マイクロ波とは? わかりやすく解説

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マイクロ‐は【マイクロ波】

読み方:まいくろは

波長が1メートル以下の電波総称極超短波センチ波ミリ波など。性質は光に似て直進性指向性がよく、中継通信レーダーなどに使用


マイクロ波

【英】:SHF,Super High Frequency

マイクロ波の波長は1~10cmで、直進性が強い性質を持つため、特定の方向向けて発射するのに適してます。

伝送できる情報量が非常に大きいことから、主に電話局間や放送送信所間を結ぶ固定中継回線衛星通信衛星放送無線LAN利用されています。この帯域無線LANFWAなどの無線アクセスシステム、次世代移動通信システムなどの移動通信システムへの需要大きいことから、一部周波数利用について見直し行い移動通信システムへの需要応え、ワイヤレスブロードバンドを推進するための「電波開放戦略」が進行中です。

この他レーダーもマイクロ波の直進性活用した利用システムのひとつで、気象レーダー船舶用レーダー等利用されています。

  

マイクロ波

長い波長(1mm~30cm)を持つ電磁放射。マイクロ波は、宇宙研究地球周回する衛星との交信ポップコーン料理などに利用される

マイクロ波

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/26 13:22 UTC 版)

マイクロ波を利用した多重無線通信設備。鉄塔に、レドームによって保護された複数のパラボラアンテナが取り付けられている。
電子レンジは、マイクロ波加熱を応用した家電製品である。

マイクロ波(マイクロは、: microwave)は、無線工学における波長電波の一種。歴史上、慣用的に使われてきた語であり、電波の周波数による分類において、短い波長域といった程度の意味である。その周波数領域は、広義にはおよそ300MHzから300GHz程度とかなり広い。総務省の電波利用ホームページでは、3GHzから300GHz(SHF帯)をマイクロ波として定義している[1]。この定義の場合、それを下回る1GHzから3GHzの範囲を「準マイクロ波」と呼ぶこともある[2]。一方、日本電信電話公社はマイクロウエーブ方式をUHF帯とSHF帯(すなわち、300MHzから30GHzまで)を使った通信方式の総称と定義していた[3]

概要

マイクロ波という用語は1940年代から文献に現れているが、その定義は複数あり、必ずしも明確ではない。日本では太平洋戦争前、電波は国家のものであったが、戦前のマイクロ波研究は電波兵器の研究開発を意味していた。

マイクロ波、ミリ波テラヘルツ波というような用法では、マイクロ波とミリ波は周波数帯域が重複していない。

マイクロ波の発振には、マグネトロンクライストロン進行波管(TWT)、ジャイロトロンガンダイオードを用いた回路などが用いられる。マイクロ波伝送線路には一般的に同軸ケーブルが使われるが、出力(電力・ワット数)の高いものには金属製の導波管が用いられる。また、近年ではマイクロストリップ線路など共に固体化(半導体)された発振器の利用も増えてきている。

マイクロ波の応用分野は広く、衛星テレビ放送、多重無線通信、レーダーマイクロ波加熱電子レンジ)、マイクロ波分光法マイクロ波化学マイクロ波送電マイクロ波イメージングなどがある。これらの分野で必要とされる学問がマイクロ波工学である。

日本の地上波アナログテレビ放送では、2012年3月末まで難視聴地域用に第63チャンネルから第80チャンネルまで12GHz付近が割り当てられていた。(「チャンネル (テレビ放送)」の記事を参照)

マイクロ波の周波数帯

以下に一般的に用いられる分類を示す。

IEEEマイクロ波の周波数による分類
名称 帯域GHz 用途
Iバンド –0.2
Gバンド 0.2–0.25 軍用航空無線
Pバンド 0.25–0.5
Lバンド 0.5–1.5
Sバンド 2–4
Cバンド 4–8
Xバンド 8–12
Kuバンド 12–18
  • 衛星テレビ放送
  • 通信衛星
Kバンド 18–26 通信衛星
Kaバンド 26–40
  • 通信衛星
  • 移動体通信 (5G)
Vバンド 40–75
  • レーダー
  • 通信衛星
Wバンド 75–111 電波天文学
EUNATOマイクロ波の周波数による分類
名称 帯域(GHz) 用途
Aバンド –0.25
Bバンド 0.25–0.5
Cバンド 0.5–1.0 800MHz帯
Dバンド 1–2
Eバンド 2–3
Fバンド 3–4
Gバンド 4–6
Hバンド 6–8
Iバンド 8–10
Jバンド 10–20
Kバンド 20–40
Lバンド 40–60
Mバンド 60–100

脚注

  1. ^ 周波数帯ごとの主な用途と電波の特徴 総務省 電波利用ホームページ
  2. ^ 横山光雄「準マイクロ波帯移動通信について」『RRLニュース』第128号、郵政省電波研究所、1986年11月、2025年1月22日閲覧 
  3. ^ 日本電信電話公社技術局、黒川広二 編『最近の電気通信技術』技研、1963年11月30日、61頁。 なお、本出典では周波数単位をMC(メガサイクル)と表記。

関連項目


マイクロ波

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 01:30 UTC 版)

指向性エネルギー兵器」の記事における「マイクロ波」の解説

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}アクティブ・ディナイアル・システムミリ波供給源として目標皮膚の水分加熱し無力化するほどの痛み引き起こす。この装置アメリカ空軍研究所レイセオン社により暴徒鎮圧用途使用されている。激し痛みもたらす永続的な損傷与えないよう企図しているものの、このシステム眼球に対して回復できない損傷引き起こすという、若干懸念示された。マイクロ波に暴露することでの長期間副作用に関していまだに試験中である[要出典]。この装置また、保護されていない電子機器破壊する関連技術にはテンペスト挙げられる。これは予期しない電子情報漏洩に関する研究である。これらの装置には様々なサイズがあり、ハンヴィー搭載されるほどのものも含まれる。 ヴィジラント・イーグルは空港防御システムである。これは航空機へと発射される投射体に、高周波数のマイクロ波を指向するのである。この兵装システムは、ミサイル探知および追尾サブシステムMDT)、指令および制御システム、そして走査アレイから構成されるMDT多数パッシブ式赤外線カメラ固定装備している。指令および制御システムミサイル射点特定する走査アレイ地対空ミサイル誘導装置妨害するマイクロ波を照射し、これを航空機から逸らす。 ボフォースHPMブラックアウト高出力マイクロ波兵器システムで、商用オフザシェルフCOTS電子機器を、距離を置いて破壊可能であるとされている。この装置人体影響はないと述べられている。 脳内音声兵器通称V2Kはマイクロ波聴覚効果応用した無線通信システムであり、米軍脳内音声兵器存在について機密解除している。

※この「マイクロ波」の解説は、「指向性エネルギー兵器」の解説の一部です。
「マイクロ波」を含む「指向性エネルギー兵器」の記事については、「指向性エネルギー兵器」の概要を参照ください。

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