ナイトレイダーメンバー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 08:49 UTC 版)
「ウルトラマンネクサス」の記事における「ナイトレイダーメンバー」の解説
孤門 一輝(こもん かずき) 本作品の主人公。物語開始時は警視庁の山岳救助隊員(巡査)として活躍していた、心優しい好青年。年齢24歳。身長は180cm。家族については、Episode.13で電話越しではあるが、母親が登場している。一人称は「僕」だが、Episode.13で母親に電話していたときは「俺」と言っていた。猫舌。 8歳のころ、川で溺れていたところを「諦めるな」という言葉と共に助けられたことで、人命を守る仕事に就くと決意し、人々を救うことに強い信念と誇りを持っている。命の恩人は名も告げず、姿もはっきりと見えなかったことから、孤門はその人物を「宇宙人」と思うようになった。ウルトラマンに初めて命を救われた際も「諦めるな」という言葉と共に助けられたことから、彼に信頼を寄せるようになる。彼も新宿大災害の記憶は修正されているが、「ウルトラマン」という言葉を真っ先に思い出し、以降コードネームとして使われることになる。 少年時代のトラウマから、いざというときにパニックに陥ってしまい、救助活動がうまく出来ずに苦悩しているとき、特務防衛機関TLTからのスカウトにより、エリートフォース・ナイトレイダーに転属した。その特殊な職務の中で、時に傷つき、悩み、恋人のリコを喪いながらも、姫矢の導きやリコと育んだ絆により、彼女の死を乗り越え、自らの心の闇を払い除ける。以降も数々の戦いや、姫矢の後任である憐との交流、リコの仇である溝呂木への憎しみを乗り越え、人間的にもさらなる成長を遂げていった。 Final Episodeで闇に飲み込まれた凪を「諦めるな」の言葉と共に精神世界から救出し、彼女から光の力を受け継いで5人目のデュナミストとなり、全ての元凶であるダークザギとの戦いに臨む。戦いの中で、姫矢、憐、そしてウルトラマンの記憶を取り戻した人々の声援を受け、アンファンスからジュネッス、ジュネッスブルーを経て光の巨人の真の姿であるウルトラマンノアへと進化し、遂にダークザギを倒した。1年後もナイトレイダーに所属し、ビーストから人々を護っている。ペドレオンに襲われた少年を助けて「諦めるな」と激励し、番組を締めくくった。 本番組ではストーリーの区切りの最初と最後に、孤門による語りがある。ほぼすべてが過去形だが、Final Episodeの語りで現在形となり、最後には未来形となっている。 3年後を描いた短篇『再臨 -ドリームス-』では、ナイトレイダーの隊長となっている。新たな闇の巨人ダークルシフェルの出現に対し、再びノアに変身して立ち向かう。 西条 凪(さいじょう なぎ) ナイトレイダーAユニットの副隊長で、年齢27歳。 戦士として非常に有能で、和倉からは参謀として厚く信頼されているが、一方で任務遂行には厳しく、冷酷な態度をとることもあり、非常に苛烈な面を持つために危険視もされている。 9歳の時にアメリカ・コロラド州で母親の波と父親を殺害され、波に至っては人の姿をしたビーストによって自身の目の前で亡骸を蹂躙されたことから、スペースビーストに徹底的に憎悪を抱いている。そのため「憎しみを力に変える」ことを信条に行動し、人々の保護よりもビースト殲滅を優先する。その中でも、先の幼少時の記憶や、溝呂木のこともあって、人型のビーストを特に憎悪しており、ウルトラマン=姫矢をビーストと見做して強烈な敵意を示し、命令に全く躊躇せず真っ先に攻撃したり、生身の姫矢に出会い頭に銃を向けたり、あまつさえ発砲したりと、暴走しがちであった。初期は特にそういった過激な発言と行動が目立ち、作品の暗い雰囲気を大いに後押ししていた。 孤門とは、ビースト戦での優先基準やウルトラマンへの見解をめぐってしばしば衝突し、孤門側も彼女に撃たれる悪夢を見るなど非常に苦手としていた。しかし、自分の身は自分で守るよう戒めたり、残弾数を把握するよう助言したり、リコと死に別れ絶望する孤門に自分と同じように憎しみで戦うことを諭して奮起を促したりと、彼女なりに孤門の身を案じ、護ろうともしていた。孤門が闇を振り切って成長してからは、ビーストの脅威から人々を守ろうと強くなる姿に理解を示していく。憐編では溝呂木との決着をつけるための追跡任務に孤門の随行を進言するなど、対等な戦友としての関係が構築されていた。このころには初期の鉄面皮も薄れ、多少柔らかい態度、表情も見せている。 溝呂木から想いを寄せられていたが、本人には恋愛感情はなく、純粋に戦士として憧れと敬意を持っていた。