豊瀬高校
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 04:44 UTC 版)
都立高校。実力はそこまででもなかったが、数々の無名高校を全国に導いてきた名将、山縣三郎の赴任によって実力を付けてきた。間白たちはその善戦ぶりを見て豊瀬高校を選んでいる。 下平 鉋(しもだいら かんな) 本編の主人公。豊瀬高校バレーボール部1年。身長174センチメートル体重53キログラム。背番号11。盟和中学校出身。色白で控え目な性格。極稀にミスもするが決めた場所を確実に狙い打ちできる、ネットインを狙って起こせるなど人間離れしたサーブコントロールを武器とし、変化量の多いフローターサーブも撃つことができる。無回転サーブを打つ際は、針金で手をがっちり固定するイメージを持つ。中学では2年生の2月にアキレス腱を断裂してしまい、その後はひたすらサーブ練習だけを繰り返す。3年生の最後の大会にピンチサーバーとして出場した際、思い出出場と思われながら、15点連続サービスエースを決める。試合に敗れたものの、それを見ていた豊瀬高校バレーボール部監督の山縣三郎の目に留まり、練習を見に来るよう勧誘されたことがきっかけで豊瀬高校入学を選び、バレーボール部へ入部した。だが、時折アキレス腱を断裂した過去がフラッシュバックしてPTSDを発症しコート上で跳べなくなる問題も抱えていた。関節が硬く、トスやサーブの際にはバチバチという音が鳴る特徴がある。 後にトラウマを克服しジャンプ可能となるも、今度は雲類鷲の凶行に怒りを爆発させたことで針金で固定するイメージを捨ててしまい、しばらくネットインサーブが打てなくなる(これも後に克服)。 大のバレー好きながら満足に試合できなかった経験からか、自身のバレー(特にサーブ)の検証に並々ならぬ熱意を持つ。それは時に対戦相手を実験台とみなしてしまったり仲間が相手に同情を向けるほどえぐい戦法を取ったりなど狂気に近い側面にもなる。 また、周囲を気にしがちな性格から周辺視野も非常に広く、常に相手の一瞬に記憶・把握し、ごく直近の未来を予測する能力も持っている。これを活かして、サーブ&ブロックを意識して敵の攻撃を限定させるなどゲームの流れをコントロールしたり、味方や敵の動き・心理を読んでブロック・レシーブ・スパイクでも活躍するほどの能力を見せるようになる。 間白 譲治(ましら じょうじ) 豊瀬高校バレーボール部1年。身長167センチメートル、体重62キログラム。背番号10。育葉中学校出身のウイングスパイカー。色黒の肌ととがった赤髪と耳が特徴で常に鼻腔拡張テープをつけている。上背はそこまででもないが豊富な運動量と跳躍力をもち、キレの鋭いスパイクや相手ブロッカーが追いつけないほどの速攻を放つ。また上背のなさも自覚しており、フェイントなど臨機応変の攻撃もこなす。反面、レシーブは苦手。中学校は東京都選抜の控えメンバーだった。夜遅い母親に負担を掛けたくないという理由で弁当を持参しないなど意外と家族思いである。 松方 一颯(まつかた いぶき) 豊瀬高校バレーボール部1年。身長178センチメートル、体重67キログラム。背番号9。海成附属中学出身。ポジションはセッターで、柔らかいトスを打つ。小学生のころ、クラブではスパイカーだったが監督にセッターをするよう言われた。大人しく落ち着いた性格だが、ひたすらデータを採集するのが趣味で、それをコート上で頭の中で計算しながら、実戦に生かすことができる能力をもつ。中学時代は東京都選抜の控えメンバー。 金田 進(かねだ すすむ) 豊瀬高校バレーボール部1年。身長177センチメートル、70キログラム。背番号8。金糸町中学校出身。ポジションはリベロで、レシーブ以外には興味を示さないが、レシーブに関しては誰にも負けないという自負と天性のセンスをもち、身体のどこかに当てれば正確にコントロールできる技術をもつ。中学時代は東京都選抜の控えメンバー。登場当初はチームのことより自分がボールを拾えればいいという自己中心的な考え丸出しで、また普段からも何を考えているか分からない部分があったが、徐々に仲間の影響を受けてチームワークを意識するようになる。意外と器用で、弁当は自分で作っている(炊飯器で炊いた具が入ったご飯をそのまま丸めた特大サイズのおにぎり)。作中では、吹き出しにおける台詞の語尾がカタカナとなっている。 五十嵐 歩(いがらし あゆむ) 豊瀬高校バレーボール部3年。身長175センチメートル。背番号3。ポジションはウィングスパイカー。自分自身にも厳しく、ストイックな性格で筋肉トレーニングが日課。威力溢れるサーブやスパイク、バックアタックを武器とする。プレー中も含め、いつも頭にタオルを巻いている。 野々原 大樹(ののはら ひろき) 豊瀬高校バレーボール部3年。背番号1。ポジションはオポジット。飄々として人なつっこく、学校中からも応援に来るなど部の人気者。フィジカル面も優れ、人並み外れた跳躍力をもつ。また、相手が先輩、後輩分け隔て無く、他人の優れた力を吸収しようとする意欲に溢れている。