カメさんチーム(生徒会チーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 14:11 UTC 版)
「ガールズ&パンツァー」の記事における「カメさんチーム(生徒会チーム)」の解説
3年生の生徒会幹部3名で構成される、当初のEチーム。3人とも1年生のときから生徒会活動に関わっている。使用車輌は38(t)戦車B/C型。自走砲と思われる車体に初期型の前面装甲や砲塔を組み合わせて作られた本作オリジナルの仕様で、エンジンも本来のものとは異なる型式の物が搭載されている。さらに自動車部のメンバーによってオーバーホールとチューンナップが施され、出力が20%ほど向上している。親善試合前には目立つように金色に塗装するが、公式戦前に当初のジャーマングレイに戻す。全国大会一回戦・二回戦でのフラッグ車。準決勝のプラウダ戦ではその機動力を生かした奇襲攻撃で勝利に貢献する。 対黒森峰戦を前に、義援金で「ヘッツァー改造キット」を購入、車体上部を載せ替えてヘッツァー仕様となる。この際に塗装は1943年から実施されたドイツ軍装甲車両後期塗装のダークイエローへ塗り替えられる。決勝の対黒森峰戦ではエリカが先周りで市街地に投入したマウスに突撃して土台となって撃破に貢献するものの、マウスの超重量によって履帯やエンジンなどの駆動部分に致命傷を受けたため、ほどなく走行不能となり、戦線離脱を余儀なくされる。 チームエンブレムは緑色の甲羅をした、疾走する黄色いカメ。 3人とも茨城県水戸市出身。生徒らからは「あの生徒会がやることだから」と、普段から突拍子もない行動をする変人集団とみなされている。 最終章では生徒会の役職から退いており、華・優花里・沙織にそれぞれの役職を引き継いでいる。 角谷 杏(かどたに あんず) 声 - 福圓美里 生徒会長。大洗女子学園および学園艦の頂点に立つ人物で、学校と学園艦運営に関しては学園長よりも強い権限を持つ。チームでは車長を務めるほか、対プラウダ戦の中断後は砲手も兼任する。 142センチメートルとかなり小柄で、38(t)に乗る際には桃が踏み台になるほど。髪形はツインテール。干しいもをよく頬張っている。試合に関してはほぼ他人任せながら、対プラウダ戦で38(t)1輌で相手戦車4輌と対等以上に渡りあい、うち2輌を撃破するなど、砲手として非凡な腕前を持っている。また、最初の親善試合時すでに38(t)の履帯が外れやすいことを知っていたりと、戦車の知識も非常に豊富。 サンダース附属の隊長のケイからは、名前にかけて「アンジー」の愛称で呼ばれる。 みほのことは「西住ちゃん」と呼ぶ。 普段の言動は飄々としており、性格は豪放磊落かつ大雑把。しかし実像はいかなる逆境や危機においても決して取り乱すことのない胆力の持ち主であり、要所での状況判断・対応力、先読みの深さに裏打ちされた行動力と交渉における駆け引きの巧みさ、押しの強さと詰めの緻密さを持つ。成績優秀者には特典や優遇を約束したり、みほが隊長に就任した際には試合に負けた場合、「あんこう踊り」を踊らせるなど、その行動は一見傍若無人だが、連帯責任として自分も率先して踊るリーダーシップを見せる。客商売も得意なようで、ドラマCDにおいて魚屋でアルバイトをした際は、本職さながらの売り文句で次々と魚を売り捌く。 大洗女子学園への思いは誰よりも深く、内心では常に学園と生徒のことを最優先に考えている「お母さん」のような存在である。ドラマCDでは最終的に柚子の早とちりであったとはいえ、彼女から自動車部の資金難の報告を受けるや戦車道履修組を動員して商店街でのアルバイトによる自動車部への資金援助を企画し実行、前述のように彼女自身も陣頭に立ってアルバイトに励む。劇場版で廃校が前倒し強行されそうになった際には、様々な方面のコネクションを利用した根回しと、その卓越した行動力と交渉術で所有戦車を「紛失物」扱いにして、文科省への移管を阻止したうえでケイに依頼し宿舎まで輸送させたり、全日本戦車道協会や西住流戦車道家元を後盾に取り込み、教育局長から廃校撤回の確約と文書での署名を取り付けた。 桃の駄洒落が大好き。料理が趣味で、あんこう鍋が得意料理。また、じゃんけんが非常に強い。さらに見かけによらず怪力で、優勝祝賀会の余興で『白鳥の湖』を披露した際、王子役を演じて柚子をリフトで軽々と持ち上げる。 