ひょう‐かん〔‐クワン〕【氷冠】
読み方:ひょうかん
⇒氷帽
氷帽
(氷冠 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/15 15:29 UTC 版)
氷帽(ひょうぼう, 英: ice cap)とは、氷冠(ひょうかん)または冠氷(かんぴょう)ともいい、陸地を覆う5万km2未満の氷河の塊のこと。陸地を覆う氷河の塊が5万km2以上にわたって広がっている場合は、氷床と呼んで区別する[1][2][3]。
- ^ a b Benn, Douglk; David Evans (1998). Glaciers and Glaciation. London: Arnold. ISBN 0-340-58431-9
- ^ Bennett, Matthew; Neil Glasser (1996). Glacial Geology: Ice Sheets and Landforms. Chichester, England: John Wiley and Sons Ltd.. ISBN 0-471-96345-3
- ^ a b Greve, R.; Blatter, H. (2009). Dynamics of Ice Sheets and Glaciers. Springer. doi:10.1007/978-3-642-03415-2. ISBN 978-3-642-03414-5
- ^ TIME Magazine Online: Arctic Ice Explorers
- ^ Flowers, Gwenn E.; Shawn J. Marshall, Helgi Bjŏrnsson and Garry K. C. Clarke (2005). “Sensitivity of Vatnajŏkull ice cap hydrology and dynamics to climate warming over the next 2 centuries”. Journal of Geophysical Research 110: F02011. doi:10.1029/2004JF000200 2007年5月31日閲覧。.
- ^ . 5. http://navigator-sru.passhe.edu/login?url=http://site.ebrary.com/lib/sru/Doc?id=10103983.
- 1 氷帽とは
- 2 氷帽の概要
氷冠
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アウストラレ高原は部分的に、水の氷とCO2の氷(ドライアイス)からなる厚さ3 kmの永久の極冠に覆われている。火星の冬になると、季節性の氷冠がこれらに加わり、その範囲は南緯60度付近まで広がる。これら季節性の氷冠は厚さは1 mほどである。 氷冠の広さは、地域的な気候変動により縮小している可能性がある。 惑星全体の気温が上昇しているという説も主張されているが、探査機とマイクロ波によるデータでは火星全体の気温は安定しており、むしろ寒冷化の可能性を示している。 1966年、LeightonとMurrayは火星の両極には大量のCO2が氷の形で蓄積されているとの仮説を発表した。しかし今日では、極冠の大部分は水の氷で構成されていると考えられている。両極の氷冠のうち、季節性の薄い層はCO2とみられており、南極ではさらにその下に8~10 mの永久のCO2層があり、さらにその下に分厚い水の氷の層が広がっている。CO2の氷は水の氷と比べて脆く、CO2では厚さ3 kmもの氷冠を長期に渡り安定して存在させることはできないと分析されている。 NASAのマーズ・リコネッサンス・オービターのSHARAD氷貫通レーダーによる最新の研究では、アウストラレ高原の地下に存在するCO2の氷の量は、現在の火星大気の約80%に相当すると見積もられている。 ESAのマーズ・エクスプレスのデータによれば、氷冠は主に3つの領域から構成されている。1つ目は最も反射率が高い領域で、この領域はCO2の氷が85%、水の氷が15%を占めている。2つ目は氷冠から周辺の平地への斜面を形成している領域で、ほぼ水の氷で形成されている。3つ目は氷冠を囲む永久凍土の領域で、斜面から数十 kmに渡って広がっている。 永久の氷冠の中心は、南緯90度の南極点ではなく、そこから北に約150 km離れた地点に位置している。火星の西半球にはヘラス平原とアルギル平原(英語版)という2つの大きな衝突盆地(クレーター)が存在しており、これにより氷冠の上に移動しない低気圧が作り出される。その結果、氷冠には白い雪が降り積もり、アルベドが高くなっている。これは、雪の少ない南極の東側が黒い氷で覆われているのとは対照的である。
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