音域 [range]
音域
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 06:20 UTC 版)
カリヨンの音域はそのカリヨンが持つ鐘の数に比例し、鐘の数は主に楽器を造る際の資金で決まる。多くの鐘を鋳造するにはより多くの資金が必要となり、大きな鐘の鋳造コストは小さいものよりも高くなる。カリヨンと呼ぶには、少なくとも23個(2オクターブ)以上の鐘を持つことが条件となり、それ未満の楽器はチャイム (en) と呼ばれる。カリヨンの音域に標準的な規格はなく、主に鐘の個数によって幾つかの小分類が使用されている。 23個 - 27個の鐘を持つものは2オクターブカリヨン、35個から39個の鐘を持つものは3オクターブカリヨンと呼ばれる。これらのカリヨンで演奏するには、狭い音域向けに書かれた楽譜を使用する。 45個 - 50個の鐘を持つカリヨン(4オクターブ)はコンサートカリヨン、またはスタンダードカリヨンと呼ばれる。 50個以上の鐘を持つものはしばしばグレートカリヨンやグランドカリヨンなどと呼ばれる。 15個から23個の鐘を持つカリヨンのうち、1940年以前に作られたものは、世界カリヨン協会では歴史的カリヨンと呼んでいる。 鐘の個数では、ミシガン州ブルームフィールドヒルズにあるカーク・イン・ザ・ヒルズ長老派教会にあるカークカリヨンと、韓国の大田広域市にある大田科学技術大学のカリヨンがいずれも77個の鐘を持ち、世界最大となっている。 カリヨンは他の楽器と合奏することがほとんどないため、最低音の鐘(ブルドン)はどの音でも大きな問題はない。そのため、設置する場所、あるいは資金の都合で最低音となる鐘が選ばれる。楽譜の記載と演奏を容易にするため、カリヨンの鍵盤にはCコンパスと呼ばれるCの基準位置を示すことが一般的となっており、古い楽器や、小さいサイズのカリヨンの多くは移調楽器となっている。転置は、完全四度下から1オクターブ上までどこでも可能である。米国ではカリヨンを本格的なコンサート楽器として確立するために、コンサートピッチ調律されている新しいカリヨンが増えている。 Cコンパス基準で考えると、多くのカリヨンでは大きい方から2番目と4番目の鐘となるC♯とE♭の鐘が欠けている。理由として主に財政的な問題が挙げられる。これらの鐘を省くことでカリヨンの構造を簡略化して、大掛かりなカリヨンでは費用を20%前後削減できることがある。1900年代初頭以降、ヨーロッパではE♭の鐘を追加するカリヨンが時々あり、そう言った楽器ではC♯の代わりにC音の長二度下であるB♭も追加することがよくある。 楽器によって音域や鐘、それを演奏する鍵盤のサイズが異なり、鍵盤全体が移調されている楽器もあり、演奏時に必要な動作やタッチが楽器ごとに大きく変わるなどの事情から、多くのカリヨンでは鐘楼ごとに専属のカリヨン奏者を抱えている。
※この「音域」の解説は、「カリヨン」の解説の一部です。
「音域」を含む「カリヨン」の記事については、「カリヨン」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 10:03 UTC 版)
「アルト・サクソフォーン」の記事における「音域」の解説
Chromatic scale 全音域(D♭からA♭まで)の半音階 この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 アルト・サクソフォーンの音域は実音のD♭3 (中央ハの下のD♭。音名・階名表記#オクターヴ表記の「国際式」を参照。)から実音のA♭5(ハイF♯キーを備えた楽器ではA5)までである。必要な場合は、足をベルにかぶせて音域をC3にまで拡張することもできる。ほとんどの種類のサクソフォーンと同様に、記音での標準的な音域はB♭3からF6(もしくはF♯6)までである。それより上のアルティッシモ(英語版)音域はF♯6(もしくはG6)から始まり、より高い音域に拡張できる。サクソフォーンのアルティッシモ音域は他の木管楽器のアルティッシモ音域よりも制御が難しく、通常は上級奏者のみに期待されている。 アルト・サクソフォーンは移調楽器であり、記音より長六度低い音が鳴る。
