essay
「essay」とは、「論文」「作文」「随筆」「評論」などある程度の文章量が内包されている書物を幅広く指し示すための英語表現である。
「essay」とは・「essay」の意味
essayは基本的に「随筆」や「論文」といった意味の名詞として使われることが多い英単語である。和製英語的に日本で使われる場合と、英語圏での意味として使われるのとで若干ニュアンスが異なるケースも散見されるので注意が必要である。日本の場合は筆者の考えを記した特に書き方に決まりがないものを広く指す傾向が強い。随筆という意味が一般的であるが、雑記・随想録・筆録といった格式ばった言い回しになることもある。これに対して英語圏で用いられるessayでは、序論・本論・結論といった具合にある程度体系的にまとめられた論文のような文章を指すケースがある。学術的な論文・小論・評論などがこれに該当する。随筆や雑記のような書物を指すこともあるので、文脈からニュアンスを読み取ることが重要である。また、稀に他動詞として機能して「~を試す、~を企てる」といった意味になることもある。ここから転じて名詞としても「一時的な試み」を意味する用法がある。
「essay」の複数形
essayの複数形はsを付け足すだけなので、綴りはessaysである。「essay」の発音・読み方
essayの発音記号は米国式でéseɪ、英国式の場合はeˈseɪである。カタカナ表記の発音は「エッセー」もしくは「エッセイ」で、アクセントの位置は先頭の「エ」に置かれている。「essay」の語源・由来
essayの語源は16世紀にフランスで記された書物「Les Essais」であるとされている。Les Essaisはフランス語で「随想録」を意味する題名であり、フランス語で「試み」「試行」を意味する名詞のessaiに派生した。essaiが動詞化して「試みる」を表すessayerに変化し、英語として伝わる過程でessayの形になる。「essay」を含む英熟語・英語表現
「write an essay」とは
英語で「随筆(もしくは論文など)を書く」という意味を表すには、write an essayの形をとるのが一般的である。essayの頭文字が母音であるため、冠詞のaがanに変化している。
「fine essay」とは
随筆や論文の良書を英語で表す際はfine essayという言い回しを用いることが多い。good essayの形でもほぼ同じ意味を表すことが可能である。
「ESSAY(ブランド)」とは
ESSAYはデザイナーの加瀬隆介および竹井博秀の2名が中心となって2015年に立ち上げられた日本のアパレルブランドである。加瀬隆介は当時原宿に店舗を構えていた古着屋go getterや、オーストリア発のブランドEdwina Hörlにて経験を積んだ人物である。一方、竹井博秀は渋谷神南のセレクトショップNid tokyoに勤めていた人物であり、特にモード系ファッションに造詣が深い。また、両名は共に芸術分野で国際的に評価が高いUniversity of the Arts Londonの卒業生である。ブランドのコンセプトはessayの日本語訳である「試み」であり、加瀬・竹井両名の感性から発せられるイメージをありのままデザインに落とし込んでいる。古着が持つカジュアルさとモード系ファッション特有の洗練された雰囲気を併せ持った独特のデザインが話題を呼び、立ち上げ当時から様々なファッションプレスで注目を集めた。オーバーサイズで着こなすアイテムが多く、クールなルックスと日常的な使いやすさが両立されている点も大きな特徴である。
同ブランドの代表作は立ち上げ当初から展開しているバルーンシャツであり、シンプルなデザインと立体的なシルエットでメリハリが付けらている。ブランド全体の人気ジャンルを見てもトップスが中心である。新品定価の価格帯はトップスが1~4万円、ボトムスが3~5万円、アウターで3~10万円前後となっている。メインのターゲット層は20~30代男性となっているが、ユニセックスデザインになっているため女性の愛用者も珍しくない。
「essay」の使い方・例文
・I will write an essay about this long journey.(私はこの長い旅路について随筆を書くつもりだ)・Fine essay is written in refined words.(良質な論文は洗練された言葉で書かれているものである)
エッセイ
英語:essay
エッセイとは、特定の文学的形式を持たず、書き手の随想(思ったこと・感じたこと・考えたこと)を思うがままに書き記した文章のことである。「随想録」ともいう。
エッセイは基本的には文章作品のジャンルであるが、マンガ作品のジャンルとしても、作者自身の身の回りの些細な出来事などを淡々と描いた(ヤマもオチも特にない)ような作品を「エッセイ漫画」と呼ぶことが多々ある。
エッセイの語源は古フランス語に遡る。原義は「試み」(trial)。現代でも、英語の essay は「小論」「試論」という意味合いが色濃く、アカデミックな文脈で(学術分野で)も多用される語彙である。
エッセイの書き手は「エッセイスト」もしくは「随筆家」ともいう。エッセイストとしての活動を本業とする作家もいるが、本業とは別に執筆活動にも取り組んだ結果として「エッセイスト」という肩書を得た者もいる。
エッセイが書かれた(エッセイのジャンルに区分される)書籍は、「エッセイ本」と呼ばれることも多い。
随筆
随筆(ずいひつ)とは、文学における一形式で、筆者の体験や読書などから得た知識、情報をもとに、それに対する感想・思索・思想をまとめた散文である。随想(ずいそう)、エッセイ、エッセー(仏: essai[1], 英: essay[1])などともいう。
概説
「随筆」と呼ばれている分野は、実際には形式的にも内容的にも非常に幅広く、統一的に把握することは困難とされている[2]。例えば近世の随筆をまとめた叢書である『日本随筆大成』(吉川弘文館)には、狭い意味の随筆のほか、書物の抄出に批評を加えたもの、様々な時代の風俗考証、出来事の見聞記などが含まれている[2]。また、近現代の随筆をまとめた全百巻の叢書である『日本の名随筆』(作品社)のシリーズにも、狭い意味の随筆だけでなく、評論や書物の解説なども含まれている[2]。
