ツクヨミ側
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:35 UTC 版)
現段階までで、イデヤを除くほぼ全員が〈呑舟〉の伝説を知っている。 平賀 帯刀(ひらが たてわき) ツクヨミの司令官で責任者。中分の髪型と黒縁眼鏡、糸目が特徴。文化庁特事対策局企画調査室主査の肩書きを持つ国家公務員で日本国内において発生した月打関連の事件では陣頭指揮をとる。 イデヤの見出した工藤を自らスカウトするために訪問。正式な〈執行者〉に任命しようとするが後に断られる。その一方で数々の危機を救ってきた月光と鉢かづき姫を「違法執行者」として処罰しようとした。だが、ツクヨミが手を焼いた桃太郎の執行においての活躍とイデヤの申し出により無免許問題を取り下げ謝罪。以後の協力と連携を依頼した。 その容姿は70年前から変わっておらず、当時からツクヨミの司令官。また、長老会のメンバーでもある。性格は冷酷無比で法と秩序のためならば人情は二の次にするかのように思われていたが、〈読み手〉に迷惑をかける者を嫌うだけで根はおとぎ話界の住人らしく人情味溢れる。斉天大聖/孫悟空 平賀の正体。「西遊記」に登場する孫悟空。棒術・体術・呪術とすべてに優れる猿神(ハヌマーン)。おとぎ話界最強を謳われる。通常ペアで戦うことの多いツクヨミ側執行者にあって単独で他を圧倒する実力を誇る。司令官という立場も、切り札として後方に控えるようなもの。ただし、西遊記の作中同様に三蔵法師の唱える呪文には弱く、〈チルチル〉の使った金閣銀閣の瓢箪(名前を呼ばれて答えた相手を閉じ込める)により封印されてしまう。 チルチル(月光)にとっては因縁深い相手で、100年前は完膚なきまでに敗北し、現世にあっては違法執行者の烙印を押される。更には〈チルチル〉に操られ意に反して戦う羽目に陥った。 イデヤ・ペロー / 長靴をはいた猫(ながぐつをはいたねこ) おとぎばなし「長靴をはいた猫」の主人公。ツクヨミの一員。〈読み手〉の世界では人間の青年の姿に変化して、芸能界でも有名なイケメンアイドルグループ「スプラッシュ」に所属している。背中に穴のようなものを作り、契約した執行者に手を入れてもらい、執行者の思った通りに体を動かす能力「マペティカ」を持つ。使用武器は剣。 飄々としているが性格は悪賢くプライドも非常に高い。後述の解説にもあるように、条例執行後はすべて元通りになるため、過程で起きた犠牲や損害は無視する(いわゆる「終わり良ければ全て良し」主義)。このため、いかなる犠牲も見過ごさない月光達とは敵対関係にあった。登場当初、月光と鉢かづき姫の事を「違法執行者」と呼び、ツクヨミの誰もが知る〈呑舟〉の伝説を知らないため、見下していた。そのように冷酷で自己中心的な反面、友人である金太郎と屈託なく笑いあい、彼が倒されたことに涙を流して悲しむなど友情には厚い。ただ、お調子者ですぐ図に乗り、隙あらば手柄を横取りするなどちゃっかり者でもある。 工藤を執行者として選んで彼女と組み、月光達に割り込む形でブレーメンの音楽隊を倒すが、次のおむすびの一件では月光達に先を越され、更には赤ずきんの一件を機に工藤本人がツクヨミに嫌気が差し執行者辞退を申し出てしまう。彼女のツクヨミ脱退を引き止めるため、傍から聞けば性行為を示唆する説得(実際はマペティカの能力のこと)をし、セクハラに近い行為に走ってしまい、更には本の世界の住人でありながら、工藤が住む古本屋の本をぞんざいに扱い逆鱗に触れる。以降は工藤が月光を慕うようになったせいで、当て馬的扱いになる。 その後、「フランダースの犬」の世界でかなり散々な目に遭い、月光達を違法執行者として本気で罰しようとしたが、その直後に親友の金太郎が月打された桃太郎に切り裂かれた事により小竹から仇討ちには鉢かづき姫が必要と知らされる。保安局から彼女を連れ出し、桃太郎達と一騎討ちするが圧されてしまい、殺される(=存在自体が消滅する)寸前の所を月光に守られ、(月光に譲られつつ)工藤と共に戦い見事桃太郎を倒した。その後、月光達の無免許に関する問題を取り下げた。 先述の通り悪賢い彼であるが、一方で教養はあるようで、「フランダースの犬」の世界の教会にあったルーベンスの作品を「素晴らしい」と賞賛していた。 金太郎(きんたろう) おとぎばなし「金太郎」の主人公。ツクヨミの一員。菱形の腹掛けを着た大柄な青年。ポジティブな性格で、イデヤとは酒を交わすほどの友人関係にある。武器は鉞。当初イデヤの事を「町育ちの変人」と称していたらしい。 月打された桃太郎を発見、ラプンツェルと共に挑むが、圧倒的な力の差に敗れ、刀で体を真っ二つに切り開かれてしまった。