その溝呂木がダークメフィストと一体化したことを知ってからは、強い殺意を抱いていたが、孤門やウルトラマンとの経験が彼女を次第に変え、Episode.32ではダークメフィスト(ツヴァイ)に致命傷を負わされた溝呂木に生きて罪を償うように諭している。 物語の中で、ウルトラマンに対する心境を変化させていき、姫矢が消えたときにはそれまでにないほど驚愕した表情を見せ、後にジュネッスブルーが現れた際には「新たなデュナミストが姫矢のような人間とは限らない」と発言するなど、最終的には姫矢の人格を高く評価している。また、憐が自分のダメージを無視して戦っていることにいち早く気付き、無謀な特攻を牽制射撃で止めている。Episode.35では「死ぬ気で戦うことと、死んでもいいと思って戦うことは違う。明日がなくても、生きるために戦え」と窘めた。それが後にデュナミストに選ばれる一因となる。 Final Episodeで憐より光の力を受け継いで4番目のデュナミストとなったが、それこそがダークザギの計画であった。両親の殺害や溝呂木の裏切りも、彼女の心を憎悪で満たすために仕組まれたもの。正体を現し、真実を明かした上、「すべては道具だ」と言い切る石堀=ダークザギへの怒りと憎しみのままに変身したため、光は闇に転化して全てをダークザギに奪われてしまい、レーテの放つ闇に囚われた。だが、孤門に救われた際、彼を次の適能者へと選択。孤門がネクサスに変身し、ダークザギと決戦を行う様子を見届けた。「大丈夫。ウルトラマンは負けません」という発言が、彼女の大きな成長を端的に示している。1年後もナイトレイダー副隊長として行動。以前とは異なり、避難誘導を積極的に行っている。凪がダークザギに変身するかもしれないという案が出たため、「NEXUS-ROUGE(ルージュ)」というマゼンタレッドとシャンパンゴールドをベースカラーとした凪がウルトラマンになったデザインが描かれている。 和倉 英輔(わくら えいすけ) ナイトレイダーAユニットの隊長で、年齢34歳。現場叩き上げの軍人で、強い責任感と冷静な判断力、ビーストハンターとして優秀な戦闘能力を併せ持つ。 任務に対する忠実さだけでなく、しばしば苦悩する孤門を厳しくも温かく見守る優しさも持っている。また、凪に信頼を寄せると同時にビーストを徹底的に憎む彼女を危険視してもいる。溝呂木が闇に堕ちたことを引きずっており、孤門や凪が彼と同様に闇へ堕ちていくことを危惧していたが、孤門が闇を払い除けて帰ってくると信じ、期待に応えて孤門が闇を乗り越えたことで、自身のトラウマも解消された。当初はウルトラマンを危険視していたが、凪とは異なり孤門越しに信頼関係が成立しており、Episode.10では孤門に「お前の信じるウルトラマンを援護して見せろ」と激励している。姫矢の正体を知っても敵視せず「共に戦おう」と語りかけ、姫矢と溝呂木の最終決戦後、光の中に消え去った彼に対して敬礼を送った。また、後に溝呂木と再会したときには姫矢はどうなったと真っ先に訪ねている。 人命救助第一に考える孤門の影響を少なからず受けていたようで、温泉街の住民を囮に使ったミッションに憤慨して松永に食って掛かったり、TLT北米本部の記憶操作を批判したりしたこともある。特に前者は、松永に「あなたはそんなことを気にする人間ではなかったはず」と指摘されて押し黙っており、その変化を伺える。Episode.35では孤門の訴えを聞いて憐の救出に赴き、松永に対して憐への人体実験中止を要求。聞き入れられないことを知ると、実験室に強引に突入して拘束された憐を解放し、強奪したクロムチェスターで青葉ニュータウンへ逃亡するという、TLTへの反乱行為を指揮した。 ニーチェの一節を引用して溝呂木を嗜めたり、ヨハネの黙示録の内容を把握しているなど、要所で文学に対する造詣も見せている。思慮深く、光とデュナミストの関係や、絆の在り方についても確たる考えをもっており、孤門や松永とのやりとりでも揺らぐことはない。 Final Episodeで石堀が正体を現し、詩織が重傷を負ったのに続いて和倉も腕を撃たれたが、孤門と凪はレーテの闇の中にいたため、たった一人負傷を抱えながらクロムチェスターδを駆って出撃し奮戦。撃墜されかけたところを、孤門が変身したネクサスに助けられ(凪が変身する光景を目撃していたにもかかわらず、視線を合わせた際に変身者が孤門であることを察している)、凪と共に最終決戦を見守った。1年後もナイトレイダーの隊長を務めている。 平木 詩織(ひらき しおり) ナイトレイダーAユニットの女性隊員で、年齢25歳。