一方、西洋のエッセー(英語のessay)の語源は、フランス語のessayer'、ひいてはラテン語の俗語exagiare'で「重さを量る」あるいは「試みる」という意味である[3]。エッセーは一般的にはフランスの思想家ミシェル・ド・モンテーニュによって自己を語る文学形態として創始されたと考えられている[3]。
歴史
日本の随筆
日本における随筆の起源は10世紀末に清少納言によって書かれた『枕草子』であるとされる[4]。枕草子における日常的風景に対する鋭い観察眼は「をかし」という言葉で象徴される。その後も、鴨長明『方丈記』や吉田兼好(兼好法師)『徒然草』などの随筆作品が登場した[4]。
江戸時代に入ると、文学的随筆だけでなく、考証や見聞録といった随筆が生まれた[4]。近世の随筆について、中村幸彦は『四庫全書』「雑家類」に基づき、学問を随筆風に述べる「雑考」(佐藤一斎『言志四録』など)、思想的随筆を指す「雑説」(室鳩巣『駿台雑話』など)、研究的考証的随筆を指す「雑品」(伴信友といった国学者の考証など)、先人の書物や見聞を集めた「雑纂」、諸書を集めた「雑編」(松浦静山『甲子夜話』など)の5項目の分類を提示した[4]。この時代の代表的な随筆として、『玉勝間』(本居宣長)、『花月双紙』(松平定信)、『折たく柴の記』(新井白石)、『塩尻』(天野信景)などがある。
西洋のエッセー
西洋のエッセー(essay)については古代ギリシアのテオプラストスの著作『人さまざま』を起源とする考え方もある[3]。「Essay」の萌芽は古代ローマのキケロ、セネカ、プルタルコスなどの作品に見ることができる。
一般的には、私自身を語るという著作の基本姿勢を明示して執筆されたミシェル・ド・モンテーニュの『エセー』(essai)などの著作から始まったと考えられている[3]。このような文学形態はイギリスのフランシス・ベーコンにも継承され英語の散文は大きく成長を遂げたといわれている[3]。
18世紀から19世紀の出版文化隆盛の時代になると、雑誌等の定期刊行物において幅広い読者を引き付けるため随筆が掲載されるようになった[3]。代表的な作品にLondon magazineに折々に寄稿されたチャールズ・ラムのエッセーがあり、Essays of Elia(1823年)及びThe Last Essays of Elia(1833年)としてまとめられたた[3]。
出典
- ^ a b 新村出編『広辞苑』「エッセー」による直接の伝来元
- ^ a b c 日野龍夫「公開講演 江戸時代の随筆をめぐって」『国際日本文学研究集会会議録』第15号、国文学研究資料館、1992年3月、127-147頁、doi:10.24619/00002172、ISSN 0387-7280、NAID 120006668609、2022年4月4日閲覧。
- ^ a b c d e f g 野谷士「世界の随筆日本の随筆:モンテ-ニュから俵万智まで-下-」『追手門学院大学文学部紀要;Faculty of Letters review, Otemon Gakuin University』第29号、追手門学院大学文学部、1994年、280-269頁、ISSN 03898695、NAID 110008793196、2022年4月4日閲覧。
- ^ a b c d 日本古典文学大辞典編集委員会『日本古典文学大辞典 第2巻』岩波書店、1984年1月、528-530頁。
関連項目
外部リンク
エッセイ(文と写真)
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「西川治 (写真家)」の記事における「エッセイ(文と写真)」の解説
ピッツアの本、文化出版局、1980年 マスタードをお取りねがえますか。 : 男の料理コラム33、河出書房新社、1988年 のち文庫化 悦楽の野外料理、CBS・ソニー出版、1989年 男の私小説風料理、ソニー・マガジンズ、1991年 私が食べたイタリア料理、ソニー・マガジンズ、1992年改題文庫化:イタリア半島「食」の彷徨、小学館文庫、2000年 世界街角料理の旅 : いい匂いにつられて食べた、ソニー・マガジンズ、1993年 世界朝食紀行、マガジンハウス、2000年改題文庫化:世界ぐるっと朝食紀行、新潮文庫、2007年 快食快汗 : 韓国食の極意をもとめて、幻冬舎、2001年 食べまくり韓食韓菜大全、東京書籍、2002年 Miao、角川書店、2002年 見つめる犬、二見書房、2003年 世界ぐるっとほろ酔い紀行、新潮社、2010年 世界ぐるっと肉食紀行、新潮文庫、2011年
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「エッセイ」の例文・使い方・用例・文例
- 彼のエッセイはほとんど完ぺきだった
- エッセイの構成
- 彼女が一人であのエッセイを書いたはずはないでしょう
- 数分のずれはあってもあと1時間でこのエッセイを書き終える
- その時までにはこのエッセイを書き終えているだろう
- そのエッセイの題
- この授業の目的はできるだけ多くのエッセイを書くことです
- 彼のエッセイには亡き妻に関する記述が多く出てくる
- そのエッセイは機知とユーモアに富んでいる
- よく書けたエッセイ
- このエッセイに最後の仕上げをするつもりです
- 彼のエッセイは読む価値がある
- エッセイストとして活躍していた著者が、初めて小説を書く
- 彼女は写真エッセイを本にまとめた。
- 彼女のエッセイと日記が雑録として出版された。
- このエッセイは大混乱の中で書かれました。
- このエッセイは読むのによい。
- エッセイに書かれていた場所はどんな感じですか?
- 私の友人は、このエッセイを書きました。
- エッセイを数回書くように頼まれた。
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