※この「音域」の解説は、「アルト・サクソフォーン」の解説の一部です。
「音域」を含む「アルト・サクソフォーン」の記事については、「アルト・サクソフォーン」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 06:45 UTC 版)
特に「手事もの」では3オクターヴまで使う曲が少なくなく、もっとも使用音域の広い曲では3オクターヴと3度に達する。
※この「音域」の解説は、「地歌」の解説の一部です。
「音域」を含む「地歌」の記事については、「地歌」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 04:27 UTC 版)
キーの数は不定なので(少なくとも12〜34の幅があり、12鍵や34鍵も存在する)、音域も不定。ただし上記通り本来は2オクターブであり、ソプラノつまり比較的高い音域での演奏に限られていた。しかしアルト・テナー・ベース音域の大正琴が1970年代〜1980年代に開発されたため、より低い音域での演奏も可能になった。
※この「音域」の解説は、「大正琴」の解説の一部です。
「音域」を含む「大正琴」の記事については、「大正琴」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 03:23 UTC 版)
音域は弦の数と調律によって決まる。標準的な36弦のクロマチック・オートハープの音域はF2からC6までの3½オクターブである。ただし、完全なクロマチックチューニングにするためには44本の弦が必要となるため、この範囲内では完全にクロマチックにはならない。 36弦のクロマチックチューニングを以下に示す。 オークターブチューニングベースオクターブ F2 G2 C3 D3 E3 テナーオクターブ F3 F♯3 G3 A3 A♯3 B3 C4 C♯4 D4 D♯4 E4 アルトオクターブ F4 F♯4 G4 G♯4 A4 A♯4 B4 C5 C♯5 D5 D♯5 E5 ソプラノオクターブ F5 F♯5 G5 G♯5 A5 A♯5 B5 C6 ベースオクターブは主にダイアトニックな低音を出すために機能しており、また、テナーのオクターブにはG♯3が欠落している。また、楽器の音域の完全にクロマチックな部分は、A3(中央のCの下のA)から始まる。 Orthey、Fladmark、Hollandsworth、D'Aigle、Baker、Daniels、およびGoose Acresなどのような現代の楽器製作者によるダイアトニックな単一キー楽器はその華麗な音で知られている。これは、個々の音に対する弦を倍にすることによって実現されている。ダイアトニックスケール中にない音に対する弦は必要ないので、その分の余分なスペースが複弦用に使用され、その結果、ミュートされた弦がより少なくなる。 2キーおよび3キーダイアトニックオートハープは、シングルキーハープで演奏することができなかった変化音を含む曲を可能にするため、また、2または3キーでの演奏能力を増すため、複弦の数を減らす必要がある。GDAのような5度の円(五度圏:サークル・オブ・フィフス)の3キーハープは、しばしばフェスティバルまたはキャンプファイアハープと呼ばれる。これは、フェスティバルのキャンプファイアーの周りで演奏する際に、より好まれるキーでフィドル伴奏が簡単にできるためである。
※この「音域」の解説は、「オートハープ」の解説の一部です。
「音域」を含む「オートハープ」の記事については、「オートハープ」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 09:17 UTC 版)
