ゲーム性
ゲーム性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 18:33 UTC 版)
「実況パワフルプロ野球 サクセスモード」の記事における「ゲーム性」の解説
行動回数について 主人公の行動回数と行動単位については、初期作品では「1週間単位で3年間」ということが多かった(ただしプロ編は3年目の日本シリーズまで、アマチュア編では3年目の夏の甲子園などドラフト会議前参加できる最後の大型大会までなどで、2.5年×12か月×4週(2年半程度)が多く)が、近年の作品では「1週間単位で1年間(2年夏の甲子園終了から3年夏の甲子園終了までなど)で、1.0年×12か月×4週」がスタンダードになっている。 シリーズによっては行動回数や行動単位は舞台となる題材によってさまざまであり行動回数は異なるが、経験点の稼ぎやすさや必要な能力値が異なる。そのため行動回数だけで育成のしやすさを述べることは確実にできない。 リセット防止措置について 「セーブ&リセット」によるやり直し対策は厳重になされており、故意・過失を問わず「リセット」(正規のコマンドで終了しない強制終了)をすると、ペナルティ(一部作品を除く)で選手の能力を大幅に下げられてしまったり、作品によってはセーブしていても選手データが削除されてしまったりする。保存にメモリーカードを使う作品でも、コピー禁止などのプロテクトがかかっている場合がある。 ただし、携帯ゲーム機でのタイトルの場合は、バッテリー切れによる強制終了を考慮してペナルティが緩くなっている場合もある(例としてPSPで発売された『パワポタ4』はオートセーブ、ペナルティともになしのため、任意のタイミングでセーブしてリセット粘りなども可能である)。 ネットワーク対応の作品では、有料アイテムとして特定状況のみ直前の結果までやり直し可能という疑似セーブ&リセットの機能が追加された場合もある。 能力の上げ方 本シリーズでは基本的に「練習」するだけでは「能力」が上がらず、練習終了後に入手可能な各種「経験点」を「能力アップ」コマンドにおいてプレイヤーが各能力に自由に割り振ることで主人公を成長させることができる。 ただし、初期の投手サクセスでは投手能力の「経験点」が隠しパラメータになっており、一定の経験点に達すると勝手に能力が上下する(新変化球取得は確率や乱数が絡む)システムだった(野手能力は野手サクセスと同様に自由割り振りであるが、投手能力の経験点を稼ぐ練習がほとんどのため野手能力を高くするのは難しい)。そのため練習後に能力が上がらないと「○○が上がった(下がった)ような気がした」などのあいまいなメッセージが出た。 また、初期作品の野手サクセスでは育成開始時に「1番タイプ」「4番タイプ」などを選択できた。これはCPUが手持ち経験点からタイプに合わせた思考ルーチンで自動的に能力アップをしてくれるモードで、タイプよって初期能力や能力アップに必要な経験点の補正があった(「一番タイプ」はミート、走力が上がりやすいなど。現在のような自由割り振りは「マニュアル」となっていた)。なお現在の一部作品では、投手サクセスでは起用方針による一部能力アップに必要な経験点の補正があった。 サクセス中の試合、および「実技練習」あるいはライバルキャラとの勝負イベントにおいてプレイ出来る。試合に際しては、最初から最後まで全ての操作を行うのは例外的であり、基本的に打者の場合は自分の打席のみを操作し、投手の場合は相手のランナーが二塁か三塁にいる場合のみ操作することになる。主人公が野手の場合、どれだけ打っても味方投手や守備のせいで負けることもある。 主人公が投手の場合、守備操作はCPUのオートのため、CPUレベル(たいていはシナリオによって固定されている)によって打ち取りやすさは異なる。またランナーなしでのホームラン、スタミナ切れによる交代など、プレイヤーが全く操作せずに負ける、もしくは勝つということもある。 このように、いくらプレイヤーの腕があっても、ランダム要素で負けるということも往々にしてある。ただしキャプテンになるなどの条件を満たした場合、7回あるいは8回以降の全ての操作を行えるようになるため、プレイヤーの腕による挽回も可能である。 体調管理とケガの要素(体力・故障率・○○爆弾・ケガ) 練習時には体力を消費するが、体力の低さに応じて練習時の故障率が上昇し、ケガをしたり、運が悪いと入院を要する大怪我に見舞われることすらある(この時、ケガの度合いに応じて能力が大きく低下する)、重度したケガの場合選手生命が絶たれてゲームオーバーになる。そのため、連続で練習コマンドを選び続けることは出来ず、体力回復コマンドを適宜選択して体調管理を行わねばならない。 『パワプロ3』から『パワプロ7』(PS版『2001』以降のサクセスロード含む)では体力のほかに故障率に関するパラメータとして「タフ度」があり、同じ体力でもタフ度が高いと故障率が下がる。 