまる) おとぎばなし「一寸法師」に登場する鬼の一人。月打を免れて、鉢かづき姫と一寸法師を〈読み手〉の世界へ逃がすための手助けをしたが、月打された兄嫁2人に捕まり拷問されていた。しかし、後に「一寸法師」の世界にやってきた月光一行により無事救出された。不遇な状況でも、〈読み手〉界へ逃げた一寸法師を案ずる等、物語の役柄とは裏腹に心の優しい人物である。鉢かづき姫を助けるために投げた金棒が兄嫁を直撃し、捕らわれていた鉢かづき姫が月光に衝突することになったので、月光を執行者にしてしまったのは彼だということになる。太郎丸の金棒は鉢かづき姫に委ねられ、姫と同化している。 次郎丸(じろうまる) おとぎばなし「一寸法師」に登場する鬼の一人。兄・太郎丸と同様に月打を免れていたが、取り憑かれた三条の大臣の姫に捕まってしまい、牛車に監禁されていた。月光一行により無事救出される。 王子(おうじ) おとぎばなし「シンデレラ」に登場する一人で、シンデレラの結婚相手。美形かつ勇敢な騎士だが惚れっぽい性質を持つ。「シンデレラ」の物語を存続させるため180名の精鋭の騎士達を連れ月打されたシンデレラの〈読み手〉界への逃亡を阻止しようとしたが、圧倒的な速さを持ったシンデレラのスピードカーに敵わず、彼女を〈読み手〉界へ逃がしてしまった。消滅を防ぐために、演劇部に代役を頼んでおとぎばなしの世界につれて行き、自分の格闘術で勝利した暴走状態のシンデレラもとい演劇部を迎えた。シンデレラは彼の事を「優しく勇ましく、あれ以上の男性はいない」と語っているが、〈読み手〉界でシンデレラの真意を聞くまで自分の心得違いに気づくことが出来なかった。演劇部との競争中に彼女の本音を聞き、己の非を悟って勝った彼女をゴールの駅で迎えると同時に、自分の心得違いを詫びた。 継母(ままはは) 継姉(ままあね) おとぎばなし「シンデレラ」に登場する、シンデレラの義理の母親と2人の姉。裕福なシンデレラの家に嫁いだため、かなりの贅沢をし、シンデレラには雑用をさせ陰湿にいじめていたが、演劇部が代役として来た事により逆転する。「舞踏会」を「武道会」と勘違いした彼女にドレスや髪をメチャクチャにされる等、シンデレラに代わって彼女から、シンデレラの日頃の恨みの仕返しをされる羽目になった。そして本物のシンデレラが戻ってからはストーリーが変わり、彼女の半径10m以内には近付かなくなったという。 ランズデール おとぎばなし「シンデレラ」の近衛隊長。当初、「舞踏会」を「武道会」と勘違いした演劇部に分からせるために尽力した。 赤ジュータン おとぎばなし「シンデレラ」に登場する魔法使いの仙女が月光達を手助けするために、命を与えられた赤い絨毯。自身を行き先まで伸ばして道案内することができる。 物乞いの娘 おとぎばなし「シンデレラ」においての、背景的存在の貧しい女性。シンデレラがガラスの靴に足が合い、城に行く馬車に乗る際に、その様子を見ていた観衆の中にいた一人。実際には彼女は何も言っていないが、その羨望を込めた眼差しはシンデレラにとっては、「貧しい私とあなた(シンデレラ)は何がどう違うの?」と問い掛けているように思え、その疑問こそがシンデレラに、彼女の「幸せ」というものへの疑問を起こすものとなった。 天女(てんにょ) おとぎばなし「天女と麦つかい」の登場人物。シンデレラの王子と共に麦つかいを追っていたが、麦つかいの消滅直後に自らも消滅した。 ネズミ おとぎばなし「おむすびころりん」に登場するネズミ達。月打されてしまったおむすびに全員が食べられてしまったが、その中の一匹が無事に逃げ出して、おむすびの事を執行者たちに知らせようと〈読み手〉の世界へとやって来た。おむすびが倒されたことで外に出られて、月光達を警察に逮捕させようとしたイデヤを長老格のネズミが諌め、物語の世界へと帰っていった。 ネロ おとぎばなし「フランダースの犬」の主人公。元の物語の内容が内容のためか、とても内向的な性格で、ネガティブ思考かつ自虐的な言動が目立つ。 月打されたパトラッシュから月光らに助けられるが、その後、月打された乙姫らの襲撃を受け、月光らとはぐれてしまい、乙姫らに竜宮丸に乗せられる。