テナーとは? わかりやすく解説

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テナー【tenor】

読み方:てなー

テノール

「テナー」に似た言葉

テナー[tenor]

男声での高音パートを指す。テノールともいわれる。現在ではテナー・サックスこととし使われることも多い。

テナー

名前 Tenner; Tanner; Tener; Tenor

テノール

(テナー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/04 01:06 UTC 版)

ソプラノ
アルト
テノール
バス

テノール、またはテナー: tenor: ténor: Tenor: tenore)は、高い声域の男声歌手(カウンターテナーほど高くはない)あるいはその声域のことである。

概要

4声体和声、混声四部合唱においては、2番目に低い声部で、バスより高くアルトより低い。4声体和声や合唱ではC3〜A4くらいの音域である。ソロも含めてのより一般的なテノールの音域は概ねC3C5の範囲とされる[1]。音色は、透明感のある明るい声が特徴である。裏声(ファルセット)は通常使用しない(ファルセットを常用するのがカウンターテナーである)。混声四部合唱ではソプラノと合わせて高声、アルトと合わせて内声とよばれる。

声楽においては、テノールはト音記号ヴァイオリン記号を用いて記譜されることが多い。その場合は実音表記ではなく、1オクターブ下げて読む(そうであることを明確にするために、ト音記号の下に数字の8をつけることがある)。合唱の譜面において、バスと同じ五線上に書く時にはヘ音記号バス記号が用いられる。また、現在では少ないものの、アルト記号が用いられることもある(近年の使用例として、ショスタコーヴィチ「忠誠」)。古くはテノール記号が使われていた。

しばしば楽器に用いて、同グループの異なる楽器との関係で音域を示すのに用いられる。一例としてはテナーサックス(テノール・サクソフォーン)がある。

「テノール」の呼び名は「保つ」を意味するラテン語のtenereからとられた。「(主旋律を)保つ者」の意で、元々グレゴリオ聖歌の長く延ばして歌う部分を指した。中世からルネッサンス期初頭のポリフォニー音楽においては、テノール声部は常に主旋律(定旋律: cantus firmus、カントゥス・フィルムス)を与えられた。他の声部はテノールに対し和声あるいは対旋律を加えた。

4声の男声合唱においては、テノールはさらにトップとセカンドにわかれる。トップが主旋律、セカンドが対旋律を担うことが多い。

なお、近年のJ-POPにおいては高い音域を取り入れる楽曲が主流のため、テノールの音域もしくはこれより高い音域で歌われているものが大半を占めており、裏声を除けばA4付近を最高音とする楽曲が多い。

分類

オペラにおいてテノールの声質を以下のように分類、形容することがある。上の方の声質は「軽い、柔かい、若々しい」印象を、下の方はより「重い、たくましい」印象を与える。

一人の歌手の声質が加齢とともに変化していくことも多く、殆どの場合それは「軽い→重い」の方向となる。

これとは別の概念として、ヴァーグナー作曲の歌劇・楽劇における英雄的な役どころを演じるのに適した声質をもつテノールのことを「ヘルデンテノール英語版 」(独: Heldentenorから)と称することもある。

著名なテノール

日本国外

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行

日本

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
わ行

他の声域

脚注

  1. ^ フレデリック・フースラー/イヴォンヌ・ロッド=マーリング 『うたうこと 発声器官の肉体的特質』 須永義雄・大熊文子訳 音楽之友社、2000年、111頁。ISBN 4-276-14252-0
  2. ^ 高橋達也

関連項目


テナー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 11:13 UTC 版)

ゲド戦記 (映画)」の記事における「テナー」の解説

ハイタカ昔なじみで、彼のよき理解者ゲドという彼の真の名知っている。親に捨てられテルー女手一つ育てている。

※この「テナー」の解説は、「ゲド戦記 (映画)」の解説の一部です。
「テナー」を含む「ゲド戦記 (映画)」の記事については、「ゲド戦記 (映画)」の概要を参照ください。

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