また、『パワプロ4』から登場する「肩爆弾」「肘爆弾」、および『パワプロ9』からの「足爆弾」はいわゆるバッドステータスであり、これを取得しその後「爆発」した場合、即座に選手生命が絶たれてゲームオーバーになる。『パワプロ9』以降は確率次第(『パワプロ2013』以降は無条件)でゲームを続行できるようになったが、それでも能力の大幅な低下は避けられない。 最大の難点は発生率および「爆発」率が一切プレイヤーに表示されないことであり、その予測不可能性も相まってゲームの難易度を上げる要素となっているが、攻略本には発生率および爆発率が記載されているため、ある程度の把握は可能。従来はダイジョーブ博士の手術で除去することが主な回避手段であった。タイトルによっては「爆発」を回避する手段も複数用意されるようになっている。 なお、この他に大怪我と入院に見舞われるイベントとしては「交通事故」も用意されており、その致命的な効果と完全な予測不可能性はいささか理不尽な形で攻略を困難なものにしていた(近年の作品には存在しない。しかしパワプロ9のサクセスを原作に持つ2019年発売のNintendo Switch版のサクセスでは交通事故イベントが存在する)。 やる気 「野球・対戦モード」における各選手の「調子」と同様であり、絶好調・好調・普通・不調・絶不調の五段階(『パワプロ15』以降の作品に搭載された「クローズアップシステム」はサクセスでは起動しない)。サクセス中の試合においても主人公の能力をそれに応じて一時的に変化させる。また、練習における経験点の取得にも影響し、調子が良いほど多くの経験点が得られる。 この「やる気」はランダムも含めたイベントの多くによって頻繁に上下する。プレイヤーが意識的に上げる手段としては「遊ぶ」「デート」コマンドや「アロマグッズ」といったアイテムがある。ただしコマンドによる調整には練習一回分の時間単位(作品によって異なる。一日あるいは一週間)を要する上に体力の回復も兼ねていることが多いため「どのタイミングで調子を上げるか」も育成における重要なポイントとなる。「遊ぶ」 「やる気」を上げるためのコマンド。アイテムや特殊な能力を入手できることもある。ただし「マイライフ」モードの同コマンドやパワプロクンポケットシリーズ(パワポケシリーズ)の「うろつく」、および本モード内の「デート」(後述)と違って、基本的に行き先や目的を選ぶことができない。そのため発生するイベントのランダム性が極めて高く「やる気」や体力が下がることもある。 『パワプロ2016』から『2018』では練習後のコマンドとして「パワマップ」が登場し、パワポケシリーズ同様に自由に行き先を選ぶことが可能であった。 所持金の概念 『パワプロ6』で初めて登場。当初は部費や家賃や年金の支払いのためにアルバイトが必要になるなど、むしろ練習を妨げる要素として導入された。しかし後には体力回復や能力アップなど、さまざまな効果を持つアイテムが買えるようになり、デートや遊興系イベントではお金を払えばプラス効果が出やすくなったこともあり、お金稼ぎと練習とのバランスをとることで育成の幅を広げることが可能になった。 なお、基本的には大学編・社会人編に登場する要素であり、高校編やプロ編(PS版『2000開幕版』には登場)で登場することはあまりない。 彼女システム 彼女に「電話」することで「やる気」や「体力」を回復することができる。当初は外見こそ違うものの台詞は共用で女性一人一人に性格的な個性付けはされておらず、育成的にも物語的にもおまけ程度の要素だった。 大きく進化を遂げたのは『パワプロ5』からのことである。彼女候補全員に個性が設定され、彼女らの評価に応じて折々のプレゼントの質が変化、それにより有効な特殊能力も習得可能になるなど、育成において非常に重要な存在となった。以降は概ね一つの組織に一人、多くは野球部のマネージャーとして一作品に3〜4人ずつ登場している(近年の作品では、共通候補2~3人+シナリオ別限定彼女1人ずつというパターンが多い)。また『パワプロ2013』と『パワプロアプリ』では一度に2人以上の彼女と付き合うこともできる。 なお、『パワプロ』の彼女候補キャラは『パワポケ』シリーズと違って続編に登場・関与することは少なく、例外は数人程度。「第一世代」の「パワフル高校野球部マネージャー」(『パワプロ5』『パワプロ9』『パワポタ3』『パワプロ2011』)がそれぞれ全くの別人であるように、『パワプロ2012』を除けば彼女候補が再登場すること自体がなかった。 また女性を「彼女」にする過程では『パワポケ』シリーズのように複雑なフラグ管理をこなす必要がなく、いわゆる「彼女ルート」のような連続イベントが起きることもない。その意味ではあくまで選手育成の一要素という枠を越えてはおらず『パワプロ2013』・『パワプロ2014』・『パワプロアプリ』ではイベントデッキ、『2016』・『2018』では「パワマップ」の導入に伴い彼女関係の連続イベントも本格に導入された。 