風に作用する力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 09:00 UTC 版)
気圧傾度力以外で、風に作用する力には以下のようなものがある。その場所その時の風によって、働く力や大きさは異なる。 コリオリの力(転向力) - 水平方向の大きさが数百 - 数千kmと大きな風(低気圧や高気圧に伴う風)に働く。風の方向を大きく変えるものの、風速には作用しない。 地表との摩擦力 - 地表付近を流れる風に働く。上空に行くほど小さくなり、高度約1km以上ではほとんど無視して考えてよい(自由大気層)。鬱蒼とした森林の中や建物が密集したところでも強く働き、風の様子を大きく変える。 風自身の回転による遠心力 - 竜巻や台風の中心などの場合はこの力が大きくなる。台風の目は風に働く遠心力が大き過ぎると気圧傾度力と釣り合ったところで、それ以上内側に風が入り込めなくなり、強い上昇気流となり境界をつくる現象である(一方で目の中は下降気流となっている)。 地球の引力(重力) - 重力は、密度が高く温度が低い空気ほど大きく働く。上昇気流・下降気流に関しては大きな影響力がある。水平風でも、重力波の風などには大きな影響を及ぼす。重力は、裏を返せば密度の低い空気に働く浮力と考えることもできる。
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