西蔵自治区とは? わかりやすく解説

西蔵自治区

西蔵自治区概要
ローマ字表記 Xizang   西蔵自治区
略称  Zang
省都 拉薩 Lasa
位置 北は新彊ウイグル自治区青海省、東は四川省南東雲南省、南と西はミャンマーインドブータンシッキムネパールなどの国と隣接している
面積 1228,400平方キロメートル
気候 年間通じて気温低め乾燥している。
季節は冬が長く、夏らしい季節がない。最も暖かい7月平均気温15度以下、最も寒い1月平均気温は0度前後。高度が上がると-20度から-40というところもある。
偏西風影響で、冬季は風が強い。暖かい季節には夜間の多く時にを伴う。
人口 約7805万人。主にチベット族が住むが、ほかにメンパロッパ回族などの少数民族住んでいる。
主な都市 シガツェカン・リンポチェグゲなど。
概要 世界の屋根といわれる青海西蔵高原中心をなし、海抜平均で4千メートル以上もある。

ネパールとの国境地帯にあるチョモランマエベレスト山海抜8848メートル世界最高峰

ヤルツアンポ河はチベット最長の川で、2002年になって発見されたヤルツアンポ河大峡谷深さは5382メートルで、グランドキャニオン抜いて世界で最も深い峡谷

チベット仏教ラマ教)の中心地ポタラ宮殿、チョカン寺などの名所が多い。

ヤク高原の舟と呼ばれ高原雪山での運輸中心となっている。その他、ヤギ綿羊などの牧畜が盛ん。

レアメタルをはじめ多く鉱物資源が豊富。漢方薬材、セメントなどの産地

中央部チベット語で「ツァン」と呼ばれたことから、中国語では中国の西にあるツァンという意味で西蔵名付けられた。「チベット」の語源唐代吐蕃元代の図伯特(それぞれ当時チベットにあった国家)からといわれる
観光スポット 最近形成され4つ観光
  1. ラサ観光区:ラサ、ヤンバジェン、ダムション、江孜(ギャンズェ)、沢当(ズェダム)、日喀則(シガツェ)・羊卓雍湖(ヤンゾユムツォ)などからなる主な名所はチョカン寺、ラモチェ寺ポタラ宮、八廓街、ロブリンカと「三大寺」(ガンデン寺、レプン寺、セーラ寺)など。チョカン寺、ポタラ宮、ロブリンカと「三大寺」は国家重要文化財保護指定受けている。
  2. チベット西部観光区:チベット西部アリ地区宗教観光特色で、神山聖湖での観光目当てネパールブータンから信者訪れている。
  3. チベット南西観光区:登山観光特色
  4. チベット南部観光区:ニンチ中心とする。原生林花畑など景観観光特色
歴史 紀元前400年にはこの地にツァンポ(王)がいた。

唐代32世ツァンポのソンツァンガンポがチベット統一し吐蕃王朝開いた

元代には烏思宣尉司都元帥府置かれ明に二都指揮使司が置かれた。清代入り康煕帝西蔵名づけ藩部として理藩院(当時中央機関のひとつ)の管轄下におかれた。

清朝倒れると独立宣言する実現せず1912年中華民国時代には、孫文の『五族共和論』によって、分離・独立否定された。1951年には共産党軍隊入り中華人民共和国版図組み込まれた。

1959年ダライ・ラマ14世インド亡命し1960年ダラムサラ亡命政府設置した

1965年9月に西蔵自治区が制定されたが、1987年にはラサで、漢民族支配対す暴動発生し1989年3月にはチベット反乱30周年記念するチベット独立デモ実施され公安当局軍隊との衝突発生し戒厳令敷かれた。

チベット自治区

(西蔵自治区 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/12 23:46 UTC 版)

