主人公と悪役
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 13:20 UTC 版)
アンブローズ・デュワート 第1章の主人公(第1章は三人称体のため、語り手ではない)。学者肌で、探求を好む性格。1923年時点で50歳ほど。 息子を世界大戦で喪い、孤独の身となる。英国から、先祖代々の土地であるアーカムのビリントン屋敷に移住する。2章では精神分裂症のような振舞をみせるが、これはリチャードに憑依されたため。 スティーブン・ベイツ 第2章の主人公・語り手。アンブローズの従弟。1923年時点で47歳ほど。ボストン在住。職業は学者で、マサチューセッツ史の権威。 3章でラファム博士のもとを訪れて資料を提供した後、ヨグ=ソトースに襲われて消息を絶つ。 セネカ・ラファム博士 第3章の主人公。ミスカトニック大学の人類学者。 スティーブンの手記や資料を受け取り、謎を解く。スティーブンの死を悟ると、ビリントンの森に赴いてアンブローズとクアミスを殺し、塔を破壊する。 後にリン・カーターの『陳列室の恐怖』にも登場する。 ウィンフィールド・フィリップス 第3章の語り手。ラファム博士の助手の青年。ウォード・フィリップス師の子孫。博士に同行してビリントンの森に赴き、ヨグ=ソトースを目撃する。 後にリン・カーターの『陳列室の恐怖』に再登場し、続く『ウィンフィールドの遺産』にて主人公となる。 「御主人さま」 リチャード・ビリントンのことであり、おそらくリチャード以前にまでさかのぼる妖術師。ビショップ夫人による仮称であり、真の名は不明。 外世界につながる扉を開けるために、地上で暗躍している。もはや人間をやめており外世界と者と化していることで、旧神の印の効果を受ける。 リチャードはミスクアマカスによって異次元へと追放されるが、時代を経て舞い戻り、子孫の肉体を狙う。19世紀のアリヤの憑依には失敗するが、20世紀にはアンブローズに憑依して乗っ取り、また嗅ぎ回るスティーブンを殺している。 過去のダニッチで複数の人物に憑依して暗躍し、ウェイトリー家やビショップ家の妖術にも関与していた。 クアミス アンブローズが、2章以降で雇ったインディアンの男。同名の人物が前世紀のアリヤに仕えており、さらに似た名前の人物がリチャードと関係があった。「御主人さま」が子孫の肉体に宿って復活したことに連動して、クアミスも帰還した。 クアミスとミスクアマカスの2人の関係性が曖昧で難解になっており、作中でははっきりしておらず、森瀬繚は「作中で示唆される両者の関係性は、いささか混乱して無理が感じられる」と評している。 グレアム・マスタートンの小説で映画にもなった『マニトウ』は、リチャードとミスクアマカスを1人に集約したうえでミスクアマカスの方をメインにアレンジしている。
※この「主人公と悪役」の解説は、「暗黒の儀式」の解説の一部です。
「主人公と悪役」を含む「暗黒の儀式」の記事については、「暗黒の儀式」の概要を参照ください。
- 主人公と悪役のページへのリンク