阿吽とは? わかりやすく解説

あ‐うん【××吽/××呍】

読み方:あうん

梵語のaとhūṃの音写。「阿」は口を開いて出す音声、「吽」は口を閉じて出す音声

梵字12字母の、初めにある阿と終わりにある吽。密教では、この2字万物初め終わり象徴するものとし、菩提心涅槃(ねはん)などに当てる

仁王(におう)や狛犬(こまいぬ)などにみられる口を開いた阿形(あぎょう)と、口を閉じた吽形(うんぎょう)の一対の姿。

吐く息と吸う息。呼吸

相対対比など相対する二つのものにいう語。

阿吽の画像
吽形(左)と阿形(右)の狛犬

阿吽


阿吽

作者松井今朝子

収載図書合わせ鏡女流時代小説傑作選
出版社角川春樹事務所
刊行年月2003.2
シリーズ名ハルキ文庫

収載図書一の富並木拍子郎種取帳
出版社角川春樹事務所
刊行年月2004.6
シリーズ名時代小説文庫


阿吽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/01 06:58 UTC 版)

参道を挟む二体の仁王像観音正寺滋賀県近江八幡市安土町

阿吽(あうん、サンスクリット語: अहूँa-hūṃ)は、仏教真言の一つ。「阿呍」とも表記する。

意味

古代インドのサンスクリットの悉曇文字(梵字)において、a(阿)は全く妨げのない状態で口を大きく開いたときの音、m(hūṃ、吽)は口を完全に閉じたときの音である[1]。悉曇文字の字母の配列は、口を大きく開いたa(阿)から始まり、口を完全に閉じたm(hūṃ、吽)で終わっており、そこから「阿吽」は宇宙の始まりから終わりまでを表す言葉とされた[1]。宇宙のほかにも、a(阿)を真実や求道心に、m(hūṃ、吽)を智慧涅槃にたとえる場合もある。

阿吽は宗教的な像にも取り入れられ、口を開けた阿形(あぎょう)と口を閉じた吽形(うんぎょう)の一対の像は、神社狛犬(本来は獅子と狛犬の一対)などにみられる[1]。また、寺社の金剛力士像(仁王像)や沖縄シーサーなどにも口を開けた阿形と口を閉じた吽形がみられる。

日本語では2人の人物呼吸まで合わせるように共に行動しているさまを阿吽の呼吸阿吽の仲などと呼ぶ。

出典

  1. ^ a b c 大名力『英語の文字・綴り・発音のしくみ』研究社、2014年、11頁。 

関連項目

外部リンク


阿吽(あうん)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/23 08:45 UTC 版)

玄椿」の記事における「阿吽(あうん)」の解説

鞍馬寺毘沙門天清白屋に用がある際に使わす二匹の虎。恵慈料理大好物だが、大喰らいのため、恵慈からは少々煙たがられている。毘沙門天祀る古刹にはそれぞれ別の個体存在しているらしく、神楽坂善国寺には鞍馬とはまた違った阿吽が棲みついている胡蝶は「あーちゃんうんちゃんと言って可愛がってる。京都の阿吽は胡蝶達の元へ使いに出る時は一般サイズ神楽坂の阿吽は大きい虎のまま。

※この「阿吽(あうん)」の解説は、「玄椿」の解説の一部です。
「阿吽(あうん)」を含む「玄椿」の記事については、「玄椿」の概要を参照ください。

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阿吽

出典:『Wiktionary』 (2018/02/16 19:21 UTC 版)

名詞

(あうん)

  1. 「阿」は梵語十二母韻の初韻で開声、「吽」は閉口終声で合声。これが字音最初最後にあることにより両極意味し一切文字音響は、この二つの間にあり、また万有もすべてこの二つの間に包摂されるといわれる
  2. (仏教) 「阿」は万有発生根源理体。「吽」は万有終極究竟智徳法界の始と終。
  3. (仏教) 「阿」は平等、理界の胎蔵界大日如来、「吽」は差別シャベツ、智界の金剛界大日如来。平等と差別
  4. (仏教) 「阿」は大日如来種字、「吽」は金剛薩睡の種字
  5. (仏教) 「阿」は菩提、「吽」は涅槃
  6. (仏教) 人の息の出入り呼吸。「阿」は出息暖気胎蔵界の理。「吽」は入息で冷気金剛界の智。
  7. 物を相対対比すること。
  8. 阿吽の二天、阿吽の二王のこと。又、寺社前に口を開いたのと閉じたのと二つ石獅子狛犬などを配したもの。
  9. 息を詰めあるいは掛け声をかけて力を籠めるさま。

語源



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