桃太郎の一件後、元に戻る事ができイデヤとより一層仲が深まった。 ラプンツェル(髪長姫) おとぎばなし「ラプンツェル」の主人公。ツクヨミの一員で、金太郎のパートナー。三つ編みにした後ろ髪が体に巻かないと地面に着いてしまうほど長い。戦闘時はこの髪をムチなどの武器にして戦う。髪は切られても、すぐに伸ばすことが可能。また、彼女の髪の毛は〈読み手〉界のツクヨミ特殊部隊の弾丸にも使用されている。 月打された桃太郎に金太郎と共に挑むが、後ろ髪は切られ、更に金太郎も斬殺されてしまい、その場に居合わせた小竹と共に、命からがら逃げ去った。金太郎が助かった後は号泣してイデヤ達に感謝の気持ちを伝えた。 小僧(こぞう) おとぎばなし「三枚のお札」の主人公である子坊主。ツクヨミの一員。どんな願いも叶う3枚の札で様々な物を生み出して攻撃する。 月打された桃太郎達と最初に、パートナーであるカーレンと共に挑むが、家来達の戦闘能力に圧倒され、イヌにより首を刎ねられてしまう。更に札を1枚桃太郎に使われ、ツクヨミへの挑戦状として壁に首を貼付けられ、取れなくなってしまった。その後桃太郎が正気に戻ったため、彼も元に戻った。 カーレン おとぎばなし「赤いくつ」の主人公。ツクヨミの一員で、小僧のパートナー。赤い靴に炎を纏わせて攻撃する「火神舞踏(ウルカヌス・フォックストロット)」が必殺技。 月打された桃太郎達に最初に挑むが敗れ、小僧は首を刎ねられ、自身も重傷を負った。その後桃太郎を倒したイデヤや、手助けをしてくれた小竹に感謝した。 茶釜ダヌキ(ちゃがまだぬき) おとぎばなし「分福茶釜」の主人公であるタヌキ。ツクヨミの一員。体を入れた茶釜を鎧として使う。その蓋を大量に増やして攻撃する「スキャッターリッド」が必殺技。 月打された桃太郎の家来の一人であるキジと戦うが、スピードの差で攻撃が当たらず、強力な超音波を受けて体もろとも粉々に砕かれてしまった。桃太郎が正気に戻った後復活する事ができた。 アリババと40人の盗賊 おとぎばなし「アラビアンナイト」の一つ「アリババと40人の盗賊」の主人公と悪役である40人の盗賊達。ツクヨミの一員。両者共に協力して月打したおとぎばなしの登場人物を相手に戦っている。 月打された桃太郎の家来の一人であるサルに挑むが、圧倒的な戦闘能力の前に全員打ちのめされてしまった。桃太郎が正気に戻った後は復活した模様。「アラビアンナイト」の作品で唯一月打されなかった話のため、アラビアンナイトの世界で捕らわれていた工藤たちを救出する。 ガリバー おとぎばなし「ガリバー旅行記」の主人公であるツクヨミの一員。桃太郎に他のツクヨミのメンバー達と総出で倒しに行くが返り討ちにあう。桃太郎が正気に戻った後は復活する事が出来た。 おつる おとぎばなし「鶴の恩返し」の主人公で主に女性の姿をしている。ツクヨミの一員でガリバーのパートナー。月打された桃太郎を「ヘンタイ」と罵り気は強い様子。桃太郎にツクヨミのメンバー達と総出で倒しに行くが返り討ちにあう。桃太郎が正気に戻った後は復活する事が出来た。 こぶとりじいさん おとぎばなし「こぶとりじいさん」の主人公で片頬にこぶを付け、今風の格好をしている。ツクヨミの一員。桃太郎にツクヨミのメンバー達と総出で倒しに行くが返り討ちにあう。桃太郎が正気に戻った後は復活する事が出来た。桃太郎との戦いでこぶのような物を持っておりおそらく武器ではないかと捉えられる。 エリサ おとぎばなし「白鳥の王子」の主人公。ツクヨミの一員でこぶとりじいさんのパートナー。桃太郎にツクヨミのメンバー達と総出で倒しに行くが返り討ちにあう。桃太郎が正気に戻った後は復活する事が出来た。 ジャック おとぎばなし「ジャックと豆の木」の主人公で豆の木と共に登場する。ツクヨミの一員。桃太郎にツクヨミのメンバー達と総出で倒しに行くが返り討ちにあう。桃太郎が正気に戻った後は復活する事が出来た。 天女 おとぎばなし「羽衣の天女」の主人公。ツクヨミの一員でジャックのパートナーである。桃太郎にツクヨミのメンバー達と総出で倒しに行くが返り討ちにあう。桃太郎が正気に戻った後は復活する事が出来た。 海幸彦 おとぎばなし「山幸彦と海幸彦」の主人公で釣竿を持っている。ツクヨミの一員。本部にておつるが工藤に紹介した一人。 うさぎ おとぎばなし「かちかち山」の主人公でうさぎの耳をつけた今風の青年で小さな泥舟を持っている。ツクヨミの一員。本部にておつるが工藤に紹介した一人。 孝行ムスコ おとぎばなし「養老の滝」の主人公で瓢箪を持っている。ツクヨミの一員。本部にておつるが工藤に紹介した一人。
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