右手を負傷した時は左手で挑み、試合中に感覚を掴みものにするなど、いわゆる天才タイプ。最終的には左右どちらの手でも打てるようになった。 久場 遥(くば はるか) 豊瀬高校バレーボール部3年。身長181センチメートル。背番号7。ポジションはミドルブロッカー。高代と並ぶ守備の要。 高代 航平(たかしろ こうへい) 豊瀬高校バレーボール部3年。身長180センチメートル。背番号5。ポジションはミドルブロッカーで、チームの守備の要。顔は強面だが、面倒見が良い。 大船 勇(おおふな いさむ) 豊瀬高校バレーボール部2年。身長186センチメートル。背番号4。湊二中学出身。ポジションはウィングスパイカー。五十嵐と並ぶ筋肉マニアで、上背もある。五十嵐に負けず劣らず、威力のあるジャンプサーブやスパイクを得意とする。フェイントなどを嫌いひたすらパワーで叩き込むタイプ。上下関係に厳しいが、部活での思いは誰にも負けないぐらい強く情熱的な部分もある。鴫澤に好意を抱いている。ユニフォームの袖を肩までまくってプレーしている。 猫田 瞬(ねこた しゅん) 豊瀬高校バレーボール部2年。身長154センチメートル。背番号6。ポジションはリベロ。板が丘中学出身。身軽で守備範囲は広く、またチームワークも大切にしている。ベイビーフェイスだが、背が低いことはコンプレックスであり、「かわいい」と呼ばれることを嫌う。バレーへの取り組みは至って真摯で、自分の居場所を追い求めた結果リベロに強い拘りを持っている。ガッツも強いが、一度怒らせると屈託ない笑顔で思いっきり毒を吐く癖がある。 家守 浩一(やもり こういち) 豊瀬高校バレーボール部2年。背番号2。ポジションはセッター。自認する醜男でニキビ面のため、女子生徒からの評判は著しく悪い。かっこ悪いバレーを信条とし、なりふり構わずしかも相手が嫌がるようなバレーを好む。左利きであり、ツーアタックなども得意としている。技術は松方におよばないが同学年の大船とはいいコンビを見せる。 成宮 大(なりみや だい) 豊瀬高校バレーボール部1年。背番号12。ポジションはミドルブロッカー。下平の幼馴染で剣道の経験者。地区大会後にチームに勧誘された。身長201センチメートルと恵まれた体格だが、身体が大きい分心臓に負担がかかり、激しいスポーツは医者から止められていた。バレーボール未経験ではあるが、剣道で培った体捌きや足運びを活かしたプレーをする。 百合草 南(ゆりぐさ みなみ) 豊瀬高校バレーボール部3年。マネージャーの女子生徒。3年。何でもそつなくこなし、他の部員も頭が上がらない男子バレー部の姉御肌。部員仲間からはユリと呼ばれている。 羽柴 恵(はしば けい) 豊瀬高校バレーボール部1年。バレーボール部マネージャー見習いの女子生徒。可憐だが、鈍くさく何をやっても不器用なためにどこの部活でもうまくいかず転々としていたところ、練習試合相手にバレー部マネージャーと間違えられ当惑していたところを百合草に誘われ、そのままマネージャーとなった。気が弱く、何かと涙目になることが多いが健気に色々なことに挑んでいる。 下平のことが気になっている、彼の女性関係の話になると興味を示す。 鴫澤 雪江(しぎさわ ゆきえ) 豊瀬高校1年。学校行事のハイキングで、羽柴と邂逅した女子生徒。中学時代は熊本の闘将と呼ばれた熊本県選抜エースのバレーボール選手だったが、ワンマンで一人突っ走る癖があり、それが原因となって高校ではバレーをやめ、そして日頃から寡黙に過ごすなど、殻にも閉じこもってしまっていた。だが、後に羽柴と仲良くなり、そして下平のサーブに魅入られてから豊瀬高校男子バレー部のマネージャーを志願する。直後、山縣からコーチを打診され、受け持つこととなった。負けず嫌いで意地っ張りな所があるが、皆とバレーに打ち込み、徐々に笑顔も見せるようになる。下平に興味を示しているがなかなか愛情表現ができない。兄は緋厳院高校キャプテンでもありバレーボール日本代表でもある。 富永 朔太郎(とみなが さくたろう) 豊瀬高校バレーボール部OB。野々村の前のキャプテンでポジションはウイングスパイカー。大船が筋トレで身体を鍛えるきっかけになった人物でもある。後輩のために色々と世話を焼き、率先して応援指導をしたりもしている。 山縣 三郎(やまがた さぶろう) 都立豊瀬高校勤務の体育教師で、男子バレーボール部顧問。いかつい顔をしている。スカウトなどを一切してこずに、無名の高校を全国大会に導いてきたという百戦錬磨の名将であり、彼に憧れ入部した人も多い。優れたコーチング能力を持っているが、自分から手解きすることはなく、相手に対し課題を与え、それを自身で解決させることで能力を磨くという手法を採っているが、試合では的確な采配を振るっている。視力を失っているのかは定かではないが、左目の瞳は描かれていない。人並み外れた運動能力を持ち、怪我をした女子生徒を負ぶって山道を走破するなど、幾度となく生徒達を唖然とさせている。
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