風による補正
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 21:38 UTC 版)
日本では俗に、風速が1m/s増すごとに体感温度は約1℃ずつ低くなると言われているが、実際は風が強くなるほど体感温度の低下効果が逓減する非線形性があり、また気温によっても差がある(暑いと風があっても体感温度はあまり下がらないが、寒いと急激に下がる)。 リンケは、風速の効果を加えた式 L = T − 4 × v {\displaystyle L=T-4\times {\sqrt {v}}} を考案した。この式では風速変化の非線形性が取り入れられているものの、気温の高低による体感気温の変化は考慮されていない。 米NWSは、windchill temperature(wind chill equivalent temperature、wind chill index などとも) W C = { 35.74 + 0.6215 × T F − 35.75 × v m i / h 0.16 + 0.4275 × T F v m i / h 0.16 when v m i / h ≥ 3 T F when v m i / h < 3 {\displaystyle WC={\begin{cases}35.74+0.6215\times T_{\mathrm {F} }-35.75\times {v_{\mathrm {mi/h} }}^{0.16}+0.4275\times T_{\mathrm {F} }{v_{\mathrm {mi/h} }}^{0.16}&{\mbox{when }}v_{\mathrm {mi/h} }\geq 3\\T_{\mathrm {F} }&{\mbox{when }}v_{\mathrm {mi/h} }<3\end{cases}}} を使っている。TF は華氏温度、vmi/h はマイル毎時での風速である。冪の指数が0.16になっていることから、非線形性はリンケの式より強い。また、気温による差が取り入れられている。 カナダ気象局 (MSC) が使用するwindchill temperatureは、以下の式を用いて W C = { 13.12 + 0.6215 × T − 11.37 × v k m / h 0.16 + 0.3965 × T v k m / h 0.16 when T < 0 and v k m / h ≥ 5 T + − 1.59 + 0.1345 × T 5 v k m / h when T < 0 and v k m / h < 5 {\displaystyle WC={\begin{cases}13.12+0.6215\times T-11.37\times {v_{\mathrm {km/h} }}^{0.16}+0.3965\times T{v_{\mathrm {km/h} }}^{0.16}&{\mbox{when }}T<0{\mbox{ and }}v_{\mathrm {km/h} }\geq 5\\T+{\frac {-1.59+0.1345\times T}{5}}v_{\mathrm {km/h} }&{\mbox{when }}T<0{\mbox{ and }}v_{\mathrm {km/h} }<5\end{cases}}} で表される。ここでvkm/h はキロメートル毎時での風速であり、適用範囲を氷点下に限定している。
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