低緯度・中緯度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 06:09 UTC 版)
北極圏から南極圏の間の低緯度・中緯度地域では、高山の山岳氷河や氷冠といった形で氷河が存在している。大規模な氷河を有する地域として、ヒマラヤ山脈、チベット高原、天山山脈、ロッキー山脈、アンデス山脈、サザンアルプス山脈、アルプス山脈、スカンディナヴィア山脈などがある。また、氷冠を有する山として、キリマンジャロ、ケニア山、ジャヤ峰、ウィルヘルム山などがある。これらの氷河は現在いずれも後退していることが観測されている。 世界氷河モニタリングサービス(WGMS)は5年ごとに氷河の状況をまとめた報告書を出している。それによれば、1995年~2000年の間にアルプス山脈の氷河のうち、スイスの110個のうち103個、オーストリアの99個のうち95個、イタリアの69個の全て、フランスの6個の全てが後退した。 1870年に比べると、Argentière氷河は1,150m、モンブラン氷河は1,400mもそれぞれ後退した。全長11km・厚さ400mとフランス最大の氷河であるMer de Glaceは、130年間で8.3%分に当たる約1,000m後退し、1907年以降に厚さは27%分に当たる約150m薄くなった。2004年から2005年の間に、スイスの91個の氷河のうち84個が後退し、7個は特に変化が無かった。
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