持ち送り構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/10/06 14:38 UTC 版)
持ち送り構造 (corbelling) は、持ち送りをいくつか重ねて垂直な壁から張り出させるもので、ヴォールトの単純な形式として昔から使われてきた。例えば、新石器時代のチェンバード・ケアンは入り口上部が持ち送り構造でできている。 中世では、基本的な壁から張り出した上層や手摺を支持するのにこの技法が使われ、城を攻撃してきた者に上から物を落として攻撃するための出し狭間 (machicolation) などを形成した。その後装飾的に用いられるようになり、出し狭間としての開口部(石落とし)は無くなった。持ち送り構造で支持する上層、特に角に張り出したタレットは、スコットランドのゴシック・リヴァイヴァル建築の特徴となった。 中世の木造の家では、カンチレバーで張り出させた上階がよく見られるが、持ち送り構造と技法はよく似ている。
※この「持ち送り構造」の解説は、「持ち送り」の解説の一部です。
「持ち送り構造」を含む「持ち送り」の記事については、「持ち送り」の概要を参照ください。
- 持ち送り構造のページへのリンク