そこで浦島太郎の犠牲により月打の治療薬が作られる事を聞いて当初は可哀想だと思っていたが、乙姫の口から、元の物語でネロは「貧しくも清く生きたが、全く誰の役にも立たずに、誰にも看取られず死んでいった」と言われ、そんなネロの無駄死によりも、浦島太郎の犠牲はより人のためになると言われ、渋々納得して乙姫の傘下に加わってしまった。 月光はネロに会ってから憤っていたが、それは彼が他人に流されず自分の人生を「最高だ」と思わずに死んだことであり、月光に男としての強さを促される。その言葉に心を動かされ、勇気を出して月光達に重傷を負わせた乙姫に立ち向かい、乙姫の大嫌いなパトラッシュを呼び出し、更に自分を役立たずと言った彼女に真っ向から反抗することが出来た。そしてその後、薬で元に戻ったパトラッシュと月光達と共に本の世界へ戻った。 その後の物語では、彼の村の地主のコゼツの落としたお金で飢えをしのぎ、祖父と同じ年齢程まで生きて有名な画家になり、教会で多くの人が見守る中、自分の人生に本当に満足し、月光に感謝しながら息を引き取った、という筋書きに変わった。 ジェハンおじいさん おとぎばなし「フランダースの犬」の主人公・ネロの祖父。孫と同じく気弱な性格の持ち主。 月打されたパトラッシュに追われて、ネロと共に〈読み手〉界に逃げてきた。パトラッシュに追いつめられたところで、月光達に助けられ事無きを得るが、その直後の乙姫の襲撃により、鉢かづき姫らと共に、元の本の世界へ避難の形で戻っていった。 戦争経験があり、そのためネロを心優しく育て過ぎてしまったと悔いていたが、場の流れで本の世界へ一緒に来たオヤジさんにラーメンの作り方、更に「大人は子に生きる最低限の心得『モノサシ』を教えてやらなければいけない」と教わった。 その後筋書きが変わった物語において、彼はネロに「どんなに身を悪に落としても人間はその生き方を変えられる」という言葉を遺している。村で売っていた物もラーメンになっている。 浦島太郎(うらしまたろう) おとぎばなし「浦島太郎」の主人公。典型的な田舎っぺ口調で一人称は「オラ」。物語での彼のイメージに似合わないかなりの小心者。だが、亀にとっては「優しい恩人」。 月打された乙姫が彼の持つ玉手箱を開ける事により、老人になってしまう事を恐れたために、亀と共に〈読み手〉界へ逃げて来た。そしてその後、亀の口から箱の秘密と乙姫の真意を聞き、なおさら逃げ腰になってしまう。貧しい生活の中、母のために必死で働き、亀を救うためにわずかな稼ぎを差し出すなど善人ではあるが、自分の手に負えない危険の中では「自分は亀を助けたのだから亀はその礼をするべきだ」や、「月光は自分を守れと亀から頼まれたのだから自分を守るべきだ」等と主張しており、他力本願かつ卑屈な面が丸出しとなっていた。そして月光には自分の物語での処遇に不満をぶつけた。しかしその後、月光の言葉やネロの行動に心を動かされ、パトラッシュに噛み殺されそうになった乙姫を玉手箱を開けて助け、その絶望の気で作った薬で正気に戻った乙姫と共の本の世界へ戻った。 その後の物語では、半日=半年ほどで地上に戻り(玉手箱も受け取っていない)、乙姫らしき女性と夫婦になり、その間に生まれた二人の子供に「ゲッコウ」と「トシヨ」という名前をつけて、幸せに暮らしている。また、今回の一件を機に、「男は甘い夢ばっか見てちゃならねえ。守りてえ奴らを守っために強くなんなきゃな」と言うようになり、精神的に成長した。 亀(かめ) おとぎばなし「浦島太郎」に登場する亀。一人称は「あっし」。〈月打〉を治す薬を作る道具である玉手箱を、物語の最後に年老いた浦島太郎から持ち去るという隠れた役目を担っている。物語冒頭でいじめっ子達から自分を助けてくれた浦島太郎には恩義を感じている義理堅い性格の持ち主である。 月打された乙姫らに追われ、浦島太郎と共に〈読み手〉界へ逃げてきた。追ってきた乙姫らから逃げるために、月光・工藤・浦島太郎らを背中に乗せて空を飛び、月光達の高校まで三人を乗せてあげた。必然的な役目とはいえ、何の罪も無い善人の浦島太郎を騙して恩を仇で返す結果を悔いており、三人を逃がして一人でフグやオコゼの部隊と戦うも、タイからの不意打ちにやられ、捕まってしまう。