城山恭介の依代とその関係者
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「未踏召喚://ブラッドサイン」の記事における「城山恭介の依代とその関係者」の解説
冥乃河 彼岸(めいのかわ ひがん) 蓮華の妹かつ依代で同じく『フリーダム』所属。長いストレートの金髪と青い瞳、滑らかな肌を持つ緋の袴の巫女装束の少女。目隠しを額に、競走馬の口に咥えさせる轡を首筋に巻く事で『戒め象徴』を体現している。家の神社にも裏の祭神として『白き女王』を祀っており、困ると彼女に祈る癖がある。和食主義。トイドリーム35に来るまでは、蓮華と2人で新聞紙と段ボールのホームレス生活で急場を凌いでいた。 優れた召喚師を輩出する事に社会的意義を見出していた冥乃河一族において、彼岸の依代としての憑依体質は余計な問題でしかなく、医学的に取り除こうと様々な処置が施された結果、日本人として有り得ない事に髪は金髪で青い瞳になった。それでも憑依体質を取り除けなかったため、彼女の本来の機能を理想形として作られた『浄瑠璃方式』の人工召喚師である蓮華が用意され、彼女の依代となった。蓮華が実の姉ではない事を知らず、「お姉ちゃん」と呼んで大切に思っている。 内気な性格。浄瑠璃経典を奪う目的で『ガードオブオナー』に金銭を毟り取られ、両親は借金が膨れ上がり住んでいた神社を取り上げられる。更生施設に入った両親の代わりに返済しようとするが、未成年の収入ではその目途が立たず、蓮華と一緒に召喚師の世界に飛び込み『ガバメント』の仲介人に買われた。恭介の仮初の依代となって『白き女王』の撃破に成功し、その身が救われる。その後、事件の口止め料として出所の分からない大金を受け取った。 冥乃河 蓮華(めいのかわ れんげ) 『フリーダム』の召喚師でアワードは300番台。長いストレートの黒髪と黒い瞳、滑らかな肌を持つ緋の袴の巫女装束の少女。和紙でできた束を空中へ撒き、これを魔法で180cmの硬い棒を形成させることでブラッドサインを用意する。 彼岸の召喚師を担う『浄瑠璃方式』の完全人工物。元々は人形供養の専門家であった冥乃河一族は安定して優れた召喚師を輩出することに社会的意義を見出していた。ところが『浄瑠璃方式』という完全人工物の人形に興味を持ち、「人間の召喚師と『浄瑠璃方式』の依代を組み合わせて100%ノイズなく『被召物』をコントロール」することを理想とするようになった。しかし彼岸には依代としての憑依体質があったため、彼女の骨格や臓器配置を基幹設計に盛り込みつつ、一族が彼岸に本来期待していた召喚師として蓮華が作られた。この性質から、第三者が彼岸と契約を上書きしたとしても、契約を奪い返して更新し直すことができる。彼岸には真実を打ち明けておらず、彼女の人生を奪った負い目から彼女を大切に思っている。 勝気な性格。彼岸の財布事情を管理している。トイドリーム35に来るまでは、彼岸と2人で新聞紙と段ボールのホームレス生活で急場を凌いでいた。恭介に彼岸を助けられた後、事件の口止め料として出所の分からない大金を受け取った。 オリヴィア=ハイランド 鮮やかな金髪を2本の三つ編みにした12歳の少女。身長は135cm程で麦わら帽子を被っている。スクール水着に首回りと肩口しかない飾り襟やプリーツスカートやパレオで着飾っている。霊媒体質を持ち、肩口から袈裟にかけてバックを背負うかのように巨大な南京錠を太い鎖で肩にかけ、戒めの象徴としている。 東欧のフランギルド永世中立王国の第一王位継承者だったが、政変により王制が破綻し命を狙われる。生き別れになった母親の行方を探す調査費用を捻出するために依代として身売りした過去がある。3週間ほど恭介と契約を結び、母親を救出してからは依代体質である母からも遠ざけられ一般人の乳母に預けられていた。フィギアの強化プログラムを修得しており、『オーロラの妖精』とも言われる。 極端に白き女王を信奉しており、恭介と白き女王の間を取り持つため事に尽力する。一般人の世界へ戻ったものの『ドクトルS』の手により召喚儀礼の世界に帰って来た。 王の血と肉と魂により霊媒体質の適性が格段に高く、憑依する被召物の完全支配が可能。攻撃照準を敵被召物に合わせるのみならず闘争本能や吸血衝動を抑え込み待機させる事までできる。故に、敵被召物に格納されている人郭を正確に穿つ精密狙撃戦術を得意とし、コストや音域に寄らない力関係を発揮する。 図書委員ちゃん 本名は海恵 涼子(うみえ りょうこ)。恭介に名前を覚えてもらえず、作中でもそう表記される。 恭介のクラスメイトで、一本三つ編みに細いフレームの眼鏡をかけた少女。明るく活発な性格であり、図書委員を務めているがそれはキャラ作りの一環である。学校に内緒でよくアルバイトをしている。簾堂とは同じ中学に通っていた。依代としての霊媒体質を有する。 海恵 祥子(うみえ しょうこ) 涼子の姉であり、恭介の通う学校の先輩。どこか陰がある。 夏海市で暮らしていた11歳の時に遺伝子チューニングを施された大男に草刈り鎌を19回頭部へ叩き突けられ殺害され、『雨中の少女』としてトイドリーム35へ現れた経歴を持っていた。しかし、恭介の介入によって『事件そのものがなかった』ように因果の改変を受け、現在では学校生活を送っている。