入隊時の孤門の戦闘訓練の教官でもあった。 元婦人警察官で射撃技術に優れており、いつも明るくマイペースを崩さない、チームのムードメーカー的存在。ネイルケアが趣味で、待機中はおろか孤門の指導中でもマニキュアを塗っている。イライラするとマニキュアを引っかいて剥がす癖もある。 Episode.01で「酔っ払いが大嫌い」と語っていたが、Episode.EXでその原因が警察官時代の同僚、高槻であることが語られる。高槻とは相思相愛の関係であり、警察官時代に共にビーストに襲われた際、告白を受けたが、MPによる記憶修正の影響で高槻の想いは自身の親友の秋子に向かい、知るのは記憶修正を受けていない詩織のみとなっていた。休暇中に遭遇したバグバズンブルードとの戦いの中で、すべてを思い出した高槻から再び告白を受けるが、秋子のために身を引き、職務に従い再度の彼の記憶修正を受け入れた。 石堀とは当初、ただの同僚といった関係であり、Episode.16では負傷した彼に辛辣な言動を見せていた。しかし、Episode.EXで彼に慰められた際には、涙を流しながら彼の胸の中に飛び込んだ。以降は彼と恋愛関係になり、呼び方も「イッシー」に変わっている。Final Episodeでは本性を現した石堀からディバイドシューターを向けられるも、冗談だと思って笑うほどの信頼を寄せていた。その想いも虚しく至近距離から銃撃を受けてしまうが、1年後には無事ナイトレイダーに復帰している。凪がダークザギに変身するかもしれないという案が出たため、「NEXUS-ORANGE(オランジュ)」というブラックとオレンジをベースカラーとした詩織がウルトラマンになったデザインが描かれている。 石堀 光彦(いしぼり みつひこ) ナイトレイダーAユニットの隊員で、年齢29歳。アナライズ担当で、生物兵器や細菌などにも精通している。隊歴は副隊長の凪よりも長い。以前は東京都警に所属していた。 状況分析を担当し、有能ではあるが思慮深く決して前に出しゃばることなく任務をこなす、縁の下の力持ちタイプ。ハッカーとしても水準以上の能力を持ち、TLT北米本部から5年前の新宿大災害の隠された真相に迫るほどの腕を見せる。Episode.35では、一人コマンドルームに残って基地システムをジャックし、多数の一般隊員たちを相手に完璧なオペレートでナイトレイダーを誘導して、反乱を全員無傷で成功に導いている。孤門や詩織にとっては先輩ではあるが、先輩風を吹かせることなく2人と接していた。Episode.EXでは、失恋の悲嘆から無理に明るく振舞おうとする詩織の心中を察し、「我慢は身体に毒だぞ」と慰めの言葉をかけている。 その正体はアンノウンハンド=ダークザギで、18年前に来訪者研究チームの一員である研究者・山岡 一(やまおか はじめ)の体を奪い、さらに石堀光彦という別人の戸籍を奪っていた。山岡の肉体にダークザギの情報を含んだビースト因子が憑依した後、デュナミストの素質があった凪に憎しみを植え付けるべく彼女の目前で波を惨殺する。そして山岡の知人全員の記憶を操作して石堀としてナイトレイダーに入隊し、溝呂木を洗脳しリコを傀儡化。最終的にはTLTすら利用して本来の姿と力を取り戻すために暗躍していた。なお、前半はビーストの指揮権を溝呂木やリコに一任していたのか、危うく殺されかかる状況に陥ったこともある(その時点で自らに襲い掛かるビーストの制御が出来るのかは不明)。 Final Episodeにおいて、凪にネクサスの光が受け継がれたのを機に本性を現す。詩織を躊躇なく撃ち、孤門や凪の攻撃を軽くいなしてレーテの前に彼らをおびき寄せる。そして凪に母親を殺害したことを告白し、彼女を怒りのままに変身させてその光を闇に変換して吸収、ダークザギとして豹変し、復活を遂げた。石堀の姿でも衝撃波や銃弾を素手で防ぐなど、特殊能力を使用している。デュナミストおよびその候補をリストに纏めており、孤門のことも警戒し、傀儡化もしくは葬ろうとしたが、最終的にはデュナミストになった孤門がノアに変身したことで、自身が敗れ去ることになり死亡した。
※この「ナイトレイダーメンバー」の解説は、「ウルトラマンネクサス」の解説の一部です。
「ナイトレイダーメンバー」を含む「ウルトラマンネクサス」の記事については、「ウルトラマンネクサス」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書からナイトレイダーメンバーを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。

- ナイトレイダーメンバーのページへのリンク