風に関する用語とは? わかりやすく解説

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風に関する用語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 14:47 UTC 版)

予報用語」の記事における「風に関する用語」の解説

風向に関する語用区分説明風向 風の吹いてくる方向備考 観測では16または36方位用いているが、予報では8方位用いる。 (南の)風 予報期間内および予報区内の平均風向が(南)を中心に45度範囲にあるとき。 (南よりの)風 風向が(南)を中心に南東)から(南西)の範囲でばらついている風。 備考 a) 東、西、南、北の4方向のみに用いる。b) 予報文には用いない注意報警報情報文でも必要最小限とどめる。 (東または南の)風 備考 a) 音声伝達では「東の風または南の風」を用いる。b) 予報区域内で、場所によって東の風が吹くところや南の風が吹くところがあるときに用いる。c) 風向大きくばらつく予報好ましくないので多用しない。 風の強さに関する語用区分説明風速 10分間平均風速指し毎秒×.×m、または×.× m/sと表す。 備考 注意報警報台風情報などで、誤解されるおそれのない場合は「メートル」とも表記する最大風速 10分間平均風速最大値用例 a) ××日(月、年)の最大風速。b) ××時までの最大風速。c) 台風の通過に伴う最大風速瞬間風速 風速計測定値0.25秒間隔)を3秒間平均した値(測定値12個の平均値)。 最大瞬間風速 瞬間風速最大値瞬間最大風速最大瞬間風速風が衰える → 風が弱まる風がおさまる 「風が弱まる」と同義風力 気象庁風力階級表による風速尺度気象庁風力階級風力当風速(m/s)相当風速(ノット)備考0 0.0 から 0.3未満 1未満 1 0.3 以上 1.6未満 1以上未満 2 1.6 以上 3.4未満 4以上 7未満 3 3.4 以上 5.5未満 7以上 11未満 4 5.5 以上 8.0未満 11以上 17未満8.0 以上 10.8未満 17以上 22未満10.8 以上 13.9未満 22以上 28未満 7 13.9 以上 17.2未満 28以上 34未満 海上風警報に相当 8 17.2 以上 20.8未満 34以上 41未満 海上強風警報に相当 9 20.8 以上 24.5未満 41以上 48未満10 24.5 以上 28.5未満 48以上 56未満 海上暴風警報に相当 11 28.5 以上 32.7未満 56以上 64未満12 32.7 以上 64上 海暴風警報または海上台風警報に相当 静穏 風力0(風速0.3m/s未満)。 備考 音声伝達では「風弱く漁業気象用いる)」、「風が穏やか」などを用いる。 やや強い風 風速が10m/s以上15m/s未満の風。 強い風 風速が15m/s以上20m/s未満の風。 用例 風速が15m/s以上の強い風備考 天気概況情報には風速明示して用いる。 非常に強い風 風速が20m/s以上30m/s未満の風。 用例 風速が20m/s以上の非常に強い風備考 天気概況情報には風速明示して用いる。 暴風 暴風警報基準上の風。 用例 風速が20m/s以上の暴風備考 a) 暴風標題警報海上警報)以外で使用する場合原則として風速付記する天気概況情報には風速明示して用いる。b) 台風風速25m/s以上の暴風域猛烈な風 風速がおよそ30m/s以上、または最大瞬間風速が50m/s以上の風。 備考 a) 天気概況情報には風速明示して用いる。b) 風速が30m/s以下でも、防災上の見地から最大瞬間風速が50m/s以上の風に対して用いることもある。 強風 風の強い状態の総称いろいろな風に関する用語用語区分説明突風 急に吹く強い風継続時間の短いもの。 風の息 瞬間風速変動幅用例 風の息大きい。 季節風 季節によって特有な風向を持つ風で、一般に大循環規模など空間スケール大きなものをいう用例 北西季節風備考 a) 日本付近では、冬期には大陸から海洋向かって一般に北西の風が吹き夏期には海洋から大陸向かって一般に南東または南西風が吹く。