小山 柚子(こやま ゆず) 声 - 高橋美佳子 生徒会副会長で操縦手。当初の操縦はぎこちなかったが、練習と試合経験を積み技術が大幅に向上する。プラウダ戦では相手校に対して性能で遥かに劣る38(t)を的確に操縦し、杏との連携で1輌ながら多数の相手戦車を手玉に取り、黒森峰戦でも密集している敵戦車の隊列をかき乱す。 明るく穏やかな性格で、生徒会で唯一の常識人のように見えるが、みほを戦車道に引き込む際は他の2人に加わり、やんわりと脅しをかけている。おっとりとした性格のため杏と桃に振り回され気味で、雑用を任されることがある。しっかり者に見えてそそっかしい面や、うまい具合に言いくるめるといった、話術が巧みな面も。 生徒会で一番バストが大きく、それゆえにそのグラマラスな体型は全校生徒の憧れの的でもある。 河嶋 桃(かわしま もも) 声 - 植田佳奈 生徒会広報。砲手兼装填手兼通信手および背が低いために38(t)に単独で乗れない杏の乗車用ステップ。プラウダ戦の中断後および黒森峰戦では装填手に専念するが、劇場版でのエキシビションマッチでは再び砲手の任に就く。 大洗の副隊長として、みほの補佐をして大洗女子全体の指揮を執る。 黒髪であり、片眼鏡(アンダーリム型眼鏡の左半分がブリッジより先がないもの。右のみのつるがある)を掛けて首にチョーカーを付けており、チームでは最も背が高い。幾度も柚子に「桃ちゃん」と呼ばれ、そのたびに嫌がっている。また、ドラマCDなどでは沙織ら後輩からも「桃ちゃん先輩」と呼ばれて柚子に呼ばれたとき以上に激昂する。 杏に心酔しており、策士として率先した行動で杏の豪腕ぶりを支える。チームでは最も気が強く、みほを戦車道へ引き込む際は開口一番、戦車道を選択しなかったことを非難し、理論的な主張を口にして彼女を責め立てる。 冷静で生真面目な性格に見えるが、実は非常に短気かつ狭量で、杏と柚子以外の者たちからの批判に対しては即座に激昂する。また、涙もろいうえに臆病であり、逆境に弱く、泣きながら弱音を吐いたり、取り乱したりする姿が幾度も描かれ、対プラウダ戦の最中に生徒会内部での秘密であった大洗女子廃校の危機を錯乱しながら暴露し、混乱に陥れる。 射撃技術は最低レベルで遠距離はもとより、ゼロ距離や接射でも目標を外すほど。そしてそのつど柚子に突っ込まれる。その一方で装填技術は高く、プラウダ戦で杏と砲手を交代した際には素早い装填で杏の砲撃をサポートして勝利に貢献する。チーム結成当初は作戦の立案を行い、実質的な隊長を務めるが、聖グロリアーナとの親善試合で、事前に立てた作戦がたやすく相手に読まれていたり、的確な指示をせずにやみくもに撃つことだけを指示するなど、指揮官としてあるまじき采配をして、チームを大混乱に陥れる。結局、みほの尽力もむなしく敗退させたこともあり、杏の権限で作戦の立案も含め、隊長はみほと交代させられる。 しかし、決勝戦の黒森峰戦では、マウスとの対決時にみほが戦術を悩んでいる際に戦術的退却を指示し、みほの作戦立案を考慮する時間稼ぎと大洗の態勢立て直しに貢献するなど、経験を積んで隊長のみほを補佐する副隊長として成長している。 テレビシリーズではメンタルの弱さが目立つが、劇場版では杏が不在の間、泣き言ひとつ言わず気丈に振る舞い学園を取り仕切る。エキシビジョンマッチではローズヒップ搭乗のクルセーダーMk.IIIに流れ弾とは言え射弾を命中させ、アニメ作品における初撃破を達成する。 大学進学の危機が最終章にて描かれているが、この情報が新聞部の誤報で「留年」と大々的に報じられ、号外記事を通して他校にまで広まっている。 過去に船舶科の生徒が退学処分を受けそうになったところを庇ったことから、サメさんチームのメンバーからは慕われている。自身が隊長としていかに凡庸であるかは自覚しており、部員に気を使わせている事に対して恐縮しており、部員たちの思いに報いるためにも一念発起し努力しようとしている。 、実家は学園艦にある文具店で、学校への文具の納入を請け負っている。沙織への生徒会広報役引継ぎも兼ねて実家に立ち寄った際は、弟妹が多数いる大家族で病弱な母を支える姉という一面を沙織に見せている。
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