その後月光達に助けられ、正気に戻った乙姫と浦島太郎と共に本の世界へ戻った。人魚姫で再登場し、海の魔女の店に向かう月光を助け、魔女の用心棒を退けている。 アロア おとぎばなし「フランダースの犬」に登場する、ネロの村の地主・コゼツの娘で、ネロのガールフレンド。可愛らしい容姿だが、当時存在しないはずのバイクに乗ってはしゃいだり、明らかに身長が高すぎるネロ(代役の天道)を見ても臆せず、普段通りの接し方をする等、心優しいだけでなくかなり肝が据わった性格である。 人魚姫(にんぎょひめ) おとぎばなし「人魚姫」の主人公。月光が海の魔女との交渉で声を取り戻したため、王子にあの時に助けられた娘と分かり結ばれた。 王子(人魚姫版) おとぎばなし「人魚姫」に登場する王子。自身を海で助けてくれたのが人魚姫であると気付かなかった事により、月打された彼女の姉人魚達に追われ〈読み手〉界の豪華客船の一室に身を隠していた。その後姫に声が戻ったため、彼女の事を知り、結ばれた。「薄情・鈍感・薄らバカ」と姉人魚達から罵られたかなり散々な人物。 海の魔女 おとぎばなし「人魚姫」に登場する魔女。用心棒を従えている。人魚の「声」もとい「歌声」を聞くのが趣味。月光に家を襲撃され、用心棒達が彼と乙姫の手下達に倒されてしまった。月光の言い分に正論で言い返し、彼に免じて声の代わりに音楽が聴ける物(演劇部の私物)を代償にして人魚姫に声を返した。そのあと、彼女の姉達からスピーカー等を貰い、仲間達と楽しんでいる。以降はヨーロッパのプログレッシブ・ロックからアメリカンハードロックに聴く曲を変えた。 海じいさん おとぎばなし「アラビアンナイト」より「船乗りシンドバードの大冒険」の登場人物。魔法のランプの中で月光との最初の修行相手。肩に乗って攻撃するが倒される。 青い鳥 おとぎばなし「青い鳥」に登場するチルチルミチルが探す鳥。月打されたチルチルを元の「青い鳥」に戻らせるために追って来た。 実は現代のアラビアンナイトにおいて、重大な真実を知るために密かに捕らわれの身となっており、たまたま通りかかったシンデレラ、継母、親ゆび姫の一行に救出された。 お菊 おとぎばなし「長柄の人柱」(雉も鳴かずば)の主人公。川の近くでチルチルと出会った。チルチルいわく、ずけずけ物を言うタイプで正直者。毬つきであずきまんまのことを歌ったために弥平が小豆を盗んだ事が発覚。自分が口走った余計な一言により、父親が人柱にされたことで心が壊れてしまう。 チルチルが誰かを救いたいと思うきっかけとなった少女。だが、逆に70年前の「アラビアンナイト」においてチルチルが魔力の暴走で四散した際、「マッチ売りの少女」と共に打ち出の小槌を使ってチルチルが自らを救えるようにという願いをかける。 あまり特徴のない容姿だが、放送部に酷似している。 弥平 おとぎばなし「長柄の人柱」に登場するお菊の父親。お菊が連れて来たチルチルを優しく迎える。お菊が高熱を出した時、うわ言であずきまんまが食べたいと言っていたため、地主の蔵から小豆と米を盗む。そのことが上にばれ、罪人として橋の人柱となる。 マッチ売りの少女 お菊を救えなかった無力感に落ち込むチルチルにはだかの王様が存在を教えた悲劇の少女。大人しくて従順。また無欲。チルチルにより物語の世界から救い出される(ツクヨミ側からは「拉致」)。自分の物語を書いたアンデルセンに会い、チルチルの書き直し要求に従わないアンデルセンを「神様」だからとかばい、自分の悲劇の物語を受け入れる。 自分を助けるために精一杯なチルチルに感謝と愛情を抱いており、チルチルが砕け散ったときはお菊と共に願いをかけた。 三蔵法師 おとぎばなし「西遊記」に登場する僧侶。ツクヨミ最強を誇る平賀への対抗手段として、事前に〈チルチル〉により物語から拉致され、精霊に操られて斉天大聖を苦しめた。月光の乱入と演劇部が指輪を奪取したため、後の月光vs斉天大聖戦で助っ人として馳せ参じ、月光に演劇部の最期のメッセージを伝え〈チルチル〉に操られていた斉天大聖の動きを封じた。
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