b) 普通は、寒候期北西季節風用いることが多い。 季節風が吹き出す 季節風吹き始めること。 備考季節風吹き出しが強まる」は用いず、「季節風強くなる」などとする。 卓越風向 ある地点月ごと、または年間通して一番吹きやすい風向一般風 地形など局地的な影響受けない、広い地域代表する風。 海風 日中気温の低い海面から気温の高い陸地向かって吹く風。 陸風 夜間気温の低い陸地から気温の高い海面向かって吹く風。 海陸風 海陸温度差により日中は海から陸に夜間は陸から海に向かって吹く風。 備考 気圧の傾き小さいときに、より明瞭になる。 朝(夕)なぎ 海陸風弱まる朝夕沿岸でほとんど風が吹かなくなること。 局地風 備考 a) 予報用語としては「局地的な風」を用いる。b) 地域によって「××おろし」、「××だし」などの名称が付く強風がある。 離岸風 岸から離れる方向向かって吹く風。 備考 海岸付近では比較的波が穏やかでも、沖合では波が高くなっていることが多い。 おろし 山から吹きおろす局地的な強風用例 六甲おろし赤城おろし。 だし 陸から海に向かって吹き船出便利な風であることからきた風の名。 用例 清川だし春一番 冬から春へ移行期に、初めて吹く暖かい南よりの強い風備考 気象庁では立春から春分までの間に、広い範囲地方予報区くらい)で初めて吹く、暖かく(やや)強い南よりの風としている。 木枯らし 晩秋から初冬にかけて吹く、北よりの(やや)強い風空っ風 山越え乾燥した寒くて、(やや)強い風備考 主として寒候期関東地方用いられる北東気流 大気下層流れ込む寒冷な東よりの気流曇りになることが多い。 備考 主として関東地方中心に用いられる。 やませ 春から夏に吹く冷たく湿った東よりの風。東北地方では凶作といわれる備考 主として東北地方太平洋側中心に用いられる上昇下降気流 用例 地形による上昇下降気流低気圧に伴う上昇気流風圧 風にさらされ物体が、風から受ける力。物体形状によってかなり異なる。風向垂直に向けた平板では風速2乗比例する乱気流 大気中の乱流通常飛行中航空機揺れ与えるような気流乱れをいう。山岳波積乱雲などの影響で起こることが多くジェット気流近傍の高度の高いところでは、晴天乱気流CAT)が起こることもある。 竜巻 積雲積乱雲伴って発生する鉛直軸を持つ激し渦巻で、漏斗状または柱状を伴うことがある地上では、収束性回転性の突風気圧の急下降観測され被害域は帯状線状となることが多い。 メソサイクロン 積乱雲中に発生する直径km十数km程の低気圧性の渦。 備考 メソサイクロンを持つ積乱雲竜巻発生させる可能性高く気象ドップラーレーダーでの検出結果竜巻注意情報等に利用されている。 ダウンバースト 積雲積乱雲から生じる強い下降流で、地面衝突し周囲吹き出す突風である。地上では、発散性突風やしばしば強雨・ひょうを伴う。被害域は、円または楕円となることが多い。 マイクロバーストマクロバースト ダウンバースト平方向の風の広がり分類したもの。マクロバースト4km以上、マイクロバースト4km未満をいう。 ガストフロント 積雲積乱雲から吹き出した冷気先端周囲空気との境界で、しばしば突風を伴う。地上では、突風風向急変気温の急下降気圧急上昇観測される吹き返しの風 台風通過した後にそれまで大きく異な風向から吹く強い風縁辺流 高気圧の縁を回る湿った空気流れ備考 縁辺流が強い時には前線低気圧を伴わなくても大雨となることがある藤田スケール 竜巻ダウンバーストなどの風速を、建物など被害状況から簡便に推定するために、シカゴ大学藤田哲也博士により1971年考案され風速尺度竜巻ダウンバーストなどは現象局地的なため、風速計風速観測できることがほとんどないことから、このような現象における強い風推測する尺度として世界的に用いられている。Fスケールともいい、F0からF5の6段階で表わされるF017 ~32m/s(約15 秒間平均) テレビアンテナなどの弱い構造物倒れる。小枝折れ、根の浅い木が傾くことがある。非住家壊れるかもしれない。 F1:33 ~49m/s(約10 秒間平均屋根瓦飛びガラス窓割れる。ビニールハウス被害甚大。根の弱い木は倒れ、強い木の幹が折れたりする。