ツクラーの野望
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 09:27 UTC 版)
「クリエイティブストーリー」の記事における「ツクラーの野望」の解説
作者リィによるゲーム開発を題材とした作品として、『テックウィン』2003年6月号のコンテストパークにおいて金賞を受賞し、第1期年間大賞にも選ばれた『ツクラーの野望』がある。最新版は同年10月31日更新のver.1.02であり、ゲーム内容が追加されている。 この作品はRPGツクール2000製のアクションRPGであり、主人公がコンテストへの入賞を目指しゲームを制作するという設定になっている。本作は『クリエイティブストーリー』と同様アドベンチャーパートとゲームパートに分かれており、ゲーム制作の「ネタ」を収集する「ゲーム制作モード」と、制作した作品のテストプレイという設定の「テストプレイモード」によって構成される。テストプレイモードはファンタジー風のアクションRPGとなっており、戦闘のほかに謎解きの要素も含まれる。 リィは本作について、制作当初は通常のアクションRPGを予定していたが、それでは物足りないと考えさらに「ゲーム性」を高めたとしている。そして「自分の欠点をどう補って、見栄えをよくするかに苦心」して力を注いだ作品であると述べている。 コンテストパークでは、テストプレイモードの「ワラワラと湧いて出る敵キャラを一撃でなぎ倒す快感は格別」だが、「攻撃のタイミングを間違えると、一瞬にして袋叩き状態になる」とし、この「ゲームバランスはなかなかのもの」であると評されている。ゲーム制作モードについては、「思いも寄らない場所」にあるネタや「徐々に減少する体力ゲージ」などの「マンネリ化しない仕掛け」が用意されており、「おもしろいアイデアが詰まっていて、プレイヤーを飽きさせない」と評価されている。ただし「ふたつのゲームが同時進行するため、テンポが悪くなってしまっている点」が残念であるとも評されている。 ふりーむ!の記事では、「ゲームで『ゲームを創る』という新しい世界観」が楽しいと評されている。そしてキャラクターの会話についても「さまざまな表情」が見られると評価されている。テストプレイモードについては、「ちょっと難しいが爽快感はかなりあるのでストレスは溜まらない」と評されているが、キャラクターの成長システムについては「もっと目立たせて欲しかった」とされている。また隠し要素を探すのも楽しいとされている。 “Possibilities of Non-Commercial Games”において伊藤憲二は、RPGツクール製のゲームを風刺したフリーゲームの中でも象徴的な作品としている。
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