ムーサ ムーサの概要

ムーサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/25 04:03 UTC 版)

『パルナッソス山にあるアポローンとムーサたち』 (サミュエル・ウッドフォード作、1804年)

ムーサが司る技芸は古代ギリシア語でムーシケー(古希: μουσική〔mousikē〕[1])と言い、そこに含まれているのは科学音楽理論に関連する芸術全般[3]・さまざまなリズムによる時間芸術音芸術朗誦芸術舞踊など)[1]総合芸術である[3]。ムーシケー(技芸)は、英語ミュージック(music)の語源[1][注釈 1]

「ムーサ」の複数形はムーサイ[4](Mousai[4], 古希: Μοῦσαι, : Musae)。英語・フランス語のミューズ (英語・フランス語単数形: Muse、フランス語複数形 Muses) やミューゼス (英語複数形: Muses) としても知られる。ドイツ語ではムーズ (Muse)、イタリア語ではムーザ (Musa) などとなる。

ムーサたちはパルナッソス山に住むとされており、またヘリコーン山との関係が深い。ヘリコーン山にあるアガニッペーの泉とヒッポクレーネーの泉を主宰する場合にローマ神話の泉の女神「カメーナエ」と同一視された(詳しくはペーガソスを参照のこと)。ムーサたちを主宰するのは芸術の神・アポローン(「アポローン・ムーサゲテース (Apollon Mousagetēs)」という別名を持つ)である。しばしば叙事詩の冒頭でムーサたちに対する呼びかけ(インヴォケイション)が行われる。なお『ホメーロス風讃歌』にはムーサたちに捧げる詩がある。


注釈

  1. ^ 出典原文:
    英語のミュージックmusic … フランス語のミュジックmusique … などの語の共通の語源とされるのは,ギリシア語の〈ムシケmousikē〉であるが,それはそもそも〈ムーサMousa〉(英語でミューズMuse)として知られる女神たちのつかさどる技芸を意味し,その中には狭義の音芸術のほか,朗誦されるものとしての詩の芸術,舞踊など,リズムによって統合される各種の時間芸術が包含されていた[1]

出典

  1. ^ a b c d e 平凡社 2022, p. 音楽(ミューズ).
  2. ^ 松村 2022, p. ミューズ.
  3. ^ a b 中山 2022, p. ギリシア音楽.
  4. ^ a b 世界大百科事典内のムーサイの言及






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