走っている自動車横風を受けると、道から吹き落とされる。 F2:50 ~69m/s(約7 秒間平均住家屋根はぎとられ、弱い非住家倒壊する大木倒れたり、ねじ切られる自動車が道から吹き飛ばされ汽車脱線することがある。 F3:70 ~92m/s(約5 秒間平均) 壁が押し倒され住家倒壊する。非住家バラバラになって飛散し鉄骨づくりでもつぶれる。汽車転覆し自動車持ち上げられ飛ばされる森林大木でも、大半折れるか倒れるかし、引き抜かれることもある。 F4:93 ~116m/s(約4 秒間平均住家バラバラになってあたりに飛散し、弱い非住家跡形なく吹き飛ばされてしまう。鉄骨づくりでもペシャンコ列車吹き飛ばされ自動車何十メートル空中飛行する。1 トン以上もある物体降ってきて、危険この上もない。 F5:117 ~142m/s(約3 秒間平均住家跡形もなく吹き飛ばされるし、立木の皮がはぎとられてしまったりする自動車列車などが持ち上げられ飛行しとんでもないところまで飛ばされる。数トンもある物体どこからともなく降ってくる。 日本版改良藤田スケール 気象庁では藤田スケール改良し、より精度良く突風風速評定することができる「日本版改良藤田スケールJEFスケール)」を策定し突風調査使用している。 階級 風速範囲(3秒平均主な被害状況参考)JEF0 25~38m/s ・木造住宅において、目視でわかる程度被害飛散物による窓ガラス損壊発生する比較的狭い範囲屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。・園芸施設において、被覆材ビニルなど)がはく離する。パイプハウス鋼管変形したり、倒壊する。・物置移動したり、横転する。・自動販売機横転する。・コンクリートブロック塀鉄筋なし)の一部損壊したり、大部分倒壊する。・樹木直径2cm8cm)が折れたり広葉樹腐朽有り)の幹が折損する。 JEF1 39~52m/s ・木造住宅において、比較的広い範囲屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。屋根軒先又は野地板破損したり、飛散する。・園芸施設において、多く地域でプラスチックハウスの構造部材変形したり、倒壊する。・軽自動車普通自動車コンパクトカー)が横転する。・通常走行中の鉄道車両転覆する。・地上広告板の傾斜したり、変形する。・道路交通標識支柱傾倒したり、倒壊する。・コンクリートブロック塀鉄筋あり)が損壊したり、倒壊する。・樹木根返りしたり、針葉樹の幹が折損する。 JEF2 53~66m/s ・木造住宅において、上部構造変形に伴い壁が損傷(ゆがみ、ひび割れ等)する。また、小屋組構成部材損壊したり、飛散する。・鉄骨造倉庫において、屋根ふき材が浮き上がったり、飛散する。・普通自動車ワンボックス)や大型自動車横転する。・鉄筋コンクリート製の電柱折損する。・カーポート骨組傾斜したり、倒壊する。・コンクリートブロック塀控壁のあるもの)の大部分倒壊する。・広葉樹の幹が折損する。・墓石棹石転倒したり、ずれたりする。 JEF3 67~80m/s ・木造住宅において、上部構造著しく変形したり、倒壊する。・鉄骨プレハブ住宅において、屋根軒先又は野地板破損した飛散する、もしくは外壁材が変形したり、浮き上がる。・鉄筋コンクリート造集合住宅において、風圧によってベランダの手すりが比較的広い範囲変形する。・工場倉庫大規模な庇において、比較的狭い範囲屋根ふき材がはく離したり、脱落する。・鉄骨造倉庫において、外壁材が浮き上がったり、飛散する。・アスファルトはく離飛散する。 JEF4 81~94m/s ・工場倉庫大規模な庇において、比較的広い範囲屋根ふき材がはく離したり、脱落する。 JEF5 95m/s~ ・鉄骨プレハブ住宅鉄骨造倉庫において、上部構造著しく変形したり、倒壊する。・鉄筋コンクリート造集合住宅において、風圧によってベランダの手すりが著しく変形したり、脱落する用例 この突風強さは、風速約45m/sと推定され日本版改良藤田スケールでJEF1に該当する

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