チベット自治区(チベットじちく、チベット語: プー・ランキョン・ジョン[注 1], チベット文字བོད་རང་སྐྱོང་ལྗོངས།ワイリー方式bod rang skyong ljongs)、或いは西蔵自治区(せいぞうじちく)は、中華人民共和国(以下、「中国」)の西南部を占める区域自治区である。120万平方キロメートル余の面積に360万人が暮らしている。


注釈

  1. ^ 「プー」はチベットを意味するもっとも一般的なことば、「ランキョン」は「自治」、「ジョン」は「省級の区」に相当する行政単位を意味する。
  2. ^ 歴史的・文化的なチベット地域のうちの中国領の部分は、現在、民族区域自治単位であるチベット自治区(西蔵)及び民族区域自治単位ではない青海省のほか、四川省の2州1県、甘粛省の1州1県、雲南省の1州など、級、級、級の民族区域自治単位に分かたれている。なお、かつては西蔵の東方に、西康省の全域を領域とする西康省蔵族自治区が別に存在していたが、1955年にこの省が廃止され、自治州に格下げされて四川省に併合されたため、現在のところチベット自治区のみがチベット族のための唯一の省級の民族区域自治単位となっている。
  3. ^ 但し、チベット亡命政府(ガンデンポタン)の中国語版公式サイトでは、チベット全域を「西藏」と呼称している[9]

出典

  1. ^ Statistical Communiqué of Tibet Autonomous Region on the 2017 National Economic and Social Development” (中国語). Statistical Bureau of Tibet Autonomous Region (2018年4月15日). 2018年6月22日閲覧。
  2. ^ Sub-national HDI - Area Database - Global Data Lab” (英語). hdi.globaldatalab.org. 2018年9月13日閲覧。
  3. ^ この段落、王云峰,2008に依る。

    无疑,西藏是中国藏区的中心、世界佛教中独树一帜的一大体系藏传佛教的圣地。但中国藏区并不仅仅是西藏,在位于青藏高原东部、东北部边缘的青海、甘肃、四川、云南等省份的草原上,还分布着广大的藏族聚居区。在藏民族的传统习惯中,这里被称为安多藏区和康巴藏区,它们与过去被称为卫藏的西藏一起,组成了中国的三大藏区。

  4. ^ 多田等観「チベット事情」, p.233,249
  5. ^ 多田等観「チベット事情」, p.233。
  6. ^ 胡 錦濤 国家主席略歴”. 外務省. 2019年4月27日閲覧。など。[要追加記述]
  7. ^ 例えば、日本語の代表的な事典では、『マイペディア』、『ブリタニカ国際大百科事典』などがチベットとチベット自治区を区別せずに立項している。[要文献特定詳細情報]
  8. ^ チベットの概要”. ダライ・ラマ法王日本代表部事務所. 2014年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月27日閲覧。
  9. ^ 藏人行政中央官方中文網”. 藏人行政中央官方中文網. 2019年4月27日閲覧。
  10. ^ “チベット自治区最大の水力発電所が稼働開始、中国”. AFPBB. (2014年11月25日). https://www.afpbb.com/articles/-/3032619 2019年7月27日閲覧。 
  11. ^ “中国BYD、チベットのリチウム生産会社に出資”. 日本経済新聞. (2010年9月7日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASGM17030_X10C10A9FF2000/ 2019年7月27日閲覧。 
  12. ^ “緊張高まるチベット――10年ぶりの現地取材で見えたもの”. CNN. (2017年1月29日). http://www.cnn.co.jp/special/cnnasia/35094993.html 2017年2月11日閲覧。 
  13. ^ “社説 中国語教育強化 少数民族の抑圧は許されない”. 読売新聞. (2020年9月28日). オリジナルの2021年4月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210420025911/https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20200927-OYT1T50210/ 
  14. ^ 内モンゴル「中国語教育を」 習氏指示 少数民族同化の一環 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン
  15. ^ 中英文対照『《西蔵游》旅游地図』(西安地図出版社、2009年)[要ページ番号]


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