『パワポタ4』と『パワプロ2014』以降の作品のサクセスでは、マイライフモードの彼女システムと連動する機能が存在する(#マイライフとのつながり参照)。 継承選手 『9』から導入され『2013』『2014』以外に登場。サクセスモードで作成された選手が、次回以降のプレイ時にチームメイトとして登場するシステム。単純な戦力強化につながることに加え、好感度を高めることでイベントキャラと同じように「友情タッグ」が行えたり、彼らが持つ特殊能力をランダムで取得できたり、といったメリットがある。そもそもの目的は難易度の緩和であるため、試合で活躍できずプロ入り出来なかった選手や途中で育成を諦めた選手もシステムデータ上に保存され登場する。 シナリオ 『パワプロ5』以降のサクセスでは基本的に一作品内に複数のシナリオが用意されている。シナリオごとに主人公の所属組織は異なっており、それぞれの組織ごとに登場人物・イベントが異なるだけでなく、各練習の初期効率、それに伴う育成し易さも大きく異なることが多い。これらの舞台となる組織は各作品ごとに新規のものが作られることが多いが、細部の違いはともかく、大まかには以下のように分類することが出来る。場合によってはエキスパートとバラエティの混合もあり得る。チュートリアル用 各作品で最初からプレイ可能なシナリオ。ほとんどが「パワフル〜」の名称。各作品のゲームバランスに慣れるためのシナリオなので、大きく奇をてらったようなイベントは基本的に起きず、比較的スムーズに攻略可能。しかしその分練習効率は高くなく、強力な選手は作りにくい。 ただし『パワプロ11』の「パワフル大学」がプレイ状況に応じて「弱小」「普通」「強豪」に変化するなど、一部作品では何らかの形で練習効率を向上させるコマンドが用意されるようになっており、クリアが容易という以外のメリットも増えている。 第一世代の場合、このシナリオの主人公は猪狩守にライバル視され、彼との交流が描かれることが多い。 エキスパート用 「あかつき〜」「帝王〜」などの名称が多い。その他『15』の神楽坂グループ、『2013』の激闘第一、『2014』の壱流大学、『2020』の提供国際大学もこれに該当する。 地域の強豪を舞台としており、レベルの高い練習機材が初めから用意されているため経験点を稼ぎ易い。しかしランキング形式や一軍・二軍制になっており、定期的に行われるバッティング・ピッチングの実技試験に失敗すると、チュートリアル用組織以上に練習効率の悪い「下位ランク」「二軍」に落とされてしまう(シナリオによってはゲームオーバーになるものもある)。そのため、実技に合格し続ける技量がプレイヤーに要求される。 なお、難易度の高さと引換えに最も効率良く選手を育成可能なシナリオであることが多かったが、近年の作品では育成システムが複雑化していることもあり、必ずしも最も効率が良いシナリオとは限らない。 バラエティ用 そもそもの練習効率はチュートリアル用と大差ないが、ランダム要素の強いイベントが多く起き易く、運が大きく絡むシナリオ。強烈な個性のキャラが特殊なイベントを多発させるケースや、人数不足の組織において主人公の仲間集めによって練習効率が大きく変るケースなどがある。 チュートリアル用組織と比べると、チームメイトが質・量ともに劣ることが多い。このため、初期の作品群では試合に勝ってスカウトの評価を高めること自体が難しく、折角強い選手を作れたのにドラフト選外のゲームオーバー、という事も少なくなかった。 『パワプロ6』の『仏契(ぶっちぎり)大学』のようにバラエティでありながら試合に勝つ技量が他のシナリオより大きく要求される事もあり、その場合はエキスパートとの混合シナリオとなる。 試合専用 上記3つと異なり、試合数が多い代わりに練習回数が少ない、もしくは全く存在しないシナリオ。 『パワプロ6』のするめ大学、『パワプロ99'』の冥球島編、『パワプロ9』の球八高校、『パワプロ10超決定版』のサクセスオールスターズ、『パワプロ11』以降の日本代表系シナリオ全般、『パワプロ2011決定版』の戦国編、及び『パワプロ2016』以降の「パワフェス」モードと『パワプロ ヒーローズ』の「ヒーローズ」モードのシナリオもここに属する。 他のシナリオと異なり、最初の試合から必ずスタメンでプレイできるほか、主に試合にて経験点を稼ぐことになるため、他のシナリオに比べて経験点が多く獲得できることが多い。初期の作品では一度試合に負ければそこでゲーム終了となるが、近年の作品ではトーナメント形式により序盤の敗北はある程度許容できる場合もある。 チームメイトについては、最初から強力なチームメイトが揃っているパターンと、試合をこなすごとに成長・加入するパターンがある。
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