その影響もあり、因果の改変前の記憶を有している節が見られた。 イザベル 『ガバメント』所属の依代。金髪をショートヘアにした、色白で胸の薄い小柄な少女。身長は150cm大で、体重は40kg台。真っ赤な色彩の帽子に、同色のタイトスカートの特殊な軍服をベースに各所を真っ黒なベルトで彩った、拘束衣としての側面を持った衣装を着ており、ブーツまでも膝上までぐるぐる巻きにされている。「〇盛り〜」のような口癖や棒読みなど、奇妙な口調で喋る。一人称は「イザベル」。マスコット集めに執心している。 何か行動を起こす上で、契約した召喚士に報酬を設定したがる性分。元は「川面サユリ」という名前で、春川市(現トイドリーム40)で暮らす帰宅部で運動音痴の中学生だった。『ガバメント』主導の『蟻塚』の研究に凡人としての被験者として選抜され、現在の「イザベル」へと魂を変質させられた事で外見も変化した。成功作であり、未踏級『赤の麗人』との高精度・高深度での対話が身一つで可能。 斑鮫クイナを救うために恭介と契約を結び、ビヨンデッタの企みを挫いた。彼女を助けた後、恭介が依代の契約を解除した事で召喚儀礼の世界の記憶を失い、日常へ帰った。 斑鮫 クイナ(むらさめ くいな) 長袖の上からヘソ出しの半袖シャツを重ね、ホットパンツを穿いた中学生くらいの少女。黒系のニーソックスとスニーカーを履いている。髪はセミロングの茶髪。首回りには細い鎖を巻いており、胸元へロケットペンダントを隠している。 10年来の幼馴染であった川面サユリが『ガバメント』の『蟻塚』へと連れて行かれて魂を変質させられ依代と化す。その経緯へ憤りを感じていた所をビヨンデッタに付け込まれ、彼女の作製した『少女使い』により彼女の主人へと仕立て上げさせられた。恭介とイザベルに助けられた事でビヨンデッタとの依代の契約を解除され、召喚儀礼の世界の記憶を失い日常に帰った。 姫川 美夏(ひめかわ みか) 『イリーガル』所属の依代。20代前半くらいの女性。腰まで伸びる艶やかな緑髪のポニーテールをシュシュでまとめ、藍色のタイトスカートのスーツを着ている。『戒め象徴』は晒し刑の一種として首から提げたホイッスルにジョッキや唇や12面ダイスの飾りを付け、さらにスカートのサイドをわざと破きストッキングも意図して伝線させている。『鍵番聖女』の一人であり、神格級の被召物フレイヤを直接召喚する事ができる。 信楽真沙美と知り合い、彼女に憧れて背格好、服装、言動、学歴、スキル、救済の定義などを真似て人生設計を組み直すほど影響を受けている。カナヅチ。 パンデモニウム式召喚の被験者であり352人の魂を内包している。多腕移動要塞パンデモニウムが量産配備される事態を防ぐため、デルタストン家の計画の頓挫を試み続けている内に『完全勝利』と出会う。『白き女王』を利用する計画では彼らと共謀し、当初の目論見とは異なるものの恭介の活躍により彼女が内包する全ての依代の魂が元の体に戻った。 セクルティティ 褐色肌に銀髪ショートの少女。外見は17、18歳に見えるが、意図して人体を調節して常温でコールドスリープに陥っている状態に近く実年齢は不明。服は着ず、瘦せ過ぎた裸身に無数の包帯と要所を宝石で彩り、透けるように薄いレース地のヴェールやショールのような飾り布をY字のように両肩から提げて巻いている。 エジプトでピラミッドを守ってきた墓守の一族であり、当代の『守り巫女』としてその背に『生涯の紋章』を受け継ぎ、血行が良くなることで浮かび上がるようになっている。裏切り者の役を引き受けた忠臣セトが両親を殺し、その仇討ちする事で当主へと一族の皆に押し上げられる。召喚士ではないが『第三の召喚儀礼』より以前に隆盛を誇った古い技術を継承しており、アワード未取得でも召喚師や依代を認識・記憶できる。人間を畏怖させる支配者の挙措を技術として習得し、物理的に影響を及ぼすレベルでの人心掌握術を扱う。 罠に関して偏った趣向を持つ。トイドリーム会長とも親交があり、遺跡周辺の土地を買い上げてもらいトイドリーム35に移される事に伴って本人もトイドリームに居を構えた。現在は日本のソフトウェア開発会社でVRマッピングに関して協力している。『創設者のギャラリー』を荒しに来た『ブライズメイド』を盗掘者と規定し、一時的に恭介の依代となった。 冥乃河 葵(めいのかわ あおい) 人類初にして世界最古の浄瑠璃方式の人造依代であり、冥乃河シリーズの始祖。冥乃河神社で裏の神体として祀られている。白き女王に姿形が似せて造られている。頭部や手足が簡単に外れてしまうため、蓮華が度々メンテナンスしていた。善悪好悪に無頓着で、暇潰しできるか否かのみを行動指針にしている。7巻時は白き女王が成り代わっていて、本体はバラバラにされていたが、その後、恭介の居住するクルーザーに匿われ、9巻時は恭介と共に恭介のルーツを知る旅に同行する。 魂が存在しないため、体のパーツを分割する事で被召物の憑依対象を誤認させ、召喚を意図的に失敗させる事もできる。その際は人工霊場は崩壊し、召喚失敗の魔術的ダメージが召喚師達を敗北時のペナルティのように襲う。依代としての拘束具はサラシであり、胸をきつく絞っている。
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