(A1) B♭1–C5 (D5–G5) ファゴットの音域はB♭1(中央ハの2オクターヴ下のハのすぐ下の変ロ、ヘ音記号で書かれた五線のすぐ下の音)から3オクターヴ強から4オクターヴ弱、おおよそト音記号で書かれた五線の上のG(G5)にまで及ぶ。 ほとんどのオーケストラやコンサートバンドのパートではC5またはD5より高い音が要求されることはめったにない。難しいことで有名なストラヴィンスキーの『春の祭典』のオープニングソロでさえもD5までしか上がらない。これよりも高音を出すことは可能であるが、書かれることはまずない。それは、こういった高音を出すのはリードの構造や振る舞いに依存して大抵は非常に骨が折れて難しいのに、いずれにせよコーラングレの同じ音高と音色は完全に同質であり、コーラングレの方が比較的容易にこの音域を出すことができるためである。最高音域はリードの奥の方を噛むなどのやや特殊な奏法が要求される。 フランス式ファゴット(バソンまたはバッソンとも)は極めて高い音域を出すのがより簡単であるため、フランス式ファゴットのために書かれたレパートリーには非常に高い音が含まれる傾向にある。しかし、フランス式のためのレパートリーをドイツ式で吹くことは可能であるし、その逆もしかりである。 他の木管楽器と同様に最低音は固定されているが、楽器に特別な拡張を加えることでA1まで出すことができる。マーラーなどの楽曲において、最低音の半音下のこのイ音(A1)が要求される事があり、対処として1オクターヴ上のイ音を演奏する他に、延長管をベルに取り付けて音域を下に広げる事もある。また、イ音が演奏できる長いベルジョイントと交換できるものもある。近代に入り奏法や運指、リードや楽器自体の発展により演奏可能な音域が高音に広がっている。 主要な音孔の音高は他の非移調楽器の木管楽器よりも5度低い(実質的にはイングリッシュホルンの1オクターブ下)が、ファゴットは非移調楽器であり、実際に出る音程で記譜される。
※この「音域」の解説は、「ファゴット」の解説の一部です。
「音域」を含む「ファゴット」の記事については、「ファゴット」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 16:20 UTC 版)
チェロは最低音のC2から、指板を押さえる通常の方法のみによって4オクターブを越える広い音域を持つ。駒寄りの弦を押さえることにより5オクターブまで発音することは出来るが、それで曲を演奏することは技術を要する。一方ハーモニクスという手法を用いて、さらに数オクターブまで高い音を出すことも可能である。これはチェロが縦に構えられて演奏され駒近くの弦を押さえるのが、ヴァイオリンなどと比較して容易なことに起因する。このため、チェロ用に書かれた曲には、ヴァイオリンやビオラでは音域が不足するために演奏不能な曲も多い。また、チェロの広い音域は、単一の楽器だけでアンサンブルを組むことを可能としている。 詳細は「チェロアンサンブル」を参照
※この「音域」の解説は、「チェロ」の解説の一部です。
「音域」を含む「チェロ」の記事については、「チェロ」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 06:10 UTC 版)
音域は中央ハのすぐ下の変ロから3オクターヴ弱上のイまで約3オクターヴであるが、中には最高音が変ロとされているオーボエもある。奏法を工夫すれば、奏者の実力次第でそれより上のロ、ハ、変ニ、ニまで出すこともできるが、演奏は極めて困難である。また音の組み合わせに制限はあるが、ハーモニクス、二重音、三重音、多重音の発音が可能である。グリッサンド、フラッタータンギング、弱音奏法(これもハーモニクスと呼ばれる)、循環呼吸法による切れ目ない演奏、音色を変化させるフィンガリングなど、現代奏法にも広く適応する。1つの音程について音色の異なる20種類程のフィンガリング(timbre fingering)が存在することもあり、著名な現代曲ではいくつかの音についてこのフィンガリングが使われている。
※この「音域」の解説は、「オーボエ」の解説の一部です。
「音域」を含む「オーボエ」の記事については、「オーボエ」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/06 00:33 UTC 版)
