女王の間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 03:19 UTC 版)
水平通路の先にあるのが女王の間(王妃の間)である。この名称はアラブ人の探検家によって名付けられたもので、実際に女王が埋葬されたとは考えられていない。切妻構造の天井で広さは5.8m×5.3mで高さは6mで、大ピラミッドの東西の中心に位置している。全体が上質な石灰岩でつくられ、装飾等はない。また床は粗雑で未完成と考えられる。南北には通気孔と称される細い穴が伸びている。 東面には高さ4.7mの壁龕が持ち送り構造で作られている。また、壁龕の床はかつで盗掘者が掘った穴が開いている。壁龕の用途は不明だが、王の霊的分身であるカァの像が納められていたとする説が有力である。それが正しければ、カァの像を収める壁龕のある部屋(セルダブ)が、女王の間の用途と考えられる。他には、シュターデルマンの第4王朝には埋葬施設が玄室・前室・倉庫の3室で構成されるようになったとし、女王の間を前室に相当するとする説や、王の間が完成するまでの保険として設けられた予備の玄室とする専門家もいる。 投影図 東面の壁龕
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