E♭管チューバックスの可奏音域はD♭1-A♭4である(フラジオ音域を除く)。音域はコントラバスサクソフォーンと同等で、バスサクソフォーンより完全5度低く、バリトンサクソフォーンより1オクターブ低い。実音は記譜より2オクターヴと長6度低い。 B♭管チューバックスの可奏音域はA♭0-E3である(フラジオ音域を除く)。音域はサブコントラバスサクソフォーンと同等で、E♭管Tubaxより完全4度低く、バスサクソフォーンより1オクターブ低い。実音は記譜より3オクターヴと長2度低い。
※この「音域」の解説は、「チューバックス」の解説の一部です。
「音域」を含む「チューバックス」の記事については、「チューバックス」の概要を参照ください。
音域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 15:10 UTC 版)
篠笛の音域は2オクターブ半程度である。全ての指孔を塞いで出す「最低音」を「筒音」と呼び、「唄用・七孔」篠笛では基本音に対し短三度程度低い音になるのが一般的であるが、製作者・地域によって異なる。基本音からの一オクターブ(低音域)を「呂音(りょおん)」、そのオクターブ上(中音域)を「甲音(かんおん)」、更にオクターブ上の高音域を「大甲(だいかん)音」と呼ぶ。それぞれ音色が異なる。 「筒音」および「呂音」は竹らしく暖かみのある柔らかい音色で、尺八との共通点も感じられる音域である。伝統音楽では叙情的な唄もの音楽(民謡、長唄等)や歌舞伎・文楽(人形浄瑠璃)等の芝居・舞踊を引き立てる役割として用いられる。 「甲音」は一転して澄んだ美しい音色となる。最も「篠笛らしい」音域と言ってよいだろう。「呂音」同様に唄もの・芝居・舞踊の引き立て役として多用されるし、また祭囃子・神楽等の祭礼音楽でも「大甲」と合わせて大変好まれる音域である。 「大甲」は非常に「甲高い」鋭い音で、遠くまで聞こえる派手な大音量である。祭囃子・神楽等の祭礼を盛り上げるのに欠かせない。日本のお祭を象徴する音の一つであろう。 篠笛は「移調楽器」であり、実際に出る音(実音)は管の長さによって異なる。 「何本調子」の数字の大小が基本音(「移動ド」の「ド」)の高低を表す。最も多く用いられる管長の範囲において、各音域の実音の一覧を示す。なお、この表は囃子用(古典調)篠笛には適用できない。 ○本調子筒音呂音甲音大甲三本調子(G) E4 G4-F#5 G5-F#6 G6-D7 四本調子(G#=Ab) F4 Ab4-G5 Ab5-G6 Ab6-Eb7 五本調子(A) F#4 A4-G#5 A5-G#6 A6-E7 六本調子(A#=Bb) G4 Bb4-A5 Bb5-A6 Bb6-F7 七本調子(B) G#4 B4-A#5 B5-A#6 B6-F#7 八本調子(C) A4 C5-B5 C6-B6 C7-G7 九本調子(C#=Db) Bb4 Db5-C6 Db5-C6 Db7-Ab7 十本調子(D) B4 D5-C#6 D6-C#7 D7-A7 「筒音」は基本音とは見なされず、製作者によって異なるので改めて注意されたい。なお、「大甲」音域で上記より高い音への拡張も試みられている。
※この「音域」の解説は、「篠笛」の解説の一部です。
「音域」を含む「篠笛」の記事については、「篠笛」の概要を参照ください。
「 音域」の例文・使い方・用例・文例
- マリンバは普通5オクターブの音域を持つ。
- 鳥は人間と大体同じ音域の音が聞きとれる.
- 音域を変えて歌う
- 高音域を歌う
- 音域では、テノールより低くて、バスより高い
- 連続的に充満した低音域のずきずきしている音
- 低音域のぐらついている音
- 音域が変ロクラリネットよりも1オクターブ低い大きなクラリネット
- バイオリン系の楽器で最大で最低音域のもの
- 最低音域の金管楽器
- 中音域の普通のクラリネット
- ヴィオラとほとんど同じ音域を持つ、ヴィオルの仲間
- ほぼチェロの同じ音域を持つ、低音を出すヴィオルの族
- 女性の最も高い声の音域
- ピアノは人間の声より広い音域を持つ
- ソルミゼーションでいかなる音域の7番目の音(導音)を名付ける音節
- 成人男子の最も低い音域
- バリトンより高音域の男性の歌声
- 女性の一番低い音域の歌声
- 女性のコントラアルトとソプラノの中間の音域の歌声
音域と同じ種類の言葉
- 音域のページへのリンク